「僕のターン、ドロー!」
予期せずカードの精霊たちが生きる世界である精霊界に来た僕はアウスたちの里があると言う森へと目指していた。
そこに立ち塞がるように森の奥から出てきたマシンナーズ・ギアフレーム。
この世界にくる直前まで一緒にいた愛理ちゃんと三沢くんを探さないといけない今、無駄に時間をとられるわけにはいかない。
可及的速やかに、つまり速攻で倒す!
「僕は手札から予想GUYを発動! 僕の場にモンスターがいない場合、デッキから通常モンスターを特殊召喚できる。僕はデッキから闇魔界の戦士 ダーク・ソードを特殊召喚!!
さらに手札から漆黒の闘龍を攻撃表示で召喚し、ユニオン! 漆黒の闘龍はダーク・ソードの装備カードとなり攻撃力と守備力を400ポイントアップさせる!!」
《ダークソード&漆黒の闘龍》 攻撃力2200 守備力1900
予想GUYによる魔法カードによって召喚された闇魔界の戦士であるダークソードが僕が彼の隣に召喚した漆黒の闘龍の首元に跨り騎乗する。
黒い翼を上下に羽ばたかせた漆黒の闘龍により風が巻き起こる。それが、僕の体を軽く後ろにのけぞらせた。
「──風!?」
それは通常のデュエルでは起こりえないことだった。
ソリッドビジョンによる錯覚が起こした幻想では発生しない。現実にそこに存在するものとして発生した現象によるものだった。
「そうか、ここはカードの精霊の世界! 召喚されるモンスターも、実体を持つってことか!!」
これまで数える程度だが似たようなデュエルを体験したからこそすぐに受け入れられることだった。そしてそれはつまり、攻撃を受けた際の衝撃もその際の痛みも、幻覚ではなく現実のそれとして機能すると言うことでもあった。
「………僕はこれでターンエンドだ」
ソリッドビジョンで召喚された時以上の存在感を放っているダークソードと漆黒の闘龍を見ながらターンを終える。その黒鎧の光沢も、闘龍の細かい鱗の細部まで確認できる。
僕の額に流れた冷や汗が羽ばたきにより発生した風によって流れていった。
「ワタシのターン、ドロー!」
オレンジ色の機械人であるマシンナーズ・ギアフレームがディスクからカードを引く。マシンナーズは機械族テーマのモンスターだ。
そのテーマにおける最高攻撃力は4000を超えたはず、召喚されれば突破は厳しいだろうが、それほどのモンスターを召喚するのは限りなく難しい。あまり現実的ではない。
だからもしその切り札を狙うなら初手からその準備に追われるだろう。それ以外なら、さて、どんな戦法で来るのか。
「ワタシは手札からサイファー・スカウターを攻撃表示で召喚。このモンスターは戦士族と戦う時、攻撃力を2000ポイントアップスル」
「なにっ、サイファー・スカウター!?」
《サイファー・スカウター》 攻撃力1350 守備力1800
映画やアニメで見るようなどこかの特殊部隊のような機械族の戦士。いや、機械族であると言う点を考えるとサイボーグという表現の方が正しいのかもしれない。
戦士族のみを狙い撃ちした戦士族メタのモンスター。僕や十代くんと言った戦士族をメインアタッカーとして扱うデュエリストにとっては極めて厄介なモンスターだ。
「サイファー・スカウターの前には、そんな竜に乗っただけの戦士など雑魚同然! バトル、サイファー・スカウターでダークソードを攻撃!!」
「くっ!!」
「この瞬間、戦士族であるダークソードと戦うサイファー・スカウターの攻撃力は2000ポイントアップスル!!」
サイファー・スカウターの左肩に取り付けられた電磁砲を打ち放つ。その射線はダークソードへと向けられている。
エネルギーが充填されていく砲身は戦士族相手故か、過剰なエネルギー供給に悲鳴を上げるように放電を周囲へと巻き散らしている。
そして、十分に過ぎるエネルギーが溜め込まれた電磁砲から強力な雷を纏ったエネルギーが放射された。
「ぐぅうううッ!!」
《コナミ》 残 LP 2850
電磁砲に貫かれた漆黒の闘龍が破壊される。ユニオン状態で合体していたダークソードは漆黒の闘龍が破壊され消えるその前に、その背から飛び降り僕の場に留まっていた。
「ユニオンしていたダークソードは戦闘で破壊されるとき漆黒の闘龍が代わりに破壊されることで場に残る!」
「ならばワタシは手札から永続魔法
「永続魔法を2枚!?」
「
そして波動キャノンはワタシのターンが訪れるたびにカウンターが1つ乗り、波動キャノンを墓地へ送ることでカウンターの数だけ1000ポイントのダメージを相手に与える。ワタシはこれでターンエンドだ」
ターンを終えたマシンナーズ・ギアフレームの場に発動された2枚の永続魔法を見る。
1枚は戦闘破壊されたモンスターの後続を呼び続ける効果。そしてもう1枚はターンが長引けば長引くほどバーンダメージの総量が増える効果。
そしてそんなマシンナーズ・ギアフレームを守っているのは戦士族メタのサイファー・スカウター。
明らかに持久戦を見据えたデッキ。急いで倒したい僕からすれば相性は最悪の戦術と言っていい。こういう相手には冷静に対処しなければ相手の術中にはまり続け敗けてしまう。決して焦って勝負を急いではいけない。
その色々な意味で相性の悪い相手に自然、僕の眉間に皺が寄るのを感じながらカードを引いた。
「戦士族ではサイファー・スカウターには勝てない。ならこいつだ。僕は手札からゴラ・タートルを攻撃表示で召喚!!」
《ゴラ・タートル》 攻撃力1100 守備力1100
僕のデッキの守りのかなめともいえる黄色い体に頑丈な甲羅を背に宿したつぶらな赤い瞳がキュートなモンスター、ゴラ・タートルが召喚された。
攻撃力1900以上のモンスターの攻撃を封殺するゴラ・タートルはいざと言う時とても頼りになるモンスターだが、持久戦を仕掛けるわけにはいかない。
だから今回はゴラ・タートルにも攻撃を担当してもらう!!
「ゴラ・タートルではサイファー・スカウターは倒せナイ。恐るるに足らナイ」
「そうは問屋が卸さないさ。倒せないなら倒せるラインまで補助してやればいい。僕はゴラ・タートルに黒いペンダントを装備! 攻撃力を500ポイントアップする!!」
《ゴラ・タートル》 攻撃力1600 守備力1100
ゴラ・タートルが甲羅の狭間から伸ばした首に紅色のビーズがついた紐に中央には黒色というよりは紫紺色をした宝石が嵌め込まれたペンダントがかけられる。
のっぺりとした表情のゴラ・タートルが四つ足で短足であるからか、首からダラリと下げられたサイズの合わないペンダントに、思わず苦笑してしまう。
「こいつならサイファー・スカウターにも敗けない。バトルだ! ゴラ・タートルでサイファー・スカウターを攻撃──タートル・ヘッドバット!!」
《マシンナーズ・ギアフレーム》 残 LP 3750
攻撃を宣言した僕に応えてようとゴラ・タートルがのっそのっそと歩きながら自分の何回りもの大きさを誇るサイファー・スカウターの前まで歩き、そして見上げたままに勢いよくみぞおちに向けて頭突きを繰り出した。
「この瞬間、
「問題ない! それで呼べるのはダークソードよりも攻撃力は下のモンスター! ダークソードでイエロー・ガジェットを攻撃!!」
《イエロー・ガジェット》 攻撃力1200 守備力1200
「戦闘は構わないがワタシは召喚されたイエロー・ガジェットの効果を発動させてもらう。このモンスターが召喚に成功したことによりデッキからグリーン・ガジェットを手札に加える!」
「構うもんか。そのまま切り裂くんだ──ダークソード!!」
ダークソードがサイファー・スカウターの後続として呼ばれて召喚された大きな歯車に黄色い体をした機械人形を切り裂き破壊する。
あとは 波動キャノンの発動の前に、上手く攻勢を仕掛け続けて勝利する!
「僕はカードを1枚伏せてターンエンドだ!」
「ワタシのターン、ドロー。この瞬間、波動キャノンにカウンターが一つ乗ル」
マシンナーズ・ギアフレームの場に発動されている波動キャノンにカウンターが乗ったことでランプが一つ灯る。あれを墓地に送られれば僕は1000ポイントのダメージを受けることになるが、発動はするだろうか…………。
「ワタシは手札からグリーン・ガジェットを守備表示で召喚。効果によりデッキからレッド・ガジェットを手札に加えル」
《グリーン・ガジェット》 攻撃力1400 守備力600
………やっぱり発動はしないか。
召喚された緑色のガジェットモンスターを目にして僕の眉間の皺が深くなる。
今発動しても僕のライフを削りきることはできない。恐らく波動キャノンを発動するとしたら2ターン後。カウンターが3つ乗った時だろう。
ガジェットを守備表示で召喚して守勢を維持しようとしていることからもなんとなくその姿勢が見える。
ガジェット系列のモンスターは召喚されることで同系統のモンスターをサーチする効果があり、手札とモンスターを絶やさない特徴のあるモンスターだが、そのステータスは低い。そこまで警戒する必要のないモンスターだ。
しかしステータスは低いがそのモンスターが絶えないと言うのが厄介だ。
やはり、何とかして速攻を仕掛けるしかない!!
そうして相手の戦術を読み取り只管に攻勢に出る意思を固めていた僕に空から降ってきた剣状の光が幾本も取り囲むように降ってきた。
「なにッ!?」
「ワタシは最後に光の護封剣を発動スル。このカードによりお前はこれより3ターンの間こうげきすることはできナイ。ワタシはこれでターンエンド」
「ぐっ、光の護封剣だとォ!?」
僕と僕のモンスターたちを取り囲む光の剣群が檻のようになってマシンナーズを僕の攻撃から守っている。
これじゃあ攻勢に出ようにも出られないッ!!
早く愛理ちゃんたちを探しに行きたいっていうのに………!
いや、それ以前に波動キャノンのカウンターが乗る時間を稼がれてしまう。早く何とかしないと…………!!
「チィッ! 面倒なカードを! 僕のターン、ドロー!!」
早く倒したいと言うのに………持久戦の戦術をやられるとキツイ。
「いや、いやいや落ち着け。泣き言を言っても始まらない。なんにしてもまずはできることをするだけ。僕は手札からクリスタル・ガールを守備表示で召喚! その効果により、エンドフェイズ時にデッキからレベル5以上の水属性モンスターを手札に加える。僕はカタパルト・タートルを手札に!!」
《クリスタル・ガール》 攻撃力200 守備力100
クリスタルで作られたであろう杖を両手に持った青髪の少女がその杖を振ることで僕は手札にカタパルト・タートルを手札に加えた。
持久戦を望んでくる相手に無理に戦闘に持ち込むのは難しい。なら、戦闘を介さない攻撃方法に切り替えることで勝利に近づく。目には目を歯には歯をだ!!
「僕はこれでターンエンドだ」
「ワタシのターン、ドロー。この瞬間、波動キャノンにカウンターが一つ乗ル」
波動キャノンが発動してから2度目の相手のターン、カードに記されたランプの2つ目が灯った。
(これで波動キャノンを発動されれば2000ポイントのダメージか………。それでは倒されないとはいえ、もういつ発動されても可笑しくはない状態だな)
その灯されたランプにツーっと汗が頬を流れる。
このマシンナーズが果たして2枚目の波動キャノンがあるかどうか。それで恐らく発動するかどうかが決まるだろう。
得てしてこういうバーンダメージやら持久戦をしてくるデュエリストはじっくりと待つ傾向がある。僕の経験上、このマシンナーズも同じタイプのはず。だから…………。
「ワタシは手札からレッド・ガジェットを守備表示で召喚。効果でデッキからイエロー・ガジェットを手札に加えル!」
《レッド・ガジェット》 攻撃力1300 守備力1500
ガジェットモンスターが並ぶ。赤と緑のガジェットが並んだことで僕の知る限り一巡したことになる。このまま壁を並べ続けられるのも、それはそれで鬱陶しいが、問題は波動キャノンだ。発動するのか、しないのか。どっちだ!?
「さらにワタシは手札からイエロー・ガジェットとワタシ自身、つまりマシンナーズ・ギアフレームを墓地へ送ることでマシンナーズ・フォートレスを特殊召喚スル!!」
「なにィッ! 上級モンスターを召喚してきたァッ!?」
《マシンナーズ・フォートレス》 攻撃力2500 守備力1600
このまま壁モンスターを増やし続けるつもりかと思っていた僕の予測とは違い、サーチ効果を持つイエロー・ガジェットを捨ててマシンナーズの最上級モンスターを召喚してきた。波動キャノンの存在に気持ちがやきもきしていた僕はその行動に驚いていた。
これまで執拗にサーチ効果を使い守備を増やしておきながら、手札のそれを捨てて召喚されたマシンナーズの上級モンスター。ゴラ・タートルがいる現状、攻撃が出来ないのは承知しているだろうに。なにか考えでもあるのか。それとも、ただ壁を増やしたいだけか?
「ワタシはこれでターンを終了スル」
「なにもしない!? クリスタル・ガールを攻撃できると言うにか…………!」
クリスタル・ガールの守備力は100だ。横に並んだどのガジェットでも破壊可能で、ゴラ・タートルの縛りも受けない以上、攻撃してもよかったはず。
だがそれでもしなかったのは、僕のリバースカードを警戒してだろうか。次のターンで勝てると言う目算からのリスクのある行動はしないと言う判断か。
「ふっ、つまりあくまで守りに徹する姿勢はやめないと言うことだね。でも、それじゃあ僕には勝てないよッ! 僕のターン、ドロー!!」
既に勝利への道は僕に開かれている。
あとはその道に迷わずに進むだけだ!!
「僕はクリスタル・ガールをリリースすることでカタパルト・タートルを守備表示でアドバンス召喚する!!」
《カタパルト・タートル》 攻撃力1000 守備力2000
巨大なカタパルトを背負ったさらに巨大な亀──カタパルトタートル。単純な戦闘以外での勝利を狙えるふとした時に役立ってくれるゴラ・タートルとは別の頼れる亀さんの1体だ。
こいつを手札に呼び込んだのを放置して何もしなかった時点で、僕の勝利への道は開かれたのも同然だった。
守りばかりを固めて悠長に3ターンも時間をかけようとしたこと、それは間違いであったと教えてやる!
「僕はカタパルト・タートルの効果を発動! 僕の場のモンスターを射出することでその攻撃力の半分のダメージを相手に与える。僕は場のダークソードとゴラ・タートルをカタパルト・タートルで射出する!!」
「ギギーッ!?」
巨大なカタパルト・タートルの甲羅に背負った長細いカタパルトにゴラ・タートルを両手で支えたダークソードが勇ましくジャンプをしながら飛び乗る。
ジャンプして飛び乗ることが難しいゴラ・タートルをダークソードが補助したような形だろう。
射出されるまであまり待たせるのも2体に悪い。僕はそれを見て即座に発射の意思をカタパルト・タートルに伝えた。
「ファイアーッ!!」
僕の掛け声とともにゴラ・タートルと彼の甲羅を両手で支えたままのダークソードが風を切るように射出された。
寸分たがわずマシンナーズに着弾した2体の攻撃は彼に叫び声を上げさせるほどのダメージを与え、次いでゴラ・タートルに装備されていた黒いペンダントの効果ダメージも合わさったことでそのライフを半分以下にまで減らしていた。
「ダークソードと黒いペンダントによって強化されたゴラ・タートルの攻撃力の半分。つまり1700ポイントに加え、射出され墓地へ行った黒いペンダントの効果ダメージの500ポイントが君のライフから減らされる!」
《マシンナーズ・ギアフレーム》 残 LP 1550
たたらを踏み、機械の体からきしみ音を上げたマシンナーズはそれでも自らの勝利を信じて疑っていない。
次のターンで3つのカウンターが乗る波動キャノンと攻撃を制限する光の護封剣によって敗ける可能性は微塵も考えてはいないのだ。さらに、厄介であったゴラ・タートルもいなくなりマシンナーズ・フォートレスの攻撃が可能となった今、波動キャノンの攻撃で倒せなくとも自身の有利は揺るがないと考えていた。
「僕はさらに星の金貨を発動! 手札を2枚、君に与えることで僕はデッキからカードを2枚ドローできる!!」
「ナニ、ワタシに手札を与えると言うノカ?」
投げ渡された2枚のカード。それを見て、驚きはしたがマシンナーズの中の勝利の確信は増していた。恐らくカタパルト・タートルでライフダメージを与えることしかできないために、苦肉の策で発動したカードだったのだろうが、それにより手札に舞い込んだのは2枚ともに強力なカードであったからだ。
「フフフ、デュエルを諦めたようだナ。ワタシに渡した2枚のカードがあれば…………」
「まだ生き残れた。そう言いたいのかもしれないけれど、僕はこのターンで決着をつける。そのカードを発動するつもりはない!」
「なんだト!?」
「僕はリバースカード
カタパルト・タートルの生贄として墓地へ送られていたクリスタル・ガールが彼女の効果でカタパルト・タートルの隣に蘇生される。
僕の手札にある新たに仲間に加わったエース。こいつでこのデュエルの趨勢を決める!!
「さらに発動した魍魎跋扈のカードによりカタパルト・タートルとクリスタル・ガールをリリース。手札から『The suppression PLUTO』を攻撃表示で召喚! こいッ、冥界の悪魔よ!!」
《The suppression PLUTO》 攻撃力2600 守備力2000
地の底から底冷えそうになるほどの寒気を与える闇を噴出させながら冥王星の名を持った8枚目のプラネットカードであるPLUTOが召喚された。
その姿は漆黒の身体に四肢には刺々しい爪を生やし、幾本もの背中から飛び出たワイヤーの先にも攻撃的な刃が突き出ている。
冥界の悪魔であり、最上位の力を持った凶悪な姿と力を宿したモンスターだった。
「冥界の悪魔だト………なんだこのモンスターハッ!?」
「冥王星の化身であるPLUTOが召喚された時、君の手札にあるカードを言い当てることで、君の場のカード1枚を奪うことができる。今君の手札にあるのは神秘の中華なべだ!!」
「ヌっ……ぐぅ!!」
僕の宣言にくぐもった声を上げるマシンナーズ。彼の手札には僕が星の金貨で渡した2枚のカードの内の1枚。神秘の中華なべが存在していた。
そして、それによりPLUTOの効果の発動条件が成功し、PLUTOの背中から生えている黒いワイヤーが動き始めた。
「僕が奪うカードは当然、君が発動していた波動キャノンだ!!」
「──ッ!!」
「奪い取れ、PLUTO!!」
まるで蛇が獲物を捕らえる瞬間のような俊敏さでPLUTOから伸びたワイヤーがマシンナーズの場で発動していた波動キャノンに絡みつき、次いで僕のカードとして絡みつかせたワイヤーを引き寄せることでカードを移動させた。
「あとはもうわかるね。君のライフは1550。波動キャノンに乗ったカウンターは2つ。これで決着だよ。僕は波動キャノンの効果を発動! このカードを僕の墓地へ送ることで君に2000ポイントのダメージだ!!!」
「ヌァアアアアッッッ!!?」
僕のカードとなった波動キャノンから2つのランプが取り除かれ、取り除かれたエネルギーを充填した波動キャノンが激しく振動を始める。
作動し始めた波動キャノンを止める手段はマシンナーズにはない。それのダメージを防ぐカードも彼の場には存在しない。
激しい発射音とともに放たれた巨大な波動砲は、敗北を悟り背を向け逃げようとしたマシンナーズの背後から容赦なく襲い掛かりそのライフを削り取っていくのだった。
《マシンナーズ・ギアフレーム》 残 LP 0
ガジェットは強いよね。手札を切らさないと言う点で当時は大活躍だったらしいし。