Re:異世界迷宮で奴隷ハーレムを 作:載せられた人
これは“ミチオ・カガ”が取り戻す物語
ミチオは、とんでもなく凄いことになりました。
おや、あの貴族の女って…
帝都 アンセルムのお忍びの茶屋
真っ白な灰に燃え尽きた俺は、昼までの時間を帝都のテラス席のある茶屋でつぶすことにした。
「はぁ、このハーブティーうまいなぁ」
帝国解放会のロッジで飲んだやつには負けるが、
とはいえ、あまりリラックスし過ぎると眠くなってくる。
こちとら徹夜で迷宮を攻略していたのだ。
それも、ソロでクーラタルの迷宮の高階層を。
とりあえず落ち着いたので、ジョブ設定を開いた。
さすがに商人系や農家系を上げる余裕は無かった。
もはや4桁台の半ばまで達した探索者(Lv5246)と遊び人(Lv5231)を笑えばいいのか。
この二つは、ずっと付けっぱなしにしていたのだから、仕方がない、というか…
なお赤字がマスタージョブだ。
色魔系以外も、ちゃんと称号を持っているぞ。
そうそう、系統毎に並べることができるようになって、少し見やすくなったかな。
地味にボーナス装備の武器と防具は、不壊属性のある7にしてある。
まぁ色魔系のレベル上げのつもりが、途中から楽しくなってきたことを否定はしない。
各ジョブにマスタークラスがあって、それを揃えていくのは楽しみだった。
経験値効率64万倍で実働15時間程度だから、普通の人の960万時間分もあったわけで、
さらに、地図が見えて、その地図上でモンスターの居る場所がわかるので、無茶苦茶効率よかったもんなぁ。
…でも、もう二度とやりたくない。
経験値効率は、5倍×5分の1×16倍(アクセサリー6の2倍と2分の1が2個分)の400倍に戻した。
ちょっと早いがそろそろいい時間だ。
それにしても、ぶらりと訪れただけだが、いい店だった。
リフレッシュして、リラックスができた。
色情狂を付けていた時の猛々しい情動も落ち着いてきて、
今は、『真・剣神』の「明鏡止水」と、『戦神』の「常在戦場」のおかげで適度に凪いでいる感じだ。
「すみません、お勘定願います」
「当家お薦めのハーブティー 1杯 250ナールでございます」
銀貨を3枚取り出す。
「釣りは要らないよ」
背後でエルフ?らしき二人が口論を始めたようだ。
『だから、お父様。このままでは、我が家は…』
『わかっている! わかっているんだ、ルティ…』
さっさとベイルの町のアランの商館まで移動しよう。
壁に懸けてある絨毯に向かってワープを念じた。
『我が家の騎士たちも頑張っているんだ、しかし…』
『えっ、あっ、ちょっ、ま、待ってぇ…』
─幸運+99によるアシスト有─
ベイルの町 冒険者ギルド
誰か話しかけてきた?
はっ、ボッチ舐めんな!
俺の後ろの人に向かって話しかけたのさ。
勘違いなんかしない、
もうわかっている、
美女から話しかけられるのは『イケメン限定』であることは。
冒険者ギルドの入り口から外に出ると、アランの奴隷商館の方へ歩き出す。
あぁ、ロクサーヌに会える。
もう二晩?もロクサーヌと同衾していない。
深刻なロクサーヌ成分不足だ。
とはいえ、思えば
俺も、この身体では初めて…になるのか?
あの
当時の俺は、この異世界での奴隷の扱い方を──性奴隷の扱い方を知らなかった。
どちらかと言うと、元の世界でイメージしていた、テンプレの奴隷のように考えて扱っていたことは否めない。
まぁまさにそのように扱っている奴も居ることは事実だったが……
だが、大半の人は普通の奴隷は、市民階級の一つ下の階級程度には取り扱っていた。
それに、その市民階級の上には貴族や皇族が居るわけで……
そういう意味では、普通の奴隷は、さらに一つ下である犯罪奴隷とか懲罰奴隷達とは明確に区別されていた。
まぁ最下層として盗賊がいるけどな。
だから俺は……
ベイルの町 アランの奴隷商館
「ご主人様!」
商館の扉のノッカーを叩く前に、内側に開いた扉の間からロクサーヌが飛び付いてきた、
訓練に使用していたであろう抜き身のレイピアを
身体が硬直して、
腹筋を思いっきり引き締めてしまうことを、
止めることはできなかった。
ちょっと待って、
お願いだから、刃物を
そう叫びたくなるのを必死で堪える、
俺がいた。
「ご主人様ぁ……」
なぜか涙眼になっている。
ギチギチに固まっていた身体を無理矢理動かして、
「どうした、ロクサーヌ?」
ロクサーヌの頭を優しく撫でる。
ここで無理しない、
なんてありえない。
「だからロクサーヌそのレイピアを鞘に戻そう危ないからね」
ちょっと、早口になったがな。
頭を撫でられて蕩然となったロクサーヌは、えへへッと笑うとレイピアを鞘に戻した。
「ご来店をお待ちしておりました」
主人のアランが玄関から顔を出した。
「実は、今日の朝、門の外で人が……噂では盗賊が殺されていました」
ん、ああ、ベイルの町の盗賊グループの対立による、抗争で殺された奴ね。
そういえば、
この異世界は『死が安い世界』『死がどこにでも転がっている』と実感して、
ロクサーヌのために自分の命をかけよう、
そう自覚した…んだったな。
「それで、ミチオ様を
いつも余裕綽々のアランが、額の汗を手巾で拭っていた。
「予定より早く来ていただいて助かりました」
いや、しみじみと言われてもな、
さっき、今生で一番危機感を覚えたんだが?
クーラタルの高階層でも感じなかったんだぞ。
どうも、ロクサーヌが刃物を持って近づいてくるのがトラウマっぽい。
大丈夫だ。
ボーナス装備の防具を身に着けているし、
それに、べらぼうなレベル差があるから、レベル差補正で傷つけられることも無い!
いい加減、吹っ切るんだ!!
俺はもう間違えない、
いや、もう間違えられない、チュートリアルは終わったのだから。
ロクサーヌの出発の準備が整ったところで、
「それでは、またのご利用をお待ちしております」
「ああ、その時はよろしく頼む」
アランに見送られながら、ロクサーヌと二人で商館を出た。
ロクサーヌは大きなケースを前に持ち、両手でぶら下げている。
それが彼女の全持ち物のようだ。
前回は、ロクサーヌの方をチラチラ見ていて、不審者その者だったな。
その反省も込めて、堂々と前を歩く。
でも、微妙に気恥ずかしい。
大通りに出たところで、振り返る。
明るい日の光の下で見るロクサーヌは、さらに美しくて映えて見えた。
その白い肌は輝いているかのようだ。
そうそう、頼まれてレイピアと盾、鎧はアイテムボックスに収納した。
防具の靴は着てもらえている。
ロクサーヌの足は裸足だったので。
なお、鎧は……残念なことに、竜硬革と竜鱗を使ったプレートメイル型のため、ごく自然なスタイルに見えるので、
「とりあえず、ベイル亭に行って宿を取ろう、ついてきて。この通りの先のロータリーにあるから」
「は、はい。かしこまりました」
ロクサーヌも俺の後をついてくる。
二人きりになってから、ちょっと緊張しているようだ。
まぁ無理もない。
「そういえば、ロクサーヌはブラヒム語が読めるのか?」
「は、はい。少し習った程度ですが」
まぁ隠しコマンドのアカシック・レコードのおかげで、言語系はなんとかなった、みたいだけど、
「そうか。俺はブラヒム語の読み書きは少し怪しいからな。わからないところがあったら教えてほしい」
ということにしておこう。
「は、はい。わかる範囲でよろしければ」
「よろしく頼むよ」
「そ、その…このお話が急に決まったので、まだあまり習っていませんが」
「そうか、あので商館で習ったのか」
「はい。話せれば絶対に損はないからと、ブラヒム語を習いました」
そういえば、ミリアも奴隷商で習っていたな。
ブラヒム語を使えた方が高く売れるからだろうな。
ベイルの町 ベイル亭
「あそこがベイル亭だな」
懐かしいなぁ。
高級ではないがこざっぱりとした感じの宿だ。
「はい」
さっきからはいばっかりだ。
ベイル亭に入る。
「二人部屋をお願いしたいが、空いているか?」
「ん、ああ大丈夫だ」
そして、ロクサーヌに気が付くと、
「……ダブルでいいか」
と聞いてきた。
ロクサーヌにチラリと眼をやると、少し動揺したような、困ったような、
「ふむ、ロクサーヌ、ツインの方が良いか?」
と聞いてみる。
「…いえ、ダブルでお願いします」
逡巡しなかった、といったら嘘になる程度に間を空けてロクサーヌは答えた。
「では、夕食も二人分つきで2泊」
「ダブルルームは380ナールだ。夕食つきで、ええっと、一泊450ナールでいい」
だから、なぜ10%安くなる?
「わかった」
「料金は先払いだ。あと、うちは旅亭ギルドの宿屋だ。インテリジェンスカードのチェックをするけど、いいね?」
「かまわない」
2泊分で900ナール
ちゃんとダミー詠唱して開けると、右手を突っ込みながら銀貨9枚と念じて取り出す。
別に財布を持った方がいいな。
「滔々流るる霊の意思………インテリジェンスカード、オープン」
ロクサーヌと一緒に左手を伸ばす。
「ああ、ミチオ・カガと、ロクサーヌだな」
「そうだ」
銀貨を9枚渡す。
「よし。それじゃあ部屋に案内するのできてくれ。最上階の5階はダブルのお客さんだけにしてある」
3階なら何の問題もないが、5階だとエレベーターがほしくなるな。
男が鍵を二つ持ってカウンターから出てきた。
「食事は入り口横の食堂で取ってくれ。朝食は宿泊代に含まれる。正規には日の出30分後から。通常はもう少し早くから食べられる。夕食は夕方から、日没30分後がラストオーダーだ。こっちは時間通り。遅れたら食べられない。遅れないようにな。食堂の明かりは日没後2時間しかつけない」
「了解だ」
「体を拭くお湯がほしい場合は、帰ってきたときに申し出てくれ。お湯は20ナール。夕食後に部屋まで持っていき、回収は朝に行う。カンテラを使う場合は貸し賃が10ナールだ。大体一時間分の油が入っている。油を自分で足してもいいが、火事は出さないようにしてくれよ」
「では、お湯を2つとカンテラを1つ頼む」
「はいよ。で、この部屋だ」
中に入る。
大きなベッドが一つと、奥に机が置かれていた。イスが二つあるのは、二人部屋だからか。
机の上に荷物を置く。
窓が南と東の2面にある角部屋だ。
さっさとクーラタルで
「右の壁がクローゼットになっている。棚は鍵がかかるようになっているし、うちは遮蔽セメントも使っているが、貴重品を置いて出ないようにな。貴重品の管理は自分でしっかりやってくれ。昼に一度、従業員が掃除に入る。洗い物がある場合はそのときにでも係の者と交渉してくれればいい。外に出るときには、鍵を預けてくれよ」
うまくやんな、そう小声で言いながら鍵を渡して出て行った。
鍵に書いてある、517と書いてある数字が読めた、地味に感動してしまう。
一つしかないベッドに腰を下ろす。
特別柔らかくもないが、硬くもない。
そう悪くないベッドだ。
「とりあえず荷物置いたら?」
「は、はい……」
緊張、というよりは、少しの動揺と、怯えられている感じがする。
まあ購入されたばかりのご主人様と、ホテルの部屋で二人っきりになればしょうがないよな。
ダブルベッド一つしかないわけで。
「じゃぁこっち来て」
ベットの俺の隣をポンポン叩いて呼び寄せる。
そう、一歩ずつ始めよう。
「……はい」
ロクサーヌはケースを床に置くと、おずおずとベッドの離れた所に座った。
隣にきたので、思わず抱きしめたくなったが、
そうそう、パーティーを組んでなかったな。
「じゃぁパーティ編成を組むから、承認お願いね」
そう伝えてから詠唱を唱えた。
「友に応えし信頼の、心のきよむ誠実の、パーティー編成」
「あ…はい」
ロクサーヌの承認と共に、見慣れない新しいウィンドウがいきなり開いた。
ピコーン
好感度
ロクサーヌ: 50/100 初体験を前に緊張気味、でもちょっとだけ期待も…
セリー : 85/100
ミリア : 70/100
ベスタ : 80/100
ルティナ : 75/100 ニアミスしたのに…落ち込む 現在父様を説得すべく対立気味
はぁっ?
少し遅れましたが、投稿します。
前回のスーパー・イージー・モードの結果がこれです。
自分なりの計算はしているのですが…これはひどい。
繰り返しになりますが、当二次創作は、スーパー・イージー・モードです。
なので「ついて行けない」「合わないな」と思われた方はブラウザバックをお願いします。
追伸 こんどこそストックが切れたので以降は不定期更新になります。
PS.鑑定系抜けの修正と計算ミスの修正をしました
PS2.レベル-経験値換算表の間違いを確認したため修正しました。