呪術廻戦の世界に転生したので(個人的に思う)悲劇を徹底回避しちゃおうと思います!死なないように。 作:ヨシザエモン
おや?これからのじんせいのようすが……?
やあ、俺はしがない呪術廻戦オタク。ま、名乗るほどでもないから、「梨」とでも自称しておこうかな。名前が「なし」ってね☆
「んふんふ、結構イケてる(当社比)モノローグじゃないのぉ? うふふ、アタシ、呪術廻戦の世界にいきなり転送されたとしても大丈夫な気がするわぁ〜♡」
などといきり立っていた。
次の瞬間。
ドンッ
外出た瞬間ブラックアウト()
からの〜〜〜??
「おんぎゃぁぁぁぁ」
泣いていた。自分が。
…………いや意味ワカンネーーーッ!!
え? なんでアタクシはギャン泣きしてるの?? 確かに最近勉強も日常生活も上手く行かなくてメンタルヘラってたけど、こんなに泣いてて周りから変な目で見られない? いい年したヤツがオギャってたら。
困惑のあまり今度こそ意図した涙が溢れまた泣いた。さっきから涙のせいで目の前に何があるのかとか全く分からない。ただただ異常に明るい白い光が自分が今いる場所を包んでいることは分かった。
「ああ、生まれてきてくれてありがとう……」
いきなり誰かに優しく抱きしめられた。その驚きで、涙はどこかに吹っ飛んでしまった。え? え? 「生まれてきてくれてありがとう」? もしや……と、一抹の不安なのか一縷の望みなのかよくわからない感情で周りを見渡す。そして、完全に理解した。
ぼくちん、生まれ変わっちゃってるぅ……。
ええー!? もしかしてあの謎の衝撃で死んだ!? 多分十中八九トラックだろうな。と、なると。
(この世界はこのスーパーオタクNA☆SHIが前世で好きだった作品である可能性が高い)
一体どの作品かはわからないが……まあ小学校に上がるくらいになれば分かるか。
などと斜に構えていた。
新たな母の退院日までは。
「ようやく退院だな」
「ええ、この子の名前も早く決めなきゃね」
優しげな両親に挟まれて、病院を後にする。空に広がる青空に、ぼんやりと見入ってしまう。
ドォォォォォォォォン!!!!!
「「「!?」」」
背後からいきなり爆発音が響いた。両親が慌てて振り返り、この超絶天才ベイビーである自分の目にも起きている惨劇が目に入った。
病院が謎の黒いモヤに包まれていた。そして。
(な、なに
声をあげそうになり、慌てて口をつぐむ。この目に映る現実を受け止めきれなかった。
病院の屋上に、トカゲのような虎のような、それでいてどちらでも無いような、おぞましいオーラを
頭がガンガン痛む。恐怖で気が狂いそうだった。
「ギャァオォォォォ!!!!」
バケモノは大きく雄叫びを上げたかと思うと、その虎のような尻尾をこちらに振りかざしてきた。やばい!
「っ!」
……。
…………あれ……?
何も痛みを感じない。いや、頬がちょっとズキズキするが、身構えるほどでも無かった。良かった。ギリギリかすめたか……と安心して目を開いて、絶句した。
自分は地面に投げ出されていた。そして、数メートル先に、大量に出血した両親が倒れていた。きっと我が子だけでも助けてやろうと放り投げたのだろう。
……。
…………いや、展開が重いなあ!?
いやあのごめんね!? もっとショック受けるべきなんだろうけどちょっと突っ込んで良い!? 重くね!?? 退院の日に両親死亡とか何なの!? アタクシまだ名付けもされてないのだけど! 自称「梨」のままなのですけれど! ていうかこれからどうしろと!? 赤ん坊だから動けないし歯生えてないから喋れないし積みでわ??? まだ何の世界かも分かっておらぬのに!
いろんな感情がごちゃまぜになってギャンギャン泣きわめいていると、いつの間にやら人が近くにいた。こんなとこにノコノコと……巻き込まれて死ぬモブか? と
「なんやこの赤んぼ、生きとんのか? ……ふーん、こいつがこの呪霊発生の原因か。もうここで隠蔽しよかな。けど連れて帰らんとどやされるよなぁ……。しゃーない、行くでガキ」
生意気そうな顔、つり上がった目、関西弁、……。
……幼き頃の禪院直哉くんやないかーーーーーい!!!!
あと「呪霊」とか言ってたよね……。
……てことは呪術廻戦の世界やないかーーーーい!!!!
興奮冷めやらんと言った心地で直哉っちを期待の眼差しで見つめる。ああ神様ありがとう! 俺っち幸運すぎだゼ☆……と脳内パーリーピーポーだったものの、直哉のつい先程のセリフを思い出して、もう一度心臓がキュッと縮こまった。
ーーーーこいつがこの呪霊発生の原因か。
もしかして両親をブッコロしたの、アタクシなんですの???