「サツキ、こっち」
「ん〜?何かあるの?」
フリスクに手を引かれて移動すると蜘蛛の巣があった。そう言えばここって激安でクモのドーナツを買えたね。どんな味なんだろう。
「どれどれ?『スパイダースイーツそくばいかい、売り上げはホンモノのクモにきふされます』……これ蜘蛛が書いたとするとすっごくいじらしく感じない?」
「…そうかも」
「そうか?」
えっと一つ7Gだから二つ分で14Gか。蜘蛛の巣にお金を乗せると蜘蛛が二つのドーナツを持って降りてきた。
「すんすん…甘い香りだ。どうやって作ってるんだろう?」
しかも凄い紫、不思議だ。
「…まだ食べちゃダメだよ?フリスクちゃん」
「なんで?」
「さっきチョコレート食べたばっかじゃん」
「分かった」
しかもこれは後々戦闘を終わらせるのに役立つアイテムだからね。
その後は幾つかのパズルを解いて順調に進んでいった。解いたのほとんどフリスクだけど。それと道中で何人かのモンスターと遭遇したよ。フロギー同伴で。なんでそんなにフロギーが一緒に来るような状況になるんだよ!?あ、それと壁の隙間に小さなフロギーが居て手を振ってたよ。
「ありゃ?分かれ道だ……私は奥の方見てくるからフリスクちゃんはあっちの方見てきて!役割分担だ!」
「分かった、じゃあ行ってくるけど…サツキ、落ちないでね?」
「落ちないよ!…多分!」
「ちょっと不安なんじゃないか」
しょうがないじゃん。何回落ちたと思ってるの?
「…まぁ、それはそれとして良い感じに分かれることが出来たね。フリスクちゃんに武器を持たせる訳にもいかないし、見つけたら積極的に回収していこう」
奥の方に進んで私は『おもちゃのナイフ』を手に入れてリュックに仕舞った。これで良しっと。
何もなかった風を装って私はフリスクと合流した。
「こっちにはなんもなかったよ〜ちょっと景色が良いだけの場所だった!」
「こっちは道が続いてたよ、先に進めそう」
バックの中は見せないようにしないとな〜…取られたりしたら大変だ!
大木があるところまで進むとフリスクの電話ともう一つの電話の音が鳴る。
「!まぁ!二人だけでここまで来たの!?それにサツキは火傷をしてるじゃない!大変!こっちにおいで!今すぐ回復しましょうね!」
あ、ナプスタの時の傷回復すんの忘れてた。
「おぉ〜なんだかあったかいと言うか心地良いと言うか…回復ってのは不思議だね〜」
「……もう怪我はなさそうね。良かったわ…あまり長く二人だけにしておくなんて無責任だったわね」
そうじゃないよ?私たちが勝手に進んだだけだし。特に大きな怪我もないしね。
「もう隠し切れないわね。いらっしゃい!我が子たち!」
「……我が子たち…かぁ」
私ってここに居る時点で原作に介入しちゃってるんだよね?大丈夫かな…なんかバグってとんでもないことになったりして!?…まさかね。
あ、セーブポイント。
『あなたは初めて見るのにとても懐かしい気分になり『忍耐』と『不屈』を抱いた』
『シンザキサツキLV1 ホーム』
よしっと!
「良い香りでしょ?サプラーイズ!バタースコッチシナモンパイを焼いたの!あなたたちが来てくれたお祝いにね!」
これがバタースコッチシナモンパイの香り!すっごく美味しそう!いや、絶対に美味しい!
「ここで楽しく暮らしてもらいたくて」
……こっちもこっちでやっぱり気にしてるんだね。しょうがないか、忘れられる筈もないか。
「だから今夜はカタツムリパイは我慢するわ」
「…カタツムリの料理は知ってるけど、カタツムリって美味しいの?」
「えぇ!とっても美味しいわよ!今度作ってあげるわ!」
知りたいような知りたくないような。でもエスカルゴって料理があるんだしいけるよね!
−−−私にはないはずの決意が満ちた気がした!