じゃすてぃすきょうしつ。   作:インフィニットまさよし

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 今更ですが、原作既読推奨タグは、あとがき蛇足で好き勝手書くための保険で、本文自体は未読でも読めるように書いた(書く)つもりです。
 ですので、説明不足やわかりにくい部分があれば教えて頂けると助かります。


正義の呼び名

 

 

 俺たちのクラス、3-Eの新しい担任の紹介をしよう。

 

 まずは容姿から。顔はまんまる。丸顔っていうレベルじゃない、ホントの球型だ。そのボールみたいなツルツルの顔には、ゴマ粒のような目と、緩やかな弧を描いておおきく裂けた口がある。子供の落書きみたいな顔、というのが一番わかりやすい。肌の色は黄色。黄色人種、とかの話ではなくて、絵の具みたいな真っ黄色だ。ただし、時々縞模様になったりするらしい。身長は目測でも優に2メートルは超えている。デカい。備考、全身から無数の触手が生えている。端的に言えば、黄色いタコだ。

 

 次に、服装について。シャツの上から、アカデミックガウンと言ったか、海外ドラマなんかで大学生が卒業のときに着るイメージのあるあの服を着ている。頭にはしっかり角帽も載せてあり、全身で教師らしさをアピールしている感じだ。そのわざとらしい見た目も相まって、ふざけているようにしか思えないのだが。極めつけは、胸元のネクタイだ。図体に合わせてか通常より一回り以上デカいそのネクタイには、三日月の刺繡が縫い付けられている。自身の最大の前科をトレードマークのように使うとは、なかなかに趣味が悪い。

 

 そして最大の特徴。最高時速マッハ20。正直どれくらい速いのかもよくわからん数字だが、とにかく速いことだけはよくわかる。

 

 最後に、経歴。この3月に月を爆破し、椚ヶ丘中学校3年E組の担任に就任、現在に至る。どうしてそうなったのか。そのうえ、一年後には地球も爆破すると予告しており、前科の分も加味して政府はこの新任教師の首に値段をつけることに決めたらしい。要するに、賞金首である。

 

 以上。まとめると、E組新担任は、月を爆破して賞金首になったマッハ20のしゃべるタコ。なんだこれ。

 

 そして政府は俺たちにこの先生を殺して欲しいのだとか。正直、ただの中学生の俺等には荷が重すぎる依頼だったのだが……

 

 

 

 

 

「成功報酬は百億円!」

 

 

 

 

 

 政府の男・烏間さんのその言葉に、皆一様に目を(まる)くした。地球の値段と思えば安いものだという理屈らしいが、いち個人として与えられるにしてはあまりにも額が大きすぎる。しかし……と、そこで俺たちは理解した。これはどうしようもない落ちこぼれ(エンド)の俺たちにとって、千載一遇のチャンスであることを。

 

 つまり、俺たちはこの暗殺依頼をやる気になったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「せんせー、ちょっといい?」

 

「おや、どうしましたか、木村君」

 

 暗殺依頼があってからすぐの、ある日の放課後。俺は職員室に来ていた。先生はその巨体を職員用の椅子に乗せて、座っていた。くるりと振り向いた顔はいつものラクガキ顔だ。全身からうねる触手は初めて見たときは流石にびびったものだが、そろそろ見慣れてきた。

 

「実はちょっとせんせーにお願いしたいことがあって」

 

 言いつつ、俺はデスク上の名簿を手に取り、目の前のデスクに開いて置いた。先生からはほんの少し離れた位置だ。

 

「これなんだけど」

 

 と、左手で名簿の『木村 正義』の欄を指さす。この位置では、先生からは遠くてそれがよく見えない筈だ。だから、俺の指したものを見ようとして、先生は名簿を覗き込むようにして少し前のめりな姿勢になった。

 

 隙あり。

 

 俺は腰に佩いたナイフケースから対先生ナイフを抜きさり、その勢いのまま先生の首を……

 

「ヌルフフフフフ」

 

 搔き……えっ!?

 

 俺の振るったナイフは空を切った。というか、ナイフが握られているはずの俺の掌中が、空だった。俺は確かに、ナイフを握って抜いたはずなのに。

 

「甘いですねぇ、木村君」

 

 見れば、先生は桜餅を頬張りながら茶を啜っているではないか。いつの間に用意した、こんなの。しかも、ご丁寧に茶菓子や茶器まで用意してある。啜っているのは番茶だろうに。懐紙の上には、色とりどりの和三盆や羊羹に大福、そして対先生ナイフが……って、

 

「それ俺のナイフじゃないスか!」

 

「握りが甘かったので、抜き取ってみました。それだけでは待っている間退屈ですので……」

 

「それでお茶と茶菓子用意したのかよ!?」

 

「いえ、木村君の爪を手入れしていました。やすりで滑らかにして、ついでに保護用のマニキュアも塗ってみたのですが」

 

「わかるか!!!」

 

 念のため右手を確認すると、確かに爪は綺麗になっているではないか。全然気づかなかった。

 しかし、なぜわざわざ手入れするのか。先生がE組に来た最初の日も、ナイフを躱しながら烏丸さんの眉毛を手入れしていたし。そういう生態?まぁ、それはいいか。

 

「じゃあこれ、なんで用意したの?」

 

「生徒の前ですから、いいところを見せたくて……」

 

 どういうことかと聞けば、どうやら速さ自慢をしたかったらしい。しょうもない理由だ。先生はそんなことを語りながら和三盆を齧っている。先生のこの姿を見ていると、ただ単にお菓子が食べたかっただけなんじゃないかという気がしてくるのだが。

 

「それに、少々張り切ってしまいまして。なにしろ、皆さんあまり暗殺を仕掛けてきませんので、退屈で」

 

 などと言ってニヤニヤと笑っている先生の顔に、緑色の縞模様が浮かび上がる。烏丸さん曰く、この模様はナメているときに出るものであるとか。ムカつく。

 しかし、暗殺を仕掛ける奴が少ないのは事実だった。理由はまぁ、当然のことで、単純に実感がないのだ。見たこともない生き物を、おもちゃみたいな武器で、殺す。できたら100億円。ピンとくるわけがない。実感が持てたとして、今度は「殺し」に対する忌避感が生まれてしまう。相手は言葉の通じる存在なのだ。例え莫大な賞金がもらえるとして、また、殺さなければ地球がなくなるとして、それでも躊躇してしまうのは仕方のないことだろう。

 

「そういえば、倉橋が暗殺しに行ってきたって話してたっけ」

 

「倉橋さんですね。ええ、来ていましたよ」

 

 聞けば、倉橋は暗殺のついでに勉強を教えてもらっていたのだとか。倉橋が笑顔でナイフを振るう様が目に浮かぶ。

 

 倉橋(くらはし)陽菜乃(ひなの)。ゆるくウェーブのかかったミディアムボブと、人懐っこい笑顔が特徴的な女子生徒だ。一言でいえば、ゆるふわ女子。髪色と表情の明るさのイメージ通り、天真爛漫な彼女は、大の生物好きでもある。その範囲は広く、一般的に女子が嫌いそうな昆虫でさえ平気な顔で愛でるほどだ。また、彼女は食肉としての動物も愛しているらしく、動物の味まで知り尽くしている、まさに動物博士なのだ。

 倉橋がこうもすぐに暗殺に乗り出せるのは、そんな命に対するシビアな向き合い方に慣れているためでもあるのかもしれない。

 さて、そんな倉橋の暗殺がどうだったかと言えば。

 

「あの調子なら、次のテストでは前よりいい結果が出せそうですねぇ」

 

 どうやら、歯牙にもかけられていないらしい。先生はつまようじで歯間をつついたかと思えば、口の中に放り込んでバリバリと食べ始めた。悪食すぎる。さっきまで食べていた茶菓子はどうしたのかと思えば、デスクの上には懐紙と対先生ナイフだけが残っていた。どうやら既に食べ終えているらしい。食事のスピードまでマッハ20なのかな、などと考えていると、先生の黄色い触手が対先生ナイフを懐紙ごとつまみ、こちらに差し出してきた。ご丁寧に、刃の部分をつまんで、持ち手の側を差し出している。まぁこのナイフは切れ味なんてものはなく、人間どころか大福すら切れなさそうなナイフなので、その気遣いはまったく無意味ではあるのだが。

 

 この対先生ナイフは、政府から支給された先生暗殺専用の武器だ。なんでも、人間には無害で、超生物、つまり先生にだけ効果のあるナイフであるらしい。事実、見た目はゴム製のナイフってかんじで、人体には刺さりも切れもしないだろう。ちなみに、対先生用の銃と弾丸も支給された。こちらは見た目エアガンとBB弾だ。

 だからこそ、本当に効果があるのか疑わしかったのだが……先ほどから先生は一切ナイフに触れていない。触れるにしても、必ず今のように懐紙越しに触れていた。加えて、さっきのナイフをつまむ手つきだ。マッハ20で動ける生物にしては、やけに丁寧な仕草だった。万が一にもナイフに触れまいとしていることがよくわかる。これを見れば、少なくとも先生はこのナイフを警戒している、ということがわかる。まぁ、それを振るう俺のことは警戒していないようなのだが。

 

 顔に縞を浮かべながらにやにやと笑う先生を見る。殺してやりたいほど腹立たしいツラだが、どうせもう今日は殺せないだろう。俺は殺意を抑えて、ナイフを受け取った。

 

「ところで、木村君のお願いしたいこと、というのは暗殺のことだけでしたか?」

 

 そう言われて、本来の目的を思い出した。殺せればお願いの必要がなくなったのになぁ。

 

「いや、ちゃんとあるよ。先生にお願いしたいこと」

 

 息を整えて、言う。

 

「名前のこと、なんだけどさ」

 

「ああ……なるほど。お願いとは名前の読みのことですか」

 

 どうやら、察してくれたらしい。ありがたいことだ。

 

「そ。できれば『まさよし』って読んでほしくてさ」

 

「なるほど。ええ、わかりました。公的な行事以外では『まさよし』と読むようにします」

 

 俺はほっと胸をなでおろした。時々古風で頑固な先生もいて、そういう時は揉めてしまうこともある。加えて、人間ではない先生に、この名前のおかしさやそれによって被る不利益が理解できるのかについても、不安があった。だから、予想外にすんなりと話が纏まって一安心である。

 

「じゃあ、俺はこれで。ありがとう、先生」

 

「ええ、気をつけて帰ってください。それと、木村君」

 

 用事も終わったので足早に帰ろうとすると、先生に呼び止められてしまった。なんだろう。

 

「またいつでも殺しに来てください。どれだけ殺されそうになっても、先生、皆さんに危害を加えることはできませんので」

 

 3-Eの教師になる代わりに、生徒に危害を加えない。それが先生と政府との取り決めであるらしい。破れば先生は先生でいられなくなるのだ。どうしてそこまで教師にこだわるのかは謎だが。

 実際、先生が報復行為をしたことは一度もないのだとか。かわりにすることが手入れだというのは意味が分からないが。烏間さんもこめかみをヒクつかせながら説明していた。お疲れ様です。

 

「安心して、何度でも挑戦してください。もしかしたら、私を殺せるかもしれませんのでねぇ」

 

 そう言って笑顔と縞模様を浮かべる先生の姿は、その模様の意味を知らされるまでもなく、ナメきった態度だった。腹立つ。

 

「いつかぜってー殺すから!じゃあせんせー、また明日!」

 

「ええ、木村君。また明日」

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、どう手入れしてやりましょうかねぇ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 先生に啖呵を切って、そのまま職員室を出ると、見知った顔が教室からこちらへ歩いてくるのを発見した。まぁ、ここにいる奴らは全員見知った顔なので当然ではあるが。相手もこちらに気付いたらしい。そのまますれ違うのもおかしいので、よ、と手を挙げて挨拶する。

 

「渚も先生に用事?」

 

「木村君。うん、まぁそんなとこ」

 

 小走りに駆け寄ってきた渚に、そう問うてみる。答えがわかりきった質問ではあるが、俺と渚はなんでも話題にできるほど仲がいいというわけではない。要するに、話題に困っているのだ。

 

 潮田(しおた)(なぎさ)。男子にしては長い髪、男子にしては華奢な体躯、極めつけは幼い容貌。要するに、とても中性的な男子だ。本人はコンプレックスであるらしいのだが。俺も男子にしては小柄なほうだが、流石に渚には敵わない。また、よく気が利くやつで、多くを語らなくても察してくれるので、複雑な事情を抱えるやつの多いこのクラスでは、かなりありがたい存在だ。

 このクラスに来た当初は、肩まである髪を後ろで縛っており、そのせいかかなり女性的な見た目だった記憶がある。今の、頭の高い位置で二つに縛る髪型になったのは、転入生の茅野が来てからだ。どうも、あの髪型は茅野に教えてもらったらしい。

 最近はその茅野と一緒にいることが多く、この学校に来たばかりで不慣れな茅野にいろいろ教えてやっている。髪型が同じで、背格好も近い茅野と並んでいる姿は、まるで双子のようだ。

 

「てことは、木村君も先生に用事?」

 

「おー。ま、名前のことで少し、な」

 

 説明はそれだけで十分だった。こちとら、入学式で名前を晒されている身だ。俺レベル、というか、かなり珍しい名前の奴は何人かいたが、如何にもキラキラネームって感じの名前は俺くらいのものだった。自意識過剰でもなんでもなく、全校生徒が俺の名前を知っているだろう。

 ……いや、少し訂正。茅野は転入生だから知らない可能性があるのか。一年も同じクラスであるなら、いずれ俺の本名が茅野にも伝わってしまうかもしれない。憂鬱だ。

 ともかく、渚にはそれで通じたようだった。あー、と、困ったような表情をしている。なんだか申し訳ない。

 

「渚のほうは?……もしかして、これか?」

 

 声を潜めて、先ほど返してもらった対先生ナイフを取り出す。職員室前なので、万が一にも獲物(ターゲット)に聞こえないように配慮したつもりだ。指し示す意味はもちろん『暗殺』である。

 もしそうなら、今はタイミングが悪い、ということを伝えるつもりだった。俺が暗殺を敢行しようとしたばかりで、警戒がまだ残っている可能性がある。なので、日を改めるのが賢明だと、助言をしようとも思っていた。

 

「あ、それは大丈夫だよ」

 

 おせっかいの必要はなかったらしい。というか、俺の思惑まで察しているようだ。そんなに態度に出てたのか、俺。なんにせよ、相変わらず目端の利くやつだ。

 

「僕も多分、木村君と似た用事だから」

 

 そう言って、渚は職員室に入っていった。結局、渚の用事がなんなのかはよくわからなかった。もう時間も遅いので、俺はそのまま下校することにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから幾日か後のことだ。学級委員であるふたり、磯貝と片岡による提案で、E組全員での一斉射撃が行われた。全員といっても、停学中の生徒1名を除いた25名での射撃であるが、本校舎どころかこのE組でも浮いてしまっている寺坂たち不良生徒まで参加しているのは、確実に磯貝の人徳のおかげだろう。

 この人数での弾幕ならば、あの素早い先生でもすべてを避けきるのは至難の業だろう。そう思っていたのだが……。結果は、まさかの無傷である。だが、収穫もあった。対先生弾の有効性の証明である。

 

 というのも、生徒たちの多くは、ほとんどただのBB弾と変わらない対先生弾に不信感を持っていた。俺自身、先生が対先生ナイフに触れるのを避けていることは知っていたものの、先生にとってどの程度の脅威となるのかはわかっていなかった。だから、「当たってんのにガマンしてるだけじゃねーのか」という意見も、その可能性はあると思っていた。

 その不信感を、先生は目に見える形で拭ってくれた。要は、先生は自分を撃ったのだ。もちろん致命傷となる部分ではなく、ただの触手一本を撃った程度ではあったが、その結果は非常に明快だった。

 

 つまり、触手が千切れたのである。

 

 当然のように、先生の触手は再生してしまったが、これではっきりわかってしまった。先生のスピードがいかに速いかということ。政府支給の武器が先生に有効であったこと。そしてなにより、俺たちの銃弾は、先生にかすりもしていなかったということが。諦念が広がった教室で、俺たちは散らばった弾を片付け始めるのだった。

 

 

 

 E組一斉射撃の日の昼過ぎ。国語の授業の最中に、事件が起こった。自爆による暗殺が行われたのである。実行(じばく)犯は渚、首謀者は寺坂ら不良生徒たち。そして、その自爆は、先生の月イチの奥の手・脱皮によって防がれた。自爆した渚も、この先生が脱ぎ捨てた皮によって無傷で済んだ。

 問題はその後である。首謀者である寺坂ら3名に対し、先生は今まで見せたことのない表情を見せた。その顔色は、漆黒。察するまでもなく、怒り心頭……ド怒りである。

 先生は教室を出ると、数瞬のうちにまた教室の中に入ってきた。ただし、教室を出たときには持っていなかったはずの、荷物を抱えていた。厚みのある板のようなものが、一抱えぶん。よくよく見れば、その板には文字が書かれている。『寺坂』、『村松』、『吉田』……いずれも首謀者三人の苗字だ。つまり、この荷物は、寺坂らの……いや、俺等の家の表札だ。三人の反応からも、それは間違いないだろう。『竹林』、『KURAHASHI』、『片岡』、『茅野』、そして……『木村』。あの透明な表札は、間違いなくウチの表札だ。

 

「家族や友人……いや、君達以外を地球ごと消しますかねぇ」

 

 その脅し文句、そして先ほど見せた早業。この数秒で、嫌と言うほど理解させられた。生殺の忌避感だとか、現実感だとか、言っていられない。地球の未来、俺達の未来、……そして、俺達の家族の未来。それを守るためには、この先生を殺すしかない。俺等全員が、そう決意したのだった。

 

 この時ようやく、俺等は殺し屋になった。

 

 

 

 

 そしてもうひとつ。事件のあとの茅野のひとことで、先生の名前が決まった。

 

 マッハ20で、月を爆破し、地球も爆破する予定の、賞金首。そして、殺せない先生。

 

 それがE組の新しい担任、『殺せんせー』だ。

 

 ここから、俺達の暗殺の日々が始まった。




 見切り発車で書き始めましたので、ストック分はこれでおしまいです。次は恐らくカルマ復学の前か後の話になると思います。

 以下、解説と言う名の蛇足です。




政府の男・烏間さん: 正確には、防衛省特務部所属・烏間惟臣。特務部は、超生物の出現により臨時に組織された部署であり、実働部隊。烏間はいわば現場の最高責任者。余談ですが、現実の防衛省組織図と『名簿の時間』の防衛省組織図を見比べると、特務部以外にも違いが見られます。それが、情報本部→統合情報本部。超生物関係も扱うから「統合」なのかなーと思ったのですが、烏間の前歴が「統合情報部所属」だったので、単に現実の情報本部とごっちゃにしないための配慮かなという結論に。名ありキャラが要職についているので(統合情報本部長・尾長剛毅。烏間の上司の、こそあど部長。単行本のほうのキャラ紹介では、『情報本部長』となっている)、特に。

木村のお願い: これも原作89話情報。

倉橋陽菜乃: 動物大好きゆるふわガール。本文で述べた通り、愛護一辺倒ではない、味すら愛す動物好き。実はクラス一斉射撃以前に殺せんせーの暗殺をしたことがあるのが確定しているのは、倉橋だけだったりします。まぁ、倉橋なら納得ですよね。

潮田渚: 原作主人公にして狂言回し。中性的で誰でも感情移入できるキャラで、人の機微に敏いなど、狂言回しとしてこれ以上ない配役なのですが、それだけにとどまらず。最終的には文句なく『暗殺教室』の主人公といえるキャラになりました。

渚の用事: 呼び方について、『渚』と呼ぶよう先生にお願いしに行きました。彼の家庭の事情、離婚した両親が再び一緒になって、父方の姓に戻っても、違和感なく呼べるように、とのこと。なんとか本文中で書きたかったのですが、木村がここで渚の諸々を知っちゃうのはちょっと違うような気がしたので、ここに書きます。

クラス一斉射撃: 委員長二人の提案で実行、という部分は捏造ですが、おそらくは原作でもそれに近い形だったんじゃないかなと思っています。根拠は寺坂組の参加。磯貝が提案してじゃあ女子には私から声かけとくよってする片岡の姿が目に浮かびますね。また幻覚見てる……。

表札: 一話を読み返すと、殺せんせーが持ってきた表札の中に、しっかり『茅野』の表札もあります。なにとは言いませんが、茅野の本気度が伺えますね。他にも、いろんな生徒の表札が見られて、どんな家でどう育ったのか、みたいな妄想が捗ります。『卒業アルバムの時間』記載の家族構成や家族の職業なども併せて読むと、尚解像度が増すのでおすすめです。


 次回更新は未定です。すみません。年内に更新できたら褒めてください。
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