初心者粉眠くんのデュエル日誌   作:XX

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 中学生編始まり!

 書いた後に公立中学で給食なし購買部アリはおかしくないかなと思いましたがこの作品ではそういうものと割り切ってほしいです。


中学生編
桜舞う新生活の始まり!


 

 ミナガキ中学校。

 家から徒歩30分ほどのところに建てられた年季の入った学校。

 

 愛理ちゃんから精霊のことを教えられたクリスマスから2年。

 その時聞いた世界の危機とやらが起こることもなく、僕は普通に学生生活を満喫していた。

 

 そして今、僕は学校の食堂の購買部にて、その日最後のスペシャル・焼きそばパンを賭けたデュエルを開始していた。

 

「僕の先行、ドロー! ………鈴木君、後輩だからと言って、手加減はしないよ!」

「コナミ先輩! あなた強いんですから、そこは手加減はしてくださいよ!」

 

「手加減無用! 僕はヒゲアンコウを攻撃表示で召喚! ヒゲアンコウは水属性モンスターの召喚の際に、2体分の素材になれる!」

 

 

《ヒゲアンコウ》 攻撃力1500 守備力1600

 

 

「さらに二重召喚を発動! 僕は続けて召喚することができる! 僕はヒゲアンコウをリリースして……来いッ! ゴギガ・ガガギゴを攻撃表示で召喚!」

 

 

《ゴギガ・ガガギゴ》 攻撃力2950 守備力2800

 

 

「ゴギガ・ガガギゴ!? コナミ先輩のエースモンスター! ちょっと! パン一つに本気出し過ぎでしょ!!」

「言ったはずだよ。手加減はしないって。僕はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

 ゴギガ・ガガギゴ。あのクリスマスの日、ガガギゴとデュエルして以来僕のデッキのエースとなったモンスター。

 初めて対峙した時は恐ろしい敵だったけど、今では頼れる最強のモンスターだ。

 

「くっ、ぼくのターン、ドロー! ぼくはモンスターを守備表示で召喚してターンエンド」

 

 守備表示モンスターのみ、伏せカードもないか。

 後輩相手にやるのはちょっと可哀そうだけど、ここは一気呵成に攻める!

 

「僕のターン、ドロー! 僕はガガギゴを攻撃表示で召喚! そのままバトルだ! ガガギゴで君の守備モンスターを攻撃!」

 

 

《ガガギゴ》 攻撃力1850 守備力1000

 

 

「うっ! 破壊されたのはメルキド四面獣、通常モンスターです……」

 

 

《メルキド四面獣》 攻撃力1500 守備力1200

 

 

 鈴木君のメルキド四面獣がガガギゴに切り裂かれ消えていく。

 よし、これで鈴木君を守るモンスターはいなくなった。ゴギガ・ガガギゴで大ダメージだ!

 

「がガガギゴに続け! ゴギガ・ガガギゴでダイレクトアタック! ジェノサイド・パワー・ボール!」  

「うぁああああ!」

 

 

《鈴木》 残 LP 1050

 

 

 ゴギガ・ガガギゴの攻撃にさらされた鈴木君が驚いて後ろに飛ばされている。

 

 大丈夫かな?

 上級モンスターの攻撃って結構派手だからそれを正面から受けるのって勇気いるんだよなあ。

 

「僕はこれでターンエンド。鈴木君、大丈夫かい?」

「いてて。心配されなくてもまだやれますよ! ぼくのターンドロー!」

 

 鈴木君は問題はなさそうだな。まだまだやれそうだ。

 

「ぼくは魔法カード 呪魂の仮面を先輩のゴギガ・ガガギゴに装備! このカードが装備されている限りゴギガ・ガガギゴは戦闘を行えず、先輩のターンが来るたびに500ポイントのダメージが与えられます!」

 

 呪魂の仮面の効果により僕のゴギガ・ガガギゴに不気味な仮面が装備された。

 

「おっ! やるなぁ鈴木君。これでゴギガ・ガガギゴは封じられたわけだ」

 

 呪魂の仮面か。鈴木君め、中々いいカードを持ってるな。

 それに狙いもいい。モンスターの攻撃封じとバーンダメージを同時に狙えるカード。上級モンスターに使えば相手に対処を悩ませることもできる。

 これで僕の行動を制限できたわけだ………。

 

「まだまだ! ぼくは手札から仮面呪術師カースド・ギュラを攻撃表示で召喚!」

 

 

《仮面呪術師カースド・ギュラ》 攻撃力1500 守備力800

 

 

「さらに仮面呪術師カースド・ギュラに凶暴化の仮面を装備! このカードは毎ターン1000ライフポイントを払う代わりにカースド・ギュラの攻撃力を1000ポイントアップさせる!」

 

 

《仮面呪術師カースド・ギュラ》 攻撃力2500 守備力800

 

 

「へー、大きな代償の代わりに攻撃力の大幅アップか。いいカードだね」

 

 仮面モンスターに仮面装備カードたちの組みあわせ。

 さしずめ鈴木君のデッキテーマは仮面デッキかな。

 

「そうでしょう? これで先輩のお気に入りのガガギゴの攻撃力を超えました。バトルです! カースド・ギュラでガガギゴを攻撃!」

 

「悪くない。……だけど甘い! 僕はリバースカード サイクロンを発動! 君の凶暴化の仮面を破壊!」

「あっ! しまった!」

 

 僕の発動したサイクロンから放たれた竜巻がカースド・ギュラを巻き込み装備されていた凶暴化の仮面を破壊した。

 

「そして凶暴化の仮面が破壊されたことでカースド・ギュラの攻撃力は元に戻る! 返り討ちにしろ、ガガギゴ!」

「ぐぅうう!!」

 

 

《鈴木》 残 LP 700

 

 

「カースド・ギュラが……。ぼくはカードを1枚伏せてターンエンド………です」

 

 ガガギゴを倒せなかったことが悔しかったのか鈴木君は意気消沈してターンを終わらせた。

 

「僕のターン、ドロー!」

 

「この瞬間! ゴギガ・ガガギゴに装備された呪魂の仮面の効果発動! 先輩のライフに500ポイントのダメージです!」

 

 500ポイントのダメージ。

 それくらい無視してもこのデュエルでは問題はないだろうけど、どうせなら完全勝利を目指す!

 

「いや、そのダメージは無効にさせてもらう! 僕は手札から速攻魔法 神秘の中華鍋を発動! 僕はゴギガ・ガガギゴを生贄に捧げ、その攻撃力の分だけライフポイントを回復する!」

「えぇ!? ゴギガ・ガガギゴを生贄に!?」

 

 神秘の中華鍋に放り込まれたゴギガ・ガガギゴがライフへと変換されていく。

 

 

《コナミ》 残 LP 6950

 

 

「ライフが、6950も…………そうか、サイクロンがあったのに使わなかったのはそのカードがあったから…」

 

「その通り、もし君が凶暴化の仮面を持っていなければ僕のターンでサイクロンをゴギガ・ガガギゴに使っていただろうけどね。それじゃあ続けよう。僕は墓地のヒゲアンコウを除外して水の精霊 アクエリアを特殊召喚!」

 

 

《水の精霊 アクエリア》 攻撃力1600 守備力1200

 

 

「そして2体で君にダイレクトアタックだ!」

「そのバトル待った! 僕はリバースカード 威嚇する咆哮を発動! このターン、先輩はバトルを行うことはできない!」

 

 鈴木君が発動した威嚇する咆哮から衝撃波が放たれてモンスターたちの動きが止まった。

 

「これでこのターンは凌いだ。次のターンで活路を開く!」

「…………残念だけど鈴木君。このターンで君のライフは0になる」

 

 鈴木君には悪いけど、1枚のドローが勝敗を分かつ以上。次のターンの猶予を与えるほど、僕は甘くはないよ。

 

「なっ! 何を言って、先輩はこのターン戦闘を行えないんですよ? それでどうやって勝つって言うんですか!」

「戦闘はたしかに行えないが、召喚権はまだ残っている! 特殊召喚した水の精霊 アクエリアをリリースして僕はカタパルト・タートルを召喚!」

 

 

《カタパルト・タートル》 攻撃力1000 守備力2000

 

 

 この2年間の間に手にした新たな亀モンスター、カタパルト・タートル。

 このモンスターでデュエルに決着をつける。

 

 このモンスターの効果は、凶悪だぞ?

 

「カタパルト・タートル!? そのモンスターは…………」

「カタパルト・タートルの効果発動! カタパルト・タートル以外のモンスターを1体を生贄に捧げることでそのモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手に与える。僕はガガギゴを選択し、君に射出!!」

 

 カタパルト・タートルの背中に設置されたカタパルトの上にガガギゴが飛び乗り、鈴木君に射出される。

 ガガギゴ………勝利のための弾となれ!!

 

 いくら勝利のためとはいえ、モンスターをカタパルト・タートルの弾にするのは正直ためらいがなくはないけど。

 お前に遠慮する気持ちは、微塵もないッ!

 

「ガガギゴの攻撃力1850の半分。925のダメージを君に与える! これで終わりだ!」

「そんなぁああああ!!」

 

 

《鈴木》 残 LP 0

 

 

 カタパルト・タートルから射出されたガガギゴが鈴木君のライフポイントを削り、このデュエルの勝敗を決定した。

 

 

ーおおおお!!

ーすげー。さすがは……ー。

 

 

 僕が鈴木君にデュエルで勝利したことで食堂で食事をしながら観戦してた学生たちから賞賛と感嘆の声が鳴る。

 

「あーやっぱり敗けたー。しかも1ダメージも与えられなかったし。結構やれると思ってたんだけどな~」

「いや? 君が思ってるほど悪くはないデュエルだったよ。僕のモンスターや行動にしっかり対処できてたし、何よりそのデッキのコンセプトを活かしてたのがよかったね」

 

 鈴木君は攻防どれも行えていたし、何よりデッキコンセプトをきちんと守って最後までデュエルを投げ出さなかった。

 それだけで十分評価できるものだ。

 

「ほんとですか?」

「ほんとほんと。仮面デッキ……だよね。いいじゃないか! 多種多様な仮面のカードでモンスターの牽制や効果ダメージを与えていく。強いて言うなら魔法カードを守るカードを入れたらもっと強くなれると思うよ」

 

 仮面カードはどれも優秀な効果を持っているけれど魔法カードに依存している部分が感じられたから、そこを補助してやれるカードがあればもっと苦戦していただろうな。

 

「カードを守るですか……。はい、ありがとうございます!」

「一度考えてみてね。……まっ! それはそれとして僕が勝ったからパンは貰っていくね?」

「ははっ。それはもう、約束ですのでパンは譲りますよ。ですけど、後ろに怖い人が立ってますので、ぼくはもう行きますね!」

 

 どうしたんだろう、鈴木君。僕にパンを渡すと逃げるように食堂から去って行ったけど。

 ていうか後ろって………?

 

「コナミ。これで何度目なんだろうなぁ? お前が規則を破って俺が叱るのは…………」

「ギクッ! こ、この声は………まさか……」

 

 僕はゆっくりと怒っているとわかる声がしてくる後ろを振り返る。

 

「み、三沢君。いたんだね?」

「ああ、いたとも。それで? 何か弁明はあるのか?」

 

 うわ~~。めっちゃ怒ってるよ三沢君。

 額に青筋立ててるし。

 

「いや、あのね。今日はお弁当がないからさ、パンを買いに来たんだけど。ちょうど最後の一個しか残ってなくてさ」

「それでなぜ食堂でデュエルすることになるんだ? 前も言ったはずだがなあ。みんなの迷惑になるから許可された場所以外でデュエルはするなと……」

 

「いやちょーど僕と同じタイミングでそのパンが欲しいって子がいて、それならデュエルで決着をつけようってことに……はい。ダメですよね」

「当たり前だ!! 何度も言っているだろう! 話し合いで解決しろと! 第一後輩に対して……」

 

 う、やばい。三沢君お叱りモードに入ってる。

 2年生に進級して生徒会副会長になったからか規則やルールに殊更厳しくなってるんだよねえ。

 特に僕に対して。

 

 うーん、このままだとご飯を食べる時間がなくなっちゃうな。

 昼休みも残り少ないし、三沢君には悪いけど逃げるが勝ちだ!

 

「三沢君ごめん! 説教は後で受けるからさ、また後でね!」

「あっ! 待てコナミ! まだ話はっ! 廊下を走るな!!」

 

 僕は先ほど逃げた鈴木君同様、三沢君の説教を避けるため食堂から逃げるように走り出した。

 

 僕はコナミ。ミナガキ中学校に通う中学2年生。

 いつかキング・オブ・デュエリストになるため日々デュエルに邁進するデュエリストだ!

 

 





 コナミ君の新たな仲間、カタパルト・タートル!
 このモンスターの扱いは良くも悪くも難しいぜ!

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