親友が英雄の転生者だった件について   作:電脳図書館

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第十六話になります!今回戦闘シーンまで行けんかった・・・次回は戦闘シーンから入るので何卒ご容赦を!


石油採掘大作戦

「それではこれより石油採掘大作戦を開始するのじゃ!」

「ノリが昭和!・・・昭和だったわ!!」

 

平成と多少令和を生きた人間として思わずツッコミをしてしまったが、今世の年号はまだ昭和だった。いやまぁ前世でも昭和も生きていたんだが、その時はまだ若かったからなぁ・・・と考えている場合じゃない。現在俺達は神社の敷地の一角、採掘予定地に天香山命が張った結界内部に集まっている。一応採掘計画も考えたのだ兎にも角にもまずは掘らなければ始まらないか。

 

「まぁ結界と言っても今は、簡単な物理遮断の結界で隔離しているだけじゃがの。割られれば石油の汚染が外に漏れだしてしまうじゃろ」

「その前に件の悪魔を倒して石油の浄化だな。まずはそこまで穴を掘らないとだけど」

 

「そういう割に採掘機はありませんね?」

 

景虎が辺りを見渡すが特にそれっぽい機材はない。

 

「採掘機一つで結構金が掛かるんだ悪魔がいるうちは使えんよ」

 

「採掘機自体は純粋な機械だ。ここは異界では無いが件の悪魔の影響で壊れる可能性もある」

「ああ、だから採掘する役割はお前に任す!」

 

「・・・我か?」

 

黒雪の補足通り機械はまだ使えない為代用品として何か尻尾の攻撃で穴が掘れそうなパピルザクに掘削係に任命する。

 

「た、確かに我ならそこらの地面や岩を砕くことなど容易い・・・容易いが・・・」

「ハサミで掘り出した岩を退けられるし丁度いいだろ?」

 

「まぁまぁ主人から頼られてよか「あ、景虎はそこの荷台で掘り出した土や岩を邪魔にならないように運んでくれ」ちょっと!?パピルサグより扱い悪くありません!?」

他人事みたいにパピルサグを諫めようとしていた景虎に荷運び係に任命すると文句を言われた。まぁ確かに景虎個人でやると結構きつそうだと思うが問題はないだろう。

 

「だってお前馬呼べるようになったじゃん。確か霊馬だっけ?」

 

「それ私の前世の愛馬の放生月毛ですよ!?日本じゃかなりの名馬なんですよ!?」

※画像はイメージです。

 

「でも馬だろ?使えるものは何でも使うんだよ」

 

霊馬とは一種の悪魔のカテゴリーだ。歴史に名を遺すほどの名馬などがその死後精霊へと昇華された存在らしい。これも信仰による存在の昇華の一つなのだろう。

大黒天に橋渡しをしてもらい毘沙門天に加護を貰った時に贈られたとのことで限定的ながらあいつもデビルサマナーになったと言えるのかもしれない。

 

「で、黒雪は荷台で運ぶ岩を運びやすいように斬って加工してくれ」

 

「まぁ私の悪魔としての姿は細かな作業には向かないからね」

「手が剣だからなぁ。皐月は現場監督の俺の補佐、天香山命は・・・応援でもしててくれ」

 

「分かりました」

「うむ!・・・あれこれ吾輩採掘で戦力外扱い「はい各自お仕事開始!」・・・まぁ良いか!皆の者頑張るのじゃぞー!!」

超劣化分霊だからなのか単純で扱いやすくて助かる。神様の応援を受けながら作業を開始して数時間、時折休憩を挟みつつ順調に進んでいる。素人ばかりでよくできるなと思われるかもだが、計画を立てるときにガイア連合の財政界に顔が広い転生者仲間経由で手に入れた過去の石油採掘の資料を参考にしているし、更にこう言ってはあれだが曲がりなりにも石油の守護神の応援を受けて真面目にやっていれば、普通の採掘でそうそうまずいことにはならないのだ。

 

「といっても今回は普通の採掘じゃないけどな。うん、この岩盤の向こうにいるわ」

 

「む、とうとう出番かの!」

【霊眼】が高い霊力の反応を感知する。このスキル事態に透視などの力はないので穴をここまで掘るまで感知出来なかったが予定通りだ。

 

「ああ、よしパピルザクその岩盤を壊したら一旦戻すぞ」

 

「疑似的な瞬間移動か。了解した」

「他の奴らも準備しとけ!岩盤壊して俺がパピルザクの再召喚とビフロンスの召喚したら即戦闘だぞ多分」

 

「ようやっと戦闘ですが・・・放生月毛も待ちわびてますよ!」

「ブルル!」

「こういう作業には主従共に向いてなさそうだしな。とはいえこちらも飽きてきたころだから丁度いい」

「人それぞれには向き不向きがありますからね」

俺の号令で作業を止めメンバーが集まり臨戦態勢を取る。景虎がやけに張り切っているが、こっちの指示は従うだろうし張り切らせとくか。空回りする奴でもないし。

 

「ほう、封魔管による二体同時使役か。やるではないか実槻!」

「こちらに友好的でかつ短時間でようやっとですがね。パピルザグ、息を合わせていくぞ!」

 

「心得た・・・では行くぞ!」

「おう!」

 

ドゴーーーン!と大きい音を立てて岩盤が割れる音とが聞こえるとその瞬間にパピルザクを封魔管に戻す。

 

「でもって改めて召喚!来いパピルザク、ビフロンス!!」

 

「我のような巨体でもこうすれば素早く下がることが出来るというものだ」

「なるほど、ある種の戦法として使えそうだ・・・さて、余達の相手は」

ビフロンスの視線は先程まで掘っていた穴に向いており、石油特有の臭いがするが天香山命の加護のお陰で身体への異常はなく公害で後遺症が残ることもないだろう。

 

「ぬ、この不浄な気配!来るか穢れの化身よ!!」

「加護は切らさないように頼むぜ神様。相手の姿見せたら俺が【アナライズ】するからその後動くぞ」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

戦闘態勢を整え終わると穴から石油と思われるものが湧き出て来るが・・・正直実物を見たことが無い俺でも明らかに普通ではないと分かるほど穢れているのが分かる。実際それらの一部は液体の普通の挙動とは異なり一か所に集まって何かの形を形作っていく。あれは・・・

 

【魔人 ■■■ Lv35】

「ほうほう【アナライズ】でも名前は見えないって」

 

悪魔として形となった姿は俺がよく知っているというか、俺と同世代のものは皆映画館に行きビデオやDVD、Blu-rayで見たと言っても過言ではないとある特撮シリーズの代表的な怪獣の一体と言えるだろう。

 

「「「「「どう見てもヘドラじゃないかこれ!?」」」」」

 

人間組と黒雪、天香山命が驚愕し、ツッコミを入れるほど予想外の相手である。確かにこの世界にも漫画の神様と同様に特撮の神様もいるし、彼らの作品を転生者が作ろうとすると見えざる手が働くかの如く、何故か上手く行かないというある種の神秘性はある。あるのだが悪魔として出て来るなんて聞いてねぇよ!?

 

「というかお前専門ヘドロだろうがあああああ!!」

 

俺の絶叫が虚しく現在無人の神社全体に響き渡るのだった。




読了ありがとうございます!最初はfgoのグダグダで出てきた聖杯の泥の巨人みたいなエネミーを使おうと思ったらAAが無かったのでヘドラに変更した経緯があったり。え、こっちの方が面倒じゃないかって?まぁ流石に原作ほどの力はありませんから大丈夫なはず…多分!
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