親友が英雄の転生者だった件について   作:電脳図書館

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第二十三話になります!しかし他の作品も続きを書かないと…モチベがある作品の方が筆が進んでしまって申し訳ないです。


命乞いの結末

「お慈悲を!お慈悲を下さい!!」

「まぁお前の【マリンカリン】は【魅了無効】の装備で防げたし、特に実害はなかったんだけど…(チラ」

 

「面倒ですし、私が始末を付けましょうか?」

「やれと言われればやるぞ?」

「俺を魔法も使って誘惑しようとしたからか、嫁さん(予定)達からえらい不評を買ってるんだよな」

 

俺がペレを要らないと言えば即座に始末してきそうな二人。まぁ待てが出来る分フルボッコにした時より頭は冷えているんだろうが、それでも怖い。

 

「ええっと、今の彼女がダメなのでしたら悪魔合体をするという手もあるのでは?」

「俺もそう提案したが、本人的にペレのまま強くなりたいそうでな」

 

聖なりの擁護も彼女の目的を考えると難しい所がある。

 

「そうなのですか?」

「じ、実はですね…」

 

【約一日前】

 

「やりました!とうとうレベル二桁!最初レベル3で顕現しちゃったときはどうなるかと思いましたがやってみるものですね!」

当時ようやっとレベル二桁になって調子に乗っていたんですよね~。え、どうして本土で顕現しなかったのか?実は私の本霊ってキラウェア火山にある巨大な霊石に封印されている状態なので寧ろ本土であるハワイとかだと分霊の顕現が難しいんですよ。だから姉妹都市に顕現したんです…超弱体化しちゃってましたけど。

 

「【マリンカリン】も使えるようになりましたし、もっと沢山男性を篭絡してMAGをゲット出来ます!そうすればいずれ封印も自力で解除してあの人に会いに行けます!」

あ、あの人っていうのは夫のカマプアアのことです。り、り、離婚してただろ!?あれはあの人の気の迷いですよ!絶対!・・・そう言っているのに性的なマッサージで稼いでいた理由?別に分霊なので其処ら辺は本霊は気にしてませんし、あくまでマッサージなので風俗みたいなことはしていませんよ?性欲を刺激するくらいで、寧ろ奥さんや恋人との夜の行為が盛り上がったと評判でしたから!それに淫魔とかでもないのに覚醒者以外にそんなことしたら加減できずに殺しちゃいますよ!

 

「さて、では早速…あ、この辺で見かけない方ですね。この町の人ではなさそうですし【マリンカリン】のテストに持ってこいです!」

曲がりなりにも姉妹都市の住人ということで色々自重していたところもあったのですが、他所の人間なら死ななきゃいいだろ的な考えをしちゃいまして…碌に相手を探りもせずに仕掛けちゃったんですよね。

 

「こんばんは、そこのお兄さん。良ければ私と素敵な一晩過ごしませんか?」

『ペレは【マリンカリン】を繰り出した!』

 

「ん?」

 

『しかし、実槻には効果が無いようだ(魅了無効装備)…』

 

「・・・あれ?」

「・・・」

 

『実槻は【アナライズ】を使用した!ペレのアナライズデータを手に入れた!氷結、雷属性が弱点だと判明した!』

 

「・・・」

「・・・」

 

『実槻は油断なく【マハジバブー】を繰り出した!ペレを緊縛状態にすることに成功した!』

 

「あ」

『ペレは緊縛状態の為行動が出来ない!』

 

「遺言を聞こう」

 

『実槻は【ジオンガ】を繰り出そうとしている!』

「待って!お願い、待って下さいいいいいい!!!」

『ペレは地面に這いつくばりながら全力で【命乞い】をした!』

 

【現在】

 

「という感じで事情を全部話して土下座して命乞いをして、如何にか即殺は回避したのです!」

「「「「「「「うわぁ・・・」」」」」」」

 

皆さん改めて引いて居られる。少し経ち一番始めに再起動したのは皐月だった。

 

「で、でも景虎さん達にフルボッコされたそうですが…誘惑したからですか?」

「それもありました。でも主な原因は見逃して貰った時に『ありがとうございます!!お礼と言ってはあれですが、分霊の私で良ければ仲魔兼恋人になりますよ!』とか言っちゃったせいですね☆」

「元々俺は分かれて行動していた景虎と黒雪と待ち合わせしていてな。タイミング悪くこいつがその発言をした時に待ち合わせ場所に二人が着いちゃったんだ」

 

戯言を言っているペレの後ろで般若みたいな表情をした二人は彼氏の俺から見ても怖かったです。

 

「な、なるほどね。でも実槻には怒らないの?」

「「え、実槻がそんな誘惑に乗る訳が無い(だろう)でしょう?」」

 

「うわ、魅了対策もあったのもあるんでしょうけどこの厚い信頼は一体って、そういえば前世は黒雪一筋だったんだっけ?」

「こいつの遺言のせいでな」

 

かつて黒雪を見送る際に『君が私以外の女性と一緒になると思うと、嫌なんだ!』的なことを長文で言われたので、未練なく逝けるように『分かった。少なくとも今世ではお前以外を愛さない…あ、家族愛とか友愛とかは別な?』的なことを言ってそれを死ぬまで守っただけだ。

 

「それに義理は果たしたと思って、今世じゃ普通に景虎と一緒になるつもりだったし普通普通」

 

「普通?これ普通なの?」

「あ、あの遺言は今でも申し訳なく思っているよ!恋人も作らないばかりか、風俗とかも一度も行かず前世では結局生涯童貞にしてしまったし…」

実際彼女がシキガミとして起動日の夜に謝罪して来たからな。もう終わったことだと許したけど。

 

「一生を掛けて亡くなった恋人を想い続け、今世で漸く結ばれる!素晴らしいラブロマンスですね!」

「それは同意しますが、良いこと言ってこの場を流そうとしても無駄ですからね?」

「ヒイイイ!!!」

ジャヒーの鋭い眼光がペレを射抜く。

 

「二人もそうだがジャヒー殿もペレ殿に良い感情を持っていないからね。二人に遠慮して自分は誘惑をしていない分の反動かな?」

「貴女は黙りなさい。マスター、早々にご判断を」

「おっとそうだった」

 

ジャヒーの言葉に頷きペレの処遇を命蓮寺メンバーにも聞いてみたが、実害がないならそちらで決めてOKとのことだ…ふむ。

 

「合体素材になりたくないなら何かこっちにメリットを示せるか?ナーガラジャが【アギラオ】、ジャヒーが【マリンカリン】を使えるからお前の役割が無いというか…【マハ・ラギ】も火力不足感あるし」

 

「う!?…い、一応【退魔結界】だけじゃなくて【温暖結界】【地脈制御能力】とかもありますから!!」

「なるほど、確かにメリットが無い訳では無いが…もう一声欲しいな」

 

「えっと、その私こう見えても勤勉なので教えていただければ色々お手伝い出来ます!」

「確かに地道にマッサージ業してたことやスキルの【猛勉強】が上位互換の【狂勉強】に置き換わってるから勤勉なのは分かるけど、戦力的にはなー。経験値を多く獲得出来るって言うのもレベル上限があるだろうし…」

 

ペレは大抵の作品では下級の地母神として登場するので、恐らくレベル上限が低いものになるだろう。拠点に置くことを考えると便利そうで、契約次第では封魔管を使わずにこの寺に常駐させること出来そうだが、彼女は強くなりたいそうだからこの手も使えないしなー。総合的に見ても嫁さん二人の機嫌をフォローしてまで手持ちに加える程のものが無さそうだなと思っていると

 

「うぐぐ…あ!ちょっと待って下さい!今、本霊から連絡が来ました!」

「え、マジで?」

 

「はい・・・はい…了解です!このチャンス掴んで見せます!!」

「ほう、これは面白いことになりそうだ」

悪魔研究者であるエキドナが興味深々な様子だ。本霊がわざわざ連絡を寄こすとは…何の用だろうか?

 

「で、何があったの?」

 

「はい!本霊が『今話題の黒札と契約してガイア連合と繫がりを作る機会を逃す訳にはいかない!こうなったら全つっぱです!』と連絡がありました」

「どうしようこの光景少し前に見たことあるぞ」

 

何でうちと関わる女神は毎回全賭けしてるんだ!と石油の女神となった彼女を思い浮かべながら目元を抑える。

 

「実は本霊は分霊の私をテストケースとして、ある程度上手く行ったら世界中の姉妹都市で同じことをやろうと考えていたそうなのですが」

「え、何それ初耳「私も本霊から今聞きました」えぇ…」

 

「その計画の為に用意していたMAGをこの私に全つっぱしてレベル上限を上げてくれるそうです!それとガイア連合と繫がりを作って頂いた暁には本霊復活後、神核の一部を分け与えて高位分霊にして下さるとか!」

封印を破る為とはいえ必死過ぎない?神核ってそんな安いもんだっけ?

 

「前者は兎も角後者はいいのか?こう、試練とか無くていいの?」

 

「封印を破って本霊復活が試練みたいなものだからOKとのことです!そちらに求めるのは私を強くして頂けることだけなのでお手間は極力取らせません!」

分霊である彼女が強くなれば、そこから本霊に流れるMAGの質や量が上がり封印を破りやすくなるそうだ。確かに実質育成するだけで高位分霊を確定で持てるのはデカいな。

 

「でも本霊復活したら元旦那とドンパチしない?」

 

「それは…無いとは言えませんが一般人や信者を巻き込むのはお互いに望まないはずですので場所は選ぶかと。疑う用でしたらガイア連合とそういう契約を本霊と結んでも良いので!」

「もし一般人に被害が広がったらこっちが責任持って潰しに行かなきゃいけないからそれはありがたいが…ふむ」

 

自分の心の中でデメリットとメリットを天秤に掛ける。幾ら見ず知らずとはいえ何の罪もない人達に迷惑を掛けてまで利益を得るつもりはない…あれ、でも一般人や信者を巻き込まないなら迷惑を被る奴って…。

 

「この条件だと迷惑を被るのは、ペレを納得させて離婚出来なかったカマプアアだけじゃん!よしゃ契約だ!」

 

「やった!!ありがとうございます!ありがとうございます!」

というか俺がここで契約しなかったらこの分霊のペレがやったことが、世界規模で起こるってことだからこの条件だと天秤に掛けるまでも無かったわ!

 

「「「「「「「「「あ、良いんだ・・・」」」」」」」」」

 

「基本的に非が無い、あってもどうしようもない場合だったら配慮しますが、そうじゃ無ければ容赦ないですよ実槻は」

「前世からそのスタンスは変わらないからな。弱きを助け強きを挫くとよく言うが彼の場合弱き者の主張が正しければ最後まで味方をするが、間違っていたならどれだけ乞われても助けないし、寧ろ強きが正しかった場合普通にそちらの味方をする程だ」

「相手を納得させて離婚出来なかった奴が悪い。浮気も良くしてたようだし…まぁそれでも纏めて面倒を見る甲斐性があったのなら違っただろうがな。男として責任を取らなかったバチってことだ」

 

その後ガイア連合と繫がりを作り、時間は掛かったがペレは復活を果たし、かの豚神を追い詰めることになるのだが…彼の分霊クラスになってしまった黒札は不憫である。

 

それでもペレの転生者である婚約者に筋を通している間は、実槻が分霊ペレを通して本霊ペレを抑えてくれるだろう…え、浮気や本人が無理やり破局させたら?それはその黒札の責任です。

 

「改めまして、私は地母神 ペレ。コンゴトモヨロシクです!」

とはいえそれは少し未来の話、まだまだ終末は訪れない。




読了ありがとうございます!前世から生粋のNEUTRAL/NEUTRALな主人公でした。それと作中BBというかペレが不憫ですが、別に嫌いなキャラとかではなく寧ろ好きなキャラの一人です!ただちょっと泣く姿が一番好きってだけで!いやー奏章Ⅲはそういう意味でも最高でしたね!
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