呪術廻戦の世界に転生したので(個人的に思う)悲劇を徹底回避しちゃおうと思います!死なないように。 作:ヨシザエモン
「ほんま腹立つわぁ、俺のせいじゃないっちゅーねん。ったく面倒な縛り設けたなぁ、おぉ?」
心底不機嫌だといった様子で片眉を上げる直ピに、オレっちょすはベビーせんべいを差し出した。先程ナオヴィトンからもらった物だが、意外と美味しい。だがしかし見た目だけでなく食生活まで赤ん坊になってしまってはいけない気がする。踏み越えてはならない領域が迫っている気がする。ということで直ピに差し上げることにした。
「あい、おーお(はい、どーぞ)」
「いらんわ。てかそれパパからもらったもんやろ。義理言うても父親から
突き返されてしまった。
そうそう、実はアタクシ、どうやら戸籍上はナオヴィトンの子供らしい。つまりこの直ピッピはアタクシの兄貴ということ。信じられん。
「えうーか、いえんあういえ(ていうか、機嫌悪いね)」
神経カリカリしてるよ、と言葉を紡ぐ前に、ほっぺをブニョンとつねられた。おお、さすが赤ちゃんフェイス、伸びる伸びる。それはそれとしてこれは肉体的虐待では? おまわりさーーーーん!!!!()
「いひゃい」
「全部お前のせいやからな!? 言うとくけど! お前のせいで3ヶ月も稽古出来へんかったんやで! しかも、11月やったか? それくらいに甚爾くんの奥さんの会社でボヤ騒ぎ起きて救出して……大変やったわ」
「おぅ……おやあやぎ……(ボヤ騒ぎ……)」
火事でのお亡くなりだったとは。知らなかった。いやまあママ黒のことって全然明かされてないから知らなくて当然なんだけど。なんなら作者も知らない(もしくは考えてない)だろうし。でもあの単眼猫雑なようで細かいからな〜。理系はからっきし駄目だったけど。
「で、縛りの話やけど、文句言うてええ?」
「あんれ、いえらおあおいっいあん(なんで、決めたの直ピッピじゃん)」
「お前の縛りは縛りの体をなしてなかったからや! 二者択一の脅迫やったからな!」
そう、あの時は勢いに飲まれたからか私の
「縛りの内容を変える。というか昨日のは縛りやあらへん、脅迫や」
と今言ったことと全く同じようなことを言い、仕方あるまいと年上(精神年齢)の余裕を見せ、直ピも私も納得がいく縛りを設けることにした。
それがこれだ。
何度も何度も念押しをした。これで良いのかと確認をした。そのうえでこの縛りが成立した。
なのにだ。それなのにこの
「わがわわ(わがまま)」
「そりゃ、破るなんて言わへんよ。縛り破ってええこと無いってことくらい分かっとる。けど次期当主やで? こんな恥ずかしい縛りを赤ん坊と結んだなんて知られたら
あああああ恥やぁ〜〜と頭を抱えるガキンチョ。何がそんなに気に食わないのか。どうせお前は当主になんないんだし。あっでも待ってママ黒救ってパパ黒もメンタルやられなくて生きるから、めぐみんはさとるんに拾われなくて、そもそもゲットーを救うことで渋谷事変が起こらなくて(憶測)、となるとさとるんは封印されなくて、何か例の約束履行とかもなくて……。…………コイツだ次期当主(唖然)。
うわマジか。まじでコイツが当主になるのか。小学生の現時点でもうクズの鱗片見えてるコイツが……。くっ、正直言って直ピッピはクズでいてほしい。クズじゃない禪院直哉とか店員のミスで数が一個少ないからあげクンくらい嫌だ。けどクズい状態で当主になるのかー……。うーん……。
……ま、いっか! このスーパーきょうだい梨(自称)がいるんだからそれなりに良いクズ……いうなればツンデレみたいな感じになってくれるよね! 多分!
「あおや(直哉)」
「なんや」
直哉、なんや……一文字違いだぁ! ってそんなことはどうでも良くて。
「おえあいが、あうの(お願いが、あるの)」
「なんや」
ちょ、直哉さん「なんや」BOTになってない? 大丈夫? 不安になりつつ言葉を続ける。
「おーえんれくあいあい、おうおーおうれ(高専で暮らしたい、東京校で)」
「……はぁ!?」
何言っとんねん、という顔である。だがすぐに苦虫を噛み潰したような表情になった。ククク、豊か豊か(宿儺風)。
「……『直哉は梨(自称)の(術式を用いない)命令を必ず聞き入れる』か」
「んふふ、れはい、えきうよえ?(手配、できるよね?)」
ますます整った顔面が歪んでいく。かわいそうに。だがしかしこれは私の計画のため。許せ直ピ、いずれ君の命も助かるのだ。直ピ、許せ(倒置法)。
「ええけど、なんて説明したらええねん」
「ああいーいおーとおあえい、っれ(可愛い妹の為に、って)」
次期当主となるであろう君のきょうだいになれたこと、幸運に思うぞ。などと脳内でイキりながらクソ兄貴の背中を見送る。いつになったら金髪にすんのかな〜、あたい金髪派なんだけどなーとぼーっと考えていると、背後に物凄い呪力を感じた。
考える前に恐怖を感じ、背中には汗が大量。何故か泣きそうだった。殺意、そう、分かりやすく言うなら、殺意のように鋭いものだった。
涙をこらえながら振り向いた先で、自分は白い髪の毛を捉えた。まさか。大きく目を見開いた私に、生意気そうなそのガキはケラケラ笑った。
「なんかすんげー赤ちゃんいるって聞いたんだけど、お前? 俺ね五条悟。よろしくセカンド」
転生者ワイ、五条悟によろしくされた件。