目が覚めたらそこは地下世界だったとさ   作:CoCoチキ

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四十九話 スピアー・オブ・ジャスティス!

 

 「勝負だ!」

 

 『アンダインとの一騎打ちだ!』

 

 ソウルが緑色にされた瞬間、足が固定されたように動かなくなった。まるで足だけコンクリートで固められた気分だ!

 

 「の間は逃げられないぞ!危険を正面で受け止める根性が無ければお前に勝ち目はない!」

 「上等!どっちのスタミナが切れるかの根性勝負といこうか!」

 

 おもちゃのナイフで真っ直ぐ飛んでくる槍を弾く。フッフッフこの程度の槍攻撃なんげあっという間に弾けますとも!

 

 「中々やるな!ではこれをくらってみろ!」

 「これも余裕…あいた!?」

 

 そうだった忘れてた、私必ず一発は喰らうんだった。

 

 『アンダインはあなたを指差してから首を掻き切る仕草をした』

 

 「我々モンスターは長きに渡りハッピーエンドを夢見てきた」

 

 飛んできた槍を弾いて弾けないと思ったやつは掴んで投げ飛ばした。上半身は動くから槍を避けて掴むことは出来るみたいだね。流石現実。

 

 「ようやく太陽の光を浴びることが出来る!後少しなのだ!」

 「それで地上に出た後は人間をみんな地下送り?それで仕返しをされることは考えないの?」

 「そうなったら返り討ちにすれば良いだけだ!そもそも貴様ら人間にそんなこと言われる筋合いはない!」

 

 『アンダインの攻撃の激しさが増した』

 

 やっぱりそう簡単に説得は出来ないか。でも卑怯者扱いを受けて原作通りに逃げるのもなんかやだ!

 

 「ここまで来て希望を奪われてなるものか!」

 「私だって約束を守るまで死ぬわけにはいかないよ!」

 

 フリスクの姿が見えないから、どこかに隠れたか先に進んだか、どっちにしてもタイマン張れるから助かるんだけどね!

 

 「ぬぁあああ!遊びはここまでだ!」

 「元から私は遊んでないよ!手加減してないで本気で来てよ!!」

 「その意気や良し!いくぞ!!!」

 

 全方向から槍が来るのを見て全部防ぐのは無理だと考えて最低限の被弾で耐えた。最後にソウルの色が戻ったので飛んでくる槍を避けた。

 

 「その武器は飾りか!攻撃をしなければ敵は倒せんぞ!」

 「私は攻撃じゃなくて守る戦い方が好きなんだよね!だから攻撃しないでアンダイン。あなたを突破して見せる!」

 

 今度はランダムなところで槍が出現して飛んでくる自機狙いの攻撃を大振りに避けていく。

 

 「どうしたの?遊びは終わりだって言う割にかなり弾幕が遅いよ!」

 「ふん!まだまだこれからだ!」

 

 『アンダインの攻撃速度が上がった』

 

 私を中心に回転しながら迫ってくる槍をナイフで弾いて穴を開ける。それを繰り返していると足を滑らせて氷の上に落ちた。

 

 「ん!?これってスノーフルから流れてくる氷じゃ」

 

 いつの間に移動してたの私。

 

 「っふん!」

 「うわわわわ!!」

 

 私の首根っこと掴んで上に引き上げた!?筋力どうなってんのこの人!

 

 「逃してたまるか!…よく聞け、これは貴様のためなのだ」

 「私のため?これが?」

 

 いやまぁ確かにモンスターを地上に開放って言う意味では私のためでもあるんだけど。

 

 「アズゴア王に倒せなかった人間はいない!そうなる前に貴様を始末してやると言っているのだ!」

 「……それって後に死ぬか今死ぬかの違いってこと?」

 「そうだ!」

 

 ダメージを受け過ぎたからアイテムを使って回復する。どれにしよっかな〜。これにしよっと。

 

 『あなたはふじりんごを食べた。HPを18回復した』

 

 「分かったら回復などせずに。大人しく滅ぼされるが良い!」

 「じゃあ私が死んだら?フリスクちゃんは見逃してれるの?」

 「それは私の気持ちに整理を着けたら考える!もし見逃したとしても他の人間は見逃さんがな!」

 「だったら死ぬわけにはいかないねぇ!私のソウル一つで見逃してくれるなら考えるけど!」

 

 元々私はここに居ない存在だし特に変わることはないでしょ!

 

 「人間の決意は強いとアルフィーは言っていたが…フン!なるほどそういうことか」

 「うわ!黄色い槍が混ざってる!」

 

 これって来てる方向の逆に槍が飛んでくるから弾き辛い!って。

 

 「黄色だらけぇええ!?」

 

 全方向からまさかの黄色い槍が飛んできてびっくり!これもっと後じゃなかったっけ!?

 

 何とか全部の黄色い槍を弾いた後に胸をホッと撫で下ろす。

 

 「申し訳ないけど。私が抱いているのは決意じゃなくて不屈と忍耐なんだよね!」

 「そうか!だが挫けぬ意志と言うのなら私も負けてはいない!私の決意で終わらせてやる!」

 「いいや!終わらせないよ!」

 

 とは言っても、なんだか周囲が暑くなってきてて体力が限界かも。なんでこんなに暑いの?

 

 周りを見渡しても周囲はモノクロ状態だったから今どこに居るのか把握する事が出来なかった。

 

 「けほっ!けほっ!喉が渇いてきた……」

 

 もしかしてホットランドに近づいてるから?

 

 アンダインの攻撃は激しくて相当移動してきたのはなんとなく分かる。でもアンダインは暑そうにしてないからまだまだ遠そう。

 

 「ぬぁあああ!死ね!さっさと死ねぇ!」

 「けほっ!やだ!」

 

 『マグマの煮えたぎる音が聴こえる』

 

 うそ!?まだ掛かると思ってたのにもう来てたの!?

 

 「ハァ…ハァ…貴様…良い加減……諦めたらどうだ!」

 「……いやだ」

 

 お互いの汗がポタポタと地面に落ちて蒸発していく。暑さのせいで眩暈が酷く、もう立ってるのもやっとの状態だった。

 

 「ぬぅううあああああ!!」

 「やば!」

 

 アンダインが最後の力を振り絞って思い切り槍を投げてきた。フラつく体に鞭を打ってどうにか上半身を逸らしたけど槍が肩に突き刺さった。

 

 「いっったぁ」

 「ハァ…ハァ…まだ…諦めるわけには!」

 

 彼女はそう言った後、バタリと倒れて動かなくなった。これ熱中症と脱水症状のダブルコンボだね。

 

 「あぅ、それは私もか……水が欲しい〜」

 「…はいよ」

 

 

 

 「ありがとう……ん?」

 

 今の誰?フリスクじゃないよね?

 

 「よう。随分お疲れの様子じゃないか。“ギョッ“と“しちまったぜ」

 「…ふふ、“ちぃ“っとだけ運動してたからね。そりゃ疲れるよ〜」

 「…ワオ、中々に体を張ったダジャレじゃないか」

 「ま、肩を貫かれた程度ならご飯食べれば治るしね」

 

 この世界は不思議で満ちている。美味しければ美味しいほど回復量が上がるとかあるのかな?

 

 「あ、アンダインにも水を」

 「それならあっちの嬢ちゃんがやってるぜ」

 

 ほんとだ。いつの間にそこに居たのフリスク。

 

 「そう言えばこうやって話してて良いの?本来のルートと離れてるし、アンダインに見られたらヤバいんじゃ?」

 

 気になったから聞くとサンズはポケットに手を入れたまま肩を竦めた。

 

 「そんなのお前さんが居る時点で今更だな。それに今のオイラは休憩時間だからな」

 

 わぁ、ズルい大人だ。

 

 「サツキ!」

 「やっほ!フリスクちゃん一体どこから出てきた「食べて!」むが!?」

 

 『サツキはトリエルのパイを食べさせられた。HPを99回復した』

 

 え、パイ!?これフリスクのバタースコッチシナモンパイじゃん!

 

 「ちょ、フリスクちゃん!これキミの貴重な回復アイテム!ダメじゃないか!私に使っちゃ!」

 

 思わず大声を上げてしまったけどそれと負けないくらいの大きさの声で言い返された。

 

 「サツキは大怪我してたでしょ!だったら今使うしかないじゃない!」

 「それだったらナイスクリームやふじりんごだってあったし何もパイなくても」

 

 トリエルさんとは会えるけど、それでもパイが貰えるかどうか分からないのに。

 

 「そんな事言って、またアイテム一つだけ食べてそれで済ませるんでしょ!!」

 「っう……」

 「今のはお前が悪いぞ。サツキ…」

 

 キャラまで……。

 

 「…心配掛けてごめんよ。はい!仲直りのハグ!」

 「…ん!」

 

 −−−暑いけど、心配させちゃったし仕方ないね〜

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