元過労暗殺者、平和だが平和じゃない世界へとやってきた   作:シャオロウェをすこれ

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  1/2は投稿できないといったな!?あれは嘘だ。
 残された数時間を使ってなんとか書き上げました。よってこれは1/2 8:13A.Mの予約投稿です。皆さん、幸運を!


元過労暗殺者、風紀委員と戦闘す(2)

 多数を少数で相手する。

それはリウ協会にいた頃はその状況になったら即座に撤退せよと教えられ、戦場でやってはいけないこととして刻まれている。

しかしシ協会に入ってからはそんなことは当たり前にあり、酷い時は1組織.....大体100人ほどに対し私とユジン部長、それからテンマ&ヴァレンティンだけで戦闘したこともあった。

 

 まぁ何が言いたいかって言うと、人数不利で戦う事なんてもうとっくに慣れてるから大丈夫ってことだ。

というわけで、さっそく一撃をかまさせてもらおうかな。

 

 炎を纏わせた刀を持ち上げ、よく力を込める。過大な炎の火力とそれが纏わりつく長い刀身により、まさしくそれはギラギラ燃ゆる剣と表現するのが正しいだろう。

さて、これで何が出来るのかと言えば.....当然、約一週間ぶりとなるがあれをやってみることだろう。

前回とは違い、今回はもっと威力の大きい一撃をお見舞いできるだろう。

 

 よ~く溜めてから、隙を晒すのが一瞬で済むよう、完全に態勢が整ってから敵の前に躍り出る。

敵は急に飛び出してきた私と、私が構えている燃ゆる刀に驚いて呆然としている。そんな隙晒していると、どうぞ薙ぎ払ってくださいと言っているようなものだ!

 

「押し寄せる一撃!」

 

 

「うわぁ!?」

「あっつ!?あだだだだだ!?」

「ベヨネチチ!?」

 

 右から左へ、左から右へと二回繰り返して薙ぎ払えば、激しい炎が辺りを燃やし尽くす。炎自体が激しい衝撃波となり敵を襲い、前方の攻撃範囲にいるものを吹き飛ばす。

唯一最後方の列にいたものだけが炎から逃れているが、すぐに距離を詰めて流れに乗って排除する。

第一波はこれで終了、第二波の方へ向かわないと。流石にあれだけ数が多いとかなり苦戦するはずだ。

 

 全速力で走って、元来た方向.....アビドスのみんなの方へと向かう。

バンバン撃ちあう銃撃戦の音がひっきりなしに轟いている。所々聞こえる爆発音は、一時的協力関係を結んでいる便利屋のものなのか、はたまた風紀委員のものなのかは分からない。

風紀風紀言ってる割には爆破だとか領土侵犯だとか、全く守っていないよな......ま、今はどうでもいいか。

 

 刀は鞘にしまわずそのまま行く。さっきの押し寄せる一撃の影響で、刀身が赤熱して過熱しているからだ。

触れたら火傷は確実だろう。煙草でもあれば火を点けれるかもな。

 

 たどり着くと、そこにはかなり押されているアビドスのみんなの姿があった。

個々の実力は素晴らしいものとはいえ、数的劣勢と.....先生の指揮がないことが、かなり響いているようだ。

自分がそのきっかけを作ってしまったとは言え、こうも表に表われるものか.....厳しいな。

 

「シロコさん!どっちを対処した方がいいですか!?」

 

「右をお願い!」

 

 銃撃戦の真っただ中に乱入し、銃弾を弾きながら一歩一歩着実に進む。

右側は主にライフルを持った者たちで構成されており、時折手榴弾が飛んでくる。弾時々手榴弾は洒落にならない天気予報だな?

眼で閃光弾か手榴弾か見分け、手榴弾は蹴り飛ばしてお返しする。煙幕でもあれば一気に詰めて倒すんだが、あいぬく煙幕だけは飛んでこない。

 

 あ~、このままじゃじり貧だ!何か戦場を変える一手がないと.....押し込まれてお終いだ。

こっちが押し寄せるをするのはいいが、押し寄せられるのは困るんだよ....!

 

「ウッ....!?」

 

 痛ってぇ.....クソッ、腕に一発もらっちまった。まだ利き腕の右じゃないだけマシと捉えるか......!

あぁもうじれったい!一か八かだが突撃して勝機を掴む!どのみち押されっぱなしじゃお終いなんだよ.....!さっきの第一陣は奇襲ってこともあり全滅させれたが、今は包囲されてるから.....!

突破口を切り開く!

 

「こいつ!?あの弾幕を突破してきたのか!?」

 

「そうでもしなきゃ勝てないんでね!」

 

 自らを鼓舞するため、大声を出しながら切りこむ。奇襲や暗殺する時に声を上げるのは馬鹿だが、バレてたらいくら上げようがどうも変わらん!

炎で視界を防ぎつつ、胴体を一突きでまず一人黙らせる。2、3人目も同様に排除して、また次に行くぞ!

 

「このっ!これでも食らえ!」

 

「ほぅ!?」

 

 今までの奴らとは違い、銃を接近戦で使うのは無駄と判断したのか鈍器としてこちらを殴りに来るやつが来た。

もっとも今までこんな状況が無かったからなのか、とても動きは読みやすい。いなして、いなして、アッパーカットを入れ込む!

 

「うぅ....!?ま、まだ!」

 

 随分根性があるな?コイツ。まだ倒れないのか。

敵ながらあっぱれ.....と言いたいが、今はそんなことしてる場合じゃないんだ!どけ!

身体の勢いを利用した突進で、壁に衝突させる。そしてもう一度顔面に拳を叩き込んで今度こそ気絶させる。

 

『今だ!撃て!』 

 

 ああ、結構時間を持ってかれちまった.....!不味いぞ、早く仕留めない___________っ!?

 

 腹部に痛みが走る。その痛みを皮切りに、右足、左肩と銃弾が私の身体にのめりこむ。

.....やらかしたな。これは......こんな鈍ってたのか?疲労も取れて、万全の状態だと思ったんだがな.......一人に執着し過ぎたか。

ああ、痛てぇ......でも立たないと、拷問に比べりゃまだマシだ!

 

「あれだけ撃ったのに!?」

 

「馬鹿が.....!そういう時は頭にぶち込むんだよ!」

 

 もう既に左腕は感覚がない。先ほどの銃弾の当たり所が悪かったのか、出血もひどいがまだ舞える。しかしこの状態だと刀は無理だ、拳で何とかするしかないか!

にしても、私は本当に集団戦闘というものがダメだな。どうしても一人に執着して、周りが見えなくなってしまう......これも直すべき癖だ。よくリウ協会に居られたものだよ......

 

 痛む全身を抑えながら、どうにかして敵をいなしていく。

ショットガンを持ったやつには奪ってそのまま殴り飛ばし、ライフルを持った敵は懐へ潜り込んで急所に突きを入れる。連射系の武器を持った者に対しては、一人を盾にして動揺しているうちに攻撃を仕掛けるという方法で何とかした。

 

 よし.......なんとかして敵を撃破したぞ。後ろのアビドスのみんなと便利屋も大丈夫そうだ。

クッソ......視界が霞む。意識が飛びそうだ。どうにかして止血しないと......1対1だったら確実に損害なく勝てるのに.....!

過ぎたことを考えても仕方がない.....包帯はないし......ダメだ、今は私はどこを向いて......

 

『.....!この人、ヘイローが......!?それであんな撃たれたら.....』

 

 手に力が入らない。強化施術で肉体も強化しているはずなのに.....それだけのケガを負ったってところか。

あ~、最悪にも程がある.....まだ死ねないのに.....こんなところで死んでたまるか......!本当にしくじった.......

落ちようとする意識へ必死の抵抗をするが、身体は残酷に、段々と脱力していく。視界が暗転していき、瞼が重くなってくる。

 

 まだ.......いき....ないと.....いけ....ないのにな........わたしは.......いきて......

 

『早く起きて!この人死んじゃうよ!止血しないと!包帯持ってきて!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ハハッ.......ちょっとやりすぎちゃったみたいだね。』

 

『光に触れたから、私が干渉できるようになったけど.....』

 

『ここに眠ってる苦痛は凄まじい。この子と一緒に、それを取り除かないと。』

 

『キヴォトスに溜まったわだかまりを.......そろそろ私も意志を伝えられるしね。』

 

『大丈夫、君はこの程度じゃ死なない。私が意図的に体を弱くして、そうなるよう仕向けただけだから。』

 

『もう少し、時期が来たら.....苦痛を失くす花を、一緒に咲かせよう。』

 

 

 

 

 


 

「早く......早く行かないと!」

 

 なんでシグレは分かってくれないの!?あれだけ言ったはずなのに......

私が起きた頃には、言い争った頃から数時間は経過していて、その時にはすでにもう誰も部屋に居なかった。

どうしてシグレはあんなに戦おうとしてしまうんだろう?それしか知らないのだとしたら、私が抑制してそれ以外を教えたらいいし......

 

 さっきから戦闘音が鳴ってる。そこにシグレもいるはずだ。早く行って止めないと.....!

 

「わっ!?先生!?こんな戦闘の真ん中に来るなんて危険です!」

 

「ごめんノノミ!今から私が指揮を執るから!」

 

 自らのシッテムの箱を利用して戦闘指揮を執りつつ、迫りくる脅威を排除していく。

ホシノもいないし、便利屋も一緒に居るし、シグレはそもそもヘイローがないから分からないし.....もう普段の戦いとはめちゃくちゃだ。

 

「そうだ、シグレはどこ!?」

 

「シグレさんはさっき15時の方向に集まった敵を撃破しに行って以来連絡が.....!」

 

 .......嘘。まさか一人で?

無茶だ。いくらシグレが強いとはいえ、刀という接近を強いられる武器で多数の銃使いを相手するなんて.....

私も行かないと。シグレを助けないと......

 

「先生!どこに行く気ですか!?」

 

 かと思ったが、直後にノノミに腕を掴まれて止められる。

違う、ノノミ.....私は行かなければならないの!シグレがまた傷ついちゃうかもしれないのに.....

 

「その手を離してノノミ!私は......」

 

「シグレさんはきっと大丈夫ですから!今はどうか落ち着いてください!」

 

 .....今この場で私がシグレの元へ行ったとして、私に何ができるのだろうか。

そうだ、冷静に考えれば身体が弱い私がシグレの所へ行ったとして、また守られるだけ。ただ足を引っ張るだけか.......

.....私は少し、冷静さを失っていたようだ。そうだ、ひとまずはこの戦いを終わらせないと。

 

「う....うん。ごめん。それじゃあ、早くこの戦いを終わらせよう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 おや?なんかアルファベットの3番目の匂いがしてきました。
 あとこれ先生ぶっ倒れたシグレの姿見て精神崩壊しない?ダイジョブ?

何か見たい話はありますか?

  • 剣楔アリス
  • W社ウタハ
  • ディエーチ協会ウイ
  • リクエスト......?
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