Re:異世界迷宮で奴隷ハーレムを   作:載せられた人

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 これは“ミチオ・カガ”が取り戻す物語

 ミチオは彼(・)女(・)は取り戻したくないようです



第20話 彼女

 

「他に改変したいことは?」

 

「……彼女(人間の嫁)を助(・)け(・)て(・)あげたい」

 

 

「( ꐦ◜ω◝ (人間の嫁))」

 

「ロクサーヌ、誤解しないで聞いてほしい。実は彼女(人間の嫁)はまだ今(・)の(・)夫(・)が生きてるんだ」

 

 

「どういうことですか?」

 

「俺の第二夫人だった彼女(人間の嫁)は未(・)亡(・)人(・)だった。それも、こ(・)の(・)春(・)に夫を迷宮での傷が原因で亡くしたばかりの。なぁルティナ?」

 

 

「ふっ、そうです。そろそろ彼女(人間の嫁)からエリクシールの依頼がでるころかもしれません。彼女(人間の嫁)は当時の旦那のために、なりふり構わず手を尽くしていました」

 

 彼女(人間の嫁)の美談の一つとして社交界に流れていましたから、付け加えた。

 

 

「ロクサーヌ、不本意だろうが聞いてくれ。彼女(人間の嫁)は、俺の…色々と秘密を抱えた俺を受け入れてくれた方(ほう)の人だった。決して一(・)般(・)的(・)には悪(・)い(・)人(・)ではな(・)か(・)っ(・)た(・)んだ」

 

「えぇ、そうです。姉御肌で、決して一(・)般(・)的(・)には悪(・)い(・)人(・)ではあ(・)り(・)ま(・)せ(・)ん(・)でした。ただ…」

 

「ただ、帝(・)国(・)の普(・)通(・)の貴(・)族(・)だった。それに、皇帝の推薦…というか勅命もあって、カガ家のために尽(・)力(・)してくれた」

 

 

 でも…あれだけは……

 

 

「まぁ想像してみてくれ。出(・)身(・)地(・)不(・)明(・)の寄る辺なき自(・)由(・)民(・)の男が、9(・)2(・)階(・)層(・)あった迷宮の討伐を果たして、皇帝の肝(・)入(・)り(・)で叙(・)爵(・)されたんだ」

 

 これには、ルティナも苦笑いしている。

 

 

「あの…9(・)2(・)階(・)層(・)と聞こえたのですが?」

 

「残念ながらその通りだ。俺たちは、あと1層、あと1層と、疲弊しながら攻略していて、9(・)2(・)階(・)層(・)の迷宮を討(・)伐(・)する、という意(・)味(・)をそこまで考えていなかった」

 

 ぶっちゃけ、俺には、88層を越えて8(・)9(・)層(・)に上(・)が(・)る(・)という決断の方が大変だった。

 

 

「えっ、でも帝国では、クーラタルの迷宮が一番古くて深いんですよね? 帝国の初代皇帝が、クーラタルの迷宮の9(・)1(・)階(・)層(・)まで攻略したんですよね?」

 

 

「ロクサーヌ、ロクサーヌ、ロクサーヌ」

 

 ちょっと声におどろおどろしい成分が混じっていることは否定しない。

 

「クーラタルの迷宮の最高到達記録は9(・)1(・)階(・)層(・)。初(・)代(・)皇(・)帝(・)パ(・)ー(・)テ(・)ィ(・)ー(・)が成し遂げたという伝(・)説(・)的(・)記(・)録(・)だった。でも、ラスボスが9(・)1(・)階(・)層(・)かどうか、なんてわかっていなかった」

 

 

 まぁ、すくなくとも、来年の夏時点で、9(・)5(・)階(・)層(・)まで走破したがね、とぼやいた。

 

 

「で、そんな皇帝の威信に関わるような成果をあげた俺はどうなったと思う?」

 

 

「えっと、旦那様は、凄く称賛されたのではないですか?」

 

「はい、その通りです、ロクサーヌお姉さま。しかし、過ぎたる成果を残したばかりに、面倒事も増えました。なにせ、迷宮討伐を国是としている帝国で、こ(・)れ(・)ま(・)で(・)で一(・)番(・)高(・)階(・)層(・)の迷(・)宮(・)を討伐したのですから」

 

 肩を竦めると続けた。

 

「取り入ろうとする有象無象がやってきました。ミチオ様の身内が居なかったのはマシでした……今では、異世界から来たので身内がいないことも知りましたが」

 

 当時はミチオ様の親戚だと騙(かた)る人たちまで名乗り出てきたんですよ? とルティナはうんざりしたように言った。

 

 

 そして、

 

 

「ミチオ様は、叙爵するにあたって、わ(・)た(・)く(・)し(・)た(・)ち(・)との約(・)束(・)通りに、ロクサーヌお姉さまを正(・)妻(・)として、他のパーティのメンバーも側(・)室(・)として迎えてくれました」

 

 

 し(・)か(・)し(・)、そ(・)ん(・)な(・)こ(・)と(・)は全(・)然(・)意(・)味(・)が(・)無(・)か(・)っ(・)た(・)ん(・)で(・)す(・)っ(・)!(・)、と吐き捨てるように言った。

 

 

「ミチオ様は、特に、人(・)間(・)の女(・)に狙われ続けました。身内に引き込みたい家、嫁入りして実家の迷宮の討伐をしてほしい娘、ミチオ様がもつ力を、財産を狙った娘、それ以外にもたくさんいました」

 

 

 わかりますか?

 

 

「なぜなら、『人(・)間(・)は異(・)種(・)族(・)と子(・)供(・)を産(・)む(・)ことがで(・)き(・)な(・)い(・)』からだ」

 

 

「なぜなら、『異(・)種(・)族(・)は人(・)間(・)の子(・)供(・)を産(・)む(・)ことがで(・)き(・)な(・)い(・)』からでした」

 

 

 …あぁ、俺はルティナも苦しめていたんだなぁ。

 

 

「その状況を苦慮した当代皇帝に、配慮という名の勅命で嫁に来たのが、彼女(人間の嫁)だったんです」

 

「あの…、皇帝が配慮するほどのことだったんですか?」

 

 

「ええ。…それに前にも言いましたが、ミチオ様が帝国解……秘密組織に入会したときに直接個人的面識をもった、と」

 

「あぁ、当代皇帝ガイウスはいい奴だ(・)っ(・)た(・)。某秘密組織に入会する俺の順番が早かったから、師兄(すひん)とか呼ばれていてな、40歳のおっさんにだぞ」

 

「…あのぉ…当代皇帝に対して、不敬になるのでは?」

 

 

「「無い、無い」」

 

 

 これは言わないが、貧乳派のマゾだぞ? それに、前回(チュート・リアル)、ストッキングを履いたセリーに、駿馬のハイヒールブーツで踏まれて悦んでいたんだぞ? 無理無理。

 

「結果的に、騒動も下火になり、皇(・)帝(・)の肝(・)入(・)り(・)でミチオ様の第(・)二(・)夫(・)人(・)として娶ることになりました」

 

 

「わかりました。敵(・)なんですね?」

 

「そうなのです。敵(・)なのですっ!」

 

 

 いや、ホントに不敬になるとヤバいから、二人で盛り上がらないでくれ。

 

「それでは、嫌な人だったのですね」

 

 ルティナと顔を見合わせて……いるような雰囲気になった。

 

 

「あー誤解があるようだから先に言っておく。彼女(人間の嫁)自身は一(・)般(・)的(・)にはいい人だったぞ」

 

「む~~っ、そうですか? 色々な人と園遊会(ガーデン・ティーパーティー)を開いたり、晩餐会(ディナー・パーティー)で饗応(きょうおう)してばかりでした」

 

「すまん、すまんなルティナ。金庫番だったお前には迷惑をかけた」

 

「それらのために、服(オートクチュール)を何着も作って、宝飾品(ジュエリー)も天然ものにドロップアイテムも買って、ミチオ様の料理も広げてしまうし……それは大人気になりましたけど、どれだけ出費があったと思っているんですか? 金貨百枚単位で飛んでいったんですよ?」

 

 と、責めるルティナ。

 

 

「…で、どうだったのですか?」

 

 

「それもな、俺が貴族としての社交から逃げていたからだ」

 

「えっ、でも、ミチオ様は、迷宮討伐という貴族の責務を、一身に背負って…」

 

「彼女(人間の嫁)も魔導士だった…Lvは低かったが。貴族としての矜持は十分持っていたよ」

 

「……それじゃあ」

 

「俺が社(・)交(・)関(・)係(・)を彼女(人間の嫁)に任(・)せ(・)て(・)いたんだ。今だから言えるが元俺のいた国には貴族はいなかった。だから、貴族としての振る舞いなんてなにも知らなかった」

 

 ため息を一つついた。

 

「俺にはも(・)っ(・)た(・)い(・)な(・)い(・)くらいの女貴族(人間の嫁)だった。でも、俺は彼女(人間の嫁)を迷宮討伐に誘(・)う(・)気(・)になれなかった」

 

「ミチオ様…」

 

「そう、俺が嫌(・)だったんだ。パーティに入れるのは。お前たちと同(・)じ(・)立(・)場(・)にすることがっ!」

 

 ごめんなルティナ、そう言って、ルティナの頭を撫でた。

 

「彼女(人間の嫁)は、そんな俺のわがままを受け入れてくれた。だから、社交方面は全面的に対応してもらっていた。これも俺がお前たちに見栄を張って隠していたことだ」

 

 なぜなら、

 

「結局、彼女(人間の嫁)も帝(・)国(・)の普(・)通(・)の貴(・)族(・)だったんだっ!」

 

 

 握りしめた拳に力が入っていくのを止められない。

 

 

「人(・)間(・)は人(・)間(・)としか子(・)供(・)を生(・)む(・)ことがで(・)き(・)ま(・)せ(・)ん(・)、だから、後(・)継(・)ぎ(・)をお(・)願(・)い(・)しますって」

 

 

 俺(・)がどれだけロ(・)ク(・)サ(・)ー(・)ヌ(・)を愛(・)し(・)て(・)い(・)た(・)の(・)か(・)っ(・)!

 

 俺(・)がどれだけル(・)テ(・)ィ(・)ナ(・)を愛(・)お(・)し(・)く(・)思(・)っ(・)て(・)い(・)た(・)の(・)か(・)っ(・)!(・)

 

 俺(・)がどれだけミ(・)リ(・)ア(・)に癒(・)し(・)て(・)も(・)ら(・)っ(・)て(・)い(・)た(・)の(・)か(・)っ(・)!(・)

 

 俺(・)がどれだけベ(・)ス(・)タ(・)に助(・)け(・)ら(・)れ(・)慰(・)め(・)ら(・)れ(・)て(・)き(・)た(・)の(・)か(・)っ(・)!(・)

 

 俺(・)がどれだけセ(・)リ(・)ー(・)を心(・)か(・)ら(・)頼(・)り(・)に(・)し(・)て(・)い(・)た(・)の(・)か(・)っ(・)!(・)

 

 俺(・)がどれだけみ(・)ん(・)な(・)に愛(・)を注(・)ぎ(・)込(・)ん(・)て(・)き(・)た(・)の(・)か(・)っ(・)!(・)

 

 

「旦那様…手から血が…」「ミチオ様…そんなにわたくしたちを…」

 

 

 あの言葉だ(・)け(・)は許せなかったっ!! と怒号を発してしまった。

 

 

「もっと皇帝ときちんと話をしておけばよかったんだ。俺は一代貴族でいい、後継ぎなんて、人間の嫁なんて望んでいないことを」

 

 

 俺にはロ(・)ク(・)サ(・)ー(・)ヌ(・)達(・)だ(・)け(・)だってもっと主張していればよかったんだっ! と叫んだ。

 

 

 これが、

 

 

「俺の最(・)低(・)、最(・)悪(・)の選(・)択(・)だった、まぁ勅命だったから下された以上拒否はできなかった。後継者作りまで含めて」

 

 

 だから、

 

 

「俺は、彼女(人間の嫁)を取り戻す気は欠(・)片(・)も無い。でも、ま(・)だ(・)未亡人にす(・)ら(・)なっていないんだ…」

 

 

 俺の顔はさぞ醜く歪んでいることだろう。

 

 

「それなら、現在の夫と生きていけばいい、俺に係(・)る(・)ことなく」

 

 

 そういう意味で助(・)け(・)て(・)おきたいんだ、そう結んだ。

 

 

「わかりました。やっぱり敵(・)です」

 

「そうです。やっぱり敵(・)なのです」

 

 

 

 

「それに、そのぅ…彼女(人間の嫁)は、そのっ…色味が……」

 

「ルティナ、そこは俺から言う」

 

 

 ロクサーヌ、冷静に聞いてくれ。

 

「実は、彼女(人間の嫁)な、鳶色の瞳(ロクサーヌと同じ瞳)と濃い鮮やかな栗色の髪(ロクサーヌと同じ髪の色)をしていたんだ」

 

 大きくため息をついた。

 

「…これも皇帝が余計な気を廻した結果だったんだ。普通、死別して一年程度しかたっていない未亡人を選んだりしないだろう? そりゃ前夫との間に子供はいなかったけどさ」

 

「それは……さすがに彼女(人間の嫁)にちょっと無神経ですね」

 

 

「師兄(すひん)の好みのタイプを選んでおいたぞ、なんて後で聞かされたときは、頭(ドタマ)かち割ったろかっ!と思った……というか叩(はた)いてちょっと騒ぎになった」

 

「あ(・)の(・)事件の真相はそうだったのですね…一つ迷宮討伐が増えた原因でしたが…」

 

 

「わかりました。皇(・)帝(・)も女(人間の嫁)も敵です」

 

「そうなんです。皇(・)帝(・)も女(人間の嫁)も敵です」

 

 

 ほどほどにね。

 

 

 

 

 

 それにしても、

 

「旦那様の第二夫人…」

 

 それは…

 

「む~っ、彼女(人間の嫁)は、一人だ(・)け(・)でミチオ様の相手をしていたんですよっ」

 

「だって、俺がお前たちと同(・)列(・)にしたくなかったんだ。だから、夜(ベッドも部屋)も別にしていたんだ」

 

「でも、彼女(人間の嫁)との新婚当初は、三(・)日(・)に一(・)日(・)抱いてもらえなかったんですよ」

 

 

 いや、彼女(人間の嫁)にしてみると、新婚なのに三(・)日(・)に一(・)度(・)しか枕を共にしなかった、になるのだが…

 

 

 でも、その分濃厚に攻め立ててやったから満足してたんじゃないかな。

 

 毎回、逝(い)きっぱなしにして失神させてきたから。

 

 

 まあ、S(・)●(・)X(・)自(・)体(・)に貴(・)賤(・)は(・)な(・)い(・)しな。

 

 

 それに勅命でもあったし。

 

 毎回腰が抜けた彼女(人間の嫁)を、ダイニングまでお姫様抱っこで運ぶのは半ば習慣になっていたし。

 

 

 まぁ、その性*1もあったのか、

 

「さらに悔しいことに、ミチオ様の子供を早々(二季節以内)に妊娠してしまいました。忌々しいことに、早々に」

 

 そう、さくっと妊(・)娠(・)し(・)た(・)のだ。

 

 

「勅命でもあったからな。でも、その百倍はロクサーヌ達に愛を注ぎ込んだんだけどなぁ」

 

「うっ、それは…そうだったのですか?」

 

「あぁ、まあ今となっては証明のしようもない話だが」

 

 

 

*1:
─意図的誤字です─





 あけましておめでとうございます。

 ということで続きを更新します。

 彼(・)女(・)については、前夫を助ける方向に改変するようです

 …皇帝はわるい人ではなかったのですが、人間の嫁の選択が悪かったのです。


 残念ながら、当二次創作は“基本的に”スーパー・イージー・モードです、迷宮は。

 なので「ついて行けない」「合わないな」と思われた方はブラウザバックをお願いします。

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