誰よりも尊敬したあなたを   作:チキ・ヨンハ

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先生視点後半。短めです


「や。先生。久しぶりだね 」 「は……?」

 

 

 

 キリアの訃報は、瞬く間に広がった。連邦生徒会として各地に行って交流を深めていたため、その交友の幅は広く、多くの生徒が悲しみに包まれた

 

 心の整理がつくまでの間、シャーレの当番は停止となった。……本来なら書類仕事に圧迫されている所ではあるが……

 

「ちょっとー……書類整理遅くない?」

 

「仕方ないでしょ……あっちだと書類とかやる前に死にかけたんだから」

 

 幸い、ここには私がもう1人居る。自分ならいくら酷使しても心は痛くならない! 

 

 ……でも、やっぱり1人足りないと思ってしまう。いつも隣で仕事を手伝ってくれた彼が……居ない

 

「……やっぱり、恨んでる?」

 

「何で?」

 

「その……彼の事」

 

「……あー」

 

 ……確かに、彼が命を落としたのはもう1人の私を助けたからだ。……だが、それは彼がやりたくてやった事。……恨むのは……

 

(止められなかった私……かな)

 

「……いや、あなたを助けたのは彼がやりたかった事だから。それについては何も思ってないよ。……まあ、一言相談は欲しかったけどね……」

 

「そっか……」

 

 ……今は、前を向かなければ。彼以外にも、生徒は居るのだから……まだ……居るんだ

 

 ー先生! 

 

 助けを求めている生徒は……

 

 ー先生……

 

 ……まだ居るんだ

 

 ……

 …………

 ………………

 

 彼が居なくなって、1ヶ月がたった。その位たつと、だんだんと彼の事を受け入れられてきた生徒も居る。……だが、まだ受け入れられていない生徒も勿論居る。……それだけ、彼の存在は、私たちにとって大きかったんだ

 

 後、未だにシャーレの当番はまだ再開していない。まだ生徒達に時間が必要と思っているのもあるが……

 

「私ー……そっちの仕事終わった?」

 

「まだ全然……ここまで大変だっけ? 多すぎない?」

 

 私が仕事に慣れてきているからだ。……本当に慣れてきてるよ? 

 

「いやぁ……どっかの誰かがやらかしたから……」

 

「同じ存在だからそっちもやらかしたみたいな物だよ」

 

「はあ……」

 

 そう。最近私たちが外に出ると襲われる事が多くなったのだ。それだけなら良かったのだが、私たちが襲われると、どこからともなくもう1人のシロコが現れて、その子達を撃退するのだ。……大分過剰に

 

 恐らく、もう大事な人を失いたくないのだろう。……シロコをそんな風にしてしまったのはもう1人の私のせいなのだから、実質今仕事が増えているのはもう1人の私のせいだ

 

 そんな事を思っていたら、扉が叩かれる

 

「先生? 入るよー」

 

 叩かれた後、間延びした声が聞こえた。……この声は……

 

「ホシノ? どうぞー!」

 

「助かった……」

 

「失礼しまーす」

 

 私が返事をしたら、そんな声と共に、扉が開かれた……? ホシノと……見た事の無い……いや、私は彼を知っている? 何だ……? 

 

「こんにちは、ホシノ。……そっちの子は?」

 

「やあ先生。俺の事分かる? ……あ、どっちの先生でも良いよ」

 

「「…………」」

 

 ……何もかも違う。でも、何でか分かる。私の心が言っている。あの子は……

 

「キリア……?」

 

「え?」

 

「キリア……でしょ?」

 

 キリアだ。彼は……キリアだ。私の心が叫んでいる

 

「……ねぇ、何とか言ってよ」

 

 違っていても良い。ただ、答えて欲しい……

 

「はぁ……降参だ降参。……まったく、何でわかったのかなぁ……」

 

 仮面を取りながら、呆れたような声でそんな事を言ってくる彼……キリア

 

「声も違うし……何で分かったんだ?」

 

 そんなの、決まっている

 

「……私が君を間違える訳ないよ」

 

「……そうか。……まあとりあえず、ただいま先生」

 

 ……っ! 

 

「うん……! おかえり!」

 

 この場にホシノが居ることも忘れて、彼に飛びつく。……ずっと、会いたかったんだ……! 

 

「うごぁっ! ちょ……離してぇ! 力が! 強い!」

 

「っ……!」

 

 ……無理だ。もう……離したくない。

 

「聞いてるぅ?! 離してっ!!!」

 

 今だけ……今だけは……他の事は……忘れさせて……

 

 

 

 

 

 

 






はい。先生視点は終わりです。雑でスマン……

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