魔法少女なヒロインにあこがれて   作:アマノジャック

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昨日、間違えて未完成のを投稿していました…読んでいた読者の方はごめんなさい。

今回はトランセイザーの出番は少ないです。


エピソード22

ロード団の侵略、及び魔幻獣の襲撃が終結した街では…

 

「ゴーレムさんたち、その建材はこちらですよ~!」

「白猫、道路の修復が終わったっチ。」

「え!?もう…ってチーポさん!?完治してないのであまり無理をなさらないでくださいよ!」

「うるせぇ!さっさと魔幻獣の監視に集中したいんだっチ。次は…このビル建て直してくるっチ…いくっチよトランセイザー。」

「はいはい…」

「じゃあ、私もご一緒しますねトランセイザー様!」

「アズール、ありがとう。」

 

トレスマジアとトランセイザーたちにより復旧作業が行われていた。

 

「なんっで、ヤツらの後始末をウチらがせなあかんのや…!」イライラ

「サルファさん、足!?…仕方ないですよ。民間に手伝ってもらうのは申し訳ないですし…」

「まぁ、ウチらだけでやった方が早いしな。トランセイザーもおる訳やし…」

「それにしてもあれからエノルミータの姿がみえないね…」

「せやな…」

 

ーーー

 

一方のナハトベースでは、エノルミータのメンバーたちが集まっていた。

 

「揃ったようだね…新生エノルミータの面々が。」

「わざわざ呼び出して何の用だよ?」

「てかさぁ…真珠らの役職名おかしくない?」

「はぁ?アタシがせっかく付けてやったのに気に入らねぇ~っての~?」

「Zzz…」

 

因みにキウィに付けられた役職名はというと…

 

ルベルブルーメ…コソコソ潜伏工作員

ロコムジカ…アイドル志望宣伝部員

レオパルト…ベーゼちゃん親衛隊隊長

ネロアリス…おねむ本部長

 

という、ちょっとアレな名前だった。そして、エノルミータの総帥になったうてなはというと…

 

「…」ずーん

 

死んだ目で椅子にもたれて、魂が抜けていた。

 

「覇気が無いわね!」

「やる気出せよ総帥!!」

「うてなちゃん、大丈夫?おっぱいならあるけど?」

「…」じっ

 

うてなは一瞬、顔を上げたかと思えば…

 

「………」ボソボソッ

 

「声ちっちぇ!」

「いえ、ちょっと…脳が疲れてて…」

「の、脳が…?」

「とりあえず、おっぱい揉む?」

「この前…ロードさんを脳内変換したの…アレがかなり…来てまして…」

「そんなに負担がかかるもんだったのかよアレ…」

「勝つためには…仕方なかったんですけど…ロードさんを倒しても…狩られた魔法少女たちは…帰ってこない。復讐は虚しい…」

「お前、本当に悪の組織の総帥か?」

 

喋る毎にどんどん落ち込んでいくうてな…寝ぼけたこりすがうてなの膝の上へと移動する。

 

「というか総帥って…ヴェナさんだったのでは?」

「いや、ボクはマスコットだから…ふむ。今日は今後の戦いについて話し合いをと思っていたのだけど…うてながこの調子では難しいね。」

「Zzz…」

「こりす、どこに座ってんだ!…そういえば最近トレスマジアを見てないな…それでうてなちゃんはそんな感じに…」

「トランチアーとしてはトレスマジアには接触できたのですよ。何ならアズールの手を握った訳ですし…でも戦闘中だったから…こりすちゃんとトランセイザー様がいなかったら危なかったな。それでアズールさんに嫌われていたらどうしよう…」

「いやいやいや。アズールって前にうてなちゃんがボコボコにしたやつでしょう?それなら今のアタシらでも余裕プップ~だろ~」

「そうでもないわよ。トレスマジア全員…特にアズールには気をつけた方がいいわ。」

 

余裕そうな顔をするキウィに待ったをかけたのは真珠だった。

 

「どういうことですか?」

「どうもこうもアンタが手を握った時のアズールの姿…パワーアップしていたでしょ?」

「あ!言われてみればそうでした!…それで、気をつけろというのはどういう意味ですか?」

「真珠、1回彼女を狩るためにタイマンで戦ったことがあるの。キウィとこりすとの後だったのもあるだろうけど…真珠の『ヴォア・フォルテ』を防がれて…完敗だった。それでこの前の戦いではロードたちのバトルではさらにパワーアップして現れた。新しい能力で…」

「ああああぁぁぁ!!」

「ひっ!何よ急に!?」びくっ

 

自身の体験を語る真珠だったが…今度はうてながそれに待ったをかける。

 

「ネタバレやめてもらえますか?」

「ネタバレじゃなくて報連相でしょうが!!」

「嫌です。ダメです。わたしは何も知らない状態で戦いたいのです。」

「組織としてどーなのよ!?」

「やめとけ、コイツ聞かねえって分かんだろ。」

「分かってるわよ…」

「アズールと早く戦いたい。というより、もっとアズールと触れ合いたい……はっ!これはトランセイザー様への浮気じゃありませんよ!どっちもわたしは大好きですので!」

「知らねえよ。」

「そういえばだけど…トレスマジアとトランセイザーが今、キミらが壊した町の修繕に出てるみたいだよ。」

「なんでそれを早く言わないんですか!?…すいません、わたし用事ができました。」

「今の精神状態を回復させるのにいいかもしれないしね…いいよ。」

「うてなちゃんが行くならアタシも行く。」

「キウィ、君はケガ人だからダメだよ。あと、変身アイテムはバレないように置いていってね。」

「はい♪それでは皆さんお疲れ様です!アハハハ~♪」

「何の時間だったのよ…」

 

ステップをしながらうてなはナハトベースを去り…そのまま復旧現場へと直行した。

 

ーーー

 

「(ああ、また目の当たりにすると考えると…怖いなぁ。悲惨なのは分かってるけど…わたしたちがしたことだから…さすがに心が痛むな…次から戦う場所は気をつけよ…う?)」

 

うてなの目には信じられない光景が映る。

 

「ほとんど直ってる!?え?いや、トレスマジアやトランセイザー様たちがいればここまで早く直せるものなの!?というかもう誰もいないのか……な?」

 

周囲を見渡すとレンガを積み重ねている小さなゴーレムたちの姿が目が入る。うてなは近くにあるレンガに手を取り…声をかけた。

 

「あの手伝ってもいいですか?(…罪滅ぼしにはならないけど…何もしないのもちょっと。それに…もしかしたら、誰かに会えるかもしれないし。)」

 

少し邪念はあったものの…うてなも復旧作業を手伝い始めた。すると数分も経たないうちにマジアアズールが現れる。

 

「あなた、何しているの?」

「え……マジアアズールさん!?」

「(うてなさん!?)あなたの名前…教えてもらってもいい?」

「(推しに名前を覚えてもらえる!?)柊うてなです…」

「…じゃあ、うてなさんって呼ぶわね。うてなさん…この間はありがとう。」

「…はい?」

 

突然にお礼を言われて混乱するうてな…マジアアズールは言葉を続けた。

 

「魔物…じゃなかったわね。魔幻獣が出てきた時に赤のトランチアーとして、トランセイザー様と一緒に戦ってくれたでしょ?」

「(バ…バレてるの!?)えーと、それはその…」

「…私はあまりトランセイザー様の役に立てなかったから…本当にありがとう。」

「…それは違いますよ。」

「え?」

「マスコットのチーポさんから聞いて知ったことですけど…アズールさん、トランセイザー様のピンチを助けてくれたのですよね?それに町に出た大量の魔物もアズールさんが全て凍らせたから魔幻獣に集中出来たとも聞きました!…今は転神に必要な石はチーポに返していて…トランチアーになれないですけど…何か出来ないかなって…」

「…なるほど、それでここに来たのね。けれどトランセイザー様の関係者だとしても…現場である以上、事前の説明無しでは立ち入りは禁止よ。」

「ごめんなさい…」

「…もうすぐ終わるから、安全なところにならいてもいいわ。」

「本当ですか!ありがとうございます…ちなみにトランセイザー様はどこに?」

「えーと、その…余分な物の解体を…」

「余分な物?」

 

………

 

「どうしてボクの巨大像を壊さないといけないっチか!」

「当たり前だろ!なにその無駄に8頭身のデカイ像は!建てるにしてもいつもの姿の3頭身でよかっただろ!てか、どーやってそんなのを建てたのよ!?」

「廃材をいい感じに組み立てたっチ!白猫~、ビルとかいっぱい建て直したから~、これくらいはいいっチよね~?」

「え?えーと…その…」

「ダメに決まってんだろ…がっ!」ガシッ

「ちょっ、トランセイザーさん!?」

「痛い痛い!トランセイザー、ボクがケガ人ってこと忘れてないっチか?」ギチギチッ

「いいからさっさと壊せ!」

 

………

 

「それにしてもご立派ですね…街の修繕をされてて…」

「…そうでもないわ。悪の組織と戦い…この街や人を守るのが私たちの役目。なのにこの前の魔物と魔幻獣の襲撃では出遅れて…ここまでの被害を出してしまって…その責任は私たちにもあるわ!だから、こんなことは二度と起こさせない!エノルミータの好きにはさせないわ!…あっ、何だか語りすぎちゃったわね。」

 

照れながらも復旧作業を進めていくマジアアズールの力説に…うてなから涙が溢れた。その姿に慌てるマジアアズール。

 

「ちょっと、大丈夫?」

「はい…大丈夫です!」

 

うてなは笑顔で返事を返した。

 

「(わたしは何て愚かな考えを…魔法少女は折れない…だって魔法少女だから!だから…わたしは…安心して悪役が出来るっ!)」

 

…マジアアズールがその笑顔の意味を知ることはない。

 

ーーー

 

辺りはすっかり暗くなる。

 

「すごい!街が…もう元通りに…」

「ゴーレムさんたちが頑張ってくれたものね。それに…あなたのおかげよ。ありがとう!」

「えっ!?そんな、わたしはお礼を言われるようなことは…」

「さてと…そろそろ撤収しないとね。んんっ…流石に今日は疲れたわ。」ぐぐっ

 

マジアアズールが背筋を伸ばす。結果、彼女の胸が強調されて…

 

「…」ごくり

 

うてなに凝視されていた。

 

「あ…あの…よよよよ、よかったら…」

 

………

 

ベンチの上でマジアアズールは横になる。

 

「本当にいいの?うてなさんも疲れているじゃ…」

「いえ!吹き飛びました!」

「そ、そう?それじゃあ、お言葉に甘えて…」

「はい♡」

 

うてなは興奮気味にマジアアズールの背中へと手を触れた。

 

「(はぁ…、やわらかい♡)」ぐいっ

「んっ!」ピクッ

「あっ…痛かったですか?」

「いいえ、とっても気持ちいいわ。」

「ありがとうございます…腰も疲れているでしょうから…揉みますね。」ぐっ

「…っ!」ピクッ

 

小さな声が漏れるマジアアズール…それはうてなの興奮をさらにヒートアップさせる。

 

「それじゃあ…次は…」ファサッ

「うてなさん!?そこは…!?」

 

マジアアズールのスカートをめくり、お尻へと触れた。

 

「こっ…ここ…こういう所もこってますよね?全体的にしっかりとほぐしておかないと…疲れが残っちゃいますよ…♡」むにっむにっ

「ひゃん!」ビクッ

「し…しっかりマッサージしてあげますからね♡」むにむにむにっ

「うてなさん…もう大丈夫だか…らっ!それ、以上は…ら、らめ……あ!ああんっ♡」ビクンッ

「ー!?」

 

マジアアズールの身体が大きく跳ね…冷静になったうてなが慌てて距離を取る。うてなもマジアアズールも息が荒くなっていた。

 

「あっ…これは…その…わたし…あの…すみません。失礼しま…!」ダッ

「はぁ…はぁ…待ちなさい!」ガシッ

「…え?」

 

その場からうてなは走りだそうとする…が、マジアアズールに腕を掴まれ阻止された。

 

「えーと、その…あの…あうぅ。」

「…私のために…してくれたから…お礼くらいは言わせて…欲しいわ。ありがとう…うてなさん…」

「…どうしましょう。わたしの心臓が動き出しそうです…」

「…止まっているの?…とにかく、次はうてなさん…お返ししたいから横になってくれる?」

「…へ?」

「は・や・く。」ゴゴゴ

「ひゃっ!?」

 

マジアアズールは横にしたうてなの足裏、足、腰、背中、肩、頭と全身のツボを圧し始めた。その間、うてなから喘ぐ声が漏れ続けたが…マジアアズールはそれを気にせず、無言でツボを圧し続ける。後にうてなはマジアアズールの背後から千手観音のイメージが見えた、と語った。

 

………

 

数分後、蕩けた顔のうてなを余所にマジアアズールは再び背筋を伸ばしていた。するとトランセイザーが合流してきた。

 

「アズール、もう全部終わっ…何してるの?」

「…はっ!トランセイザー様!」

「…何で一般人がここにいるのかな…」

「彼女…トランチアーですよね?」

「…え?分かるの?」

「はい♪当然ですよ!」

 

マジアアズールの答えにトランセイザーは内心焦り始める。トランチアーの正体を他の誰かが…ましてや、マジアアズールが知っていたからだ。

 

「(チーポ!魔力による認識阻害はどうなってるのよ!?)」

「(トランチアーには全員発動してるはずっチよ!…まさか、トレスマジアやエノルミータには効かないとか?)」

「(大丈夫なのコレ?うてなちゃんがエノルミータってこともバレないよね?)」

「(と、とりあえず…すぐに見直すしか無いっチね!)」

「トランセイザー様?」

「何でもない何でもない。ただ…認識阻害の魔法が上手くかけれてなかったみたいだから…」

「はっ!申し訳ございません…私の友達でしたので…」

「…自分の正体を特定されるようなことを言わないの。(私は知ってるけど…)」

「あなたになら別に私は…」

「トレスマジアとしてはダメだよ…」

 

渋々であるもののマジアアズールは納得し、それ以上を語ることはなかった。

 

「とりあえず、ボクがその娘を連れていくっチから…2人はもう家に帰って休むっチ。」

「分かったわ…ふぅ、疲れた疲れた…」

「あの…トランセイザー様…よろしいければマッサージを…」

「アズールもゆっくり休んで。」

「…はい。」

 

何はともあれ、街の復旧作業は完了した。

 

ーーー

 

数日後のナハトベース…

 

「何よ、また呼び出しって~」

「どーせお前、ヒマしてんだからいいだろ。」

「アンタもでしょ!?」

「また、やってんなケンカップルが。」

「ん…」

 

変身前のエノルミータのメンバー4人が集まっていた。

 

「皆さん…本日はお集まりいただきありがとうございます。」

 

総帥の席から声が聞こえる。マジアベーゼへと変身したうてなだった。

 

「うてなちゃん…いや、ベーゼちゃん!」

「これより…我々の行く先を示します。」

「(この感じ…!)」

「(前とは雰囲気が違ぇ…!)」

「(本気なんだね…ベーゼちゃん!)」

「(ん…)」

「先達て、トレスマジアの1人とコンタクトを取る機会がありました…えへへへ。それはもう激しく気持ちのいいコンタクトを…」

「おい、もうだらしない顔になってるぞ?」

「…失礼。それで彼女らの意志を確認しました。『我々(エノルミータ)と戦い…そして好きにはさせない』と。ならば我々は如何にするか…最早、我々の道は1つしかありません。」

 

マジアベーゼの言葉にゾクリと緊張が走る4人。

 

「そう、我々は…全力で魔法少女と戦い、いい感じで苦しめつつ、良きところで撤退とかして悪役ブームをかまそうと思います。」

 

『ハァ?』

 

そして方針を聞き、一気に緊張が抜けた。

 

「何言ってるのアンタ?」

「お前の好きにしてーだけじゃねぇか…」

「さすがベーゼちゃん。 」ダキッ

「ん…」ダキッ

 

キウィと寝ぼけたこりすがマジアベーゼへと抱きついた。

 

「…あ、そういえばもう1つ。」

「まだ、あんのかよ…」

「魔幻獣が現れた時はトランチアーとして全力でトランセイザー様に協力しましょう。ただし…エノルミータとしての正体をバレないように。」

「この組織のほぼ全員が敵のサポーターってどうなんだ?キウィもアタシたちと同じブレスレットもらったみたいだし…」

「コレのことか?なかなかいーよなコレ!」

「キウィちゃんもトランチアーになる日が来るかもしれないですね。なので同時にトランセイザー様の正体を探りましょう…あわよくば、わたしたちの仲間に…うへへへ。」

「ん!」ぐっ

「ベーゼもこすりもノリノリな所悪いけど…」

「どう考えても仲間になる訳が無いのよね…」

「正体なぁ……っ!」ズキッ

「ん?」

「キウィ?どうした?」

「ごめん、急に頭が痛くなって…片頭痛かな?」

「ケガが完全に治ってねぇんだろ?無理すんなよ。」

「そうだよ。」

「う、うん…そうだよな。」

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