初心者粉眠くんのデュエル日誌   作:XX

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 なんとなく思いついたので書きました。
 特別意味や次につながるようなお話ではありません。

 あと内容が内容なのでちょっと下品な話も出てきます。
 そういう話が苦手な方はすみません。


僕たちのアイドル

 

 秋が終わり、冬が始まった6年生のある日、僕と三沢君はコウキの家に集まりそれぞれ遊びながらくつろいでいた。

 

「……なあ、お前らどんな女がタイプだ?」

「急になんだ…コウキ」

 

「いやな、兄貴の部屋に合ったグラビア雑誌を読んでるんだけどよ、俺はやっぱおっぱいが1番重要だと思うんだよ」

 

 柔らかな胸、でかい胸を揉みしだいてさ、最後には顔をうずめてみたいじゃないかと熱弁するコウキをよそに、僕も女性で魅力的な部分を考えてみる。

 

「わからないとは言わないけど、僕は女性の魅力は足だと思うなあ。スカートから覗く綺麗な足とか、お尻から太ももにかけるラインとか。……うん、いいと思う」

 

 僕は仲のいい女子である愛理ちゃんを思い出す。

 愛理ちゃんは基本スカートだ。そして時折急いで走った時などに覗く太ももなどは……下品だけどとても奇麗だ。

 

 ていうか女性ってなんで冬場の寒い時でもスカートで出かけれるんだろう。愛理ちゃんはオシャレのために気合で頑張ってるって言ってたけど……女の人ってすごい。

 

 そんなことを思い出しながら僕はコウキのそばに寄って見ていた雑誌を横から見せてもらった。

 ペラペラとページを捲りながら煽情的な写真を見ていく。

 

 うん、エッチだ。…あ、この人ちょっと愛理ちゃんに似て……いや似てないな、うん。

 愛理ちゃんはもっと可愛い。

 

「まったく…お前たちは何を読んでるんだ。女性の体について語るなど不健全極まる」

 

 そう言いながら三沢君も僕たちの隣に座って一緒に見ている。言葉と行動が噛み合ってないよ三沢君。

 

「そういう三沢はないのかよ。胸とか尻とかさ」

「お前たちと一緒にするな……だが、強いて言うならば均整の取れた美しい肉体だな。よく運動し鍛えられた体は美しいものだ」

 

「アスリートの人たちとか?」

「うむ、必ずしもあそこまで鍛えた人でないといけないわけではないが、まあ健康的な人であるといいな」

「はーん、健康的ねえ。そりゃそれに越したことはねえだろうが……うお! この人胸でっけ!」

 

 僕たちはそれぞれの女性の好みを話しながら、写真を見ていき、時折写っている女性について話していく。

 

「ちなみにさっきから女性の身体についてばかりだが内面についてはどうなのだ?」

「性格のこと? だったら僕は優しくて家庭的な娘がいいなあ」

 

「性格なんざ口やかましくなくて面倒くさい女じゃなけりゃ別にどうでもいいぜ。そういう点でいやぁコナミ、愛理には気をつけろー。ありゃ相当面倒くさい女だぞ」

 

「そうかな?」

「そうだよ。お前が他の女の話をするとすーぐ機嫌悪くなりやがる。よく一緒にいられるなと思ってるぜ俺は」

 

「困ることも多いけど、あれはあれで可愛いものだよ?」

「うへー。まじで言ってんのか?」

 

 確かに愛理ちゃんと一緒にいるときに他の女の子の話題を話すと機嫌が悪くなるけれどそれも内容次第だし、余程下手を打たなければ問題にはならないのだ。

 

 コウキはそこがわかってないから愛理ちゃんを怒らせるんだ。

 女の子の扱いが僕よりわかってない。

 

「やめておけコウキ。愛理君とコナミの関係は俺たちにはまだ理解できん世界なのだ。聞くだけ無駄だ」

「へーへー。もう聞かねえよ。そのうち監禁とかされても知らねえからな。……それで話は戻すが、三沢お前はどんな性格がいいんだ?」

「俺は…そうだな…」

 

三沢君は顎に手を当てて考え込んでいる。

 

「おいおい、お前から話を振っておいて考えてなかったのかよ」

「いや、そういうわけではないが…。そうだな。強いて言えば強い女性だな。芯があるというか…」

 

「「???」」

 

「えっと、よくわかんないけどデュエルの強い人ってこと?」

「いやそうではなく…強いというのはなんというか」

 

「勝ち気な女ってやつか?」

「そういうわけでもないのだが。説明が難しいな」

 

 その後三沢君とああでもない、こうでもないと話し合った後、結局よく分からなかったためコウキが…。

 

「結局のところ惚れた女が好きなタイプになるんだ。性格なんざ考えるだけ無駄だ。無駄無駄」

「そう言われてはそうとしか言えんのだがな…」

「そんなことより続き見ようぜ。まだまだ見たいページがあるんだ」

 

 そうして僕たちがグラビア本を雑談をしながら見終わった後、そうだ! と言ってコウキがまた新たな本を手に戻ってきた。

 

 またグラビア本でも持ってきたのだろうか。

 だとしたら何冊持っているのだろうか……。

 

「これこれ! デュエルマガジンに掲載されているみんなのアイドルカード特集! これ見ようぜ!」

「アイドルカードって?」

 

「ああ! デュエリストがそれぞれ強さとは別に好きだからデッキに入れるモンスターのことだ。大抵は男性ならかわいい女性型モンスター。女性ならかっこいい男性型モンスターだな」

「へぇ~。ちなみにどんなモンスターが人気なの?」

 

 アイドルカードか。

 ももえちゃんがイケメンなモンスターを中心にデッキを作っていたけれど、ああいう感じかな。

 

「そりゃあ、メジャーなのはブラック・マジシャン・ガールだ。でっけえ胸、金髪ロングの女の子。そのうえ露出も高い!」

「そうだな。カードを所持しているかどうかは別としても好きな男は多いだろうし、手に入れたらアイドルカードとして入れるデュエリストも多いだろう」

 

 コウキの言葉に三沢君も同意している。

 ふむ、ブラック・マジシャン・ガールか。確かにアイドルカードとしては人気が高いだろうなあ。

 僕も手に入るなら欲しいし使いたい。

 

 愛理ちゃんにバレたら思いっきり怒られそうだけど……。

 

「まあ俺個人としては、デッキのバランスが崩れる関係上、手に入っても実際に入れることはないだろうがな」

「あっ、そうなんだ。僕は入れる人の気持ちわかるけどなあ」

 

 アイドルカードか。あまり考えたことなかったけど、確かにモンスターの中には可愛い女の子もいっぱいいるからなあ。

 女性から人気なのはエルフの剣士とかかな?

 

 ももえちゃんは……いっぱいいたからどれとかわからないな。

 愛理ちゃんも持ってるのかな?

 

 ……だめだ。サクリファイスとかガガギゴしか思い浮かばない。

 うん。考えても無駄っぽいな。

 

「ってことで持ってきたからよ、見ようぜ!」

「いいだろう。どう言ったカードが好まれているかも研究になるというもの。見せてもらおう」

 

 そしてページを捲った先、1番人気として載っていたのは表紙にもメインを飾っていたブラック・マジシャン・ガールだった。

 

「あ〜なんていうか…」

「うむ、予想通りすぎて驚かんな」

「うお! エッッッ!!」

 

 僕と三沢君は納得というか予想通りすぎて苦笑を浮かべ、コウキはある意味でグラビア雑誌よりもエッチなブラック・マジシャン・ガールの姿に興奮している。

 

 ブラック・マジシャン・ガールが一番人気かあ。まあ可愛いもんねえ。…わかるよ。

 遊戯さんが召喚した時の映像なんてすごい人気だしね。

 僕も何度も再生して見たし。

 

「ん? どうやら理由も書かれてるようだぞ?」

「おっ! そうなのか? どれどれ〜」

 

ー全ての要素でかわいいを突き詰めたような完璧なデザイン。

 

ー可憐な容姿に露出が激しいながらも下品ではない衣装。さらに使用しているのがデュエルキングの武藤遊戯。これで選ばない男はいないだろう。

 

「く~~~! ブラック・マジシャン・ガール。俺も一度でいいから召喚してみてー!!」

「まあ難しいだろうな。不可能とは言わないまでも、世界的に見ても極めて稀少なカードだ。使用せず持っているというデュエリストも果たして何人いるか…」

 

「うん、一応相場だといくらぐらいで取引されてるんだっけ?」

「調べてみよう」

 

 三沢君が手持ちの携帯で調べてくれている。

 いいなあ。僕も携帯欲しい。

 

「おお! すごいぞ。お前たち、これを見てみろ」

「ん〜? どれどれ〜~取引価格は……1億!!?」

 

 三沢君に見せてもらった携帯の画面にはブラック・マジシャン・ガールの取引に1億出すというページが表示されていた。

 

「す、すごい」

「ああ。すごい価格だ。それでも売ったという人はいないみたいだが、それが逆に稀少価値を高めているみたいだな」

 

 カード1枚に1億……。いくら希少なカードとはいえ効果を考えても実用性は低いカードにここまでの値段が付くなんて。

 せいぜい数百万くらいだと思ってたけど、世界は広いなあ。

 

「僕たちじゃあとても手が出せないね」

「うむ、稀少なレアカードは宝くじを当てるより難しいと言われているくらいだ。地道にパックを剥いて奇跡的に当たるのを祈るしかないな」

 

「くそ〜、まああんだけ可愛いくてエロけりゃ高いのもしゃあねえな。次だ次! 次の可愛い娘を見るぞ!」

「次か、次は…」

 

 そうやって僕たちはみんなに人気なアイドルカードを見ていく。

 その中で気になった娘がいれば末端相場を見たり効果を調べながらどういうところが好きか話し合った。

 

「おっ! 霊使い特集なんてものがあるぞ。コナミ、見てみろ!」

「あ、本当だ。へ〜霊使いって6人もいるんだね」

 

 そのページには霊使いのモンスターのイラストが描かれており6人のモンスターがいた。

 

「霊使い。各属性毎に可愛らしいモンスターが描かれているのが特徴で闇を除く全ての属性が女の子モンスターで構成されているみたいだね」

「ふむ、各属性に沿ったモンスターのコントロール奪取か、可憐な見た目のわりにやることがえげつないな」

 

 僕のエリアは愛理ちゃんがくれたカードだけど、確かに効果は強い。

 属性が限定されるとはいえ相手モンスターを奪って自分のものとして扱える効果には何度も助けられたものだ。

 

「……ほう、このカード達も中々稀少なレアカードみたいだぞ」

「そうなの?」

「ああ。流石にブラック・マジシャン・ガール程ではないが、結構な価格で取引されている」

 

 三沢君に携帯を見せてもらうと本当に中々の価格で取引されているみたいだ。大人でもそうそう手が出せない価格帯で…。

 

 愛理ちゃん。嬉しいけど僕にこんなレアカードほいほいプレゼントしていいものじゃないでしょ。

 今度改めてお礼と注意をしておかないと。

 

「ちなみにみんなはどの娘が好き?」

「俺は………ヒータだな。快活で元気そうなのがいい」

「ふ〜ん。俺ぁアウスだな。露出はないに等しいが…俺にはわかる! こいつは胸がでけえ!!」

 

 三沢君はヒータなんだ。ウィンかアウスあたりだと思ってたんだけど……あっ強い女の子か。確かにヒータは性格が強そうだ。

 

 そしてコウキは胸のことばっかりだなあ。それ以外に興味はないのだろうか。

 確かにアウスは霊使いのなかじゃ胸が大きいみたいだけど、こういう眼鏡っ娘というか委員長してそうな娘は苦手だと思ってたんだけどなあ。

 

「コウキ……お前女性の胸以外興味ないのか?」

 

 あっ三沢君も同じこと考えてたんだ。

 僕の気持ちを代弁してくれている。

 

「あ~? 逆にそれ以外何を見ろってんだ。性格とか想像でしかわからなねえんだ。だったらわかりやすい体を見るのが一番だろ?」

「……うーむ、一理ある。否定できん……」

 

 コ、コウキが三沢君を言い負かした!?

 確かに一理あるのは否定できないけどまさか三沢君を言い負かすことがあるなんて……。

 

「んじゃあ見るもん見たし、次行くか」

「え!? 待って、まだ僕の好きな霊使いの話してないんだけど!」

 

「いやお前はエリアだろうが……」

「ああ、聞かなくてもわかる」

 

 コウキの言葉に三沢君も頷いて答えている。

 そんな!? 確かにそう思ってはいるけれど!

 

「いや……そんなことないんじゃないかなあ。ほら、僕がエリアを選ぶのはなんていうか……いろんな意味でまずい気がするし」

 

 僕がエリアを選ぶなんてそれもう愛理ちゃんのこと好きって言ってるようなものじゃないかな?

 気にはなってるけど、まだ異性として好きとかそういうんじゃないよ……たぶん。

 

「そんなことはないだろう。お前がエリアを選ぶことは自然というか、むしろ選ばなかったら俺たちが驚くぞ」

「まったくだ。下手な言い訳なんざしてねえで素直に言えばいいだろうが、エリアが好きなんだろ?」

 

 くぅっ! 三沢君とコウキめっ! 完全にわかってるって言いたげな表情で決めつけてくる!

 

「ッ~~~! 正解だよ! 僕はエリアが好きだよ!!」

 

「まあ、わかってはいたことだがな……」

「ああ……知ってたよ」

 

 三沢君とコウキが静かに僕の告白に近いことを流して次のページを読み始めている。

 くっ、恥ずかしい!

 顔から火が出そうだ!!

 

「……かわいい」

 

 すると三沢君が何か気になるモンスターがいたのか小さく声を漏らした。

 

「あ~? かわいい? どいつだ三沢?」

「あっ! いや…なんでもない。次に行こう」

 

 三沢君が何かやましいことでもあるのか急いでページを捲ろうとしている。

 

「まあまあ三沢君。そんな急がなくてもいいじゃないか。どの娘だい? 君が気になったのは?」

 

 僕は恥ずかしい思いをしたのもあってか三沢君の肩を掴んでイヤらしく聞いた。

 三沢君がかわいいと漏らしたモンスターだ。是非知っておきたい。

 

「コナミ……手を離すんだ。俺は何も気になってはいない」

「んなことねえだろ。俺はしっかり聞いたぞ。堅物気取ってるお前がかわいいって言ったのをな!」

「僕もだ。さあ答えるんだ。三沢君はどのモンスターがかわいいと思ったんだい?」

 

「お前たち!! ………………ピケルだ」

「えっ? なんて?」

 

「ピケルだ!! 白魔道士ピケル! これで満足かっ!?」

 

 三沢君は相当恥ずかしいのだろう。顔を赤くしながら吐き捨てるように答えた。

 

「ピケル〜~? ってこのちんちくりんかぁ?」

「確かに可愛らしいモンスターだと思うけど……」

 

 白魔導士ピケル。確かに可愛いモンスターだけど、すごい幼い感じがするというか少女というより幼女と言ってもいい感じなんだけど……。

 

 三沢君が言ってた強くて美しい肉体を持つ娘とはだいぶ毛色が違うなあ。

 

「うっうるさい! つい口に出してしまっただけだ! 深い意味はない!!」

「いやまあいいけどよ。人の趣味にとやかく言うつもりはねえし」

「そうだね。ピケルが好きならそれはそれでいいと思うよ」

 

 人の趣味はそれぞれだ。それにあくまで好きなのはカードのモンスターだし、リアルで年少の女の子が対象なら友達として止めないといけないけど。

 まあカードなら大丈夫だろう。

 

「だから違うと……はぁ、もうそれでいい…」

 

 違うとゴネていた三沢君も最後には折れてピケルに惹かれたことを認め、僕たちと再度アイドルカードについて話に花を咲かせた。

 

ーコウキはアイドルカードって持ってるの?

ーもち。砂の魔女だ! 素材持ってねえから観賞用だけどな!!

ーほう、以外だ。てっきりヂュミナイ・エルフあたりだと思っていたのだがな…。

ーパツキンの姉ちゃんも捨てがたいけどなぁー…。

 

 そしてその後も、僕たちは帰り際まで互いの趣味について語り合い続けた。

 

 

 後日談。

 

 コウキたちとアイドルカードについて話してから少しして三沢君から相談があった。

 

「コナミ、実は俺のデッキに入れた覚えのないカードが入っていてな。困っているんだ……」

 

 その手に白魔道士ピケルのカードを持って。

 

「三沢君も素直になればいいのに……」

「違う!? 俺の意思じゃない! 俺はアイドルカードなぞ使わん!! 信じてくれ!!!」

 

 ピケルに惹かれたことを揶揄われたのが相当恥ずかしかったのか、「俺はそんなものに惑わされん!」と強く言っていた三沢君だが、どうやら当のピケルに好かれたのかデッキから離れなくなったらしい。

 

 その後、ピケルのカードが三沢君の頭を大いに悩まし、ひと騒動を起こすのだが…それはまた別のお話だ。

 

 




 霊使いはお高いレアカード。ということで作中は通します。
 アニメで見た覚えないのでまあレアカードでも問題ないかなと。

 あとピケルに関しての話は書くかは不明です。

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