元過労暗殺者、平和だが平和じゃない世界へとやってきた   作:シャオロウェをすこれ

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 二重に文章の重なっているところがあり、再投稿しました。申し訳ない.....


元過労暗殺者、風紀委員と戦闘す

 あちこちから砲撃の雨が降り注ぐ。爆発音が辺りに響く度に、ただでさえ爆破されてガタガタだった周囲の地形が穴ぼこに変化していく。

便利屋はとりあえず難を逃れるためか近くにある障害物に避難しているが、その先に次々と砲撃が落ちてきている。

 

 どうやら便利屋がターゲットのようだ。私も近くにいたが、これ以上砲撃に命中するリスクは避けたいと思い便利屋の近くを離れた。

あんな砲撃に命中したら、みんなはともかく強化施術を受けているとはいえ人体強度は並みの私が食らったら木っ端みじんだ。流石に血煙になるのは.....というかもう一度死にたくはない。

 

 そしてまだ辛うじて残っている建造物から下を見てみると、かなりの人数を伴った部隊が進行してきているのが見えた。

あれが風紀委員会とやらか。司令塔はあのピンク髪と銀髪か?指示を出しているしそうだろうな。

.......先制攻撃はアリか?もうここに侵略してきた時点で殴られる覚悟の一つや二つはしてきているだろう。

 

 .......もう下手に被害が悪化する前に仕留めるか。先に手を出したのはあちらだし、問題になっても大丈夫だろ。

それじゃ、軽く飛び降りて奇襲攻撃でも仕掛けますか!

 

『はぁ、面倒だな。たかが4人で、こっちは一個中隊級の戦力なのに。』

 

『だけど、売られた喧嘩_______風切り音?』

 

『イオリさん!上です!』

 

「失礼!」

 

 今更気づいてももう遅い!その銃だと、至近距離じゃ相性悪いだろ!

 

「ぐぅ!?」

 

 そんな一列にまとまってちゃ、先頭が体制崩されたらもろに被害受けるだろ!

指揮は取れてても、陣形が崩れちゃぁ終わりだからな。逆に言えば、崩せりゃこちらとしては万々歳なんだが。

さて、初動を崩せたしどんどん行こう。戦闘員共も纏めて返り討ちに会ってもらおう。

 

 こんなに人がいるんだったら、それこそ便利屋のあのカバンでもあれば楽なんだろうが.......あっちもあっちでやってるみたいだし、我慢か。

迫りくる銃弾を弾きつつ、炎を纏わせて遅滞戦闘を行う。弾幕の中に飛び込むのは流石に死ねるから、おそらく本隊のこいつらを足止めしてその間に周りの部隊を蹴散らしてもらう算段だ。

幸いなことにこいつらは炎に慣れていないみたいで、かなり行動を阻害されてる。煙に巻くという通り、個人戦に持ち込めるのが理想だが.......どうだ?

 

 近くの建造物群に入り込んで、敵がこちらの位置を見失うように仕向けてみる。

これで離れればまた奇襲を仕掛けるし、ついてこればいい感じに殲滅するが......さて、どうだ?

花壇の後ろに隠れて、様子を見てみる。すると本体から一部分の部隊が分離して、こちらへとやってきた。よし、かかったな。

 

 4人一組で行動しているが、結構つけそうな隙はある。少し観測してから行くか。

少しでも借金は減らしたいし、武器をかっぱらって売るのもありだな。戦いにルールはあまりない。もっとも、流石に人身売買したり、私みたいに欲のはけ口にさせることみたいな最低な行為はしないが。

それ相応の対価くらいは、払ってもらうけどな。

 

『敵がいない......?』

 

『でも、こっちに逃げ込んだはず.....』

 

 逃げ込んだんじゃなくて、誘い込んだんだけどな。それじゃ、やりますか。

まずは一番後方に位置するアイツからだ。狙撃銃を持っているから、あれで探し出される前にやってしまおう。

 

「!?て、てき」

 

 暗殺で利用する術を応用して、頭蓋に一撃を叩き込む。速攻で気を落として沈めて、次には取り回しのよさそうな銃を持ってるやつを狙う。

こっちは十分加速して勢いがついているから、閃撃を流れに沿って斬りこむ。相変わらずこの刀はいいな.....!

 

「よくも!食らえ!」

 

 後ろからショットガンの構える音と声がする。そんなに声を出してると、今から攻撃しますって言っているようなもんだよな。

後ろ手でショットガンを奪い取って、そのまま鈍器として殴りつける。まだ気絶しないが、そのまま急所に拳を叩き込んで始末する。

最後、4人目だが....完全に縮み上がってんな、こりゃ。

 

「な.....なんだよ....」

 

「.....しばし寝てろ。」

 

 よし、これで無力化した。早く本隊を撃破しに戻らないとな。

こいつらはしばらく起き上がれないだろうし、人数が消えた今のうちだ。

 

 建物群を駆け巡り、先ほどまで戦闘していた場所に戻る。

......あれはセリカさんと、さっき蹴り飛ばした銀髪の奴か?銃使って近接ですったもんだしてるな。

他はどうにかなりそうだし、援護にしに行くか。

 

「クソッ!離しなさいよこの風紀委員め!」

 

「邪魔をするな!」

 

 どうやら戦闘に夢中でこちらに気づいていないようだ。ならば背後から一撃加えれば引き剝がせるな。

後ろから飛び蹴りのように背中に一撃を叩き込み、そして姿勢を崩した瞬間に頭部に拳を入れる。

炎を纏わせて殴ったからかなり再起に時間はかかるはずだが、結構起き上がるのが早いな?

 

 周りの風紀委員は全滅したようだ。みな地に伏せていたり武器を失って伸びていたりしている。

砲撃も止んだし、ひとまずは終わったといったところかな。

 

「私たちが......負けただと....?」

 

『アビドス対策委員会の奥空アヤネです。所属をお願いします。』

 

 よろよろと立ち上がった銀髪に、アヤネさんが問いかけをする。

おそらく最終確認といったところか。......なんかドローン来てないか?あっち側から。

 

『それは私が答えさせていただきます。』

 

 そしてそのドローンから表示されたのは、正直戦闘にかかわるものとは思えないほど変態的な格好をした女だった。

.....もうちょっと横隠さないのか?それ色々問題があるような気がするんだが。

 

「あ~、どうしました?横乳丸出しの変態さん。」

 

『誰が横乳野郎ですか!』

 

「アコちゃん.....?」

 

「アコ行政官?」

 

 この横乳丸出しの青髪女はアコというらしい。行政官ということだし、割と大きな立場にいるんだろうか。

だとしたら私は大分.....いや、正しいことを言っただけだし第一先に手を出したのはあちらだしいいか。

 

『コホン、気を取り直して.....こんにちは、アビドスの皆さん。私はゲヘナ学園所属の行政官、天雨アコと申します。』

 

『今の状況について少し説明させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか?』

 

 ......やるならさっさとやってくれ。こっちとしてはそっちのせいで街を爆破されて勝手に攻められてるんだから。

はぁ......なんだってこんなことに。先生もいないし、私はあまりこちらを知らな......あ?

 

 なんだか少し怪しい目をしたハルカと目が合った。あれは.....放置してると不味い気もするが......

でも今説明中だし、無理に離れるのもな.....流石にあんだけ爆発させてたんだから、あれお得意の爆弾もないだろうし大丈夫だろ。

とりあえずは置いておこうかな。あ~でも、今の本題にかかわることは今のところ聞けていないからやっぱり行ってもよかったかも。

 

 行政官というのは聞いた感じだと大きそうな立場だが、実際は風紀委員長.....多分協会長とかと似たような感じだな。それの秘書に近いような存在らしい。

ふ~む、そんなことどうでもいいからここを襲撃した訳を聞きたいんだが。早くしてくれないかな。

 

『アビドスの生徒会は5名.....これで全員いるようですね?』

 

「いえ、私は違いますのでお気になさらず。」

 

『シグレさんは先生の護衛として来ているので、アビドスの人ではありません。それと、私たちは生徒会ではなく対策委員会です、行政官。』

 

『奥空さん....でしたよね?それでは、生徒会の方はいらっしゃらないのでしょうか?私は生徒会の方と話をしたいのですが。それに先生の護衛として来ているはずのそこの人も、肝心の護衛対象がが不在のようですが。』

 

「今は諸事情あって寝てる。気にするな。」

 

 先生がいること知ってるんだな?というか.....確かアビドスの生徒会ってもうなかったよな?生徒会長は行方不明となったとノノミさんが言っているし、実質的な代理人は対策委員会だろう。

セリカさんもそう言っている。先ほどまで戦闘していたのと、柴関を爆破された恨みか、心なしか言葉の節々にに棘が刺さっているみたいだ。

というか、ノノミさんも言っているがこんな銃を向けられた状態でまともな話し合いできるのか?

 

 .....まぁ、いざという時には返り討ちにすればいいか。あっ、銃を下ろした。

しかしこのアコという行政官、なんか嫌な雰囲気だな....あれよりはよっぽどマシだが、セルマに似た雰囲気を感じる。

そんなことが分かってるんだったら、最初から命令しなければいいのに。部下に責任を押し付けるところもなんだか既視感があるぞ。

 

 その癖自分は便利屋を追いに来ただけ、風紀委員としての活動にご協力願おうとか......ふざけるのも大概にしろよ。

......そのご立派なブツをもぎ取ってやろうかな?はぁ......

 

「おい、横乳。」

 

『だから誰が横乳ですって!?』

 

「お前がどれだけご立派なことを述べているか知らないがな、これは明確な領土侵犯だ。いくら便利屋を追いに来たといっても、認められることではない。」

 

『そうです!他の学校が別の学校の敷地内で、堂々と戦闘行為をするなんて!』

 

『これは自治権の観点からして、明確な違反です!便利屋の処遇は、私たちが決めます!』

 

 沈黙が走る。あ~、ほんっとにアヤネさんがいてくれてよかった。私は正直こういうのがよく分からないから、交渉は全くできないんだよな。

先生は......そういえば大丈夫だろうか。まさかだとは思うが、この戦闘音を聞いて向かってきていたりは......しないよな?

 

『そういうわけで、交渉は決裂です!ゲヘナの風紀委員会、あなた方に退去を要求します!』

 

『.......』

 

 正当な要求だな。この行政官は流石にそこまで馬鹿じゃないだろう。苛立ちはするが、このことがバレたらしょっ引かれるだろうし....

 

『これは困りましたね.....う~ん、こうなったら仕方ありません。本当は穏便に済ませたかったのですが......』

 

 あ?まさか......

 

『.....ヤるしかなさそうですね?』

 

 訂正、この横乳には常識というものが欠けているようだ。ならばこちらも相応の対応をしなければな。

そう思って刀を構えた矢先、銃声が辺りに鳴り響く。そして周りを包囲していた風紀委員たちが次々と倒れ、そして奥から便利屋たちが姿を現す。

.....なるほどね、これは銃を返しておいて正解だったな。

 

 さて、行政官とカヨコさんが話し合っているが......それどころじゃなさそうだな?これ。

さっきからすごい人の気配がする。それも全方向から。大方、交渉が決裂した時点で控えを用意していたとみるべきか。

しょうがない、一足先に失礼させてもらおうか。目標は対象の殲滅、ソロでどこまでやれるかな?

 

 

 

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