異世界旅行券が当たったのでISの世界行ってきます 作:読む短刀
修司Side
「…ここは?」
俺が目を覚ますと、白い天井が見えた。
保健室か。
「気が付いたか。」
「織斑先生!?」
まさか、目が覚めて最初に会った人が人外・織斑千冬とは。
「怪我人で良かったな尾上。お前が怪我をしていなければ、出席簿の角をプレゼントしていたぞ。」
「す、すみませんでした。」
相変わらず、恐ろしいな読心術。
「まあいい、怪我の方だが、左腕と右足の骨折。それと全身の筋繊維がボロボロだそうだ。」
「まあ、それで済んだだけマシですよ。」
「マシなわけないだろう。…あの赤雷と言う状態、相当身体に負荷を掛けるようだな。」
「まあ、絶対防御をカットしないと使えませんからね。」
「あの赤雷も使用制限を付けさせてもらうぞ。今後は、私の許可なく使うな。いいな。」
「わかりました。…そう言えば一夏達は?」
「ああ、あいつらなら…。」
そう言って織斑先生は足音をたてずに保健室の扉に向かう。
ガラッ!!
『うわ!?』
ドシャシャ!!
扉を開けた瞬間、一夏、箒、セシリア、鈴、簪、天音が倒れ込んできた。聞き耳たててたな、こいつら。楯無は普通に歩いて保健室に入って来た。
「はぁ、全く、この馬鹿者共が。」
「何やってんだよ。お前ら。」
「皆シュウが心配だったのよ。」
「「「「「「「シュウ(修司さん)(修司)(尾上くん)!!大丈夫(か)(なのか)(ですの)(なの)!?」」」」」」」
スパパパパパパァァァン!
「ここは保健室だ。静かにしろ。」
『は、はい。』
「目え覚めたのか、鈴。」
「え?ああ、うん。ちょっと前にね。…って!あたしよりあんたの方が問題でしょうが!!何よその左腕と右足は!?」
「折れた。」
『ええええええええ!!?!?』
スパパパパパパパァァァァン!
「静かにしろと言った筈だが?」
『す、すみません。』
学習しろよ、お前ら。
今保健室には俺と天音の2人だけだ。一夏達は俺から天音と話したい事が在るからしばらく保健室から出といてくれ。と頼んだ。
「怪我、ほんとに大丈夫?」
「まあ、元々肉体は聖人以上に設定してるし…。」
言いながら俺は異世界旅行券を取り出し。
「おい、神。」
『あ、はい。どうしました?』
「設定の追加だ。俺の回復力を骨折程度なら1~2週間で治るようにしろ。んで、その回復力は子どもの頃からにしとけ。」
『わかりました。…設定完了しましたよ。』
「んじゃ、通信終わり。」
俺は異世界旅行券を仕舞った。
「あの時言った尾上くんのが最高ランクって話、本当だったんだね。」
「まあな。」
「でも、どうして自分のが最高ランクって言ったの?」
「多分、今回の戦闘は他の旅行券所有者達も見ていた。」
「!?」
「ばらせば狙われる。そんなの最初からわかってた。」
「じゃあどうして!?」
「一夏達を巻き込まない為だ。」
「え?」
「今回の戦闘で、誰もが俺に人質は無駄と考えた筈だ。なら、今後あいつらが狙われる可能\性は低くなる。そう考えてな。」
「優しいんだね、尾上くんは。」
「別に、ただ本来ならこの世界に存在しない俺達のせいで一夏達が危険な目にあうのは嫌なだけだ。」
「余計に優しさアピールしてるよ。」
「うぐっ。」
しまった。自分で墓穴掘っちまった。
「そんな事より、どうなった異世界旅行券。」
「え、うん。今の状態なら、自分の設定が軽くいじれて、此処とは別の異世界のひとつに行けるようになったよ。」
「そっか。…さっき言ったように、今回の戦闘は見られていた可能\性がある。だから、天音を狙ってくる奴もいるだろう。」
「そうだね。ランクが低いとはいえ、私は自分のも含めて3枚の異世界旅行券を所持しているのと同じだもんね。」
そう、例え俺が無理でも、天音を狙えばいいと考える奴はいるだろう。なら、俺のすることは…。
「まあ、心配すんな。」
「え?」
「試合の時に言ったように、もしもの時は俺が守ってやるよ。これからお前が狙われるのは俺に原因が在るからな。」
「あ、ありが、とう。」
「顔赤いぞ。」
「き、気のせいだよ!」
まあ、今は夕方で、ちょうど夕日が入って来てるからな。そのせいか。
「ねえ、尾上くん。」
「どうした?」
「えっと、その…名前で呼んで、良いかな?」
「ん、ああ、良いけど。」
「ありがとう。しゅ、修司くん。」
どうしよう。スッゲー可愛かった今の。だって見た目中川かのんだぞ。それが若干照れながら名前で呼んでくるんだぞ。これでグッとこないのは男じゃない。
「んじゃ、俺も名前で呼んで良いか?」
「うん、良いよ。」
「サンキュ、美羽。」
「ど、どういたしまして。」
「何やってんのよあんた達。」
「「うわぁ!?」」
だ、誰だ!?急に話し掛けてきて!って…。
「「鈴(ちゃん)!?」」
「何よ、そこまで驚く必要ないじゃない!!」
「いやだって、突然現れたから何とエンカウントしたのかと。」
「あたしはどこのゲームのモンスターよ!!」
「それで、鈴ちゃん。どうしたの?」
「修司に話が在って来たのよ。美羽と話したい事が在るって言ってたけど、そろそろ終わってると思ってね。」
「そ、そうなんだ。」
「それで来てみたら、あんた達が名前で呼びあってから何やってんのよって言ったわけ。」
「成る程な。」
「じゃあ、私は部屋に戻るね。鈴ちゃんも話が在るみたいだし。」
「ああ、わかった。」
「悪いわね。」
「別に良いよ。それじゃあ鈴ちゃん、修司くん。また明日。」
「「また明日。」」
そう言って、美羽は保健室から出ていき、俺と鈴の2人だけになった。
「……。」
「……。」
おい鈴さんや。話が在るんじゃないのか!?何で無言!?俺はどうすれば!?
「…ごめん。」
「え?」
「あんたの怪我、あたしが人質になったせいでしょ。だから、ごめん。」
「別に、気にすんなよ。」
「あたしがあの時、周囲を警戒してれば。」
「だから、気にすんなって!!あいつらのISの能\力の前じゃ、普通に戦っても使ってた。」
「でも…。」
「それに…後悔はしてない。」
「え?」
「俺が傷付いただけで鈴達は怪我が無かったんだ。後悔はしてない。」
やべぇ、言ってて超恥ずかしい。
「修司。」
「何だ?」
「言ってて恥ずかしくない?それ。」
「そこは言わないのがお約束だろ。」
「ぷっ、あははははははは!!」
「なっ!?笑うなよ!!」
「はははは!!だって、笑うもんでしょ。あんたいったい何処の正義の味方なのよ!!」
「~~!!」
この野郎!!左腕が問題なければアイアンクローを発動しているところだ。
「…ふぅ、わかった。今回の事は借り1にしとくわ。いずれちゃんと返すから。」
「気にすんなって言っただろ。」
「怪我の方はあんな恥ずかしいこと言ったんだから、気にしないわよ。この借りは助けられたことのだから。」
「なら早めに返すのをお勧めするぞ、鈴。」
「?何でよ。」
「またお前が危なくなったら助けてやるからさ。」
「なっ!?なっ、なっ、なっ。」
「そういや、さっき正義の味方とか言ったよな。正義かはわからないが、俺は鈴の味方だぜ。」
ボンッ!!
やべぇ、トマトみたいに真っ赤だ。
「にゃ…にゃ…。」
「にゃ?」
「にゃにいい言ってんにょよ!?あんにゃは!!」
「おい鈴!大丈夫か!?しっかりしろ!」
「にゃいじょうぶに決まってるじゃにゃい!」
「落ち着け!深呼吸をしろ!素数を数えろ!」
「うるさい!!うるさい!!うるさーい!」
因みに鈴が落ち着いたのはそれから10分後で、一夏、箒、セシリア、簪、楯無も来ていて何があったか聞かれありのままを話したら、女性陣に左腕を攻撃された。
ちょお痛かった。