2週間ぶりの投稿になります。が、今回のは特にデュエルに繋がる話ではないです。申し訳ない。興味のない人は読み飛ばしても問題ないです。
コナミ君とお父さんが山へ泊りがけのキャンプに行った冬休み。
私、水無月愛理は中学校の同級生である彩音と久しぶりに会おうと言うことで、手近なショッピングモールで再会を果たしていた。
「へー! じゃあコナミ君この寒い中、山に連れて行かれてるんだ。かわいそーっ!」
「そうなの。お父さんも物好きなのよねー。なんでわざわざ冬に山に行くんだろうって思うわ」
久しぶりに再会した彩音は以前とまるで変わらず……とういうわけではなかったけれど、以前と変わらず接することができた。
「コナミ君も断ればよかったのに、男の人ってなんで山に登りたがるんだろう」
「流石に愛理のお父さんに誘われたなら断れないって。まあキャンプが好きだからって可能性もあるけどさー」
適当なカフェテリアでメロンソーダを飲みながら「コナミ君がアウトドアが好きってのはあたしは聞いたことないけどねー」と付け加えて笑う彩音を見ながらそんなものかなーと私は思った。
コナミ君はお父さんと何度もあったことあるわけだし、そこまで気を使わなくてもいいと思うんだけど、彼からすれば断り辛いことだったのかもしれない。とはいえ、行くと決めたのは彼自身だし、何より特段私からお父さんに止めるよう言い含めるのも何だか違う気がする。
私はどうするのが正しかったのだろうかと少しだけ頭を悩ました。そして逆のパターンを考えてみて、たしかに断りづらい内容だなと納得した。
逆の立場、もし、私がコナミ君のご両親に誘われたら、私も行っちゃうかもなあ。それを考えたら彼が何だか緊張した様子で承諾したのはそこまでおかしくはないかぁ。将来のことを考えたら今の内から仲良くしておいて損はないものねえ…………。
私はそこまで考えて、少しばかり砂糖を入れたホットコーヒーを口を湿らす程度に含んだ。
「今頃何してるかなあ。お父さん、変なことしてなければいいけれど…………」
「大丈夫でしょ。案外、結構楽しんでるかもよ。コナミ君のことだし」
「そうかなあ。んーまあ、コナミ君が行くって伝えたらやけに張り切って色々と用意してたから、そこまで変なことにはならないか」
「そうそう、心配したって仕方ないって。それよりケーキが来たわよ。食べましょ!」
私の心配もよそに店員さんが持ってきたケーキを美味しそうに食べる彩音を見て、私も考えても仕方ないかと目の前の美味しそうなショートケーキを楽しむことにした。
そのケーキは少々甘すぎるくらいだったが、コーヒーと合わせて交互に食べることを考えたら全く気にならない甘さでだった。そして、彩音が選んだ果物がふんだんに使用されている少々高価なケーキを美味しそうに食べる彩音を見て、メロンソーダとケーキは甘くなりすぎるのではないかと思ったが、特に気にしてなさそうだったので案外合うのだろうかと首を傾げた。
「ところで愛理はどう、アカデミアって孤島にあるんでしょ? やばすぎでしょ」
「あーアカデミアね。うん、あそこはすごいわよ。もう想像の上を行く立地をしてるわ。ちょっと歩いたら火山があるんだもの。島の外に出るのにもヘリや船を使わないとで、もう驚きの連続よ。あそこに建てた人の正気を疑うわ」
含み笑いを浮かべながら聞いてきた彩音に私はあきれた様子なのを隠さずに答えた。それは普通の学校へ進学した彩音にいかにアカデミアという学園が規格外な高校か私は主観を交えて説明していった。
それは多少の誇張表現を交えているように聞こえていたのかもしれない。私の話を聞く彩音の反応は驚きと共に流石にそれはないと言いたげだったからだ。
だが残念ながら本当なのだ。私は信じられないと言う彩音に重ねていった。あの学園はおかしいのだと………。
授業科目に錬金術やカレー雑学など意味不明なものが混じっていたり、ちょっと歩けば古代遺跡なるものがあるなど、話題に事欠かない学園であるからだ。
「あはは! いやーすごいわねデュエルアカデミア。流石選ばれた優秀な生徒だけが入れる学園なだけあるわ。面白い話がいっぱい出てくるわね」
「もー! 彩音ってば信じてないでしょう」
「いやいや信じてるって。嘘つくにしてももう少し真実味のある内容にするでしょうしね。あたしの方は普っ通ーの学校だから羨ましいわ」
彩音はそう言うが私からすれば彩音の方が羨ましいと言いたい。
学校は普通の方がいい。
少なくともアカデミアみたいな頓智気極まったような学園よりよっぽど普通に過ごすことができる。
これも、隣の芝生は青く見えるというものなのだろうか。
彩音から見ればアカデミアはすべてが新鮮で楽しく過ごせそうな場所に感じるでしょうし、それは決して間違ってはいない。
あの島にある多くのものが都会で生きる限りではまずお目にかかれないものがほとんどだ。
その非日常のような場所に憧れる気持ちはわからないでもない。
しかし私からすればこれまで通り普通に過ごせる彩音が羨ましいのだ。
本当に、羨ましいのだ…………。
「はあ。彩音が羨ましいわ。私も、普通の学校で過ごしたかったわ」
「………? なんで愛理はそんなに嫌なわけなの。別に入学前は普通に楽しみにしてたじゃない」
彩音は普通の学校を羨む私が余程不思議なのだろう。
ケーキの上に乗せられた果実をツンツンとはしたなく突きながら私の様子に首を傾げていた。私はため息をついて少しだけ冷めてきたコーヒーを飲んだ。
別に、私もアカデミアそのものが嫌いというわけではないのだ。
多少可笑しな場所や生活ではあるが入学前も入学後も学園の生活自体に不満があるわけではない。
いや、まったくないわけではないけれど、まあ許容できる範囲内で収まっているのだ。
ただ……どうしても受け入れがたい部分があって、そこだけが私の学園生活に影を落としているのだ。
「彩音、これ私の自室で撮った写真なんだけど、これ見て同じことが言えるなら私はもう何も言わないわ」
「写真? ………あら、愛理ったら自撮り写真なんて撮ってるの!? ナニナニ、コナミ君に送ったりしてるわけ、やっらしー! こんな服まで着ちゃってー!」
私が渡した携帯に移る写真。そこに写っている物を見た彩音が興奮した様子で私の肩を叩きながらキャーッと言って写真を見ている。
「送らないわよ! 変な誤解しないでよもう。それにコナミ君のために着たわけじゃないから!」
「えーじゃあなんでこんな服を着てるのよ。あんたらしくない。こんな扇情的な服、男が絡んでるとしか思えないわよこれ………」
写真を見た彩音がその洋服に驚きながら訝し気に聞いてきた。それは予想通りの反応であり、それゆえにやはり私の感性は間違っていないのだとより学園への不信を募らせた。
そして、その服装が何なのかを静かに彩音に言った。
「それ………アカデミアの制服よ。女子のね」
「…………マジ?」
「マジよ。女子は例外なくその制服を着てるわ」
うっわーと引きながら彩音はまじまじと写真を見ている。
その姿に私は溜まっていた鬱憤が晴れるような気持だった。
そう、私は共感してほしかったのだ。
明日香さんやももえさんなど、私の学園で友達と呼べる人は中等部からの繰り上がりだからかこの服装に慣れており、これが制服であると言う異常さに全く疑問を抱いていないのだ。
中途入学である他の女子もいたが、あまり仲の良い女子はおらず、彼女たちがどういう感想を抱いているかを私は知らなかった。そこに一種の疎外感を感じていたのだ。
「なるほどー。これが嫌な原因なのね」
「そう。もう大分慣れたものなのだけど、こんな異性を誘ってるとし思えない服、好き好んで着たくはないわよ」
ノースリーブにミニスカートという学生の制服とは考えられない服装。
学園の女生徒は皆着てるし、だんだんと違和感も感じなくなってきてるんだけど、外に出るとやっぱり変だなこれと思い出すのだ。
「いやーすごいわねーこの服。あんた可愛いし、もう男子からの視線がすごいんじゃない?」
「まあ、最初はね。男子にはすっごい見られたわ。恥ずかしいくらいに………」
「そりゃあそうでしょうねえ。あたしだって男なら見るわ。もうガン見するわあんたのこと」
そう、だから普通の制服でいられる彩音のことが羨ましいのだ。
この先どれほど慣れたとしてもこの感覚は忘れないようにしたい。というかしないと恥じらいというものが薄れそうで怖いのだ。
「でもね、意外と1年生はともかく、男子でも2、3年生からはそこまで性的には見られなかったのよ」
「へー、まあ皆着てるとしたら見慣れちゃうのかもしれないわね。数年間同じ服装の女の子を毎日見てるってことなんだから。新鮮味が無くなってるんでしょう」
面白いものが見れたと言って私に携帯を返しながら彩音は食べ終わったケーキの皿を片付けて、メニュー表を手に次に食べるものを選んでいる。
「あっ、でもコナミ君は大喜びしてたんじゃない? 他の男連中に見られるのは嫌だとしてもさ。そこらへんはどう思ってるわけ、あんた的には」
「それはーまあ、人並みには………喜んでたわよ。コナミ君も………」
あまり突かれたくないことを聞いてきたわねと、私は苦い表情を浮かべた。
正直、同性相手でもあまり話したい内容ではない。なぜなら恥ずかしいから。
絶対根掘り葉掘り聞いてくるに決まってるのだ。こういう恋愛が絡む内容は………。これはもう百パーセント、絶対の確信と自信を持って言えることだ。多くの女子にとって恋愛のに関わる話は大好きだからだ。
そして彩音は、それなりに長い付き合いだからだろう。私の誤魔化しの言葉に即座に反対の意をもって答えた。
「嘘ね。あのコナミ君が人並程度で済むはずがないわ。さっきの自撮り写真。ほんとはコナミ君に送ってるでしょ。正直に吐きなさい愛理」
「………一度だけ。ちょっとだけ……ね。そんな積極的に送ってるわけじゃないのよ。ただどうしても見たいっていうから………」
私は彩音の指摘に対し、無駄な努力をすることはやめた。そして顔が熱くなっていくのを感じながら宙へと目を逸らして話した。
とても彩音を見ながら話すことはできなかった。
「本当に1度だけ? 1度だけで済んだの? 絶対色々と注文つけてると思うんだけど」
「本当よ! ええ、1度しか送ってないわ。1度だけしか…………」
これは嘘のようで本当のことだ。
絶対に話すことはないが、彩音に見せるための写真を撮ったことを伝えたら欲しいと言うから1枚だけ送ったのだが、それにすごく喜んだコナミ君に頼まれて2人で撮影会らしきものをしたのだ。
あの時は私も変なテンションになってしまって、色々と要望に応えてしまった恥ずかしい記憶として残っている。
制服姿でちょっと際どいポーズをとったり体操服に着替えたりとまあ本当に色々な写真を撮られたものである。
流石に水着姿はあの時の私でも拒否したが押し切られていたらどうなっていたか。
もしかしたら行くところまで行っていたのかもしれない。
「はいはい、まあそういうことにしてあげましょう。しっかし、あんたたちは変わってないわねえ。仲が良くて何よりだわ」
「そういう彩音は少し変わったね。悪い意味じゃないわよ。奇麗になったって意味で」
私は改めて対面に座る彩音を見て言った。そして、そんな私の言葉に少しばかり頬を朱くしながら見せびらかす様に自信一杯に髪を掻き上げた。
特に目立つ変化としては髪だった。
髪色は以前と同じ茶髪だけど伸ばしたのか、以前はセミロングだった髪を少しばかりまとめてハーフアップにしていた。
化粧も以前はあまり好んではしなかったのに、高校に入ってからできた友達の影響かするようになったらしい、さりげなくしているのがわかる。
「わかる? 流石にあんたほどの刺激的な生活は送ってないけど………あたしも色々とあったのよ」
「彩音………」
彩音がカフェの外の人波を見ながらさも何かありましたと言わんばかりに黄昏ている。
「ふっ、彩音、何もなかったのね」
「えー! なんでわかったのよ! 演技までしたのにー」
「わかるわよ。そんなあからさまな態度まで取って、本当に何かあったならもっとわかりづらい態度をとってるから」
「むー、なんか悔しい。そーですよー。こっちは普通の学校だから愛理みたいな面白おかしい生活は送れてないわよ」
彩音は行儀悪く机に肘を乗せてストローからメロンソーダを飲んでむくれている。
彼女はアカデミアで過ごせている私がよっぽど羨ましいらしい、「あーあ、やっぱり私も目指せばよかったかなあ」と呟いた。
後悔先に立たず、今更何を言っても仕様のないことだけど、私も彩音とアカデミアを通いたかった。
もっと強く誘って受験を受けるよう勧めるべきだったと目の前で座っている彩音を見ていると思う。
「彩音は高校でもバレーを続けてるわけ?」
私はなんだか湿っぽくなった雰囲気を変えるために話題を今の彩音の高校生活への方へと変えた。
「いんや。今はテニスをしているわ。女子テニ、バレーは中学で十分したからね。今はラケットをぶんぶんと振ってるわ」
話題が変わったからか彩音のむくれ気味だった気分が打って変わって明るくなった。
テニス部の活動が楽しいのだろう、身振り手振りでどんなことをしているかを教えてくれる。
「テニスかあ。私も体育の授業で少ししたことがあるわ。いい運動になるわよね」
「そうよー。右に左にとボール求めて走り回るの。バレーも楽しかったけど、テニスもかなりの運動量になるわよー」
楽しいと語る彩音に悲壮感は微塵も感じない。
本当に楽しくてやっているのだろう。
3年間続けたバレーをやめたからにはそれなりの理由があるのかと思ったが、なんてことはない。他のスポーツをやってみたくなっただけらしい。
「愛理は何か部活とかやってないの。というかアカデミアって部活動とかあるわけ?」
「私は特にやってないわね。あと一応アカデミアにも部活動はあるわよ。あまり表立ってないだけで」
アカデミアにも一応部活動はある。
一応と但し書きが付くのはそれがあまり有名でなく、部活動をしている生徒も少ないからだ。
なにせ閉ざされた島内、その中のさらに限られた範囲内での活動だ。
必然、活動できる部活動は限られる。
一般校だと運動系をする生徒が多いかもしれないが、アカデミアではどちらかと言えば文化系の部活の方が活動している生徒は多いだろう。
まあそれでも、基本的にみんなデュエル漬けの生活でその道を目指す生徒が集まった学校。
部活動もメインではなく、学生生活をより彩らせるためにしている生徒が多い印象だ。
「ふーん、まあデュエリスト育成学校らしいわね。そりゃあデュエルに関係ない部活はおまけになるかあ」
「そうね、だけど部活かあ。どうしようかしら、正直私別に何かを目指してるわけじゃないし、あまりするつもりはなかったんだけど何か探してみようかなあ」
「いいじゃない。あんたコナミ君にくっついて行っただけなんだから、部活動でもした方が張り合いが出るんじゃない?」
ちょっと気になる言い方だけど、彩音の言うことも最もかもしれない。
そう言えばコナミ君も以前似たようなことを言っていたし、私は私でアカデミアでしたいことを部活動を通して見つけるのもいいのかもしれない。
「あ、そう言えば彩音はどうなのよ。高校、誰かいい人はいたの?」
「いやーないない。ぜーんぜんいないわ。顔のいい男子はいるんだけどねえ。なんていうか覇気が足りないのよねえ。いざと言う時頼りなさそうっていうか、あれなら照月君の方がずっとかっこいいわ。覚えてる照月君のこと」
あんたに粘着してたイケメン男子のことと言う彩音を見ながら私は中学の2年生の頃のことを思い出して苦笑した。
照月君かあ。
そりゃあ忘れたくても忘れられそうにない相手だ。覚えていますとも。
「照月君の方がましって、よっぽどね。そんなにいい人はいなさそうなの?」
「んー別に拘らなければいい相手はいそうなんだけどねえ。インパクトがないのよね。インパクトがさ」
「インパクトって、彩音は相手に何を求めてるのよ」
「そりゃあたしの心にガツンと来るような恋をさせてくれる相手よ」
ガツンとねと強調して自分の胸を叩いた彩音は思ったより強くたたいてしまったのか、咽ていた。そんな彩音を無視して私は宙に顔を向けて考えた。
インパクト………つまり夢中にさせてくれるような恋ができそうな相手がいないってことか。
こればっかりは運が絡むから仕方ないとはいえ、できればいい人と巡り会ってほしいものだわっと祈りながら、私は彩音が比較対象として出した人物についてそのわけを聞かずにはいられなかった。
「それにしてもなんで比較対象が照月君なの。そりゃ私にとってはすごい印象に残ってる相手だけどさ」
「なんでって………ああ! 言ってなかったわね。彼、今私の高校にいるのよ」
彩音の口から出たその言葉を呑み込むのに私は数秒の時を必要とした。
「え、ごめん。なんで、照月君って引っ越したわよね。確か外国に…………」
「そうよー。だけどやっぱり日本が過ごしやすいって帰ってきたらしいわ。それで今は私が通う学校でブイブイ言わせているってわけ」
開いた口が塞がらないとはこういう時のことを言うのだろう。
私は先ほど同様、自分を取り戻すのに数秒ほどの時間を必要としたのだった。
「彩音、あなた大丈夫? 彼に変なことされてない? もし何かされてるなら…………」
「いやだもう! 愛理ってば何を考えてるわけ。あたしが何かされるわけないでしょうが、普通よ、ふ・つ・う。あの時とは違うんだから、今は普通のちょっと変わった友達として遊んでるわ」
「普通の友だち………そ、そう……なの。それなら、いいんだけど」
照月君、今彩音と同じ学校に通ってるのね。
しかも友達なのね。
そこがびっくりよ彩音。
「愛理が心配する気持ちはわかるけど、あの時のことは反省してるみたいよ。あたしが突っ込んだときは思い出したくなさそうにしてたから。まあそれでも根本のナルシストなところは治ってなかったから、また再発するかもしれないけどね」
その時のことを思い出して面白かったのか「あっはっは!」と笑うと同時に軽快なメロディーと共に彩音の携帯が鳴って誰かからの呼び出しがかかった。
「…………愛理、ごめん! ちょっと用事ができちゃった。あたし今日は楽しかったわ! また会いましょ!!」
「あ、うん。彩音、またね………」
誰からの電話だったのか、彩音は申し訳なさそうにしながらもルンルンと楽しそうにカフェテリアにお金を置いて出て行った。
私はその後姿を呆然としながら見送り、少しして正気を取り戻した私は店員にコーヒーの注文をして去って行った友達を思って息を吐いた。
「はー。すごい一日だったわ。まさか照月君がねえ。しかも彩音と友達って…………」
色々と衝撃的なことを聞けた一日だった。
彩音はアカデミアを刺激的で羨んでいたけど、私はから見れば照月君がいる生活も大概刺激的だろうと思うものだが、彼女からすれば違うのだろうか。
ズズズっと新たに運ばれてきた熱いコーヒーを啜りながら改めて彩音から聞いた内容を振り返った。
彩音が通う高校に海外に引っ越したはずの照月君がやってきて、散々私に迷惑をかけたはずなのに、彩音はなぜか普通に友達として遊んでるって…………。
「いやそうはならないでしょ!?」
誰に聞かせるわけでもないツッコミをカフェで一人して、他のお客さんや店員さんに見られながら私は彩音の現状を心配して頭を抱えつづけるのだった。
もうちょっとだけこのペースで投稿します。