光を支えるもの   作:黒の眷属

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魔法少女リリカルなのは
事件の始まり


~サイフォンSide~

 

 

 

今現在俺は竜騎士の格好でリニスに相対していた。

場所は海鳴市上空。他の人にばれないよう結界を発動している。

 

 

「それじゃいくぞ」

 

「ええ、構いませんよ」

 

俺は兜のバイザーを下ろし、槍を中段に構える。

 

リニスも自らのデバイスを構えこちらを見据える。

 

互いに睨みあう中、最初にアクションを起こしたのは俺だ。

 

《Mirage Dive》

 

シュッツライゼンデの電子音が響くと、俺の周りに竜の鱗を模した魔力の帯とベルカ式特有の魔法陣が展開された。それから瞬く間に魔力の帯が集束すると、竜の形になった魔力の塊がリニスに向けて発射された。

それと同時に俺は()()()()更に高く飛び上がった。

 

 

「フォトンランサー!ファイア!」

 

対するリニスは迫りくる竜に対し4つのフォトンスフィアを生成し、電気を纏った魔力の槍で迎撃する。

 

だが魔力でできた竜はそれらを食い破り、勢いを緩めることなくリニスに向かっていった。

 

 

「くっ!フォトンランサー・フルオートファイア!」

 

そしてリニスはフォトンスフィアの照準を竜に合わせたまま自動射撃に切り替えていた。

 

その時、俺は竜が向かっていくのと同時に上空からリニス目掛けて槍を向け突撃していた。

それに気付いていたのか、リニスはブリッツアクション――高速移動魔法を使用してその場を離脱していた。

 

先程までリニスがいた場所を通過する直前に、俺は姿勢を変え壁を蹴るかのように空を蹴りリニスに向かって高速で突っ込んだ。

 

リニスは最初に放ったミラージュダイブを破壊したようでこちらに向き直っていた。

 

「サンダースマッシャー!」

 

迎撃のための砲撃魔法。眼前に迫りくるそれを直情に飛び上がることで避けた。

 

《Dragon Dive》

 

そして身体に炎を纏いリニスに斜めからの急襲をかける。

 

 

「ディフェンサー!」

 

その一撃をリニスは正面から受け止めた。

そこで違和感を覚えた。訓練を続けた甲斐もあり、今ではリニスよりもパワーなら上だ。

それをただ真正面から受け止めるのかと。

 

 

「ちっ!設置型か!」

 

「気付くのが遅かったようですね!」

 

リニスのシールドと槍がぶつかり合った瞬間、両手両足がライトニングバインドで拘束されていた。

こちらが拘束されたのを確認するとリニスはすぐさまブリッツアクションで距離を取り魔力を溜めだした

 

 

「チェックメイトです!」

 

恐らくジェットスマッシャーだ。あれはリニスの使う魔法の中でも高威力の砲撃だ。食らうわけにはいかない……!

 

「シュッツライゼンデ!ロードカートリッジ!!」

 

《Jawohl!》

 

砲撃が発射される直前にカートリッジを2発使い、一気に魔力を増幅させる。

 

 

「竜血開放!」

 

《Crimson Blood》

 

俺は紅の竜血を解放させた衝撃でバインドを無理やり解除した。

更にリニスの砲撃に間に合わせるために追加でカートリッジを使う。

放つのはこの世界で魔法を習いだして自ら産み出した魔法だ。

 

 

「ジェットスマッシャー!!」

 

「クリムゾンフレアー!!」

 

稲妻を帯びた黄色の魔力と、炎を纏った真紅の魔力の砲撃同士が激しくぶつかり合い轟音が響き渡った。

2つの魔力は互いに暫くの間せめぎあっていたが、決着は間近だった

 

 

「シュッツライゼンデ!」

 

《Jawohl!》

 

その一言が均衡を崩したのだ。カートリッジを追加で使用したことで俺に軍配が上がり、真紅の魔力砲はたちまちリニスの砲撃を飲み込んでいった。

2つの砲撃の均衡が崩れたことでリニスが直撃を受けてダウンし、勝敗が決まった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「いい仕上がりですね」

 

「そうだな。今じゃデバイス無しでの戦闘に戻れと言われても難しいかもしれない」

 

模擬戦が終わり今は治癒魔法の訓練も兼ねてリニスの治療を行っている。

 

 

「あれからもう2年ですからね。それだけ訓練を重ねていれば身体に馴染みもしますよ」

 

「それもそうか」

 

リニスにデバイスを貰ってから2年が経過していた。俺は高校生になり、学校は美由希と同じ風芽丘学園に通うことになった。

 

リニスとはあれからもずっと魔法の授業と訓練を続けている。

実戦形式の訓練では勝ったり負けたりを繰り返しているが、そう遠くないうちに勝てなくなりそうとはリニスの談

クロスレンジに持ち込まれてはまず勝てないとのことで、最近は得意な距離で戦わせてもらえないのだ

魔法陣を足場にして空中でも地上で動くのと変わらないようになってからは尚更だった

 

 

日常生活は特に大きな変化はなかった。強いて言えば翠屋でバイトすることになったことぐらいか。

 

高町一家とは変わらず仲良くやっている。士郎さんと父上が知り合いだったこともあってか、今では家族ぐるみの付き合いだ。

士郎さんは怪我も完治し、リハビリも終わって今では喫茶翠屋の店長だ。

 

 

そして八神家。はやての方だが夜天の書の管制人格は相変わらず何の音沙汰もなかった。

あれから作っていたデバイスだが一応完成……はした。だがまだ夜天の書の詳細が分からないので今後も改良の必要はありそうだ。

 

他には、はやてと知り合った翌年、はやての誕生日のお祝いに行ったら1日間違って前日入りしてしまい、そのまま泊まることになる珍事もあった。

 

そんなこともあってか、日付が変わると同時にお祝いして欲しいとその年以降、はやての誕生日には前日に泊まるのが決まりになってしまった。

ちなみにその時に夜天の書を見せてもらったが、はやては物心ついた時には棚にあったと言っていた。

もしかしたらはやての両親が何か知っていたんだろうか?

 

それとたまに、はやての通う病院にも付き添いに行くことがあり、はやての担当医の石田先生と知り合いになった。

はやてのことを親身になって案じてくれる優しい先生だった。

 

 

そんなこんなであっという間に管制人格のいっていた、夜天の書の封印の解ける時期だ。

あの2人は何が何でも守らないとな……

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

リニスと模擬戦を行った日の深夜。

突然()()()()()()()が発生した。

 

俺は飛び起きると両親を起こさないよう急いでリニスの部屋に駆け込んだ。

 

 

「リニス!」

 

「ええ。分かっています!」

 

俺達は直ぐにバリアジャケットを装着し、外に出た。

魔力反応があったということは魔法を使った誰かがいるということだ。

 

 

「どう思います?」

 

「分からん……魔法の感じられない場所で力を誇示して悦に浸りたい馬鹿か、町にいる魔導士を炙り出すために挑発してるのか」

 

「いずれにせよたちが悪いですね」

 

「全くだ!」

 

急いで魔力反応のあった場所に向かうと、魔法生物と思われるドロドロした物が2匹飛び出してきた。

 

 

「魔力の正体はこいつらか!片方は頼むぞ!」

 

「お任せを!」

 

毛玉は別々の方向に飛び出していき逃げようとしていた。

近隣に被害が出ないよう俺は結界を張った。

 

そして黒魔道士にジョブチェンジし足止めの魔法を放った。

 

 

《Blizzaja》

 

「グォ!?」

 

氷結の魔法は瞬く間に魔法生物を凍り付かせた。

氷を振りほどこうと暴れる魔法生物めがけて、俺はそのままカートリッジを使って砲撃を放ってやった。

 

 

「サンダースマッシャー!!」

 

「グオオオオオォォ……」

 

黄色い閃光はそのまま氷ごと魔法生物を撃ち砕き、直撃を受けた魔法生物はそのまま氷と共に消滅した。

 

 

「ん?なんだあれ」

 

魔法生物の消滅を確認し、先程まで奴の居た場所を見るとそこには光り輝く何かがあった。

よく見ると宝石のように見えるが、大きな魔力を感じる辺りただの宝石ではないのだろう。

 

 

「こいつのせいであのドロドロが出てたのかねぇ」

 

リニスにも見てもらうか

俺は視線をリニスの方に巡らせると、彼女の方も終わったようでこちらに向かってきていた。

 

 

「リニス。こいつをどう思う?」

 

「先程の生物はこれのせいとみてまず間違いないでしょう」

 

「だよなぁ。後はこいつが何なのかだが」

 

「恐らくロストロギアの一種なのではないかと」

 

「ロストロギアってーと古代文明の遺産みたいなもんだったか?」

 

以前にリニスの授業で習った覚えがある。海鳴市にいる間は縁が無いだろうと思っていたんだが

 

 

「ええ、そうです。何故この世界にこんなものがあるか分かりませんが、封印しておきましょう」

 

「だな。またさっきみたいに暴れられでもしたら面倒だ」

 

そして2人揃って宝石に封印処理を施す。

これでもう大丈夫だろう

 

 

「そんじゃ帰るか。まったく、明日も学校だってのにこんな遅くに仕事することになるとはな」

 

「仕方ありませんよ。こう言った事ができるのは私達だけなんでしょうから」

 

「まあな……帰って寝よ寝よ」

 

「そうしましょうか」

 

 

そうしてその日の戦闘は幕を閉じた。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

――翌日

 

 

その日は深夜の大捕り物のせいで大層眠かった。お陰でいつも以上にしかめ面になり、美由希以外近くに寄ろうともしなかった。

 

そんな日の帰り道。さっさと帰ろうと思い帰宅していると

 

 

『助けて……』

 

「あぁん?」

 

突然何者かの声が聞こえてきたのだ。それも()()

 

 

(この声リニスじゃないが……なにもんだ?)

 

また面倒ごとかと思いつつも念話の発信源と思われる場所に向かっていった。

 

そこはボロボロになったボート小屋で警察らしき人間もちらほらいた。

するとその近くで脇道に逸れていく3人の姿が見えた。

 

 

「あれは……なのは達か?」

 

下校中であろうなのは、アリサ、すずかの3人がいたのだ。

だがその行先はこちらの目指しているところと同じだった。

 

 

「ちっ!そういうことか!」

 

さっきのあれは広域念話か!

 

恐らく近場にいた魔導士に救難信号を出したからだ。

なのはも魔力を保有しているからそれを感じ取ったのだろう。

 

そして現場に到着するとフェレットのような動物を抱きかかえているなのは達がいた。

首にデバイスの様な物を付けているし、発信源はあれで間違いないだろう。

 

 

「お前さんら、こんなとこでどうしたんだ」

 

「サイフォン君……」

 

「あんたこそどうしたのよ。あたし達はなのはがさっき怪我してるフェレットを見つけたのよ」

 

「それで、近くに動物病院がないかって」

 

やはり見つけたのはなのはか。できればあまり関わってもらいたくなかったんだがなぁ……

起きてしまったことは仕方ない。まずはやれることをやろう

 

 

「それなら近くの槇原動物病院が近いな。ついてきな」

 

「サイフォン君ありがとう!」

 

そして4人で急ぎ病院に向かっていった。

 

 

――槇原動物病院

 

 

俺達は病院に行き早速フェレットを見てもらい手当てしてもらった。

 

「怪我はそんなに深くないけど、随分衰弱してるみたいね。治療は終わったから安心して」

 

「「「「ありがとうございます」」」」

 

「いーえぇ。これがお仕事だから、気にしないで」

 

「あの、これってフェレットですよね?どこかのペットなんでしょうか」

 

 

敬語のアリサを見るのは何か新鮮だなー、とか思ってジッと見てたら先生に見えないように足を蹴られた

解せぬ

 

 

「フェレット……なのかな?変わった種類に見えるけど」

 

それはそうだろう。デバイスを持っているということは、恐らく今の姿は変身魔法でも使っているのだろう。

なのは達は興味深そうに眺めているが、俺はずっとその様子を警戒して見ていた。

 

 

「まあ、暫く安静にしてた方がよさそうだから、とりあえず朝まで預かっておこうか?」

 

「はい。よろしくおねがいします!」

 

「「「おねがいします」」」

 

そしてその場はいったん解散となった。

俺はリニスに状況を説明するために念話を送った。

 

 

『リニス。街中で魔導士の救難信号と思われる念話を受信した』

 

『なんですって?どういう状況なんですかそれは』

 

『帰り道に広域念話を受信したんだ。それで現場に行ったらなのは達がデバイスらしきネックレスをしたフェレットを見つけていた。姿は恐らく変身魔法を使ってるんだろう』

 

『そうでしたか。その子は今どこに?』

 

『動物病院だ。フェレットが倒れてた近くのボート小屋が艀や船も壊されてボロボロだった』

 

『それはもしかして』

 

『ああ。恐らく深夜に戦ったやつだろう』

 

もしかしたら俺達が倒す前に一戦交えた結果、負けてボロボロになったのかもしれない。

 

 

『とりあえず軽い治癒魔法をかけておいたから、明日には回復してるだろう』

 

『わかりました。では明日その子を引き取って事情を聞いて見ましょうか』

 

『そうだな。なんでこんな急に面倒ごとが湧いてくるかねぇ』

 

そう愚痴りながら家へと帰っていった。

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

その日の晩。夕餉や風呂も済ませ、あとは寝るだけだという時に

 

『聞こえますか――僕の声が聞こけますか?』

 

「またか!!」

 

大きな魔力反応が出現したと同時に、夕方に聞いた声と同じ声。また念話が届いたのだ

リニスにも気付いたのだろう。隣の部屋でバタバタと音がしている。

 

 

『聞いてください。僕の声が聞こえる方……お願いです――力を貸してください……』

 

「サイフォン!」

 

「ああ――場所は槇原動物病院だろう。行くぞ!」

 

そして俺達は現場へと急行した。

 

 

 

~なのはSide~

 

 

私は今、夕方に聞いた頭の中で響いた声をまた感じ、気付けば槇原動物病院まで来ていた

そして家を出る前にも聞いた耳鳴りのような音が頭の中で響き渡る。

 

 

「またこの音!」

 

耳を塞いでいると何やら周りの様子がおかしくなっていた。

人の気配がしなくなったのだ。

 

 

――ドン――ドドオオオン

 

 

「今の!?」

 

病院の脇の方から凄い音が聞こえてきた

音のなる方に行ってみると何かドロドロとした怪物が、フェレットに襲い掛かっていた

 

フェレットは怪物の攻撃を避けるとなのはの方に飛び込んできた。

慌ててキャッチすると怪物は今度はなのは目掛けて攻撃してきた。

 

「きゃっ!?なっ、なに!いったいなに!?」

 

咄嗟に避けることで怪物は壁にめり込み抜けなくなっていた。

その様子を見てるとフェレットがこちらを見上げて

 

 

「来て――くれたの」

 

「――――うわあ!?」

 

フェ、フェレットが喋った!?

こんな時じゃなかったら質問攻めにしていたかもしれないけど、今はそれよりもあの怪物

 

 

「えーと!いったいぜんたい何が起きてるの!?」

 

「お願いがあるんです。僕に少しだけ、力を貸して!」

 

「いきなり力を貸してって言われても!?」

 

喋っている間に怪物がめり込んだ身体を起こそうとしていた。

 

今はここを離れないと……!

 

 

「お礼は必ずしますから!」

 

「お礼とかそんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」

 

怪物から距離を取るため、必死に走ってるけどこのままじゃ……

するとフェレットがなのはの腕から離れると目の前に立った。

 

 

「今の僕の魔力じゃあれを止められない。だけどあなたなら!」

 

「ま、魔力……?」

 

――グゥオオオオオオオオ!!

 

突然地鳴りのような声が響いた。

怪物がこっちに来るのかもしれない……

 

 

「どうすればいいの?」

 

「これを持って」

 

首に下げていた赤い宝石を渡された。

なのはが手に取ると宝石は光を放ち輝きだした。

 

 

「それを手に目を閉じて。心を澄ませて」

 

なのはは言葉の通り宝石を握り、目を閉じた。

 

 

「管理権限。新規使用者設定機能フルオープン。このまま僕の言うことを繰り返して」

 

「う、うん。わかった」

 

「風は空に、星は天に」

 

「風は空に、星は天に」

 

「不屈の心はこの胸に」

 

「不屈の心はこの胸に」

 

身体の内側からなにか――力が溢れてくるのを感じる

そしてなのはの足元にはいつの間にか魔法陣が現れていた。

 

 

「この手に魔法を」

 

「この手に魔法を!」

 

「「レイジングハート!セェーーットアーーップ!!」」

 

《Stand by Ready. Set Up》

 

その言葉と共になのはの身体からは光の柱が立ち昇っていた。

 

 

「なんて――魔力」

 

気付けばなのはレイジングハートと共に空に浮かび上がっていた

 

 

《はじめまして、新しい使用者さん》

 

「えっ、あ――はじめまして」

 

《あなたの魔法資質を確認しました。デバイス・防護服ともに、最適な形状を自動選択しますが、よろしいですか?》

 

「えっと――とりあえず、はいっ!」

 

《All Right. Stand by Ready》

 

そしてなのはは光に包まれ、その衣服は白を基調とした魔導士の服――バリアジャケットへと変わっていった。

その手には杖へと形状を変えたレイジングハートが握られ空中に浮かんでいた。

 

「成功だ!」

 

なにはは空中から地面に降り立ち、自分の姿を見ると驚きに目を見開いていた

 

 

「ふ――ふええええええ!?」

 

――グオオオオオオオオ!!

 

「ええええええ!?」

 

驚いている間に近付いてきた怪物が襲い掛かってきたのだ。

避けなきゃっ――って

 

 

「ええええええええええええ!?」

 

後ろにジャンプして距離を取ろうとしたら、想像以上に高く飛んで浮遊したのだ。

これが魔法!?わたし空を飛んでる!?!?

それを見かねたのかレイジングハートが声をかけてきた

 

 

《魔法についての知識は?》

 

「全然!全くありません!」

 

《では、全て教えます。私の指示通りに》

 

「はっ、はい!」

 

今はレイジングハートの言うとおりにしよう

杖をぎゅっと握りしめ怪物を見据える。

 

すると今度が地面から上空にいるなのはの元まで飛び上がってきた。

 

 

《Flier fin》

 

なのはは空中での移動制御を、レイジングハートがやってくれるお陰で攻撃を避けれていた。

そのまま追撃をかわしつつ、気になることを聞いた。

 

「あれっていったいなんなの?生き物?」

 

《生き物ではありません。あれはロストロギアの異相対です》

 

――ガアアアアアアアアア!!

 

「きゃあ!?」

 

《Protection》

 

 

距離を取っていたはずなのに怪物――異相対は腕の様な部位を伸ばし攻撃してきた。

だがレイジングハートがそれを完璧に防いでいた。

 

 

「ありがとう、レイジングハート」

 

《良い魔力をお持ちですマスター》

 

『あなたの魔力とレイジングハートなら封印できます。どうか封印を!』

 

「封印って言ってもどうすれば!?」

 

さっき魔法を使ったばかりの人にそんなこと言われても!

 

 

《封印には接近による封印魔法の発動か、大威力の魔法が必要です》

 

「大威力――それってどうすれば」

 

《あなたの思い描く()()()()()をイメージしてください》

 

「そんな強力な一撃なんて急に言われても……」

 

なのはは住居の陰に隠れて様子を窺っていたが

いけない――っ!

 

異相対がフェレットに狙いを変え飛びかかったのだ

 

なのはは高速でフェレットと異相対に入り込みプロテクションでその攻撃を防いだ

 

(思ったより重い――でもこれなら)

 

なのはは異相対を押し返そうと魔力を込めようとしたその時、()()が起きた

 

 

――――Verstarkun(増幅)

 

「くっ――――うううううううう!」

 

突如として聞こえた言葉をきっかけに異相対の攻撃力が増したのだ。

そしてあまりの攻撃の重さに地面にはひびが入っていた。

 

《マスター。もっと魔力を込めてどうにか反撃を》

 

「わかってる……けど……」

 

防御に魔力を回すので精いっぱいだった

じりじりとなのはは後退し、住宅街の塀に追い込まれてしまった。

 

防御を突破されるのも時間の問題だった

 

 

――ピキッ

 

嫌な音がした。どうやら防壁が限界らしい

このままじゃ……もう……

 

 

「うおおおおおおおおおおおおらああああああ!」

 

もうだめかと思ったその時、大音量と共に何者かが異相対を吹き飛ばしたのだ。

た、助かった……でも今度はいったいなに!?

 

異相対を吹き飛ばした人物がこちらを振り向きその姿を見てなのはは驚愕した。

 

 

「え……うそ……」

 

「無事か!なのは!」

 

そこにはなのはにとっての英雄(ヒーロー)が――サイフォンが、刀を手に現れたのだ。

 





詰め込み過ぎですね。うん、長い。

まあなのはの1話も途中で終わってたしいいよね

黒魔装備は50AF頭無し
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