光を支えるもの   作:黒の眷属

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今回は普段より長めです





襲撃者

~サイフォンSide~

 

 

 

 

 

目の前でシグナムとヴィータを睨み付けている中、俺の中では様々な感情が交錯していた。

 

その中でも大きいのが己の不甲斐なさ。体裁など気にせず、クロノから報告を受けた時点で無限書庫から地球に直接転移していれば間に合っていたのではないか?

シグナム達に事前にこの街にある魔力反応の持ち主は俺の友人達だと伝えていれば、あの子達が襲われることはなかったのではないか?

 

――所詮は全部たらればだ

 

シャマル達の方に行ってもらったリニスからの報告では、なのは達は無事なようだ。ご丁寧に治療してくれたらしい

 

それでもあの子達が傷つけられた事実は変わらない

 

俺は担いだ斧で肩を苛立ち混じりにトントンと叩きながら口を開いた

 

 

「こんな街中であんな結界まで張って……お前さん達、ここで何をしていた?」

 

「「……」」

 

答えを聞かずとも分かっている問

だが、その理由までは分からない。何故自らの剣にかけた誓いに背いてまで魔力蒐集を強行したのか

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

まさかあの時の?

シグナムはそもそも何故闇の書の完成ではやての足が治るなんて思っていたんだ……?

 

もしかしたらあの時から……或いはもっと以前から闇の書からの干渉は始まっていて、シグナム達の記憶が改竄されていたんだとしたら

 

頭の中で思考を巡らせていると、シグナムが決意を秘めた目でこちらを見据えた。

 

 

「お前の事だから気付いているのではないか?我等が主をお救いするためだ。あの方の命を救うためならば、我等は騎士の矜持ですら捨てる」

 

「そうかい。まあ俺も同じ立場なら……はやての命が危機に晒されているなら、きっと同じ選択をしただろうな。だがな……どうして無関係の人間を巻き込んだりした?」

 

「それは――」

 

「魔力保有量が大きかったからか?蒐集できれば一気にページを進められるだろうからな。けどな……あの子達は俺にとっちゃ、お前さん達にとってのはやてと同じくらい大切な存在なんだよ……!」

 

「――っ!」

 

斧を握る手に力が入るのを感じる。そして、怒りのあまり噴き出た魔力が刃を激しく回転させていた。

俺の言葉に2人は一瞬目をそらし、バツが悪そうな表情をしていたがそれは直ぐに消え、再びこちらを見据えてきた。

 

 

「あの少女たちには本当にすまないことをした……。だが、我等はもう後には引けんのだ……唯一つ――我らが主を救うために、この道を進むしかないのだ!」

 

「他にもやりようはあったろうが!どうして俺に相談しなかった!」

 

「我等を受け入れてくれたお前に……我等が主の大切な友人に、我等の業を背負わせられるわけがないだろう!!これは――我等が背負うべきものだ」

 

そう告げると、シグナムは最早語る言葉は持たんと言わんばかりにレヴァンティンを正眼に構え此方に向けていた。ヴィータもそれに続き、グラーフアイゼンを構えてこちらを睨みながら戦闘態勢に入っていた。

 

 

「はやてのことはアタシ達が何とかする。さっきのアイツらを傷つけた償いは必ずする……だから――今はアタシ達の邪魔をすんじゃねえよ!!」

 

「こんの――分からずや共が!!!!」

 

この時の俺は、なのは達が傷つけられた怒りで冷静さを欠いていた。故に、普段であれば気付けたであろう()()()()()()()()()()()()()()()

ヴィータの言葉に我慢の限界がきて、2人に向かって突撃しようとした瞬間だった。

身体がバインドで拘束され、半透明の正四角錐型の結界に捕縛されていたのだ。

 

シャマル達はリニスの相手をしている筈。ならこれはいったい……

それにこいつは……ベルカ式じゃない。じゃあ誰が――

 

混乱する頭の中でシグナム達の方を見ると、彼女達も予想外だったのか突然の事態に驚愕の表情を浮かべている

そして俺達の上空には転移してきたのか、いつの間にか1人の仮面をつけた人物が佇んでいた。

 

こいつの仕業か……!

 

 

「てめえ――舐めた真似してくれんじゃねえか……!!」

 

「いつの間にアタシ達の上に……」

 

「貴様……いったい何者だ!!」

 

「ヴォルケンリッター。お前達には問答している余裕などないだろう?いいから早くここから離脱しろ」

 

「何だと……?」

 

シグナム達を知っているのか?それに今の口振りだと事情まで知っていそうだ。ということは……

 

捕らえられた中、考えに耽っているとリニスから念話が届いた。どうやらあちらも同じような仮面野郎に邪魔されているらしい。

 

しっかしまあ――

 

 

「気に入らねえな」

 

「なに……?」

 

「俺達が大事な話をしてる時だってぇのに、邪魔してきやがって……」

 

おまけに冷静さを欠いていたとはいえ、こんな情けない姿まで晒して

沸々と湧き上がるのは先程シグナム達と対峙していた時以上の怒り

 

その怒りを原動力に俺は徐々に魔力を高めていく

 

するとこちらの様子に気付いたのか、仮面野郎は感情を感じさせない様な声で告げた

 

 

「そのクリスタルケージは魔力抑制の効果を付与している特別製だ。余計なことはしないで、大人しくしていることだ」

 

「ハッ。ご忠告ありがとよ。でもな――この程度の拘束で俺を止められると思うなよ……!!」

 

「貴様、いったい何を――」

 

「ハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

魔力が抑えられるってんなら、別の力(エーテル)を使えばいいだけのことだ!

 

俺は体内エーテルを魔力同様に高めていった。すると俺の周りには身体から溢れ出てきたエーテルが赤いオーラとなって漂い始めてきた。

高まってきた力を前に、此方を押さえつける為に張られた結界は徐々に膨張していき、今にも弾け飛びそうになっていた。

 

 

「何なんだこいつの力は!?お前たち何を呆けている!早く撤退しろ!!」

 

「くっ!――行くぞ、ヴィータ!!」

 

「わ、わかった!」

 

シグナム達が恐らくシャマルの展開したであろう転移魔法でその場を離脱したのと同時に、力の高まりが限界を迎えたことを感じ、それを一気に開放した

 

 

《Inner Release》

 

「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

原初の力を開放したことで発生した紅蓮のオーラは、バインド諸共クリスタルケージを吹き飛ばした。

 

そして俺は間髪入れずに結界を展開した。

 

 

「シュッツライゼンデ!閉じろ!」

 

Gefangnis der Magie(封鎖領域)

 

 

「なっ!?結界か!!」

 

「その通り。立場が逆転したな。さて――てめぇには聞き出さなきゃならねぇことがあるからな。悪いが付き合ってもらうぜ。それと、助けを呼ぼうとしても無駄だぞ。この結界は念話の類いを遮断するからな。そもそも俺が許可した者以外の侵入を拒むからどのみち無駄なんだが」

 

「ちっ、忌々しい……!」

 

既に試していたのか、先程までとは違い苛立ちの感情を隠そうともしなかった。

逆に冷静さを取り戻していた俺は口の端を吊り上げ、奴に告げた

 

 

「てめぇなんだろ?俺達やはやて達の事を視ていたのは」

 

「……」

 

「沈黙は肯定と受けとるぜ。まさか管理局の中にまで入り込んでるのは予想外だったがな。ああ、安心しろ。この結界内にはサーチャーの類いも干渉できないからな。この会話は聞かれたりしねぇよ」

 

管理局という言葉に身体が一瞬ピクリと反応していたが、それでは態々自分からバラしているようなものだ

 

 

「それで、てめぇの目的はなんだ。何故俺たちを監視していた?」

 

「お前に語るようなことは何もない」

 

「そうかい……なら――力ずくで聞き出すまでだ!」

 

《Tomahawk Shot》

 

俺は挨拶代わりに魔力で形成した斧を3つ放ち、自らもタックルを仕掛けた

 

だが相手は大きく距離をとり、魔力の刃を5本射出してこちらの斧を迎撃し、残る2本を俺に対して放ってきた

 

 

「しゃらくせぇ!!」

 

「少しはやるようだが……」

 

俺は放たれた2本の魔力刃を切り払い、再び肉薄しようとすると両手両足にバインドをかけられていた

 

恐らく距離をとった際に仕掛けた設置型だろう

 

 

「おっと?」

 

「そのように馬鹿正直に突っ込んでばかりでは、捕らえてくれと言っているようなものだ」

 

「生憎と今のスタイルはその方が都合が良いん――でなあああああああ!!」

 

「なっ!?」

 

《Orogenesis》

 

「オラオラァ!!」

 

「何て滅茶苦茶な……!」

 

ウォークライで魔力を爆発的に高め、バインドを引きちぎりながらその場で2度フックを放つと、魔力を纏った腕から真紅の魔力弾を発射した。

追尾性は無いに等しいが、速度だけはある一撃だ。

 

仮面野郎はバインドを解かれると思わなかったようで、避けずにその場に留まりシールドで攻撃を防いでいた。

 

その隙に俺は一気に肉薄しようとしたが、またしてももう一息というところでバインドで固定されてしまった。

 

 

「またかよ!面倒な野郎だな……!」

 

「これで結界は解かせてもらうぞ。囲え!スティンガーブレイド・エクスキューションシフト!!」

 

仮面野郎はさっきの攻撃を防ぎきると、動けないこちらに対して大量の魔力刃を一瞬で展開し、包囲網を作り上げていた。

 

どこかで見たことあるような魔法だが、今はそんなことを考えている場合じゃなさそうだな

流石に全てに当たると戦闘不能は免れないだろうが――

 

 

「全部吹き飛ばしゃいいだけだ!シュッツライゼンデ!!ロードカートリッジ!!」

 

《Explosion!Chaotic Cyclone!》

 

「ウオオオオオオオラアアアアアアアアア!!!!」

 

俺はカートリッジから得た魔力で再びウォークライを行い魔力を高めると、バインドを破壊しながら盛大に魔力を籠めた斧を振り回すことで破壊の嵐を巻き起こした。

 

嵐の中心である斧からは魔力の衝撃波が発生し、次々と周囲の魔力刃を消し去っていった

 

 

「そんな馬鹿な!?あれだけのスティンガーブレイドを一瞬で消しただと!?」

 

仮面野郎は迫り来る嵐に対してシールドを張り、その場に縫い付けられたかのように動けないでいた。

完全に動きがとれないこの瞬間を待っていたぞ!!

 

 

《Holmgang!》

 

「そーらよっとぉ!!」

 

「しまった!?」

 

魔力で生成した鎖で仮面野郎を縛り上げ、力任せに引き寄せた俺は相手の顔面に仮面の上から渾身の頭突きをぶちかました。

 

「歯ぁ――食いしばれ!!」

 

「ぐはあっ!!」

 

ゴンっという鈍い音を響かせ仮面野郎は鎖に縛られたまま、近くのビルの中へと吹き飛ばされていった。

 

頭がぶつかった瞬間に何かが割れる音がしていたようだが、仮面が割れて中身が拝めるかもな

 

そう思い鎖を手繰り寄せて縛られた相手を確認したおれは思わずギョッとした

 

そこには全く予想していないものがいたからだ

 

 

「うっ……うーん……」

 

「お、女ぁ???しかもこいつの耳――もしかして使い魔か?」

 

仮面野郎が縛られていた筈の鎖には、リニスとはまた違った猫耳の女性が目を回していたのだ。

 

俺は念のため、奴が飛ばされた場所に向かってみるとそこには真っ二つに割れた仮面が転がっていた。

ということは、やはりこの鎖に縛られた女性こそが仮面野郎の正体なんだろう

 

 

(取り敢えずリニスと合流するか。この後の動きも考えないとな)

 

「サイフォーン!」

 

「――っと、思ってたそばから来てくれたか」

 

「そちらはご無事でしたか?」

 

「ああ、大事ない。心配しなさんな。お前さんの方こそ襲撃者はどうなった?」

 

「すみません、そちらは取り逃がしてしまいました……。私達は貴方の結界の範囲外にいたのですが、敵が結界を見た瞬間に目眩ましをしてきてその隙に……」

 

「そうか。まあ片割れはこっちで捕まえたんだし、あまり気にしなさんな」

 

「もしかして貴方が先程から鎖で縛っているそちらの?」

 

「ああ。どうやら誰かの使い魔みたいでな――よっと」

 

俺は鎖ごと女性を持ち上げリニスの前に突き出した。

端から見ると通報待ったなしな絵面に、リニスは若干引き気味に苦笑していた

 

 

「ま、まあそんなことより先ずは俺達のこれからの身の振り方についてだ」

 

「身の振り方……?それはいったいどういうことですか?彼女を管理局に引き渡して事情聴取をすればいいのでは――」

 

「リニス。彼女は俺を監視していた人物の可能性がある。俺の言っている意味、分かるな?」

 

「――っ!ということは無限書庫などでも貴方を見ていた()()()()()()()()()使()()()()()()()()()()……ということですね?」

 

「話が早くて助かる。そういうわけで今管理局に彼女を引き渡すのは非常に宜しくない。主がどういった立場の人物かは分からんが、俺達にとって都合の悪い展開になる可能性がある」

 

「ではどうします?そろそろクロノ執務官達もやってきそうですが」

 

リニスの言う通りだ。俺達がクロノの通信を受けてから地球に来て今に至るまでにかなりの時間が経っている。もしかしたら主に何らかの妨害を受けているのかもしれないが、此方に来るのも時間の問題だろう。

 

使い魔の女性は管理局には渡せない。

クロノ達に鉢合わせると、事情を聞くために彼女の身柄を要求されるのはぼぼ確実だろう。そうなるとはやてが闇の書の主だということがバレる可能性がある。

故に彼女を連れた俺達が姿を見られること自体もアウトだ。

 

となるとあそこに連れていくのが良さそうだな

 

 

「リニス。彼女を連れて()()に向かう。あそこなら魔力探知も引っ掛からないし安全だろう。その後は彼女が目を覚ましたら洗いざらい話してもらうさ」

 

「分かりました。ですが工房に辿りつくまでにクロノ執務官達に見つかりませんか?」

 

「それなんだがな――」

 

俺はリニスに管理局の目を欺くための策を話した。この方法ならクロノ達の追跡を躱しつつ工房に行けるだろう

 

俺達は手早く準備を済ませると、直ぐに作戦を実行に移した

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「エイミィ!現地の状況はどうなっている!」

 

「ごめんクロノ君!再展開された結界が強力すぎて中の様子が全く分からないの!1度解除された後に離れていった反応は別のチームが追跡中!結界の方は全力で解析に当たってるから、クロノ君達はそのまま向かって!」

 

「了解した。各員!目標地点には強力な結界が展開されている。結界破壊担当は、到着次第直ぐに破壊に取り掛かるように。他の武装局員は、結界周辺を包囲して中から出てくる相手を逃がさないように!現地の魔導士達が応戦してる筈だから見つけ次第彼らの援護を行う!!」

 

『了解!!』

 

クロノ達は地球に到着すると、遠目からでも見て分かる結界の張られた地点に急行していた。

地球に向かうまでの間に聞いたエイミィからの報告では、最初に観測された結界はその後発生した強力な魔力反応によって消滅。

魔力の乱れによって観測が儘ならない中、その場を離れていく反応が4つ。それと同時に再度結界が展開されたせいで、現場の状況が全く把握できていないのだ。

 

 

(恐らく結界を破壊したのはサイフォンだろうけど、結界を新たに展開したのは誰だ?もしサイフォンだとしたら態々僕達にまで干渉させないようにする意味が分からない。それに離れていった4つの反応……僕の予想が正しければそれはきっと――)

 

「クロノ君気を付けて!!結界の展開された地点で魔力反応が急激に大きくなってる!!」

 

「何だって!?総員停止!!結界内で何かが起きている!戦闘態勢に入り、警戒を――」

 

エイミィの警告を聞き、即座に思考を切り替え指示を出した瞬間だった。

突如として目の前に広がっていた結界が、音を立てて崩れ去っていったのだ。

予想外の出来事に面食らっていたが、クロノは直ぐに我に返り指示を飛ばした。

 

 

「エイミィ!直ぐに観測を!」

 

「了解――って何これえ!?」

 

「どうしたんだ!」

 

「結界のあった地点に複数の魔力反応が……10……20……どんどん増えてく!?それに全部バラバラに動いてここから離れようとしてるみたい!」

 

「くっ!――総員、散会してこの場を離れようとしている魔力反応を追跡!犯人確保に当たるように!」

 

『了解!!』

 

武装局員達はクロノの指示を聞くと直ぐにその場を離れ、魔力反応を追いかけていった。

クロノは周囲の魔力を探り、他の局員の向かっていない方向にある魔力反応に向かっていった。

 

そして暫く進むと、白い服に身を包んだ人物がこの場を離れようと飛んでいるのを見かけた。

 

 

「止まれ!時空管理局だ!管理外世界でのこのような魔法の使用を見逃すわけにはいかない!止まらなければ容赦はしない!」

 

「……」

 

相手は此方を一瞥すると速度を上げて離脱しようとしていた。

こっちを見た時の顔は()()()()()()()()()、表情を窺い知ることはできなかった。

 

 

「警告はしたぞ!行けっ、スティンガー!!」

 

クロノは警告を無視した相手にスティンガーレイを放ち、仮面の人物を無力化しようとした。

速度に優れた魔力弾は一直線に目標に迫り、相手を捉えたかに見えた。

――しかし

 

 

「なっ!!消えただと!?これは……まさか!!」

 

仮面の人物に魔力弾が命中したかと思ったら、突然目の前でその姿が霧散したのだ。

一瞬呆気に取られたものの、クロノは1つの可能性に至り、エイミィに通信を入れた。

 

 

「エイミィ!目標が魔法を当てた瞬間にその姿が消えた!恐らく幻影魔法による分身だ!」

 

「他の方向に行った武装局員からも同じような報告が届いているよ!魔法を当てたり、至近距離まで近付いたら姿が突然消えたって!!」

 

「くそっ!謀られたか……エイミィ!術者の位置は特定できそうか?」

 

「駄目……あちこちに魔力反応が散ってる上に分身が微弱な魔力を発してて術を維持してる反応も掴めないよ!」

 

「厄介な相手だな……!エイミィ!一先ず事態を収拾するために分身を全て消すように各員に周知を!」

 

「了解!!それとリンディ提督から連絡が来たけど、なのはちゃんとフェイトちゃん達は無事だって!」

 

「そうか。先に行っていたサイフォン達はどうなってる?」

 

「それが分からないの……通信を入れても反応がないし、魔力反応も追えないんだ」

 

「――分かった。サイフォンのことだから大丈夫だろうけど、念のため捜索を続けておいてくれ。また何か厄介ごとに巻き込まれているかもしれないからね」

 

「了解!まっかせてよ!!」

 

エイミィの元気な返事を聞き、クロノは再び分身を探しに離れていった。

 

 

その様子を近場から見ていた2()()()()()()()()()()()()()()

 

その2人は端から見ると透明で、余程近くに寄らなければその違和感に気付くことが出来ないくらいだった。

片方の人物は何かを背負っており、もう片方の人物を促すと2人はその場を離脱していった。

 

 

こうして短くも長い夜が終わり、物語は新たな局面を迎えようとしていた。

 

 

 







次回はそろそろあの人にも出番をあげたい、というか正体を明かさせたいなとか思ってたり。
その時にはサイフォンの出自なんかも書ければなーとか
気長にお待ちいただけると幸いです


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