魔法少女なヒロインにあこがれて   作:アマノジャック

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何か気が向いたので続きを書きました…どうぞ!


エピソード2

心愛がトランセイザーになった翌日…聖幻獣チーポは心愛の家にいた。

 

「え……?チーポ…私の家に住み着く気なの!?」

「当然だっチ☆チーポ君はいつでもトランセイザー…心愛をサポートしなきゃいけないっチ!」

「まだそんなこと言ってる!?誰でもなれるのでしょ?私もうあんな変なのに変身する気なんてないわよ!」

「それはいかんっチ!あのステッキはもう心愛と同調してしまったっチ!トランセイザーとしてこの世界を守れるのは心愛しかいないんだっチよ!」

「…トレスマジアがいるじゃん。」

「アイツら…本当に強いの?」

「強いに決まってんでしょ!何回、町の平和を守ってきたと思ってるのよ。」

「そんな彼女たち…前に心愛が倒した怪人にあっさりと捕まってたっチよね?これはつまりエノルミータって組織も本気を出してきたってことっチよね?因みに魔幻獣はそれよりさらに強いっチ。」

「…」

 

現実を言われ、心愛は言葉を失ってしまった。

 

「大丈夫だっチよ。最初は不安かもしれないけど、そのためにチーポ君がついてるんだっチ!2人でがんばるっ…チ…」ブルブルブルブル

「どうしたの?」

「チ……何が"チ"だあ!!三十路も超えた男がーー!なんでこんな語尾を!なんでこんなイカれた語尾をーー!!」ゴンゴンゴン

「落ち着けー!」

 

チーポの身体が震え…そして、急に壁せと自らの頭をゴンゴンと叩き始めた。心愛は慌てて止めに入る。

 

「別に私、そんなしゃべり方強制してないでしょ!!」

「…いいえ、この語尾でいかせてもらいます。変身前くらいは貴方の好みの世界観でやらせてやれとの上からの命令がおりました。上司の命令です。この年で他の仕事もありません。やるしかないのです。」

「生々しい舞台裏を暴露するな!!」

「だってほら!チーポ君のこの外見!外見でいったらまるで心愛の好きな魔法少女モノの不思議動物っしょ。どこでも一緒にいるのが定番だっチ。」

「確かにそうだけど…でも現実にこんな生物いたらおかしいもん。特にその星形の尻尾が…」

「虐待と愛の区別のついていない飼い主が尻尾を星形に刈っちゃったウサギってことで!」

「その虐待と愛玩の区別がついていない飼い主が私か……とにかく困るわよ!うちのママが動物苦手なんだもん。怒られちゃう!」

「なにぃ!そんな根本の部分からダメなのか!?それじゃあ、僕の『小動物の媚び媚び眼力でなしくずしに居候作戦』が使えないじゃないっチか。」うるうる

「なにその雑に大きくした子犬っぽい目は!?ドラえもんのあたたかい目をみてもっと練習しなさいよ!」

「ちっ…しかたない…『変身チーポ君』!」

「きゃ…っ!?」

 

チーポがそう唱えると光に包まれ…次の瞬間、人型の青年へと姿を変えていた。

 

「これならどーだ? 」

「うわ、チーポ…なの!?」

「これなら動物嫌いな心愛のママも大丈夫!」

「すごいチーポ!あ、でもその耳は隠せないの?」

「残念ながらそこまでは無理っチ。さらに言うと尻尾も消せんっチ。」

「ちょっと!何か別のモノが出てるみたいよそれ!!」

 

詳細は省くがチーポ(人型)の履いているズボンのお尻がパンパンに膨れている状態だ。

 

「耳と尻尾さえどうにかすれば心愛のクラスメイトとかなんとか言ってごまかせるっチよ。これでいつでも心愛のそばにいられるっチね。」

「い…いくらくっついても私はもうアレには変身なんてしないからね!」

 

「心愛!!また遅刻するわよ!」

 

下から母の声が聞こえ、心愛は急いで鞄を持つ。

 

「ゲッ!早く行かないと!」

「せっかくだから心愛の学校を見学したいっチ。」

「ダメに決まってるでしょ。ウサギ姿でも論外。」

「チーポ君は心愛…トランセイザーの通う学校を調べておく必要があるっチ!」

 

チーポはその場で転がりジタバタとし始めた。

 

「ちょっと!?その姿で暴れないでくれる!?」

「ついていくっチ!女子中学生の園に行くっチ!」

「アンタ、絶対それが本音だろ!げっ歯目のクセに!」

「チーポ君は幻獣だっチ!」

 

「心愛!!間に合わないわよ!」

 

「行ってきまーす!」

 

ーーー

 

今日は遅刻することなく学校に着いた心愛だったが…

 

「結局チーポを連れてきてしまったけど…本当にうまく誤魔化せるのでしょうね?」

「任せてくれっチ!チーポ君たち聖幻獣は光のパワーで幻術を使えるんだっチ!」

「幻術?」

「催眠術みたいなモンだっチ!怒られそうになったらそれを使うっチよ!」

 

「こら篠原!」

 

「あ…生活指導の山市先生だ。早速見つかったよ!」

「この男は誰だ?学校の関係者じゃな…」

「…」かぱっ

 

チーポの口が開くと…中から数本の触手が現れた。触手は山市先生の両腕と腰を拘束した後、別の触手が頭と尻に突き刺し、何かをドクドクと流し込む。その間、山市先生はただガクガクと震えていた。

 

「はい先生、ボクの名前は?」

「ち…ちーぽ君…心愛さんのお兄様で転入生生生生生生生生生生生生…」

「よろしい。」

 

山市先生を解放されフラフラした足取りでその場を去った。チーポは勝ち誇った顔を心愛に向けた。当然ながら心愛の顔は真っ青である。

 

「光のパワー!!」

「耳障りのいい呼び名で誤魔化すな!!なに今の禍々しい精神汚染攻撃は!?」

「あのやり方で身体的に何らかの後遺症を発症した地球人は今のところいないから大丈夫だっチよ。」

「言い回しが既にヤバイことやってる悪徳企業風なんですけど!?」

「さぁ、教室まで連れていくっチ!」

「…クラスの子には絶対使わないでよ。本当にマジで。」

 

心愛は頭を抱えつつ自身の教室まで歩き始めた。

 

 

「水やり完了…あれ?男の人?ここ、女子校…だよね?共学?んん?どっちだろ?どっちでもいいや。」

 

ーーー

 

「へー、心愛ちゃんのお兄さんなんだ。」

「こんにちわだっチ!」

「初めまして、心愛ちゃんのお友達の『花菱はるか』です!」

「…『水神小夜』。」

「うちは『天川薫子』や。よろしゅう。」

「おー、こりゃ可愛らしいお嬢さんばかりだっチね!ボクのことはチーポ君と呼んでくれっチ。」

「えー!チーポさんって本名なのですか!?」

「変わったしゃべり方しはりますなぁチーポはん。」

「そうそう、チーポ君のこの名前は本名だっチ。父の親友のポルトガル人が考えてくれた名前で"深き愛情を湛えた瞳"って意味があるっチね。」

「んん!?」

「あと、この語尾は方言だっチ。実は我々篠原一族は涙も枯れ果てるほどド田舎出身なんだっチよ。」

「泉のように嘘が湧き出てくるなオイ!!嘘だからね!信じないでよ!」

「面白いお兄さんだね…」

 

心愛は連れてきたことに後悔をする。その隣でチーポは僅かに耳を動かしていた。

 

「…気配を感じないっチね。」ボソッ

「チーポさん?」

「これからも心愛と仲良くしてあげて欲しいっチ。さて、ボクも教室に戻…心愛、ボクの教室ってどこっチ?」

「知らないわよ!」

「…んじゃ心愛、案内お願いっチ!」グイッ

「え?あ…分かった。次の授業までに戻るから!」

「みんな、バイバイっチ!」

「はい、さようなら!」

 

 

「篠原心愛ちゃんのお兄さんだったんだ…忘れ物を届けにきたのかな?」

 

………

 

チーポは心愛を連れて教室を後にする。そのまま校舎の隅まで移動したのだ。

 

「はぁ…はぁ…チーポ、どうしたの?急に走り出して…」

「心愛の教室のサーチは完了したっチ…"次元穴"は見つからなかったっチ。」

「魔幻獣が出てくる穴だっけ?いいことじゃない!」

「…でも嫌な気配はするっチ。ボクはもうちょっとここら辺を調べるっチ。心愛、念のため警戒をしとおくっチ。」

「怖いこと言わないでよ……あ!ヤバイ!早いところ戻らないと…!」

「放課後にまた合流するっチ。」

「分かったわ。」

 

ーーー

 

「はるかちゃんたち…遅いな…あ!消しゴ…!?」

 

授業を受けていた心愛だったが、突然に教室内が真っ暗になり、担当教師の動きが…いや、自身の落とした消しゴムも空中に止まっていたのだ。

 

「え?えぇ!?どうなって…」

「ボクが世界を止めたっチ。あっちに変な気配を感じたっチ、転神してすぐに向かうっチ。」

「…嫌よ。あんな可愛くないのになりたくない。」

「こんな時に意地をはってどうするっチ!もし魔幻獣ならトレスマジアたちもただでは済まないっチ…心愛はそれでいいっチか?」

「…」

「心愛、君に正義の心があるのなら…このステッキで!」

「分かったわよ!!…今回だけよ。」

 

心愛はマジカルステッキを受け取り…呪文を唱える。

 

「リリカルマジカル、トランスマジカル…チェンジ!」

 

ピカーン

 

「転神!超空転神トランセイザー!!」

 

超空転神トランセイザー!

篠原心愛は転神のかけ声とともに空気中の聖幻エネルギーを物質化して身にまといトランセイザーへと変形変身する!

その間わずか0.021ミリ秒!!

 

「今回は様子を見てくるだけでいいっチ。ボクがこの空間を維持出きるの後10分だけ…戻ってきたら普通に授業を受けるっチ。…場所は分かるっチか?」

「…うん、気配を感じる。…行ってくる。」

 

トランセイザーはそのまま教室からジャンプし、移動した。

 

………

 

「もうやめてほしいですか…?」

「やっ…やめっ…おかしく…なりゅ…!」

 

トレスマジアの3人は多腕マネキンに捕らえられて、くすぐりを受けていた。そんな中、銀色のヒーローが隕石の如く現れ…1体の多腕マネキンに拳を当ててマジアマゼンタを解放した。

 

ドーーン

 

「「!?」」

 

「トランセイザー参上!マジアマゼンタさん、大丈夫!?」

「また…来てくれたんだ…」

「……!トランセイザー!これからが……あれ?これから私は何をしようと…?」

「…頃合いだ。そろそろ退くよ。」

「あっ…はい…」

「逃がす…くっ!」

「キミの相手はこの子たちだよ…」

 

数体の多腕マネキンを阻ませ、エノルミータの幹部とマスコットは去っていった。トランセイザーはライトセイバーで多腕マネキンを切り、マジアアズール、マジアサルファも解放した。

 

「ありがとう…」

「おおきにな。」

 

そして、そのままライトセイバーで多腕マネキンを攻撃する。

 

「えいっ!」スパッ

「キキキ!?」ガチャン

「嘘!?」

「すぐに再生した!?」

「どうしよう…」

「なぁ、トランセイザーはん…でええんよな?」

「え、うん。」

「うちらであれらを1ヶ所に固めるさかい…アンタが前にしてくれた極太ビームで倒してくれへんか?」

「…分かった。早いところ、終わらせようか。」

「マゼンタもアズールも…それでええよな?」

「「了解!」」

 

マジアサルファの指示と共にマジアマゼンタとマジアアズールがそれぞれ武器を出す。そして…

 

「マジカル☆プリフィア☆…」

 

トランセイザーも必殺技をチャージし始め…

 

「サルファシールド!こっちやで!」

「「マゼンタスピア!/アズールソード!」」

『キキキキッ!?』

 

全ての多腕マネキンが2人の連携によりサルファシールドへと叩きつけられた。そして、マジアサルファがその場からジャンプして叫ぶ。

 

「トランセイザー、今や!」

 

「スターライトォォォー!」

 

トランセイザーの必殺技により、多腕マネキンは一瞬で消失した。そして、そこにトランセイザーの姿は既に無かった。

 

「…行っちゃったね。」

「…くっ!彼がいなかったら私たちは…」

「彼、ねぇ…確かに渋くて鋭い巻き舌声やったけど…」

「サルファ?」

「何でもあらへんよ。うちらも戻ろ。」

 

ーーー

 

放課後になり、心愛はチーポは既に家へと帰っていた。

 

「いたのはエノルミータの女幹部で魔幻獣はいなかった、っチか…心愛お疲れ様。」

「…」

「心愛?」

「ああっ!だんだん私…あのゴツいスーツに慣れてきちゃってる…というかかなり有効利用しちゃってる!」

「いいことだっチ!戦い厳しくなっていくから…チーポ君もつきっきりでアドバイスするっチ!設定中学生のこの姿ならママにウサギを飼う交渉をしなくてもいいでしょ?」

「う…うーん。そうね…まぁ、それは別にいいけど……人型ならカッコいいし。」

「よーし!決まりだっチ!じゃあ心愛、さっそくママに………男子中学生を飼っていいか交渉してくるっチ!」

 

「できるかーーー!!」

 

 

「チーポ君はいつでも心愛のそばにいなきゃいけないマスコットキャラで…」

「ママに見つからないように屋根上の犬小屋に住んでなさい!」

 

篠原心愛の戦いはこれからも続く。

 

ーーー

 

「…はぁ、わたしは何てことを。でも…マジアマゼンタのお肌…スベスベだったな…」

「ずいぶんと愉しんだようだね。」

「そっ…そんなわけありませんけど!?」

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