「今」を当たり前だと思うな?
こうして、俺らはたくさんの訓練をこなし、ここに来て4ヶ月が過ぎた。
ここの暮らしや訓練にも慣れたものだ。人ってのは面白いもので、ずっと続けてるとどんなものでもある程度練度が上がってくんだ。反復横跳び100回もみんなが達成できた。座学も必要なものは全て履修し終え、テストも悪くない結果だと言われた。いやぁ、俺もそこまで運動得意ってわけじゃなかったけど、なんだかやれば出来るって気になるよな。
そーいや、日記書いてたのを忘れてたな。どこ置いたっけ。
「よし、全員出席してるな。今日からは、前軽く説明した『黙神史』と『奇跡学』をやるぞ。」
あぁ、そーいや新しい座学が始まるんだった。何やら厨二臭い名前だな。
「よし、黙神史から行くぞ。まずは、この話からだ。人類は神によって....」
黙神史。
遠い遠いのこと、人類は『神』という存在によって作られた生き物だった。
なぜ人間を作ろうとしたのは未だに明確にされていない。ただ1つ言えるのは、それが神にとっての大きな誤算だったこと。
神は人間に力を与えた。「科学」と「奇跡学」だ。
これを人間に与えることにより、神は第3次元、地球にて人間を繁栄させようとした。
「科学」は元あった法則、原理を人の力で解明し、いろいろなものへと昇華させる学問。
「奇跡学」はこの次元に存在するあらゆる「偶然」「不測」「たまたま 」を人為的に起こすものである。
人はこの力を駆使し、数の力で知識を積み上げ、この2つの学問を修め、よく知られているであろう技術や常識を覆し力を手に入れた。
そう、それが誤算だった。
███年、人はついに3次元を脱することに成功した。
そして新たな次元へと踏み出そうとした、その時だった。
元いた3次元に巨大な邪悪が現れた。大地は割れ、津波が起こり、火山が噴き、天変地異が起きた。世界人口はこの時半分になったという。
そして人間は異次元の全容を知った。そこには?
神が、全てをマリオネットのように操っていた。
そこには感情があった。
軽薄、侮蔑、卑下、嘲笑、もうなんと言い表せばよいか。
神は人間で遊んでいたのだ。
私たちとは違う次元で。
神は人間をただのおもちゃのように弄んでいた。
数多くの人が死に、それを見て笑った。
大事件を1人の英雄が守るたびに、顔を顰めた。
自分に気に入らないことを人間がすれば、すぐ滅ぼした。
そう、黙神史とは、神が人を弄び、血と悪意に塗れた、最悪の歴史である。
ではなぜ人は今日まで存在し続けるのか?
何度でも言おう、それが神の誤算であったのだ。
奇跡学。
偶然を人為的に引き起こすための知識。
人は科学とともにこれを解明し、俄には信じ難いことをすることが可能になった。例えを出すと、奇跡学の知識を用いた錬金術を編み出し、無制限の資源を得られるようになった。奇跡学を用いての人間の治療も可能。
奇跡を用いた儀式を行うことも出来る。適合した人間は人間の領分を超えた頑丈さ、敏捷さ、その他戦闘力を宿す。
昔の偉人たちが奇跡学を絶やさなかったおかげで、今、私たちは生きている。
だが、人間はそこまで器用ではなかった。今日に至るまで、忌々しい神の力により、溺れるほどの血がこれまで流れた。昔々は、神を崇拝し、畏敬し、謙るのが通説とされた。しかし、声を上げる者もいた。
あの年の天変地異以降、人々は組織を作った。もう逃げ隠れする場所はどこにもない。守ってくれる存在もない。ただ、自分で自分自身を守らないといけないと気づいた。
人々が神の存在を知ることになれば、世界は混乱の渦になる。そこに神は必ず災厄をもたらす。
もう二度と血が流れないように。神さまの言うとおりになんかならないように。
ヒトが、ヒトの力だけで生きるために。
人々は立ち上がった。
それが、今のC of Gであった。
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「な、なんだよそれ....」
「度々起きていた災害も、全部操られていたってのか?」
「俺の、」
「私の、」
「「平穏を奪ったのは。」」
「そう、その神だ。お前らは神と戦うためにここに来た。」
「こんな話あるけど、実際はもっと酷い。任務で部隊メンバーが死ぬなんてザラにある。部隊壊滅だっておかしな話じゃない。全員が怪我なく帰ってくるなんてことは相当無い。」
「じゃあ、お前らがここに呼ばれた理由はなんだ?恭介からの推薦で来た?ただの一般人を恭介は戦いに巻き込んだりしない。そう。お前らは他のエージェントより特殊な部隊員、liten agencyとして育成する。」
「「「「「え?」」」」」
まあそりゃそんな反応するわ。こいつらが世界を救う秘訣になるとか、俺も信じられねぇ。
ただ、一般人が1年かかるカリキュラムをたった4月で履修だと?
恭介、面白いガキンチョ共を連れてきたようだな。
今は6月か.....ざっとあと5年くらい、激動の時代になる予感がするぜ。
少年少女達は、私や読者の皆様とは違い、なにか特別な事柄と結びついてるようです。おそらく「天才」と世間が騒ぐような存在なのでしょう。
その力が上手く働き、良い結末になることを祈っています。