事故で転生したら最弱のドラゴンになったから成り上がって最強になってやる!! 作:黒
「…奴の様子は」
「は。未だ眠っております、恐らくまだ傷が癒えていないのかと」
「結界の準備は」
「現在進めております、展開可能になるにはまだ少しかかるかと…」
「そうか、わかった、では引き続き結界の準備を進めろ、奴に何か動きがあったら即座に報告しろ」
「はっ!」
…セフレール、特定の縄張りを持たず、様々な魔法を操ることができる竜、アルヴェイルの上位種に当たる魔物、その性質はアルヴェイルの頃から特に変わりはせず、同じ地域に長く居座るような魔物ではない、特に進化し、飛行能力が上がったのなら、かなりの距離を移動する、本来ならばすぐにこの平原から出ていくはずだ。
だが、今回討伐、または撃退の命を国王様より受ける事になったこのセフレールは、なぜか未だにこの平原に居るようだ、聞いていた通り、セフレールとしてはおかしい行動だ、幸いにも、セフレールに襲われた者はいないらしい。
おまけに奴は今負傷している、つまり万全の状態ではない、状況としてはかなり良い、…だが、油断はしてはならない、いくら万全でないとは言え奴はBランクの竜、かなり強いことは間違いない。
もちろん、対竜種封結界を使う分、大幅な弱体化を見込めるが…最悪の場合、奥の手を使わなければならないことになる可能性も…
そう考えていた時だった、セフレールの様子を見ていた部下から報告が来る。
「報告です!セフレールが目を覚ましました!」
「魔法部隊に対する隠密結界は」
「すでに展開しております!」
「対竜種封結界の準備は」
「あと数分で展開可能になると思われます!」
「分かった、ここからは私が奴の様子を見る、自分の部隊へ戻り、対竜種封結界が展開可能になり次第、私に合図を送るように、そして騎竜部隊は私の指示と同時に動くように伝えろ」
「はっ!!」
ついに目を覚ましたか…セフレールが寝ている間に結界を展開し仕掛けたかったが…仕方がない、対竜種封結界が展開されていない以上、我々は仕掛けることができない、ここは奴の様子を見つつ待つしかない…
そう思い、セフレールの様子を見ていると、自分から岩を作り出し、それを地面に放った、そしてその岩に対して魔法を撃つという謎の行動をし始めた
なんだ…?あれは一体何をしている?自分で作った岩に魔法を放つなど、一体なんの意味が…?理解しがたい行動だ、魔法の練習をしているわけでもあるまい…あまりにも不可解だ…
そう考えていた時、魔法部隊から展開可能の合図が私の元へと飛んでくる。
「魔法部隊!対竜種封結界!展開!続けて騎竜部隊にヘイトを付与しろ!」
私がそう指示すると共に、セフレールがいる地点に結界が広がっていき、騎竜部隊へとヘイトがかけられていく
「騎竜部隊はセフレールの頭上を陣取り、セフレールの気を引け!」
そう指示すると、騎竜部隊が一斉に飛び立ち、セフレールの頭上を陣取る、それに気づいたセフレールが騎竜部隊の方を見る、そしてそれと同時に翼を広げ、飛び立とうとする。
「魔法部隊!バインドを放て!奴に行動させるな!」
魔法部隊のバインドがセフレールに放たれセフレールの動きが止まる
「今だ!魔法部隊!奴に雷魔法を放て!」
そう指示すると、魔法部隊がセフレールへと雷魔法を発動し、セフレールへと巨大な雷が落ち、セフレールが体勢を崩す。
おそらく雷への耐性はあまりないと想定し、雷魔法を放つよう指示したが…その予想は当たっていそうだ、それに雷魔法ならば奴の体が痺れ、動きが鈍くなる可能性もある、このまま雷で攻めていくのがいいだろう。
そう考えていると、セフレールが体勢を立て直し、騎竜部隊の方を睨みつける。
「騎竜部隊は攻撃を最小限に!奴の攻撃を避けることに専念しろ!」
そう指示した直後、セフレールが騎竜部隊へと爪を振るう、騎竜部隊がそれを躱し、毒矢を放つ。
セフレールの体に矢が刺さり、鬱陶しそうに騎竜部隊を見ると同時に、口を開け、そこから炎を吐こうとする。
「騎竜部隊は上空へ退避!魔法部隊は奴の翼に雷魔法を放て!」
その指示通り、騎竜部隊が上空へと退避する、そしてそれをセフレールが翼を広げ、騎竜部隊を追うが、セフレールの翼に巨大な雷が落ち、セフレールが地面へと落下する。
今のところ順調だ、だが油断はできない、戦場では少しの油断も命取りだ、特に奴はセフレールとしては異常な性質を持つ個体、何か私の知らないことをしてきても不思議ではない、失敗は許されない、何としても、奴をこの地から追い出して見せる…!
投稿が遅れてしまい申し訳ありません、中々人間視点を描くと言うのが難しく、色々考えているうちにかなりの期間が経ってしまいました、この小説を楽しみにしてくださっている皆さん、本当にすいません…次回の更新は早く出来るよう精進致しますので、引き続きこの小説をよろしくお願いいたします