ロリ程危険な存在はいない   作:祝福

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雛鳥

※ターニングポイントでは無く、少し遡った時の話です
※重要情報を出して、本来の世界とは明確に違う部分を開示します
※次回は掲示板形式になります(予告)



※あとがきにスチルを書き起こしました。脳内の映像を文章にするのは難しすぎてウェルチアース飲むわ
※海老漁船行きじゃ


第-5話 bébé oiseau

 

 

 

 

 

 

 

トリニティの一室

ティーパーティーのトップしか入れない場所

そこでミカはナギサと話をしていた

 

「ナギちゃん」

「……なんでしょう?」

「この際だからはっきり言うね」

 

冷めきった紅茶と、淹れたての紅茶がテーブルに置いてある

冷めてるのは、ミカの方だった

 

「私は反対とか賛成とかじゃないの」

「どういう事です?」

 

「エンジェちゃんがゲヘナに居る時点で、エデン条約は破綻してるから、そもそも結べない。断言するね」

 

普段は見せない表情で、ミカはナギサを見つめた

ナギサは、ここまで落ち込んだ表情を見た事は無い

 

だが、聞いてもなおナギサは止まらなかった

 

「なんであろうと、結ぶまでは続けます。過去の清算はされなければなりません。ゲヘナの兵力を手元に置けるならそれに越した事はありませんし、だらけた下々の者達の鼓舞にもなります」

「違うの!私が言ってるのは」

「わかってますよそんなの!!」

 

ナギサも普段なら出さない声色となっていく

テーブルを叩いた衝撃で更に置いてあるクッキーが飛び上がり、紅茶が零れる

 

「直接助けられなくて!!見る事しか出来なくて!!足止めされてたなんて言い訳にもならないじゃないですか!!」

「だったらどうして別の方法を探さないの!?」

「探しましたよ、必死に!!できる手札を使ってまで探してましたよ!!」

 

ヒートアップしていく2人。歯止めが段々効かなくなっていく

 

「……わかったよ、ナギちゃん。私なりのやり方で別の方法を進めていくよ。少なくとも、エンジェちゃんのような人を増やしたくないの」

「私はエデン条約を進めます。それは私も同じです」

 

言ってる事は同じなのに、進む方向が違うのだ

 

行き着く先は同じなのに、様々な過程が違うのだった

 

 

 

 

「ミカ、君はエデン条約以外の方法があるって言ったら……どうだ?」

 

病室での会話だ。三階にある、エンジェがいた病室だ

 

「あるの?ゲヘナ共とまともに取り繕う事は出来ないと思うけど」

 

「違う。エンジェとの関わりがある、風紀委員をメインに条約ではなく同盟を結ぶ、という方法だ」

 

「それは……」

 

「ああ、現実的じゃないし、ましてはゲヘナの生徒会にも結局話を通さないといけないが、エデン条約程大規模じゃない。どうせエデン条約が制定されても小競り合いは続くし、破られた場合のリスクが大き過ぎる」

 

「な、成程……?」

 

「だから小さくして、現状維持と事実上の和平を行う方法として、正義実現委員会とゲヘナの風紀委員を主軸にして、段取りを取って最終的に生徒会同士での話し合いに持っていく。これがエデン条約ではない、第二プラン」

 

「その、第二プランは……」

 

「モノクロ同盟。互いに互いの正義が手を取り合う、最高戦力同士が組む強固な色同士が手を組んだらどうなるか……面白い未来に掛けてみないか、ミカ」

 

「セイアちゃんって……大胆だね」

 

「薄氷の上じゃ歩むのも怖いんだ。先も分からない上、いつ落ちるか分からないんだ。だったら、ちゃんと固めた土の上を一緒に手を取って、一緒に歩けば先が暗くても、怖くは無いだろう?」

 

「─────いいね。なんて素敵なアイデアなの?」

 

「どうだい?乗るか、乗らないか」

 

「乗るよ。エンジェちゃんなら、どう考えるか……手を取り合う、善い未来を選ぶんかな」

 

「分からない。だが──」

 

 

「間違いではない。私の予知が確かなら、最悪な未来には決してならない。保証はできる」

 

 

 

(セイアちゃんが提唱したモノクロ同盟。私はこっちを優先するよ、ナギちゃん)

 

 

双方は色は違えど、掲げる正義は同じだ

ならば、共通の敵がいる事を示せれば、エンジェちゃんは──

いや、戻らなくても良い。戻る訳がない

でも、一緒に買い物が出来るぐらいには戻したい

 

小さな切っ掛けで良いんだ。大規模な割に中身が不確かで浅いモノより、確実に結べるモノが良い

 

それに、ちょっと調子に乗り出したナギちゃんにお灸を据える必要がある

 

だからか、本来釣り合わないアリウス分校を力で従えて、よく分からない変な大人をバックに付けることが出来た

私が居ると戦力で使えるとかなんか言ってた気がするけど、エンジェちゃんと仲直りが出来れば用済みな奴らだ

 

……同盟が組めたら、エンジェちゃんに手土産として戦力の讓渡ができる

 

同盟を磐石にして、エデン条約というモノを別物にすげ替える。それで次のティーパーティーは私がトップになる。そうすれば、交流会と称してエンジェちゃんを呼べる……!

 

──あ、涎出てきちゃった。楽しみでしょうがないなぁ!

 

言い合いをしていた時の雰囲気は何処吹く風

陽気なオーラを出すミカに通りすがりの生徒はにこやかになり、ほのぼのとした時間が過ぎるのだった

 

 

 

 

 

 

 

「……絶対に、エデン条約を結ばせますわ」

 

ナギサは冷めた紅茶を飲み干し、透き通った空を睨んだ

 

「ええ、わかっています。間違ってる事も、出来ないことも」

 

ゆっくり立ち上がり、壁にもたれ掛かる

 

「……地獄でも良いです。シャーレの先生を使い、確実に結びます」

 

「そうすれば、少しは腐敗を抑える事ができましょう」

 

 

 

 

 

 

 

ある時、泣いていた子がいました

 

その子を哀れに思った小さな白い鳥が、正面から泣いていた子を見つめました

 

どうして泣いているの?

 

──悲しいの

 

どうして?

 

──苦しいの

 

なんで?

 

──痛いの

 

なんで?

 

──ああ、これは──許せないんだ

 

やっと、素直になれたんだ

 

鳥は飛び立ち、1人になった子が翼を広げる

 

 

 

 

暗き森よ、試練よ

 

 

その先に黄昏が待っている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




「エデン条約って、知ってますか?」

虚ろな風景
暗い洞穴と森

ケタケタ笑うトリニティ生

ゲヘナ生と一緒に手を繋いで渡る地雷原

「今から……いえ、ここから!!」

復活せよ復活せよ

崩れたトリニティの校舎

瓦礫も上で、ヒフミが手を挙げた




教会で十字に貼り付けられてる、1人の生徒

それを嘲笑う赤い貴婦人

その様子を見下し、隕石を落として潰す1人のトリニティ生

それを見つめて、無表情となった1人のゲヘナ生


「ようこそいらっしゃいました、先生」

「あなたには、試練を受けてもらいます」

「勿論、断る事も出来ますが、あなたなら断らないでしょう」

「協定は崩れたあなたにとって、最後の手段でしょう」

「欲しければ、示してください」

「さぁ、行きましょう。暗い森へ」


「ようこそ、黄昏の試練へ」


Convention Twilight Eden


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