初心者粉眠くんのデュエル日誌   作:XX

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 2話連続デュエルなし! 許してくれ、コナミ君と愛理ちゃんのいちゃつきが書いてて思いのほか楽しいのがいけないのだ。
 オリキャラ同士がいちゃついとるだけで話が終わったが、これでいいのか!?


スリープ

 

 愛理ちゃんに背中を押され三沢君たちと離れた後、僕は愛理ちゃんと2人で色んな子供とデュエルをしながら会場を見て回っていた。

 

「僕はガガギゴで君のレッサー・ドラゴンに攻撃!」

「うわぁぁぁ!?」

 

 僕のガガギゴがレッサー・ドラゴンを破壊することで相手のライフポイントが0に変わったのを見て僕はデュエルディスクを腕から外した。

 

「お疲れ様。疲れた?」

 

 僕がデュエルしているのを後ろで見ていた愛理ちゃんが休憩所から持ってきてくれたのだろうお茶が入ったコップを僕に渡してくれた。

 

「ありがとう。やっぱりずっとデュエルをしてるとね。ソリッドビジョンには慣れてきたけど結構疲れるよ」

「じゃあ少し休みましょ?」

「……いやあ、もうちょっと」

 

「だーめ! 無理は禁物よ。司会の人も言ってたでしょ!」

 

 そう言うと愛理ちゃんは僕の手を強引に引っ張りながら休憩所まで連れて行かれた。

 

 休憩所にはデュエルで疲れたでのであろう子供とその親御さんたちが沢山いて中には疲れて眠っている子供もいた。

 

「もう、デュエルが楽しいのはわかるけど無理をしちゃダメだよ? 疲れたら休まないと」

「わ、わかったよ。ごめんごめん。まだ時間はあるし、少し休むことにするよ」

 

 僕たちは休憩所で空いていたベンチに座って少し休むことにした。

 座ってみると思った以上に疲れが溜まっていたのか眠気が少し襲ってきた。

 

「何か飲みたいものとかある? 向こうにお茶やジュースがもらえるから私が貰ってきてあげる」

「いいの? じゃあジュースを貰ってきて欲しいな」

「わかった。持ってきてあげるからここで待っててね」

 

「…ふうっ。待ってる間にデッキの調整でもしようかな」

 

 給水所まで歩いていく愛理ちゃんの後ろ姿を見ながら僕は自分のデッキを確認していく。

 

 魔法…罠…そしてモンスター。1枚1枚見ていきこれまでのデュエルで必要がなかったカードがないか確認していく。

 そして1枚のカードに行き着いたとき手が止まった。

 

 「ガガギゴ」、初期デッキに封入されていたおそらく多くのデュエリストが所有しているであろうノーマルカード。

 カードが増えていくにつれて誰もが自分のデッキの色を持っていく。

 

 その中でただステータスが優秀というだけのこのカードは、自然とデッキから外されていくことの方が多いだろう。

 僕のように使用し続けるデュエリストもいるだろうが…。

 

 このカードが…「どうしたの?」

 

「愛理ちゃん…」

 

 給水所から戻ってきたのだろう。両手にジュースが入ったコップを持った愛理ちゃんが僕の前に立っていた。

 

「難しい顔してカードを見てたけど…ガガギゴちゃん?」

「うん…ジュース、ありがとう」

 

「どういたしまして。そういえばよく使ってるみたいだけどやっぱり好きなの? 可愛いもんね」

「いや…そういうわけでは。てかやっぱり可愛くはないと思うよ。カッコいいならわかるけど」

 

 可愛いよう!と隣で言っている愛理ちゃんを見ながら僕は大会が始まってからのことを思い返していた。

 

「ガガギゴ、僕のデッキには1枚しか入れていないんだ」

「え? でも最初に必ず出してるよね」

「うん。なぜかはわからないけど大会が始まってからのデュエルで必ず初期手札に来てるんだ」

 

「いいことじゃないの?」

 

 それの何が問題なのかと言いたげに愛理ちゃんが首をかしげている。

 

「いいことなんだけどねえ…手札事故がないようなものだから」

 

 ただ不気味であるという点を除けばだが、それだけが問題だ。

 

「……カードには精霊が宿ることがある」

「精霊?」

 

「そっ、聞いたことない?」

「噂程度なら…でも、そうならちょっとうれしいかな。僕を選んでくれたわけだから」

「きっとそうだよ。コナミ君が好きだから手札に来てくれるんだと思うよ」

 

 そっかあ。そうだと……いいなあ。

 疑問が解消されたからだろうか、ふと急激な眠気が襲ってきた。

 

「……はっ!眠るところだった…」

「眠いなら寝ててもいいよ?」

 

 相当に眠そうな顔をしているのか愛理ちゃんが僕の顔を覗き込んで心配そうに見ている。

 

「いや、大会もあるし……」

「少しなら大丈夫だよ。私、あまりデュエルしてないから疲れてないし。少し経ったら起こしてあげる」

 

 いいのだろうか。彼女が自分で言うように愛理ちゃんはあまりデュエルをしていない。

 基本僕がデュエルしているのを観戦していたため、デュエルによる疲れはあまりないというのは本当だろう。

 

「……じゃあ。お言葉に甘えて、少し眠るね」

「うん。お休み」

 

 僕は愛理ちゃんに眠る旨を告げるとベンチに腰かけたまま目を閉ざし睡魔に誘われるがまま深い眠りにつくのだった。

 

 

 

 

<愛理side>

 

 

 ずっとデュエルをしていて気が張っていたんだろう。疲れていたコナミ君はすぐに眠りについた。

 

 っと横になった方が休めるよね。えっと枕とか…ないか。

 仕方ない…かな。

 

 私の膝、貸してあげるとしましょう!

 

「よっ…と」

 

 私はコナミ君を起こさないようにそっと頭を膝にもっていってあげた。

 

「よく寝てる。よっぽど疲れてたのね」

 

 私に膝枕されているコナミ君は身じろぎ一つせず、スヤスヤと眠り続けている。

 ふと私は膝の上に頭を乗せたコナミ君を見ながら自分のやっていることについて考える……。

 

 よくよく考えたら私、今男の子に膝枕してあげてるのよね?

 

 私すごいことやってないかしら……まるで、少女漫画や恋愛ドラマの1シーンみたいな……。

 

 キャー!!!

 

 私…恥ずかしいけどドラマの主人公みたいなことしてるーーー!!!

 

 すごいわ私!!

 

 こんな大胆なことができるなんて!!!

 

 まあ強いて言うなら、コナミ君の容姿が吹雪さんくらいイケメンならもっと絵になったでしょうけど……それは望みすぎかしらね。

 

 …ふう。自分がやってることを考えてたら恥ずかしくて顔が熱くなってきたわ。

 休憩所にいる大人の人たちもこっちを微笑ましい顔で見守ってるし。

 

 ……起こそうかしら、いえ…さすがに悪いわね。こんなによく眠ってるんだから。

 うん……でも……早めに起きてくれると嬉しいなあ。

 自分でやっといてなんだけど、恥ずかしい……。

 

 私は眠っているコナミ君の頭を撫でながら、どうして自分はこんなにコナミ君に好くしているんだろうと思う。

 普通異性の……それも今日会ったばかりの相手に膝枕なんてしてあげないし、私、そこまではしたない女の子になった覚えもないんだけど…。

 

 膝の上で眠っているコナミ君を改めて見てみる。

 

 顔はイケメン…ではないかなあ。普通の男の子って感じ。

 じゃあ性格は…優しいよね。デュエルを通して私のことすごく気遣ってくれたのが伝わってきた。

 

 ヤンチャで乱暴じゃないってのはいいんだけど、一度デュエルしただけだし、それだけで私ここまでするかなあ?

 

 うんうんと悩んで出した答えは…なんかピン! ときたのよね。

 デュエルが終わった後、手を差し伸べて立ち上がらせてくれた時に感じたの。

 「この男の子だ!」って言うのが。

 

 それがなんなのかわからないけど、きっとあの時感じた直感はきっと私にとって必要なもののはずだから。

 今はそれを信じてみようと思う。

 だから、コナミ君に優しくしている自分はきっと間違ってはいない。

 

 だから私は誰彼構わず膝を貸すようなはしたない女の子ではないわ。

 

 さて……あとどれくらいしたら起こそうかしら……。

 

 私は周りから向けられる好奇の目から逃げるため天井を見ながら早くこの時間が終わることを祈り続けるのだった。

 

 

 

<コナミside>

 

 ……緩やかに意識が浮上していくのを感じる。

 まだ寝ていたい。欲望が起きようとする体を繋ぎとめようとするが、否応なく意識は覚醒していく。

 

「……ん。柔らかい……これは……」

「あっ起きた?」

 

 目を開けた先、愛理ちゃんの顔があった。

 

「おはよう…ございます。……僕横になってたっけ?」

「えへへ、ごめんね。寝ずらそうだったから横になってもらったの」

 

 ああ、そうなんだ。と僕が返事をして僕は横になったまま現状を確認する。

 僕はベンチで横になっていて、頭が愛理ちゃんの膝の上にある。

 

 ああ、だからこんなに柔らかいのかあ……。

 

「……うわあ!」

「きゃっ! もう、いきなり飛び起きないでよ……」

 

「ご、ごめん。いや、そうじゃなくて。えっと……ありがとう?」

 

「どういたしまして。も~恥ずかしくて仕方なかったわ。まさか男の子に膝枕をしてあげる日が来るなんて思わなかったんだから」

 

 愛理ちゃんがやはり恥ずかしかったのか顔を赤くして怒ったように僕に叱ってくる。

 

「ごめん。……いや僕が望んだわけじゃなくない!?」

 

 なんで僕が悪いみたいになってるの!?

 これじゃ僕が望んで女の子に膝枕してもらったみたいじゃないか!

 

「なによ~、いやだったの?」

 

 愛理ちゃんが恨めしそうに僕を見てくる。

 うっ、そんな目で見ないでほしい。女の子にそんな目で見られると悪いと言えなくなってしまうじゃないか。

 

「いや…まあそんなことはないけど」

「じゃあいいじゃない」

 

 …いいんだろうか。

 でもよく眠れたのは愛理ちゃんのおかげだし。

 膝枕も柔らかかったし……じゃあ、まあいいか!!

 

「ところで時間大丈夫? もうあんまりないけど」

「時間? うわあああ! もう時間がない!?」

 

 僕は愛理ちゃんに促され腕時計を見てみる。

 時間は大会終了までせいぜい20分くらいしか残されていなかった。

 

 愛理ちゃん!? なんでもっと早く起こしてくれなかったんだ!?

 もうデュエルする時間がない。できても1、2戦か?

 急がなければ!

 

「愛理ちゃん! 起こしてくれてありがとう! 行ってくるよ!」

「待って!!」

 

 会場に戻るべく駆け出した僕の後ろから愛理ちゃんの引き留める声が響く。

 

「足、痺れちゃって、急には動けないの。連れてってくれない?」

 

「えええええええええ!!!」

 

 僕は急いで引き返し、手を伸ばしてくる愛理ちゃんの手を引いて会場に引っ張っていくのだった。

 

 

 




 小3の恋愛観というか異性間の認識ってよくわからないけど、デートとか異性との接触とかが恥ずかしいことってのはわかる年齢なんだろうか。
 そういうのは5、6年くらいになってからスタートなのかなあ…。
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