Re:異世界迷宮で奴隷ハーレムを   作:載せられた人

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 これは“ミチオ・カガ”が取り戻す物語

 ベスタの件について検討します




第27話 ベスタ

 

 

 クーラタルの町 ミチオ邸・食堂 春の10日・昼過ぎ 

 

 

「ありがとうな。みんな。愛している」

 

 

「私たちも愛しています、旦那様」「ええ、愛しています、旦那さま」

 

 ロクサーヌとセリーが代表して答えてくれた。

 

 

「それでは、いろいろと打ち合わせを始める、といきたいところだが…」

 

 ミリアとベスタに眼をやると、

 

「ミリアと弟君については、着の身着のままで逃げ出してきたので、服を一式そろえる必要がある。それこそ下着から外出用の服まで」

 

「ありがとうございます、です」

 

 

 それに、

 

「さらに、日用品もそろえる必要がある。こっちは、ベスタ用もいるな。コップにタオルに食器にカトラリーとか」

 

「そうですね……旦那様。この人数ですと寝室のベッドも追加で買ってきて、2つ並べて置く必要がありますね。あと服も増えるので、クローゼットも追加が必要になります」

 

 

「そこはみんなで手分けしてやっていこう。ルティナ、ミリアと弟君──マックスと一緒に服を買ってきてくれ。服のセンスは任せる。最低3~5セットは買ってくるように。予算は金貨10枚もあればいいかな?」

 

「多すぎます! では、わたくしが見立ててあげますからね」

 

「ロクサーヌには、本日2度目となるが、家具屋に行って、ベッドとクローゼットの中古品を買ってきてほしい。マットレスとリネン類は新品で頼む。その後、ルティナ達と合流して、日用品と夕食の買い出しも頼む」

 

「かしこまりました。旦那様」

 

 

「あっ、あのー、ご主人様?」

 

「どうした? ベスタ」

 

「服用の部屋に、もう1個ベッドを置いてほしいです。その…時々でいいので、一人ずつ…愛してもらいたい…そんなときのために…」

 

 ベスタが、ベスタが要望を言った!

 

 

「それはいい考えです、旦那様。みんなと一緒もいいですが、個別に愛してほしいときも…その…ありますので…」

 

「そ、そうですね。たまにであれば、旦那さまの、あ、愛を独り占めしたいときも…ありますから」

 

 ロクサーヌとセリーの顔が赤くなっている。

 

 

 でも、そうだよな。俺も、もっと一人一人と向き合わないといけない時がきたのだろう。

 

「では、それも購入をお願いする。そっちはダブルサイズでいいか?」

 

「お任せください。旦那様」

 

 

「では、セリーとベスタは、今後のことを打ち合わせておくので残ってくれ。一応、『中忍』の「認識阻害(普通の人)」をかけておくからルティナのことがばれることはないだろう」

 

「旦那さま、「認識阻害(普通の人)」ってなんですか?」

 

 はいはい、セリー、

 

「『中忍(シノビマスター)』のスキルの一つで、本人を本人として認識できなくさせるんだ。こんなやついたかな? いやいたな、でもだれだっけ? となって、本人とは気付かれなくなる」

 

「…マスタージョブの割にはしょぼくないですか?」

 

 セリーが突っ込んでくるが、

 

「もちろん、認識不能もあるが、だれにも気付かれなくなるぞ。だれにも気付かれないので買い物もできなくなるが?」

 

 と答える。 

 

「それは問題あるので、認識阻害でお願いします」

 

「ミリアも、最初に会ったとき、ご主人様がご主人様ってわからなかった、ですよ?」

 

「では…アイテムボックスオープン。 金貨を各10枚渡すからよろしく頼む」

 

 

「それでは、いってきます」

 

 ミリアは弟を呼んできて、手を引いている。

 

 にこにこしていてこっちまで楽しくなってくる。

 

「ああ、いってらっしゃい」

 

 こうやって見送るのも、出迎えるのもいいものだ。

 

 前回最後のほうは、でかけるときはメイドが揃ってお辞儀してくるので、背中がかゆくなって仕方がなかった。

 

 つくづく貴族には向いていなかったのだろう。

 

 

 

 

 

 さて、食堂に戻ると、

 

「ベスタ。今のところ、帝都の奴隷商に春の30日に預けられることになっている」

 

 ベスタの件について状況の確認だ。

 

 

「そう聞いています。夏の休日のオークションの目玉の一つになることでしょう、と主人が奴隷商と会話していましたから」

 

「一応、ベスタのいる奴隷商に、春の31日に向かおうと思っているが……セリーどう思う?」

 

「そうですね……ベスタ、前回奴隷商での教育は何日くらいかかりましたか?」

 

 

「もともと、ブラヒム語は喋れますので、その……奴隷としての心得とかで10日程、先輩のお姉さま方による…その…性奴隷の心得とか教え…とかは……その、オークション直前まで教えてもらっていました」

 

「一般の奴隷とは違う待遇だったのですか?」

 

 

「そうですね…。前回はオークションまで、一般奴隷に交じって呼ばれたことはありませんでした」

 

「では、春の40日ごろに、竜人族で女の戦闘奴隷を探している、といって一度その奴隷商に顔を出しましょう」

 

 夏のオークションで竜人族を狙っている、今なら相場の倍出してもいい、として奴隷商に揺さぶりをかけましょう、とセリーが答えた。

 

 

「そうか。お前の主人は高く売ることを望んでいる()()なんだな?」

 

「…恐らくそうです。身代わりのミサンガを購入したい、みたいなことを言っていましたし、お金が目的だと思います」

 

 そういえば、そんなこと言ってましたね、とセリーがうなずいていた。

 

 

「なら、手持ちがあるので()()も付ける、といって交渉する余地があるかもしれません」

 

「そうだな、少々足元を見られてもいいから、交渉するようにしよう」

 

 問題は…

 

「奴隷商に預けられるまで、空いた時間ができたらこっちへ来ればいい。いつでも歓迎するぞ」

 

「旦那さま、どういうことですか? ベスタがこっちに来られたことも不思議ではあったのですが」

 

 

「それは後で説明すると約束するから、ベスタの件を考えてくれ」

 

「…旦那さまは、ベスタの様子を見ることができるのですね?」

 

「ああ、遠隔視(クレアボヤンス)という今ではすたれた魔法(ロストマジック)があってな、それで見ることはできる」

 

 というか、今もベスタたちの住んでいる小屋の周囲を監視している、と告げる。

 

 

「…旦那さま、それは使っていいモノなのですか?」

 

「見つからなければどうということはない」

 

 ちょっと視界が二重になって、ちょっと頭が混乱して痛むだけだ。

 

 

「遮蔽セメント越しでも?」

 

「関係ないぞ」

 

 現に、ここから見えているしな。

 

 暗くなっても、視力(パラメータの暴力)で無理やり見るだけだ。

 

 

 はぁ~~っ。

 

 セリーが大きな溜め息をついた。

 

「ベスタ、見てほしくないときの合図を決めましょう。状況の把握は必要ですが、その……トイレに入るときとか……」

 

「…別にご主人様になら見られても気にしませんが?」

 

「そこは気にしなさい!! 貴方も妻の一人になるんですから。……せっかく自分の希望を言えるようになったと思ったら…」

 

 

「だから、ご主人様()()()気にしません!」

 

 ならいいのですか……? とセリーは混乱している。

 

「いや、俺もさすがにそういうときは視線をそらすぞ」

 

 

 でも、合図は何か決めておこう、と提案する。

 

「そうですね。ベスタが状況が不味いと伝えたいと思ったら、こう手を胸の下で組んでください」

 

「こうですか?」

 

 ベスタはセリーをまねて、(Gカップ)の下で手を組んだ。

 

 ベスタの手が下から胸を支えて、さらに()調()してしまう。

 

 

 ベスタの視覚攻撃!

 

 セリーは100ダメージを受けた。

 

 セリーはたおれた。

 

 ああ、たおれてしまうとは なさけない…。

 

 

「くっ、滅多にベスタがしないポーズだと思ったのですが、…これは凶器です」

 

「ああそうだな普段見たことがなかったポーズだけに凄すぎるなこれは本当に」

 

 セリーが半眼で見ているのがわかる、わかるが……視線を逸らせない。

 

 

「ごほん、ベスタもうやめなさいっ! で、他のポーズはどうしましょう?」

 

 少し悪戯っぽい眼でこっちを見た後、ベスタが手を組むのをやめた。

 

 それでも、普段着?の貫頭衣を持ち上げている巨砲は健在だった。

 

「そ、そうだな。とりあえず、その合図だけでいいんじゃないか」

 

 明後日の方向を見ながら答えた。 

 

 

「家の朝食と夕食の時間はだいたいわかるな?」

 

「はい。日の出ごろと日の入り頃ですね。今の主人のところも同じです」

 

「その時間にベスタの所を見るようにするから、何か不味いことが起きそうだったらその時に合図を出す(腕を組む)ようにしてくれ」

 

 もちろん、いざというときはワープで逃げてこいよ、と付け加えるのも忘れない。

 

「はいっ。ご主人様、よろしくお願いしますね」

 

 

 

 あとは…、ベスタには、探索者Lv1があるな。

 

「セリー、ベスタのアイテムボックスが1個だけあるんだが、何を持たせたらいいと思う?」

 

「アイテムボックス…、ああ、探索者のLv1の分ですか。そうですね…」

 

 セリーが少し考えている。

 

 

「ベスタも何か希望はあるか?」

 

「そうですね、前回と同じようにするわけですから、特に思い浮かびません」

 

 

 でも、ここは前回と似ているようで違う、万が一を考えると…

 

「武器か…?」

 

「いえ、安全を取って、エリクシールを1本持たせるのはどうでしょう?」

 

 

「そうだな。竜騎士のジョブも有効にしてあるから、防御面では問題無い。となると」

 

「攻撃面で武器を持たせるか、防御を抜いてくる毒や病気、負傷に備えるか、です」

 

 

 俺はテーブルを廻ってベスタに近付くと、アイテムボックスからエリクシールを1本取り出した。

 

「これを1本預ける。ベスタの判断でヤバイと思ったら使え」

 

 

 ベスタが眼を丸くしている。

 

「お前も俺の妻の一人なんだ。これくらいで驚いてくれるな」

 

「ご主人様…ありがとうございます」

 

 立ち上がったベスタに熱烈なキスを奪われてしまった。

 

 

 ねっとりとじっくりと(ねぶ)ってくる舌を押しとめて、エリクシールを眼の前に突き出す。

 

「ぷはっ、まず、アイテムボックスと念じるんだ」

 

「はぁ、はぁ、アイテムボックス」

 

 すると、ベスタの前に収納空間が現れた。

 

 ベスタに手渡して、収納させる。

 

 ほっと一息ついたところを、

 

 ぎゅつと抱きしめられて、熱い熱いキスを…

 

 視界の片隅に映ったセリーが、しかたない、と肩を竦めるのがわかった。

 

 

 

 ベスタの小屋の監視を途切れないように気を付けながら、ベスタのキスに酔いしれることしばし、

 

 互いに手を廻し、背を(さす)り合い、髪を梳き、触れ合っていた。

 

 

 そろそろセリーがキレるな。

 

 名残惜しいが、顔を両手で挟むと、舌を絡めて攻勢にでる。

 

 

 ベスタの巨砲が、ぶるんと震えたあと、唇を離す。

 

 足のおぼつかないベスタをイスに座らせると、頭をひとしきり撫でてから自分のイスに戻った。

 

 

 セリーの方を向いて、無理やり整えた顔で、他に決めておきべきことはあるか? と聞いた。

 

 セリーは微苦笑を浮かべたあと、目をつぶって考え出した。

 

 

「最後の手段として、この家に逃げてこれるんですよね?」

 

 ああ、と応える。

 

 

「それについても()()説明してくださいね」

 

「もちろんだ。セリーにもできるようになってもらうからな」

 

 えっ、と声を上げるセリー。

 

 だから、なぜ引く?

 

 

「…魔力は大丈夫なのですか?」

 

「スキル「MP回復速度200倍」を付けてある」

 

 えっ、と声を上げるセリー。

 

 だから、なぜ引く?

 

 

「そういえばさっきも詠唱もしていませんね、もしかしてそれも?」

 

「もちろんだ! 詠唱短絡・省略のスキルも付けてある」

 

 ええっ、って、やっぱりですかぁ……

 

 なぜか脱力しているセリー。

 

 

「では、ベスタからこっちに連絡を取れるスキルは無いんですか?」

 

「うーん。念話(テレパシー)みたいなものがあればいいのか」

 

念話(テレパシー)ですか? 聞いたこと無い言葉ですね」

 

「例のやつ(アカシック・レコード)を使うか?」

 

「…やめときましょう。そこまで逼迫するとは思えません」

 

 それもそうだな。

 

「ぼちぼちなにかないか調べることにするから、できるだけ前回を踏襲してくれよ」

 

 

 では、後は二人でごゆくりどうぞ、そう言ってセリーは食堂を出て行った。

 

 気を使わせてしまったようだ。

 

 

 ベスタが、ちょっと恥ずかしそうに頬を染めながら近付いてくる。

 

 当分の間、会えなくなるのだ、

 

 その前に十分ベスタに俺を感じてほしかった。

 

 

 俺はイスを引くと、ベスタの手を取って、膝の上に座らせた。

 

 今の俺なら、ベスタの体重に押しつぶされることもない。

 

 上から堕ちてくるベスタの唇を……愛を、存分に楽しむことにしよう。

 

 

 

 ベスタの舌は少し長く、意外と細くて、弾力もあって、熱い。

 

 俺の口内すべてを舐め廻している熱の塊。その横を舐めていく。

 

 たまらなくなったのか、俺の舌に絡めてくる。

 

 

 俺も、絡めとられた舌を前後に動かして刺激を与える。

 

 口の角度を変えながら、調整しながら、深く浅く互いの口内を味わっていく。

 

 その合間に、

 

「ご主人様…」「生きててよかった」「愛してます」「大好きです」

 

 と言葉を挿んでくるのも愛おしかった。

 

 

 

 と、右上の地図が点滅していた。

 

 よく見ると、遠隔視(ラン・クレアボヤンス)している場所の地図になっており、そこに黄色い点が戻り始めているところだった。

 

 

 俺は、身体を引いて唇を離すと、時間だ。と告げた。

 

 前に身を乗り出して続けようとしたベスタも、その言葉で冷静に、

 

 …なれなかったようなので、デコピンを1発かました。

 

 

 痛たたた、と額を押さえたベスタは、その赤い瞳を蕩然としたものから普通に戻した。

 

「そろそろ小屋に人が戻ってくる。今のうちに部屋に戻れ、ベスタ」

 

 

 愛してるベスタ、無事を祈っているからな、と軽いキスを送った。

 

「わかりました。寂しいけど頑張ります」

 

 そういうと、同じく軽いキスをしてからワープで部屋に戻った……のを遠隔視で確認した。

 

 

 問題無いことを確認してから遠隔視を切る。

 

 もう夕方になっていた。

 

 

 クーラタルの町 ミチオ邸・食堂 春の10日・夕方 

 

 

 ベスタが居なくなったことをパーティの効果で感じ取ったセリーが食堂に戻ってきた。

 

 おもむろに手巾(ハンカチ)を取り出して、顔を拭ってくれた。

 

 

 そして、顔を引き寄せるとちゅ~っ、とキスをしてきた。

 

 おずおずと差し込まれてくる舌を、唇で挟んで舌の先端で舐め廻す。

 

 ついで、吸い込んだ舌を絡めてゆっくりとかき廻したあと、セリーの口内に攻め込んでゆっくりと舐っていく。

 

 セリーの口内は体温と同じく温かい。それを感じながら、小さい口を、舌を、歯を蹂躙する。

 

 立っているのがおぼつかなくなってきたので、抱き上げて膝の上に乗せた。

 

 角度が変わったのて、より深く攻め込んでいった。

 

 

 唇を離すと、

 

「セリー本当にありがとう」

 

 眼を合わせて語りかけた。

 

「俺は今生が始まってから浮かれていたようだ。でもセリーがそれを教えてくれた」

 

 

「そうですね。ミチオを叱咤激励するのも私の大切なお役目ですから」

 

「ルティナのセルマー伯の件、カッサンドラおばばの件、これからも協力をしてくれ」

 

「はい。協力して乗り越えていきましょう。もちろん、ロクサーヌさんたちも一緒にですよ?」

 

「そうだな。前回は隠し事ばかりでそんな当たり前ができなかったからな」

 

「…また、色々と教えてください。でも、今は…」

 

「そうだな、今は…」

 

 

 買い物組が返ってくるまで、セリーとの愛を交わし続けて、セリーを存分に堪能するのであった。

 

 

 





 続きを更新します。

 次回からは本当に不定期更新になる…と思います。

 ベスタは当分の間、現主人の元にいることなるので、その対策回でした。


 当二次創作は“基本的に”スーパー・イージー・モードです、迷宮は。

 なので「ついて行けない」「合わないな」と思われた方はブラウザバックをお願いします。

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