元過労暗殺者、平和だが平和じゃない世界へとやってきた   作:シャオロウェをすこれ

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 何度も言うと嫌われそうだけど、高評価・お気に入り・感想が執筆の励みになってます.....!毎度感想をくれる皆様方、ほんとうにありがとうございます.....!


元過労暗殺者、反転攻勢す

 一体、腰部から下から上に向かって縦に斬り裂くように破壊する。二と三体目、先ほど斬ったロボを蹴りつけて崩してから疾風脚で頭部を破壊する。三から十一体目、蹴りつけていた片手間でチャージしておいた押し寄せる一撃でそのまま薙ぎ払う。十二、十五、二十、三十一......

 

「キリがねぇ......あのガラクタに行くまでの道のりが遠いなぁ......!」

 

「う~ん、ちょっと面倒だね!」

 

 そう言いながらどんどん斬り払って潰していく。赤い刀身をしていた刀は今ではすっかりオイルの小汚い茶色に染まり、口にも不味いオイルの味が入ってきている。ユメさんも同様で、多くの敵を叩き潰してきた槌の裏はすっかり鉄片とオイルで占領されていた。

だからといって体力が消耗しているわけでもなく、私はまだ全然斬れる体力はある。むしろ怒りからなのか、身体の奥底から力が湧き上がってくるような感覚がする。成すべきこともあるしな。

 

「こちらE-2部隊!敵は強すぎる!カイザーの支援を要請する!」

「駄目だ!」「駄目だ!」「駄目だ!」「駄目だ!」

 

「敵を目の前にしてよそ見している暇があるのか......随分偉いことで。」

 

 援護を要請しようとしている敵も破壊し、前へ前へと進んでいく。迫りくる銃弾は斬って斬って回避し、手の届かない部分は仲間が援護してくれる。これほど効率化された戦闘も中々ないだろう。......あ、どうやら目当てのモノが出てきたな?

カイザーの理事......あれを殺し......いや、あれは拷問にかけてこちら側の要求を通した後、全ての情報を吐かせてから殺そう。ユメさんも......あれなら多分乗ってくれるはずだ。精神破壊攻撃は拷問には最適なもののひとつだろうしな。私も久々にやることがあるかもしれない。

 

「さて、やっと会えましたね......」

 

「ふむ。学校まで出向こうかと思ったが、お出迎えとは感心だ。」

 

「これは何の真似ですか?企業が街を攻撃するなんて......いくらあなたたちが土地の所有者だとしても、そんな権利はないはずです!」

 

 ノノミさんが後ろで抗議する。その目標であるカイザー理事の周囲には護衛であろう兵士が何人かいて、それぞれ銃を構えている。ふむ、行くとしたらあいつらを排除してからだな。至近距離の戦いは私の本領だ......いつでもいけるようにしておこう。

正直今からでも斬りかかっていいのだが、もう少し、もう少しだけこの目の前のロボの言い分を聞いてみようじゃないか。それ次第で私がどうするかの対応を変えよう。もっとも、下手打った時点で周囲を殲滅して捕獲することは確定しているが。精々消失部位が変わるくらいか......

 

「この悪党め......ホシノ先輩を返して!」

 

「......くくくっ、何を言っているのやら。」

 

「連邦生徒会に通報だと?面白いことを言うじゃないか、今すぐにでもやってみればどうだ?」

 

「君たちはこの状況について、今まで何度も連邦生徒会に嘆願してきたのだろう?それで、一度でも動いてくれたことがあったか?」

 

「なかったはずだ。何せ、連邦生徒会は今、動けないからな。連邦生徒会だけでなくともいい、どこか他の学園が君たちのことを助けてくれたことはあったか?さて、この話を聞いてそろそろ分かっただろう。」

 

「誰一人、君達に手を差し伸べるものは」「黙れ。」

 

「それ以上余計なことを言うと口を縫い合わすぞ。」

 

 ユメさんがそう言った後、こちらに向けて少しだけ視線を向けてくる。......なるほどな、言いたいことは分かったぞ。

ユメさんが前へと駆け出した瞬間、私も即時に地面を蹴る。目標は理事......の周辺にいる護衛。こいつらは全員ロボットだ、手加減する必要はない......迅速に破壊する。

相手が構えるよりも早く無力化してしまえば、攻撃される心配はない!

 

「火炎一閃!」

 

 炎を纏わせた刀を敵の右肩から左脇腹へと振り下ろし、斬り降ろしたその先で刀を握りなおし左肩から右へと斬り裂く。リウの剣技の一種のこの技は、短時間で強力な一撃を叩き込める技として協会員から愛用されていた技の一つだ。

そして流れそのままに自身の右前方にいる護衛を速剣の構えで胴体部を素早く突き刺して破壊する。そしてこの技は攻撃が終わった後の予備動作が少なくて済むから、こうやって......!

 

「なっ!?」

 

「甘い!」

 

 後方から奇襲を仕掛けようとしている敵にも、咄嗟の反撃が効く!逆手で刀を掴んで、胴体を横斬りで一閃だ。これで3人目、残りは二人......!っ、ユメさんには近づけさせない!

 

「理事!お守りしま」

 

「やらせるわけにはいかない!」

 

 ユメさんの方向に向かおうとする兵士を阻む。既に相手は近接戦闘の構えのようで、長い警棒のようなものを持っていたが、それを鉄壁の構えで防ぐ。両腕をクロスさせている関係で、少しだけ腕に衝撃が走るが今は関係ない。防げたことが重要なんだ......!

腕を一瞬だけずらし、攻撃を防がれて驚いている兵士の脇腹へ拳を叩き込む。バキバキと部品が壊れる音がするが、お構いなしに殴り進める。数発殴打したころには、そのロボットはあちこちに風穴が空き物言わぬ骸と化していた。これを盾にして戦おうと思ったが、これじゃ無理だな......

 

 仕方ないので先ほど心臓部を穿ったロボットを引っ張り上げると、そのまま後方で射撃してきているデカいロボットまで投げつける。ほう、守るべき理事がいるのに躊躇なしに銃を撃つ、護衛としては大失敗もいいところだな?もっとも、そもそも危機にさらしている時点で失格か!

先ほど投げたロボットの軌道上に沿っていき、自分で盾を持つよりもより高速に敵に近づいていく。盾が銃弾を通すようになったころには、そのころには私の距離に入っているんだよ......!

 

 自身が今の態勢から入れる最も最適な剣の流れを読み、流れるように刀を叩き込む。そして近くに敵が多数寄ってきている時は、さながら火花をまき散らす輪舞を踊るように剣を持っていく。

ある程度数を減らしたら、あとは正面突破して流れを切り開く!

 

「は、早い!照準がおいつか」

 

「よそ見はするなよ......!?」

 

 拳に炎を纏わせ、おそらく部隊の中核を担っていた巨大なオートマタの頭部を砕く。紅焔拳と呼ばれていた技だが、これも速剣と同じく素早く叩き込めるから短期決戦にはもってこいの技だ。

そしてその技で起きた火花に電気が引火したのか、今にも爆発しそうにオートマタの残骸が悲鳴を上げている。おそらくこれは簡易的な手榴弾のようなものになっているし、すぐ蹴り飛ばせばあっという間にお手軽時限爆弾へと早変わりだ。とりあえず食らっとけ!

 

「汚い花火だ......」

 

 蹴り飛ばした数秒後、眩い閃光を上げながらオートマタが爆発する。そしてそれはその周辺にいた敵を丸ごと飲み込み、辺りを少し吹き飛ばした後四散した。吹き飛ばされた敵のうちロボットは体が千切れていたり火花を上げているし、兵士はヘイローが消えているから完全に無力化できただろう。対策委員会の皆が相手してくれている敵も殲滅し終えたようだし、ひとまずは大丈夫と言ったところか。

 

 そしてそれに続くいいニュースとして、さっき通信しようとしていた敵から奪ったこの壊れかけの無線機から聞き取った通信によると、合流予定だった部隊が次々と謎の爆発によって行動を阻害されているらしい。

これは僥倖だ......まだ運はこちらに味方してくれているらしい。しかしだが、さっきから思っていたことがあるんだが......な~んか、視線を感じるんだよな。見られている気がする。

 

「そこに誰かいるのか?」

 

 ひとまず撃たれる範囲には敵がいないことを確認し、呼びかけてみる。あまり敵意はなさそうだが......いや、会話が聞こえるな。耳を澄まして聞いてみるか。

 

『ちょっと!アウトローっぽく登場しようかと思ったのに全部持ってかれちゃったじゃない!』

『なら今すぐ私があれを始末してきます......よくもアル様の意思を邪魔したな......!許せない許せない許せない......!』

『ハルカ、流石に今はダメ。下手すると殺されるよ、あれ。』

『ま、とりあえず合流しようよ!疑われてるしさ。』

 

「あぁ、なるほど。便利屋の人達ですか......」

 

 どうやら先ほどからしていた違和感の正体は便利屋68の人達だったらしい。ということは、もしかしてさっきの通信から聞こえた爆発うんぬんかんぬんは便利屋の人の仕業だろうか。

ま、どのみち味方になってくれるんだったら頼りにさせてもらおうか。お、出てきた出てきた。

 

「!?便利屋......!?裏切ったのか貴様ら!子飼いの癖に......!」

 

「それ以上喋ると口を縫い合わしてすべての配線をバラシて■■してお前の■■■に■■を詰め込んで顔面を踏みにじったあと元に戻した配線をグチャグチャに溢すって言ったと思うんだけど?」

 

「.........!!」

 

 ガラクタが何かしゃべろうとしたようだが、本気でキレてるユメさんに何かを言われて口を噤んだ。少しだけ聞こえてきた内容だけだが、到底ちょっと言ってはいけないような発言だったからな......恐れをなしたというべきか。

さて、そうこうしている間に便利屋の皆さんは出てきたようだ。

 

「ちょっと遅れちゃったけど......便利屋68、ただいま現着!」

 

「先生、今から私達便利屋68はアビドス対策委員会と協業させてもらうわ。合わせられるわよね、先生!?」

 

「......アル、ありがとう!まだまだ倒すべき敵はいっぱいいるから、よろしくね!」

 

 さて、また声と銃声が聞こえてきたことだし......私も頑張りますかな。

 

 

 


 

1 速剣

使用時クイック1を得る 

 

貫通5-9 的中時クイック1を得る このダイスは3回使用する 

貫通反撃6-10

 

1 鉄壁

使用時 相手のダイスの最大の合算値がこちらのダイスより低ければ威力+1

 

防御7-9 マッチ勝利時 忍耐1を得る。次のダイスの最大値+2

防御6-10 マッチ勝利時 ページを1枚引く

打撃6-9

 

2 紅焔拳

使用時 速度が6以上ならこのページで付与する火傷の数+2

 

打撃13-17 的中時火傷2付与 

防御6-10 マッチ勝利時火傷2付与

打撃6-9

 

 




 1級精神破壊師 ユメファン(語録のみ)
 今回のページは......多分控えめなはず。これ書いてると感覚が分からなくなってくる.....

 鉄壁の効果ですが、これは例えば斬撃2-3と貫通5-9のページの場合、3+9の12というダイスに対し、一度合算処理を行ってその出目がそれより高ければ威力が+1されるということです。

何か見たい話はありますか?

  • 剣楔アリス
  • W社ウタハ
  • ディエーチ協会ウイ
  • リクエスト......?
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