ロリ程危険な存在はいない   作:祝福

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※難産にも程がある
※ウェルチアースだけじゃ足らなくなってしまった
※元ネタを見直しながらなので、どうしても遅くなってしまうので、投稿頻度が落ちます
※ご了承ください




第3幕 黄昏の試練 右ルート

 

 

 

「ごめんなさい、敵と分かったら容赦できないのよ」

 

杖で突いて来た老婆と、蜘蛛を殲滅したアビドスチームは、刀を振り回す甲冑をバラバラに破壊し、筋骨隆々の犬を盾で殴って大人しくしていた。

圧倒的な暴力を以て、異形──幻想体を制圧して行っている

 

「大きくならなければ可愛らしい子犬ちゃんなんですけどねぇ。後でデザインしよっかな」

 

「ん、今のままなら簡単。これからどうなるかはわからない」

 

「うーん、おじさん的にはこのままが良いなぁ。前に出れば先生お墨付きの護衛が援護してくれるし」

 

「……」

 

ホシノの感謝に返答をしないワカモは、狙撃でプレゼントの箱を持っているドレスを着た少女をプレゼントごと撃ち抜き、手榴弾で横に倒された機械からは、悲しんでるかのような音が響いていた。

 

「他愛無いですわ。先に進みましょう」

 

『このエリアには敵はいないようです。休憩しないで行きますか?』

 

「じゃ、行こっかぁ」

 

盾を構えて先陣を切るホシノと、それに続いて他アビドスメンバー、最後尾にワカモを加えたチームの突破力は凄まじく、ネツァクエリアは2分足らずで突破していた。

 

ホシノは盾を構えたまま勢いをつけて、星空のような子供を吹き飛ばした。

アヤネはその様子を見て唖然としたが、頭を振り切り替える事にした

 

『先輩の前方に異形を2体確認しました。巨大な蜂と、帽子を被ったアルパカらしき存在のようです』

 

「片方は怪獣映画にでも出てきそうだけど、もう片方はモモフレンズに出てきそう」

 

「趣味悪……いや、でも出てきそうね」

 

アルパカの方を集中砲火して向かってくる前に動きを抑制し、蜂の突撃をホシノが盾で防いで、後衛に向かうのを阻止し続ける。

 

苛立ったのか、暴れるように針で連続刺突してくるが、時に避け、時に盾で弾いて、時に防いで的確に蜂の攻撃を凌ぐ。

スタミナ切れとなったのか、攻撃が途切れ途切れとなり始める。

 

大ぶりな攻撃をし、盾で弾かれて大きく体勢を崩したその時、ホシノがショットガンの銃口を頭部に突き刺す

 

「んじゃ、大人しくしてね?」

 

ゼロ距離で数発撃ち込み、暫く痙攣する。

力尽きて動かなくなり、抵抗しなくなってから離れる

 

「ん、流石先輩。容赦がない」

 

アルパカを制圧した他メンバーが、撃破する瞬間を目撃した。シロコがその感想を口にした。

 

先へと進むと、身体が絵の具塗れで、口が2つあるサメのような物が中央に鎮座していた。

 

「……水族館にいて欲しくないかな」

 

ホシノが不快というような声を出す

 

「やっぱり、モモフレンズに居そうなデザインですね?」

 

「流石に出さないと思うわよ!……出さないわよね?」

 

ノノミとセリカの漫才を聞いてると落ち着いてきたホシノは、サメにゆっくりと近づく。すると──

 

サメが縦に真っ二つにされ、その場で絵の具を撒き散らしながら崩れ落ちる。

警戒して全員を下がらせ、盾を構えるホシノ。

 

「貴女は何故、戦えるのですか?」

 

長身の、青いドレスを着た女性が現れた。

その女性から、ホシノに向けての質問が投げかけられた。

 

「…?」

 

「何故、貴女は失っても戦えるのですか?」

 

「……」

 

質問の意図を理解したホシノは、警戒を解かずに静かに女性を見つめた。

女性は手に持っていた剣を収め、ホシノに面と向かって声を掛けた

 

「宿舎を失いかけ、慕う者を失い絶望し、積まれた物が遥かに高く積まれても、何故戦えるのですか?」

 

アビドス全員が、今の質問に固唾を飲んだ。

ホシノの地雷そのものであるとわかっていたからだ。特にノノミは理解してるからこそ、ホシノが心配になった。

 

「……そうだねぇ。言うなら、残された物の為に、守る為に戦ってるかな?」

 

銃を下ろし、盾を持つ手を脱力させた

 

「確かに嫌な記憶だよ。でもさぁ、残ったんだから、守ってあげなきゃね?先輩として、後輩をさ。それにさ──」

 

真っ直ぐ、女性に対して言い放った

 

「助けたい人がいるから、助けに行くんだよ」

 

「……」

 

女性はその言葉を聞いて、満足そうに頷いた。

 

「良く……良く、乗り越えました。貴女は、貴女だからこそ、絶望を乗り越え、先に進む意思を持つのでしょう」

 

後ろを向き、次のエリアへと行くように促す。

 

「この先に、貴女達だと厳しい存在がいます。その存在と戦う際、力を貸しましょう」

 

「ありがと。期待しとくよ」

 

奥に進み、中央で佇んでいた百鬼夜行や山海経に居そうな僧侶を数の暴力による射撃で制圧する。

 

その奥に、黒い団子のような存在が手足を生やして、踊るように蠢いていた

 

「は?なにあれ」

 

「今までで1番物騒な相手ですね」

 

『……笑う死体の山って書かれてますね。物騒な名前ですが、その名の通り死体を食べて強化するようです』

 

「名前も物騒ね……」

 

三者三様の反応をする。そこに背後から青い女性が来て、異形に剣先を向ける

 

「今あの状態……やはり弱体化してますね。あれだけ食べれば肉体が3つになってもおかしくはないのですが、2つまでしか無いようですね」

 

「え、弱体化してるの?」

 

「はい。ここまで弱ってるのも珍しいですね。……手早く倒してしまいましょう。近づかれたら私が払うので、只管撃ち込んでください」

 

アビドスチームを見つけたのか、かなりの速度で向かってくる異形。

女性の前にホシノが盾を構えながら出て、他メンバーは射撃し始める。

ワカモの狙撃が眉間に当たり、風穴を空けても止まらずに突っ込んで来る

 

「あれで怯まないとは…!」

 

横に逸れた位置から狙撃していたが、大人しく女性の後ろに移動してリロードするワカモ。

 

直線にしか来ないお陰か、待ち構えている女性が剣を複数本放ち、手足を切り落としていく。

転んで体制が崩れたら全員で一斉射撃するも、手足を再生させ、再度走り出す。

 

剣が幾本も刺さるも止まらず、遂にホシノと接触する。

 

「ぎぎ……!!」

 

想定外の重さを感じつつも、なんとか盾で防いで抑える。

呻き声を上げつつ、異形を足止めする。

女性が剣を振るい、片方の球体胴を切り落として分断し、蹴り飛ばす。

 

「よく、防げましたね。おかげで隙ができた」

 

「なんとかねぇ……」

 

強烈なダメージを受けたせいか、立ち上がりが遅く、再生も追いついていない異形は、体をバタつかせていた

 

「ここまでですね」

 

女性は剣を下げ、異形に向かって歩き出す

 

「向こうには行かないの?」

 

「ここから先は、あなた達の主が乗り越えなくてはならない出来事です。なのでここから先は、あなたの物語です」

 

そう言い、異形にトドメを刺して、森の奥へと消えていった。

ホシノはその言葉を脳裏に焼き付け、奥で怪しく蒼い光に向けて歩き出した

 

「先輩?」

 

ホシノの様子がおかしい事に気づいたセリカが駆け寄る。

それを手で制して、いつもと変わらない顔で言い切った

 

「ここから先は、私だけで行くよ」

 

『流石に危険すぎます。さっきの異形の様なのが来たら……』

 

「皆がいるから、ここを任せるんだよ」

 

『それを言われちゃうと……何も言えないじゃないですか!!』

 

アヤネに怒られながらも、歩みを止めずに1人で奥に向かうホシノ。

その背中を見送ったシロコは、その場で銃の整備をし始めた

 

「ちょっとシロコ先輩!?放っといて良いの?」

 

「ん、先輩を信じるだけ。私らがやるのは、先輩が安心して戻れる場所を守る事」

 

シロコの返答に、セリカは黙り込む。

メンバーがその場で銃弾の補充を、それぞれ行っていく

 

『……気をつけて、ホシノ先輩』

 

ホシノが本気を出すには、邪魔にしかならないと思い、見えなくなった背中を見つめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青白い、脚を大量に纏う

青い、蒼いハート

 

そんな異形の前に、蒼い髪の生徒──錠前サオリが、静かに佇んでいた

 

「──来たか」

 

蒼く光る眼を、ホシノに向けた。

 

「そうだよぉ。……で、エンジェちゃんはどこかな?」

 

陽気な雰囲気で返答し、鋭い気迫で問い詰めた

 

「彼女はここにはいない。更に奥……私達は、keter(王冠)と呼ぶ、教会の奥で安置されてる」

 

「安置、ね。まるで亡くなったかの様な言い回しだね」

 

「現に、亡くなってるからな」

 

サオリの言葉に、目を細めるホシノ。

 

「なんで亡くなってるのかな?」

 

「本来、1人の人間が2人も同じ世界に存在できない。だが、決定的に違う部分があれば、その制約を無視して同じ人間がそこに存在できる。だが、それは本当に同じ、本人なのか?」

 

「……ドッペルゲンガー?」

 

「少し違うな。同一人物がいるとする、それの片方が死んだ。片方がその人物に成り代わった。言動も行動も趣味も何もかもが同じ。だが、それは本当に同じ人間なのか?」

 

「スワンプマン、かな。蜃気楼や陽炎とかで見る幻覚とかとは、別の奴」

 

「そうだ。……で、お前はどう思う?」

 

サオリから問われる。ホシノは、正面を向いて言い切った

 

「私が会ったエンジェちゃんが本物だよ。それは例え、生きてようと死んでようと、エンジェちゃんはエンジェちゃんなんだ」

 

「……そう、か」

 

サオリは残念そうな顔で応答し、蒼いハートに触れる

 

「この中に、私の仲間が入っている」

 

優しい手つきで、窓ガラスを撫でるように触れる

 

「全員、自らの意思で入ったんだ。中に入ると、外にいる契約者の力になる、と」

 

サオリは意を決した顔で、ホシノに向き直る

 

「アツコから、勝利を願われたんだ」

 

《勝って。エンジェを、完全な形で復活させてね》

 

脳裏に焼き付いたその言葉を、サオリは噛み締めた

 

「ああ、私は挑むぞ。あの、暁のホルスに。キヴォトス最大の神秘に」

 

サオリはASを構える。

ホシノも盾とSGを構える

 

「蒼星、力を寄越せ。私に、勝利を寄越せ!!」

 

 

蒼く光る眼が、ホシノを射抜いた




壊れゆく甲冑
ラ・ルナ

母なる蜘蛛
歌う機械

レティシア

銀河の子

女王蜂
アルリウネ

夢見る流れ
絶望の騎士

風雲児

笑う死体の山

の順番です



※笑う死体の山
超絶弱体化。しかも絶望の騎士が向こうに味方してるので詰みである
大量のPMCの死体を食っても強化できないあたり、複製産の死体はあんまりエネルギーにならない模様

※錠前サオリ
蒼星と契約し、強化が施された。
なお代償が重い。戻る可能性に賭けてるし、ホシノを倒せば目的に近づけるだろう、と

※ホシノ
エンジェのおかげで早期解決出来た恩がある。ゼッタイタスケルカラネ!
夢見る流れに対して1番殺意を向けてた


※アツコ
蒼星の中で一気飲み芸をしてるらしい
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