魔法少女なヒロインにあこがれて   作:アマノジャック

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前回の結果発表!!

薫子ちゃん…クマ(✕)
はるかちゃん…ウサギ(○)
小夜ちゃん…ウシ(○)
真珠ちゃん…イヌ(○)
こりすちゃん…パンダ(✕)
キウィちゃん…ネコ(✕)
ネモちゃん…イヌ(✕)

正解したのは7人中3人でした…


エピソード32 『自分がギリギリな時は相手もギリギリ』

マジアベーゼはトレスマジアとエノルミータの○ASUKEっぽい対決の結末を見て…涙を流していた。

 

「うぅ…ルベルちゃん。悪の組織にいながらも何と気高い…」

「…いやいや、総帥の立場的に許したらダメでしょ。トレスマジアがここに来るわよ?マジアベーゼ、アンタ戦えるの?魔力の殆どを魔物に使ったのでしょ?」

「…あ。い、いえ…トレスマジアもボロボロですし…バレなければ…」

「それでも3対2よ。私が言えばアンタ、すぐに倒されるわよ?ネロアリス1人に任せるつもり?」

「ん…」

「アリスちゃん?これ使っていいの?」

「…」コクッ

「ありがとう。じゃあ…」

 

パンッ

 

マジアベーゼがネロアリスの持っていたウサギのぬいぐるみに鞭を当てる。するとぬいぐるみは魔物となり…

 

「ラビー!!」ダキッ

「(うわっ!?…あれ?顔に抱きついただけ?)」

「先ずはあなたの口を塞いでおきましょう。これであなたからの声が聞こえなくなりました…まぁ、既にわたしの声も聞こえていないでしょうけど。さて、後はどうハッタリを利かすかですが…」

「(マジアベーゼ?…何も聞こえない?コレってどうなってるの!?)」

「あ、アリスちゃんは危ないからこの部屋から離れていてね。」

「ん。」コクッ

 

トランセイザーの顔へと張り付いて視覚と聴覚を奪ったのだ。そして、マジアベーゼはチーポを抱えてるネロアリスを部屋から避難させ…トレスマジアへの対策を考え始めた。

 

ーーー

 

マジアアズールが扉を開け、中へと入る。続いてマジアマゼンタがマジアサルファに支えられつつ…3人がマジアベーゼのいる部屋へと入った。そこには顔を何かに覆われ、天井からワイヤーにより腕から吊るされたトランセイザーと椅子に腰かけて不敵な笑みを浮かべるマジアベーゼの姿があった。マジアアズールは即座に首のハートへと手を伸ばす。

 

「トランセイザー様!すぐ助けます…『真化(ラ・ヴェリタ)』!」

 

 

『マジアアズール 薄氷巫女(ウスライノミコ)

 

マジアアズールが『真化』し、羽衣を剣へと変えてそのままトランセイザーへと迫る。しかし…

 

「ニャー!!」

「っ!?」

 

それは巨大な猫によって阻まれた。慌ててマジアアズールは距離を取る。

 

「アズール…これ…ネロアリスの人形…」

「ここにいるのはマジアベーゼだけじゃないってことね…!」

「(…あ、何かいい感じに誤解してくれてる。)えぇ…その通りです。よって、アナタたちは近づくことすら叶いません。」

「…くっ。」

「ボーッとしていていいのですか?猫は…とっても気まぐれですよ?」

「どこからでも来なさい!」

 

「ニャー!!」

 

「こっちに…来た…!」

「クソがっ!」

 

攻撃に備えるマジアアズールだったが、猫はマジアマゼンタとマジアサルファへと爪を向けていた。すでに限界に近いマジアマゼンタとそれを支えるマジアサルファは反応が遅れ…

 

「ぐっ…!」

「アズール!」

「ニャ!!」ブンッ

「っ!」バキッ

 

マジアアズールがギリギリで前へと立ち2人を庇う。そこに猫は容赦なく何度もパンチを浴びせ、そのまま強力なアッパーが決まりマジアアズールはその場から殴り飛ばされた。

 

『愛のアヴァランチ』

 

「ニャァァーー!!」シュゥゥ

「かはっ!」ドシンッ

 

しかし、飛ばされながらもマジアアズールは光の砲撃を放ち、それを食らった猫は断末魔をあげて消滅した。同時にマジアアズールも壁へと叩きつけられ真化が解ける。

 

「おやおや?『真化』が解けてしまいましたねぇ…まだわたしがいるというのに?」

 

マジアベーゼは椅子から立ち上がると、長髪になり…角が大きく上へと伸び…第二形態へと変身した。

 

「はぁ…はぁ…トランセイザー様は。目の前。なのに…『真化』出来る魔力がもう…」

「…アズール。ここからは…あたしも…」

 

息も絶え絶えのマジアマゼンタとマジアアズールの2人。その背後にいたマジアサルファは…

 

「悪いなマゼンタ、アズール。」ボソッ

 

バチッ、バチッ!

 

2人の首に手刀を当て、地へと伏せさせた。

 

「サル…ファ…?」

「どう…して…こんな…こと…」

 

「……は?」

 

「こんなんでどないやろ…ヴェナリータはん?」

「決心がついたようだね…マジアサルファ。」

 

突然に仲間による背後からの攻撃にマジアマゼンタとマジアアズールは勿論、マジアベーゼまでもが困惑をみせる。すると、黒い空間からヴェナリータが現れた。マジアベーゼはヴェナリータを睨む。

 

「ヴェナリータさん、説明を。」

「実は以前から…」

 

「うおぉぉぉ!!」

 

ヴェナリータが口を開くと…突然の大声が何処からか聞こえその場の全員が辺りを見渡した。すると、白いドロドロした液状のナニカが床を這いよっており…次の瞬間、それはチーポの形となった。チーポはそのままジャンプし、トランセイザーを捕らえていたワイヤーをニッパーにより全て切り、体勢が崩れ倒れるトランセイザーを右腕で捕らえた。さらに左腕を倒れたマジアマゼンタとマジアアズールまで伸ばして触れたのだ。

 

「(え…?何がどうなって…?)」

「アリスちゃん!何して…」

 

『Zzz…』コクコク…

 

「寝てる!?いや、それよりサルファ…いえ?トランセイザー様が優先?あぁ、どうしろと…」

 

突然の展開にマジアベーゼがワタワタと混乱する中、チーポが声を上げる。

 

「時空転移っチ!」

 

トランセイザーとチーポ、マジアマゼンタとマジアアズールの姿がその場から消えた。

 

「良かったのかいサルファ?クソウサギに置いていかれたようだけど?」

「…ウチのことはええねん。それより…」

 

「あぁーー!!せっかく捕らえたトランセイザー様がーー!!う、うぅ……うー!」

 

マジアベーゼ(アレ)はええんか?」

「そうだね。エノルミータの総帥してはちょっと情けないかな。」

「ほーん、総帥か。マジアベーゼ…ずいぶんと偉うなりましたなぁ。」

「ベーゼ、説明を続けてもいいかな?」

「うぅ…トランセイザー様ぁ…」

「あかんなコレ…一発殴ってもええかいな?」

「いいんじゃないかな。」

「ほな、遠慮無く…ふんっ!」

 

ズボッ

 

「あうっ!わたしの出口が入口にっ!?」

 

マジアサルファの拳がマジアベーゼの尻へとめり込んだ。

 

ーーー

 

場所はパンダ公園…チーポの時空転移により撤退したトランセイザーたちの姿がそこにあった。

 

「…以上が私たちの経緯になります。」

「そっか。私のために…ありがとう。でもそのせいでサルファが…」

 

マジアアズールから状況を聞き、顔に張り付いた魔物を剥がしたトランセイザーはその場で呆然と立ち尽くす。そして、すぐそばでマジアマゼンタはチーポを持ち上げてブンブンと揺すっていた。

 

「チーポさん!すぐにさっきの所に戻して!でないとサルファが…サルファが…」

「ん?アイツ、トレスマジアを裏切ったっチよね?それに…今の君に何が出来るっチ?」

「それは…その…」

「まっ、あの場に戻ることは無理っチね。サルファの魔力が探知出来ないっチ。」

「いや、前にこの腕輪がある所ならどこでもって…」

「出来ないものは出来ないっチ。トレスマジアの欠けたメンバーは白猫に相談して補充しろっチ。」

「チーポ、アンタねぇ!」

 

チーポの冷淡な物言いにトランセイザーは詰め寄り頭を鷲掴みする。

 

「トランセイザー、ボクたちの本来の目的は魔幻獣の討伐っチ。今、魔幻獣が現れたとして…戦えるっチか?」

「それは…」

「魔幻獣がいない間は好きにしていいとは言ったけど…それで満足に戦えなくなるのは論外っチ。これで何度目っチか?」

「…」

 

思い出すのはイワゲルガーとスリーゲルガーとの戦い…いずれもエノルミータとの前戦による影響で聖幻エネルギー不足に陥った戦い。もし今、魔幻獣が現れようものなら……トランセイザーは言葉を失くし…そのままチーポから手を離した。

 

「というわけで…魔幻獣以外でのトランセイザーの転神を禁じるっチ。トレスマジアの諸君…エノルミータ関連は2人で頑張れっチ。一生会えなくなるわけじゃないっチ。魔幻獣が出たときにでもまた会えるかもしれないっチよ。」

「…」

「そんな…私たちは魔幻獣の気配が分からないと言うのに…」

「それよりは今はサルファを…」

「んじゃ、ボクとトランセイザーは帰るから後はそっちで何とかしろっチ…時空転移。」

 

トランセイザーとチーポの姿がその場から消えた。

 

ーーー

 

一方、マジアサルファとヴェナリータは…トランセイザー撤退のショックと尻の痛みに悶えるマジアベーゼが落ち着くのを待っていた。

 

「はぁ…はぁ…取り乱してすみません。ようやく落ち着いてきました。ヴェナリータさん、説明をお願いします。」

「何てことはない。実は以前からサルファを組織に勧誘していたのさ。答えは…さっきも見ていただろ?」

「っ!マジアサルファはトレスマジアを裏切る、ってことですか!」

「せやで。アイツらとおったらふざけた勝負に巻き込まれて嫌やったんや。それなら好き勝手出来るエノルミータがええと思ってなぁ。マジアベーゼ…アンタはん、トレスマジア好きやろ?総帥ってことは知らんかったけど、仲間になるんにアンタはんにマゼンタとアズールを献上しようと思ってたんやで?」

「あのクソウサギによって失敗したけどね。」

「耳の痛いことを言いますなぁヴェナリータはん。」

「…」

 

バチンっ

 

マジアサルファの発言を聞き、マジアベーゼは無表情のまま鞭でマジアサルファの頬を叩く。マジアサルファは叩いたマジアベーゼを睨む。

 

「痛いなぁ…さっきの仕返しか?それとも…ウチが仲間になるんは嫌なん?」

「解釈違いではありますが、わたし個人としては大歓迎ですよ…それが本心であるならば。アナタ、嘘がヘタクソです。」

「あん?別に嘘なんか…」

「いえ…そもそも話…アナタがわたしの元に付くなどありえない。」

「ほーん、で?仮に嘘やとしたらウチをどうするつもりなん?」

「先ほどの攻撃でわたしの魔力を流し込みました。明日の夜には魔力が全身を蝕み、わたしの支配によりアナタ個人の意思は完全に無くなります。」

「…なっ!?仲間になる言うてる奴にする仕打ちやないで!?…いや、裏切り対策って意味なら納得か。」

「他にも変身を解こうものなら、一瞬で終わることでしょう。それによりアナタの正体も判明します。」

「え…変身解くことすら許されんの?」

 

マジアサルファは叩かれた自身の頬へと手を添える。確かにそこには自身とは異なる魔力の存在を感じ…背筋が凍る。マジアベーゼは淡々と言葉を続けた。

 

「アナタの選択肢は2つ…このままわたしの支配に堕ちるか、タイムリミットまでにあるものを献上して少しでもわたしの信頼を得るか。」

「はんっ!支配を止めるって選択肢は無いんかい!まぁ、ウチとしてはこのままでもかまへん…」

「堕ちましたら…まずはタコの魔物をコントロールする練習台になってもらいましょう。」

「…い、嫌や!タコだけはあかんねん!!絶対達成したる……で、あるもんって何や?」

 

「トランセイザー様の身柄です。」

 

マジアサルファは究極の選択を迫られる。




来週の投稿は怪しいです…遅くても再来週の予定です。
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