Re:異世界迷宮で奴隷ハーレムを 作:載せられた人
これは“ミチオ・カガ”が取り戻す物語
そして、愛を取り戻す物語
「それです。なんでミリアがいるんですか? それに前回は亡くなっていた弟もいるようですが」
「それなー」
説教は終わったと判断して、各自のイスに座る。
ルティナは、至極あっさりと元の席(5番目)に座った。
セリーに対抗しようとしていたが、三日天下だったわけだ。
とりあえず、ミリアが神殿近くの神域で網を打つのをやめたこと、その結果漁獲量が減って村中がひもじくなったこと、そして流行り病が弟と、村人も罹っていること、を話した。
「そして、ミリアは、前回は村で相談の上で奴隷に落とした、との話だったんだ。ということは、ミリアは、村人たちが飢えないために、目こぼしされていたんだろうな、という話になった」
「それはありそうですね」
「ああ、前回捕まったのも、新しい神官が来た後だったらしい」
「それは真っ黒なのではないですか?」
ロクサーヌとルティナも頷いている。
「なので、弟を助けるために、ミリアの家に向かったんだ」
「…よく場所を知っていてフィールドウォークできましたね。それとも違う移動魔法ですか? 旦那さま」
「いや、ミリアの家は、
「…さっきも言ってましたが、アカシック・レコードってなんですか?」
「俺の隠しコマンドのスキルの一つだ。これだ」
みんなが俺の後ろに廻ったので、詳細を見せる。
「アカシック・レコードというのは、すべての事象、想念、感情が記録されているという世界記憶の概念のことなんだ。過去・現在・未来のすべてが記録されている、とされている」
こんなもんだ。
いや、ホント隠しコマンドのことを、アドミニストレーター権限、というだけのことはある。
「ただ、膨大な知識にアクセスすることになるため、使うときにちょっと
「旦那さま、これは
「ああ、回答の方だぞ」
「…では、回答されるときの頭痛に差はありますか?」
「そうだな、過去のことを聞くときは大したことないが、現在進行形の事象についてはちょっと厳しいな*2」
「…では、あまり使わないようにしてください」
「そうか?」
「はい。回答ということは、『質問・要求などに対して答えること』です。問題を解いて答えを導き出している
「つまり、鵜呑みにするな、ということか…」
「はい。必要な時はお願いするかもしれませんが。それで、ミリアの家についたらどうしたんですか?」
「弟君を診察して、治癒魔法で治して、家から連れ出してきた」
「治癒魔法…過去の文献で見たことはありますが、実在するんですね」
「あぁ、賢者以上が使える魔法だ。
その内、
「
基本的に回復薬で回復できることから、
「それに、薬草採取師と錬金術、+僧侶か神官、の複合上位ジョブ『医師』で診察もできるからな」
「はぁ、まぁ良しとしましょう。連れ出して問題無かったんですね」
「それがな、どうもこの流行り病はミリア達のせいだ! これまで神域で魚を取っていたことへの神罰が落ちたんだ! という風になったみたいでな」
「? ミリア、そんな風に思われていた、ですか?」
「はぁ? 自分たちも
「そこら辺は棚上げしてたみたいだな。で、元々。村はずれの掘っ建て小屋に住んでいたところを周りを囲んで火を付けた、というわけさ」
油も用意してたようだから、あっという間に灰になっただろう、と続けた。
『! もしかしたら、前回のマックスも似たような目にあって殺されたんじゃ…』
『それはわからない、ミリア。可能性は高そうだが…』
「その村人は爆発すればいいのです。って、バーナ語喋れるようになったんですか?」
セリーから懐かしい発言を聞いた気がする。
貴族になってから、ドワーフに会う機会が増えたのだが、セリーほど
まぁあくまでドワーフの中での話だったが。
「ああ、アカシック・レコードを取得した恩恵の一つだな。おそらく他の種族の言葉も喋れるぞ」
「はぁ、ボロが出ないように気を付けてくださいね」
「わたくしもそう思います。それにしても、その村人たちは恩知らずというか…」
「というわけで、ミリアとマックスはもう安心だ。この家で面倒を見ることができる。ミリアもそれでいいか?」
「お願いします、です、ご主人様。大好きです」
そう言うと、するっとテーブルの下を
猫人族のしなやかさと、暗殺者系ジョブが併わさって、あっという間のことだ。
シャツの中から手を伸ばして、顔を下げさせると、むちゅ~~と深いキスをしてくる、
舌の動きも奔放で、表面が微妙にざらざらした舌による刺激は強かった。
シャツの中に潜り込んでいるので、その弾むような胸もぎゅうぎゅうと押し付けられている。
さらに、その尻尾で俺の真・デュランダルまで…
「ごほん。旦那様?」
ロクサーヌが冷たい眼で、セリーとルティナはビックリしたような眼で見ている。
慌てて唇を離そうとして、
「なっ、ミリア…」
「駄目っ、ちゅ~ってする、です」
と潤んだ眼でおねだりしてくる、
だけでなく、手で顔を引き寄せると貪るように吸い付いてくる。
「はぁ、このバカ猫がっ!」
とセリーが近くにやってきて
ディープキス中だったミリアと歯がぶつかってしまう。
「痛い…、です」
「正気に戻ったらイスに座りなさい」
「はい、です」
そう言うと、俺の口内をぺろっと一舐めしてから、するりとイスに戻っていった。
ミリアの積極的な態度にはびっくりだ。
たしか、
『猫人族というのは、
とかいっていたけど……個人差があるのかな?
─元々ミリアは猫人族では情が深い方でした。前回は弟を残して奴隷に落とされたため、執着が魚だけになっていました─
「ミリアについてはこれで問題がない、でいいのか?」
「そうですね、その村に行くようなことが無ければ特に問題ないでしょう。次に人頭税を払うときに、自由民として申請すればそれでいいかと」
「これで『石化の申し子』ミリア再び、だな」
「はい、です。ボスでも石化してやる、です」
と、皆が一斉に玄関の方に眼を向けた。
パーティを組んでいる効果で、ベスタがそこにいることがわかった。
控えめに食堂の扉がノックされる。
「あの~、ベスタです」
「あぁ、入ってこいよ」
ベスタより早く、ミリアが扉を開けた。
「ミリアお姉ちゃん、ロクサーヌさん、ルティナさん、それにセリー様も…」
さっき来た時にはセリーが居なかったので、ちょっと驚いている。
「ベスタ、さっき振り、です」
「はい。あの、ご主人様、無事にインテリジェンスカードの検査を終えることができました」
「それは良かった。で、今こっちに来てよかったのか?」
「はい、今日は仕事は無しでいいそうなので、夕食までは自室で待機しているように言われました。夕方に両親が帰ってくるまでは一人で居られるので」
「そうか、とりあえずいつもの席に座れ」
コップの数が足りないので、ミリアが自分のコップを差し出した。
すかさずルティナが
「これで、パーティのメンバーの全員と顔を合わせることができた。みんなありがとう。そして、前回は不甲斐ないところを見せてしまった。その…悪かった」
「いいえ、旦那さま。私達は来るべくして集まったのです」
代表してセリーが答えてくれた。
「ありがとう、セリー。でだ、見てわかる通り、ロクサーヌには記憶が無い」
ちょっと戸惑っているロクサーヌ、
ベスタが、納得したようにうなずいた。
「それで、前回のような張り詰めた糸のような雰囲気ではないのですね」
「あ、あの…別の
そう言って頭を下げるロクサーヌ。
一瞬、ロクサーヌを除くメンバーの視線が交錯した。
──なにやらかしたんですか、旦那さま?
──いや、前回の反省からロクサーヌに誠実に対応しただけだぞ
──お姉ちゃん、まだ貴族になる前に戻っている、です
──わたしもそう思います
──ロクサーヌお姉さま、まるで付き物が落ちたみたいですものね
「あの…やっぱり…」
ロクサーヌの顔が少し曇っていく。
「いや、アレは正直、俺の自業自得の結果だ。少なくとも俺はそう思っている」
「まぁ旦那さまの言う通りです。それに、先ほども言いましたが、アレを肯定するつもりはないですが、今のロクサーヌさんを非難する気持ちもないです」
それは、前回のロクサーヌさんに言うことです、とセリーが答えた。
「それに、二度とミチオ様は殺させません」
「ミリアも守る、です」
「ご主人様を、何物からも傷つけられないように竜騎士として守ります」
それに、とセリーが逆に聞いた。
「ロクサーヌさんはどうなのですか?」
「私ですか?」
「はい。記憶はなくとも、感情や衝動は引き継がれたのですよね?」
それは初耳だ。
でも、初めてアランの商館でロクサーヌに会ったときに、『会いたかった!』って言っていたな。
「その、あくまで私の想像ですが…」
と
貴族としての義務・責務・権利、それらを何一つ知らない不安
浮気相手に奪われてしまう恐怖
それを隠そうとした旦那様への嫌疑
子供を作れる人間の嫁という脅威
愛する人と絶対に子供を作れないという絶望
加えて迷宮討伐に明け暮れる焦燥の日々
そして、自分と旦那様の間に子供がいればこうであったであろう、という赤ちゃんの誕生
それらを全部を飲み込んで、従順であれ、忠義を尽くせ、と本心を隠していた自分は、
もう自分の序列が一番でなくなってしまうという妄執から、
「旦那様を独占したい、自分だけの物にしたいと歪んで暴走したのだと思います」
多分、来世で本当の夫婦になりたい、と願っての無理心中だったのでしょう。
そう言うロクサーヌは、少しだけ前回の最期に似ていた。
「でも、今生?では、旦那様は私の身体や命だけじゃなく
「ああ、俺は今生は、ロクサーヌに、
それに、節操がないかもしれないが、
「俺はみんなが大好きだ。ロクサーヌも、セリーも、ミリアにベスタ、そしてルティナも愛してる、身勝手かもしれないが、みんなを愛している」
「だから、みんなで旦那様を支えていきましょう」
「それは、ロクサーヌさんが一番じゃなくてもいいんですか?」
とセリーが瞬きしながら聞いたが、
「私を見ていてくれる時に私が一番だったらいいかな、って思いました。逆に、セリーさんが一番のときには我慢できなくて嫉妬してしまうかもしれません」
「ロクサーヌ…」
俺は涙が溢れるのを止められなかった。
そうか、俺は
ロクサーヌに独占欲や嫉妬心が無いわけが無かったんだ。
それを一番奴隷として、第一夫人として序列を作ることで飲み込んできたのだろう。
「だからあえて言います。旦那様との子供は、私が一番に欲しいです」
「…そこは譲ります。でも私も子供は欲しいんですからね」
家族計画を立てないといけませんね、とセリー。
「わたくしもミチオ様との赤ちゃんは欲しいです。でも、ロクサーヌお姉さまの後でいいです」
ロクサーヌお姉さまの赤ちゃんの子育ては全員でしましょうね、とルティナ。
「あの…わたしもご主人様との子供は欲しいです。できれば女の子で」
もちろん、男の子でもいいですよ、とベスタ。
「ミリアも、ご主人様によく似た子供が欲しい、です。」
お姉ちゃんの子供に妹…と弟を作る、です、とミリア。
みんな、
今生ではみんなで家族になろう。
奥さんが5人で、子供がたくさんいる大家族を目指そう。
そのためなら、俺は、この力を躊躇なく振るうことができるだろう。
先ずは、ルティナの件を上手くやろう。
ベスタのことも、油断せずにしっかりと手に入れよう。
そして、ロクサーヌの育成も、他のメンバーの育成も抜かりなくやろう。
…ロクサーヌの実家の件も、あの
俺の、異世界迷宮で奴隷ハーレムを、改め、異世界迷宮でハーレムをっ!
今度こそ築いてみせる!守ってみせる!!
あぁ、あの
今年は春の雪融けが遅くなって、春の大雨と重なって大きな水害が起きるはず。
災害救助のために物資の輸送に協力しに来たのがハルツ家との付き合いの始まりだったわね。
うふふふっ、ちょっと早いけれど、その時に顔をだしてみようかしら。
今度は、ハルツ領の迷宮も“ちょっと”討伐してもらおうかしら。うふふふっ。
無事、もう一つのタイトルを回収できました。
いや、まだえっちぃことしてませんし、最終話じゃないんですけどね。
当二次創作は“基本的に”スーパー・イージー・モードです、迷宮攻略的には。
つまり、それ以外の分が…
なので「ついて行けない」「合わないな」と思われた方はブラウザバックをお願いします。
次回から不定期更新となりますが、よろしくお願いします。