ロリ程危険な存在はいない 作:祝福
※あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします
※私は無事です
※XではデマやAI生成のフェイクがあったり、インプレゾンビが湧いて信用がないですが、公式垢のツイートは信用できますのでそちらだけを優先して見ましょう。
※ゾンビ共やプロフ見ろ捨て垢は全員赤子や歌う機械の素材にしたいですね
※ウェルチアースを飲ませて別の海に緊急避難させる方法が使えないのが心苦しいですね
何の変哲もない1日に、異色な存在が現れた。
「おはようございます、先生」
朝、7:00
同盟既決から2日経った朝だ。
何も無い、窓しかない空間に突如として現れたのは──天釣エンジェだった
「良い天気ですね。一昨日の出来事は大変でしたね」
コーヒーを淹れ、これから書類仕事をする寸前だった先生は、エンジェから放たれる圧に押し潰されかかっていた
「さて、エデン条約は白紙にされ、
シャーレの室内をゆっくり歩く。しかし、顔は先生の方を向いたままである
「外から来たあなただからこそ、成し遂げられた仕事もあるでしょう。砂漠の神秘、無名の女王、そして条約。これまで破滅の引き金を避け、生徒の悩みを解決し、齎される終焉を覆してみせてきました」
コーヒーメーカーの前で止まり、顔の向きを変えてからコップを取り出して、コーヒーを淹れ出す
「苦味、酸味、甘味、渋味、塩味、好みの差はありましょう。泥舟であったとしても、乗り心地が良い物であった訳です」
おそらくエデン条約での出来事を語っているのだろう、慈しむような顔で先生に向き直ったエンジェは、出来上がったコーヒーにポーションミルクと角砂糖を入れていく
「造り手が説明もしないで行われたモノ程、面白みも無ければ、良さと魅力もたかが知れたモノはないでしょう」
スプーンで混ぜていく。
だが、先生が感じている圧は止まらず、部室内を支配していく
「先生は私の事を調べましたか?」
──ゲヘナの風紀委員副委員長、て情報しかなかったね
「それは結構。どうやら、確りとした情報規制が行われてるようですね。連邦生徒会経由であっても、当時を知る者以外ではまともな内容を知る者はいないでしょう。後から来た存在である先生では、まともに知る事は出来ないのです」
一呼吸置くように、コーヒーに口につけるエンジェ。
圧が弱まった事で先生も動き、コーヒーを飲む
「シッテムの箱。その中に私の情報も少なかったでしょう?」
──ああ、確かに。結局ゲヘナ所属以外の事が無かった。どうして?
「認知フィルター、というモノです。これにより、私や私の情報を限りなく普通の情報にまで落としています。過去を覗き見る以外では知る事の出来ない情報が隠されてる、と見て良いでしょう」
──認知フィルター?
「人はこれがコーヒーである、という情報が視界を通して理解しています。ですが、フィルターを掛けるとそれはココアに見えます。匂いはコーヒー、だが色合いがコーヒーでは無くココアです。ですが本当はコーヒーですね。それが認知フィルターというモノです」
──そのフィルターが外れるとどうなるの?真実が見えるのかな?
「その通りです。それでも隠された内容はありますが………どうしますか?私の真実を見る、その覚悟はありますか?」
また圧が強まる。本当に生徒なのか怪しくなってきたが、先生はそれでも頷いた
「──わかりました。情報の認知フィルターを外しましょう。私──天釣エンジェの真相を、確りと脳裏に焼き付けてください」
何かが割れた音がした。
タブレットに表示されたエンジェの情報。そこには
──元トリニティ所属……?
「わかりましたか?顔が広いからこその利点ってモノがあります。大体は風紀委員になってからの経歴があるでしょう。──もっと前の情報をご覧下さい」
──トリニティ最大の惨事、天釣エンジェ転校の真実?
クロノスが作った記事が貼り付けてあった。その
内容は
『トリニティでのイジメ問題が表面化?過剰すぎる貴族主義に批判殺到!イジメ被害者の状態は瀕死の重傷。名前は──天釣エンジェ』
──…………
読み進めていく
『過剰な暴力によって気絶した時に腹部を撃たれた模様。一命を取り留めたものの、意識不明のまま。この件で一部の生徒が暴走し、魔女狩りという名の無差別攻撃が行われ、救護騎士団はゲヘナの医学部との連携で怪我人の対応に追われる。正義実現委員会の活躍で暴走は収まったものの、原因と見られる生徒の姿は見えず』
──君は、辛い思いをしたんだね
先生が目頭を押さえ、涙ぐむ。
確かに、この情報は規制しなかったら今のトリニティは崩壊していただろう。
──だからナギサ達は、意地でも条約を進めたんだ
「その通りです。ミカ様もそうですし、ナギサ様もそうです。セイア様は、条約以外の道を探しました」
──こんな事件が起きれば、1秒でも早く解決したくなる。私でもそうするかもね
読み進める
『復帰した天釣エンジェによる報復が行われた。トリニティの〇〇〇〇と〇〇〇、〇〇〇〇〇がイジメの主犯だという事が判明され、徹底的に折られた模様。現在の矯正局でもこの3人は悪夢に魘され続けているらしい。エンジェの所持品についてはブラックマーケットで売り払われてしまい、行方が分からないとの事』
──ゲヘナに転校する直前の出来事かな
「はい。確りと報復し、未練を少しでも減らしてからゲヘナに行きました。所持品については諦めましたね」
コーヒーを飲みきった2人は、空となった容器を机に置く。
向き直ったエンジェは、先生に封筒を1つ手渡した
「招待状です。なるべく最高戦力を連れて指定された場所に来てください。時間は何時でも構いません」
再び圧が増した空間で、黄色い目が先生を射抜く
「では──乗り越えてくださいね」
「あなたが望む未来に、たどり着く事を願います」
空間が揺らぎ、エンジェが揺らぎの中に入り込んで──居なくなった
──試練、か
招待状の中身には場所が書いてあった。
トリニティの外れにある遺跡、そのマップが入っていた
──エンジェは、大人を信じられないから試練を与えるのかな
見てるだけで助けもしない存在に助けを求めるなんて、時間の無駄だと解ってしまえば、例え連邦生徒会所属のシャーレの先生であっても、見てるだけの存在と等価でしかないのだろう。
──受けようか、アロナ
「本当に行くんですか?明らかに罠ですよ?」
──これは、遠回しな言い方なだけだよ
「?」
タブレットで誰に連絡するかを決め、一斉に送信をする
──私の生徒を、助ける理由がいるかい?
「──そうですね!!」
送信完了
──明日に備えて、当番で残す生徒に引き継ぎしないとね
今はまだ朝の9時だが、明日は長く離れる事が予想出来た。
早い段階でやっておくべきと判断し、明日の準備と並行して書類を処理していくのだった
翌日
9:00
トリニティの外れにある遺跡
そこに、精鋭とも言える生徒達が集まっていた
アビドスからは、ホシノ、セリカ、シロコ、ノノミ、アヤネ
ゲヘナからはヒナ、アル、カヨコ、ハルナ、チナツ、アコ
ミレニアムからはネル、アスナ、カリン、アカネ、トキ
そして、トリニティからはツルギ、ミネ、スズミ、ヒフミ、セリナ、ハナコ
この布陣である。
大概の相手なら裸足で逃げる組み合わせだが、正直これでも不安がある、と先生は思っている
──皆、集まってくれてありがとう
だが、勝てるだろう。いや、勝つだけだ
──これから、試練を攻略していく
「試練だァ?」
──指定されたのは、最高戦力である君達だ
「条件もあったようですね。ここにいる全員が満たした……という事のようですね」
──そして、間違いなく激戦となる。向こうの戦力は、低く見積もっても……この場にいるツルギレベルがあると見て良い
「そ、そこまでですか?」
──うん、私にはそう見えた、かな
遺跡に入ると、地下に続く階段があった。
それを降りていく
──
「知ってます。エンジェの事件ですね」
──うん。誰もが彼女の為に動き、彼女の為にこの同盟に賛同した
遺跡を降りた先にあったのは──森。
木が集中している場所がある。その場所以外の3つが、不自然に空いている
──だから、彼女が与えたこの試練は、私を……大人を試すものなんだ
全員が降りて来て、先生の前に集まる
──じゃ、配置は伝えた通りに。もし、合流できそうな場所があったら一旦そこで待機。いいかな?
「わかりました」
全員が振り向く。
振り向いた先の中央の道に、エンジェが現れた
「ようこそ、黄昏の試練へ」
──やぁエンジェ。ちゃんと、できる限りの最高戦力だよ
「その通りのようですね。各学園の最強を──いや、後1人来ましたね。先生の熱烈なファンのようですね」
──ワカモ、かな
「はぁい♡危険な任務と聞いて、居ても立っても居られずに来ましたぁ♡」
音も立てずに先生の背後に現れた狐の面を着けた生徒に生徒達が構えるも、先生の声を聞いて武器を下げた
──アビドスの遠方援護を頼めるかい?
「お任せ下さい。……この件は、私も本気で行かなければならないと思っておりますので」
ワカモは先生から離れ、ホシノの方へと向かった。
ツルギが、エンジェと会話をする
「エンジェ。お前は私らが見てるだけと言ったな」
「ええ。なにか間違いでも?」
「間違って無いな。我々は確かにお前を助けられず、ましてやゲヘナに行く時に何も言えなかった。情けないだろう。組織の名前負けとはよく言ったものだ」
普段とは打って変わった物言いのツルギを驚愕した目で見る、ヒフミ達補習授業部
「今になって見れば、お前が復活して復讐を成し遂げて、私らしくない程に動揺していた。今だから冷静な考えで、言わせてもらうぞ」
空気が張り詰めた。
ツルギは何時も表情──獰猛な、獲物を見つけ、今にも襲いかかろうとする獣の様な雰囲気を纏い、言った
「お前、エンジェじゃないな?」
その言葉に、ツルギを除いたトリニティメンバーと先生が凍り付いた
「………………」
エンジェの顔は、笑顔が張り付いたままだった
「どうしてそう思ったんですか?」
ミネがツルギに聞く。返って来た言葉は
「アイツは──そもそも恨み言など言わない。優しい存在だからな。だからお前は誰なんだ?」
その声にエンジェは
笑顔を崩し、無表情となった
「──正解です、ツルギ」
森がざわつき始め、物々しい雰囲気がこの場を支配する。
森の奥から、何かの呻き声や叫び、火が燃える破裂音、草を掻き分ける音、羽ばたく音、風が空を切る音等、それらが節操なしに響く
「私の事は、アンジェラと呼んでください」
──昨日の朝、私の所に来たのも?
「もっと前から──そうですね、アビドスで会う前から、ゲヘナに行く直前から、私でしたね」
エンジェではない。この事実にミネは声を上げた
「本物のエンジェは何処にいるんですか?」
「奥ですよ。会いたければ、試練を乗り越えてください」
ミネの声の返答は、あまりに無機質なモノだった。
ハナコからも声があがる
「アンジェラさん。何故、同盟を考えたのですか?」
「答えは既に出ていますよ。既に理解もしてる筈です」
「あなたの口から、聞きたい」
訴えのような声に、アンジェラは口を開いた
「エンジェのような子を出さないようにする為、私が提案したモノです。実態は、ここに先生を引き込み易くする為です」
無機質で冷めた視線で先生を射抜く
「予想は出来ていそうですが、当然この試練には時間制限があります。と言っても、先生が試練に挑みに来た時点で無効になりましたね」
──もし、過ぎた場合は?
「キヴォトスの終焉。名付けるなら──黒昼、ですね」
──どう言った事が起きるの?
「少なくとも、殆どの生徒が廃人になるでしょう。詳しくは聞かない方が精神衛生上良いですよ」
──そうかい
「ええ、それが良いですよ」
無感情。言葉から感じるものはまるで話すだけの機械にも感じ取れた先生は、中央の道に歩き出す
──行こうか
「行ってらっしゃい。あなたの行先で、未来が掴める事を願います」
誰も居なくなった入口で、1人呟く
「──ええ、先生なら必ず奥まで辿り着くわ」
「そしたら出番よ、■■■■」
無機質なままだが、少しだけ、楽しげな声が響いた