幻獣…それは地球とは別の星に住んでいる種族で2種類いる。変身能力を持つ聖幻獣と攻撃的な魔幻獣…この種族は互いに干渉しあうことで力のバランスを取っていた。しかし、魔幻獣が地球を発見したことによりそれが危ぶまれ…と、そんな事情は今はいい。
トランセイザーが過去に2度戦い…どちらも苦戦となった強敵が…3体も同時に現れたのだ。
「ゲゲゲ。」
「ルルル…」
「ガガガ!」
「来たわね…」
所々が白いものの全体的に黒く、細身で、鋭い爪を持った2足歩行の魔幻獣が3体…トランセイザーの前に姿を見せる。3体の異なる所は頭部に生えている角…1本、2本、3本と数が違っていた。
「チーポ!あの魔幻獣は?」
「小型魔幻獣スリーゲルガー…小型といえどスピードがあり、1体辺りの戦闘力も小型の中ではかなり高い魔幻獣っチ。けど…普段はそこまで危険な魔幻獣では無い筈っチけど…」
「時空転移は?」
「…成体なだけあって闇が濃い…1体だけが限界っチね。何としてもここで2体倒すっチ!」
「分かったわ!」
「ゲ。」
「ル…」
「ガ!」
スリーゲルガーはトランセイザーとは別の所へと移動した。
「私たちには…来ない?」
「まさか!アイツらの狙いは…!」
「ゲゲ。」ガブッ…ブチッ
「ー!」
「ルル…」ズズズ…ゴクリッ
「!」
「ガガ!」バキッボキッ
「!!」
「コイツら…ロードの魔物を食ってやがる!」
「え?味方なの?」
「ん!」ふるふる
スリーゲルガーは仮面の魔物を捕食し始めたのだ。
「ゲゲゲ…」
「ルルル…」
「ガガガ…」
『ゲルゲルガー!!』
細身だった身体は少し逞しくなり、次々と魔物を捕食しにいくスリーゲルガーたち。チーポが大声で叫ぶ!
「それ以上食わせたらダメっチ!強くなってトランセイザーでも手に負えなくなるっチ!」
「ん!」
「ゲ?」
「ル?」
「ガ?」
スポッ!
最初に動いたのはネロアリス…スリーゲルガー全員をドールハウスへと閉じ込める。
「よくやったっチ、ネロアリス!」
「後は奴らに食われる前にこの魔物たちを…」
「…ん!?」
スパッ
1本角のスリーゲルガーの爪により、ネロアリスのドールハウスが2つに裂かれ、中にいたスリーゲルガーたちが戻ってくる。
「おいおい…これ…不味くないか?」
「魔物たちだけでも厄介というのに…」
「…」
「やるしかない!やぁ!」ブンッ
「ルル…!」バシッ
ライトセイバーで2本角のスリーゲルガーを攻撃するトランセイザー。その背後では既に1本角のスリーゲルガーが回り込み、トランセイザーへと爪を振るっていた。
「ゲ。」
『ヴォア・フォルテ!』
「ゲゲっ!」ボンッ
「ありがとう、ロコムジカ!」ブンッ
ロコムジカの音波攻撃が当たり、1本角のスリーゲルガーがロコムジカの方へと標的を変える。
「お礼はいいから早く倒しなさい!」
「クソッ!マジアベーゼも早く何とかしてくれよ!」
「ガ。」
「…ん!!」
3本角のスリーゲルガーが仮面の魔物を捕食しようとすると、ネロアリスは今度は仮面の魔物たちを一気にドールハウスへと閉じ込める。捕食を邪魔された3本角のスリーゲルガーがネロアリスへと狙いを定め爪を向けた。
「ネロアリス、危ない!おりゃ!」
「ガッ!」ブスッ
「ん!」
トランセイザーはライトセイバーを投げて、3本角のスリーゲルガーを地面へ突き刺した。それと同時に自身の右手へ聖幻エネルギーを込める。
『トランスマジカル…鉄拳』
バキッ
「ルッ…!」
『マジカル☆プリフィア☆スターライト』
ドシャァァァ
「ルルル!」
「おぉ!1体倒したっチね!」
『トランスマジカル…ヤクザキック』
ゲシッ
「ガッ!」
渾身の拳を当てて、隙が生まれた2本角のスリーゲルガーへ必殺技の極太レーザーを当てる。そのまま3本角のスリーゲルガーへと向かい…跳び蹴りをかました後、ライトセイバーを回収した。
「大丈夫?ネロアリス?」
「…」こく
「よかった…!そのまま、頑張って抑えてて!」
「ん…」
「もう2体…倒さないとね!行ってくるよ!」
『それを使っていいのは魔幻獣の時だけだよ。』
「…」
トランチアーとしての自分を頼ってもらえない寂しさで顔を下げるネロアリス。それを横にトランセイザーはライトセイバーを構え、3本角のスリーゲルガーへと向かった。
ーーー
「ルベル!アンタの『影操り』でもっとアイツの動き、抑えれないの?」
「ずっと、やってるよ!速くてなかなか……よしっ!捕らえ…チッ!悪い…長くは保たねぇわ!」
「それで十分よ!」
『ヴォア・フォルテ!』
「ゲッ!」ボンッ
「効いてる…わよね?」
「あぁ、違い…ないっ!?」ガクッ
ルベルブルーメの援護もあり、音波攻撃を1本角のスリーゲルガーに当てるロコムジカ。しかし、その直後にルベルブルーメが糸が切れたかのように倒れこんでしまった。
「ちょっと!大丈夫?」
「アタシはいい…あのバケモンに…集中しろ…」
「ーーっ!バカ言わないで!アレ以外にもロードの魔物もいるのよ!アンタがいなきゃ、どうしようも…ってアイツどこ行ったの!?」
「う…」
「ルベル!!」
「ゲゲ…」
ーーー
ライトセイバーで3本角のスリーゲルガーと戦っていたトランセイザーだったが…徐々に圧され始めていた。
「ガ!」
ガキンッ!
「くっ…!『トランス』……っ!力が…入らない…?」
「不味い…聖幻エネルギーの残りが少ないっチ!トランセイザー、ここは撤退するっチ!」
「ダメよ…この魔幻獣と戦えるのは私だけ…」
「そんなこと言ってる場合じゃないっチ!」
「ゲゲッ!」
そこに1本角のスリーゲルガーと…
「ルルッ!」
倒した筈の2本角のスリーゲルガーが合流してきたのだ。
「何で…私…さっきアイツを倒して…」
「まさか…3体同時に倒さないと…ダメというっチか!?」
「はぁ…はぁ…やるしかないわね…今は魔物よりも…私の方に注意が…向いてるみたいだし…」
「ダメっチ!これ以上はキミの命にも……危ない!!」
「え?」
3体のスリーゲルガーが同時にトランセイザーへと爪を構え…そのまま、引き裂きにかかる。反応が遅れるトランセイザー…気づけば目の前にまで攻撃が迫っていた。
「うおぉぉ!!やらせないっチ!!」バッ
「ゲ。」「ル…」「ガ!」
ザシュッ
「うっ…!」
トランセイザーの前まで移動し、スリーゲルガーの攻撃から庇ったチーポ…白い身体が赤く染まる。
「チーポ!!」
「ゲッ!」ブンッ
1本角のスリーゲルガーは自身の爪に突き刺さったチーポを遠くへ投げ捨てた。そして…3体のスリーゲルガーが再びトランセイザーへと爪を向ける。
「…来るなら…来なさい!」
「ゲゲゲ。」
「ルルル…」
「ガガガ!」
力強く言葉を発し、ライトセイバーを構えるトランセイザー…しかし、その足は絶望で震えていた。それを嘲笑うかのようにスリーゲルガーたちはゆっくりと歩いてトランセイザーへと距離を詰める。後、数メートルまで迫ったその時だった。
『マゼンタスピア』
『アズールWロケットパンチ』
「ゲ!?」サッ
「ルルッ!」コチコチコチ
「ガガッ!」コチコチコチ
槍を持った少女と…2つの氷の拳がスリーゲルガーたちを攻撃したのだ。1本角のスリーゲルガーは距離を取り、残りの2体はその場で氷漬けとなった。
「マゼンタさん…アズール…」
「トレスマジア参上!お待たせ!」
「大丈夫ですかトランセイザー様!」
トレスマジアの2人が到着したのだ。
「サルファ…は?」
「逃げ遅れたこりすちゃ…んん!
「そうですか…(3人とも…変身が解けちゃったか…でも、無事なら良かった…あれ?4人?キウィちゃんか…うてなちゃん?それに…マゼンタさんとこりすちゃんって知り合いなの?)」
「トランセイザー様…今は休んでいてください。ここは私が…『
『マジアアズール
マジアアズールが『真化』へと姿を変えた。
「アズール、その魔幻獣…3体同時に倒さないと…復活する…」
「分かりました。」
「ただ…私はもう聖幻エネルギーがほぼなくて…決定打に欠けてる状態で…」
「1ヶ所に集め、高火力の技を当てる…それなら倒せますか?」
「…分からない。」
「では、試してみましょう。ですが、その前に…やぁ!」
コチコチコチ
「これであの魔幻獣だけに集中出来ますよ。」
「すごい…」
「マゼンタ、いける?」
「もちろん!はあぁぁ!!」
『羽衣・白藍…剣之型』
そして、魔力で周囲の仮面の魔物たちを一瞬で凍らせた後…羽衣を剣へと変形させて、マジアマゼンタと共に1本角のスリーゲルガーへと向かった。
ーーー
「……はっ!」
「ん!」
「チーポはん。」
「目を覚ましたわね…」
チーポの目が覚めると…身体には包帯を巻かれ、こりすの手に抱かれていた。周りにはマジアサルファ、真珠、倒れたキウィとネモがいたのだ。
「トランセイザーは?魔幻獣は?」
「今も戦っとるで…」
「ん!」サッ
こりすは手に転神石の付いたブレスレットを取り出した。
「こりす…?そのブレスレットは?」
「早く…トランセイザーの所へ…行ってあげて欲しいっチ…聖幻エネルギーが無くなりそうっチ…」
「ん!」こく
『転神』
ピカーン
こりすはトランチアーことパープル・ウィッチへと姿を変えて、猛スピードでトランセイザーの元へと向かった。
「…今の何よ?説明しなさいよ!」
「トランセイザーのサポーター…トランチアーに変身するためのブレスレットだっチ…。あの娘…トランセイザーを助けるためにこんな所まで…」
「(…え?こりすってエノルミータなのにトランセイザーの味方なの?)」
ネロアリスでは無い姿に変身したこりすに混乱する真珠…そんな彼女にチーボは顔を向けて…あるものを取り出した。
「キミ、名前は?」
「阿古屋真珠…」
「真珠ちゃん…こりすと一緒にトランセイザーのサポートに行って欲しいっチ。この転神石の付いたブレスレットを右手に付けて『転神』と叫ぶっチ…」
「…。後で詳しく説明してもらうからね!」
真珠はチーポに言われた通りに渡されたブレスレットを装着して…右手を上げた。
『転神』
ピカーン
真珠の全身が光る。髪が長く伸びたと思えば水色に近い青へと変色し身体にアーマーを纏った『トランチアー』となったが…それは最低限しか纏われておらず肩、胸の谷間、ヘソ、太ももが露出していた。トランチアー(青)は腕で胸を隠してその場でもじもじと立ちすくむ。
「…キミもトランチアーの素質があったっチね。」
「って待たんかい!…露出多過ぎやろ!アンタの趣味か?乳を強調しよってからに…」
「どんな姿になるかはボクにも分からないっチよ。」
「うぅ…これで…本当に戦えるの?せめて、武器とか…」
「隣に刺さってるっチよ。」
「隣って…この棒?」
トランチアー(青)は隣にある長い棒を持ち上げる…それは3つの穂が付いた長い槍だった。
「…近距離武器か…でも!やるしかないわね!行ってくるわ!」
トランチアー(青)はそのまま、パープル・ウィッチの後を追い始めた。
「サルファ…その…この2人はボクが見てるから…」
「分かっとる分かっとる…ウチもトランチアーとして加勢せえ、ってことやろ。」
「…トランチアーの1番の役割はトランセイザーのサポートっチ。だから今回、最優先にして欲しいことは『トランセイザーへの聖幻エネルギーの補給』…やり方は覚えてるっチか?」
「まぁ、岩の魔幻獣の後に必死になって覚えたからなぁ…任せときや!」
マジアサルファは変身を解き薫子となり…右手にブレスレットを付け…
『転神』
トランチアーことシルバー・ストームへと転神する。それと同時に5本のクナイがシルバー・ストームの周りへと集まった。
「シルバー・ストーム…頼んだっチ!後はボクの無事もトランセイザーに伝えて欲しいっチ!」
「チーポはんこそ、その2人を頼みますえ!」
シルバー・ストームもその場から風と共に飛び出した。
真珠のトランチアーの姿は俺ツイの『津辺愛香』が変身する『テイルブルー』というキャラをモチーフにしています…中の人つながりで。巨乳の『テイルブルー』ってことで!それより…アニメが放送されてたのが10年前って本当ですか?
月曜日か火曜日に後半戦を投稿予定です。評価の所に色が付いてました…高評価が多いみたいで嬉しく思います。本音を言うともっと付いて欲しい!
アニメに合わせるため、残り数話になるでしょうが…これからもよろしくお願いします。まぁ、売り上げいいみたいですし、2期は普通にあるかと思われますが。