親友が英雄の転生者だった件について   作:電脳図書館

21 / 77
第二十一話になります!やっぱ感想を頂くと色々捗るものですね。え、筆の速さ?知らんな!


始動!新潟支部

石油採掘依頼を達成した俺達。これで派出所を作ってもらえる功績は十分だろうと思っていたのだが

 

「折角県都なんだし、支部作ったら?」

「あ、はい」

 

ショタオジに言われ、一段飛ばしで支部を開設することになったが幸いにも命蓮寺があるのでそこを改装・改築することで一ヵ月という比較的早く開設することが出来た。特に霊的機能を優先するあまり外観の維持が出来なくなっていてすごい寂れていたのが、一端の観光地の寺並みに修繕されたのが管理者の聖的に嬉しかったそうな。

 

「では今月の、そして支部を開設して最初の定例会議を始めます」

皐月が進行役となり始まる月一の定例会議。今回は支部を開設した影響の情報交換が議題だ。

 

「聖様、現在の命蓮寺の状況を今一度皆にご説明を」

 

「ええ、ガイア連合盟主様のご助言により支部を構えることになった私達ですが霊的設備、生活設備の強化だけでは無く防衛設備の提供もして下さりました」

「以前の防衛設備なんて隠蔽用、探知用、防御用それぞれの結界くらいしかなかったものね。攻撃面は構成員が出張ってたし」

「なおそれでも一般的な地方霊能組織よりマシという事実」

 

「実槻さんと共に改めて整理した命蓮寺に残されている資料的に昔はもっとまともな防衛設備を備えているのが普通だったので、他の組織の現状を知ったときは唖然としました。はぁまさかここまで劣化しているとは」

ベルベットが挙げた結界だけで見ても相当マシな部類だったという事実に皐月は溜息を吐く。

 

「昔はそれで最低限の備えだったのが、今では相当マシになっているって皮肉よね」

「まぁ昨今の情勢を考えるとざまぁ見ろとか言っている余裕ないんだけどね!」

「GPも上がり続けているからな。その代わり悪魔である私にとっては色々とやりやすくなって、私と毘沙門天様の力もより引き出せるようになる訳だがこれからはそれがより促進されていくと見ているよ」

クルルとエキドナの会話に悪魔としての立場から私見を添える大黒天。最も敵対する悪魔にも言えることなのでプラスに働くことばかりではないだろうがな。

 

「あと最終兵器っぽい何かも渡されましたしね。私は詳細は知りませんが」

「守秘義務というものだ。必要になったらちゃんと教えてやる」

 

シキオウジロボについては黒札である俺とそのシキガミである黒雪とガイア連合から派遣された連合員しか詳細は聞かされていない・・・個人的には非殺傷&魔法禁止なら命蓮寺メンバー総出で掛かれば倒せると踏んでいたりするのだが。

 

「その時が来ないのを祈りましょう。あとは支部と活動するに当たって明確に階級というか役職を作りましたね」

「身内の内はあまりはっきり決めなくても良かったかもしれないが、外部と共同でやっていくとなると其処をちゃんとしないと双方面倒なことになるからな」

 

「聖にしかいなかった補佐役もそれぞれ付きましたしね」

景虎の言う通り幹部扱いだった四人は正式に命蓮寺の幹部となり"対悪魔・異界部隊隊長"ベルベットには補佐役として鮫肌竜、"対人・諜報部隊隊長"クルル・ツェペシの補佐役は井ノ上たきな、エキドナと皐月はそれぞれ"命蓮寺専属悪魔研究者"、"特殊事件・事案調査部隊隊長"に就任している。因みに俺は支部長、景虎は特別戦術顧問の肩書だ。

 

「しかし皐月は聖の補佐役も兼任している以上負担が多くならないか?」

 

「調査と補佐は昔から兼任していたので問題ありません。それに私には補佐役が二人付きますので」

「一人目が私だね。悪魔だが元々サポート目的で送られた訳だから補佐には適任さ。もう一人は元からの部下の結標だし」

もう一人の補佐役となった結標淡希は元からの皐月の部下だ。現地人には珍しいトラポートなどの転移系の異能を扱えるが、生来から自身を対象に含めた転移を行うと3%前後の確率で座標がズレるという欠陥を抱えている為自身に転移を使うのは最終手段なのだとか。

 

「彼女なら君を支えてくれるだろうさ、もっとも私の補佐役はガイア連合からの派遣だけどね」

「でも熱意はあるんだろう?」

 

「あ、はい!勉強させていただきます!」

返事を返したのは件のガイア連合の支部になるに当たり派遣された人員だ。最初は事務員だと思っていたが、ガイア連合でもまだ担い手が少ない悪魔合体の技術を学びたいと希望した黒札で名前はユリン・ルシェル。元々海外に暮らしていたが、悪魔が起こした事件に巻き込まれて両親が死去。彼女自身は覚醒したことで生き延びたらしく、転生者掲示板は前から利用していたのでそこ経由でガイア連合に保護されたらしい。未来予知系の異能が使えるそうだ。

 

「黒札だけど私の下でいいのかな?」

「大丈夫です。というよりあまり黒札を特別扱いしすぎる所はどうも苦手意識が・・・」

「あーなるほど。ここって別に実槻を特別扱いしてませんもんね。それも派遣先がここになった理由ですか」

「そういえばそうだな。俺はやり易いからいいけど」

 

他だと神様みたいに崇める者達もいるらしいが前世を爺まで生きた俺的には、煩わしいだけだ。もっともこうなっているのは県都防衛に専念していた命蓮寺が戦力的にある程度の余裕を持っていたことが大きいだろう・・・余裕が無かった場合どうなっていたのかは・・・想像するだけ野暮だな。

 

「かと言って軽視もしていないからな。実槻のシキガミでもある私的にも安心できる」

「色々援助してもらって置いて軽視するほど私達は愚かではありませんので」

「ふふ、過剰に持ち上げずけれど軽視もしない。他の支部の方々からは異端に映るでしょうが私はその考えを支持しますよ」

確かに俺がこの寺に援助している物は多い。支部としての設備は勿論命蓮寺代表者の聖と幹部四人にはゴールドカード、補佐役や一部実力者にはシルバーカード、その他構成員にはブロンズカードを与えたり、構成員の武装などもガイア連合産の装備に変更している者が殆どだが、支部になる前は俺が色々上と掛け合ったり、本部の倉庫に転がっていた物を融通した物だ。だがこれは彼ら彼女らに期待しての投資なのだ。

 

「お前らが生き残り力を付ければ俺達も楽になるから気にするな」

 

「・・・分かりました。恩は仕事でお返ししましょう」

「ここで身体で返すとか言わないから私達としても安心出来ます。まぁある意味身体なんですけどね、労働的な意味で」

偶に他の所に遠征に行くとかなりの確率でそういう状況になるが、景虎達は勿論聖達命蓮寺メンバーも協力してブロックしてくれているので幸いここまで被害には合っていない・・・中には無理やり夜這いしてくる所もあったので遠征するときはメンバー全員で大部屋で寝泊まりするようになったけど。

 

「私の身体その物にはここまでの援助をお返しするだけの価値はありませんので」

「おい、聖こいつやばいこと言ってるぞ!?」

 

「皐月さんは自分を卑下しがちな所が悪い所ですね」

「改めて情操教育が必要なレベルよね」

俺達がガヤガヤ言い合っている横で妙に居心地悪そうにしているベルベット。全くあのときの"発言"なんて気にしなきゃいいのに・・・仕方ない。

 

「そうだベルベット、ここ一ヵ月歯ごたえない奴ばかりで鈍っちゃいそうなんだ。この後修練場に付き合ってくれよ」

 

「っ!?・・・実槻、アンタは本当に・・・いえ、良いわ。こちらからも言いたいことがあったから」

急に修練場に誘われ一瞬驚かれるがこちらの思惑にすぐに気づき、呆れたような助かった様な表情を浮かべるベルベット。正直もうどうでも良いことだがケジメというのは必要だ。本人の心的な意味でもな?




読了ありがとうございます!支部が漸く動き出します。まだ終末に行くまで大分掛かりますけどね!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。