親友が英雄の転生者だった件について   作:電脳図書館

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第三十七話になります!三次主人公の皆さんはチートしまくってるので、このくらいならまでならええやろと終末にもなってないのに設定を盛っていく作者。


見鬼の翁

「見ただけだと!?そ・・・そのようなことが信じられるか!」

「信じるも信じないもそっちの勝手だが、喚いてる間に斬るだけだ」

 

事前に看破したお陰で『こんにちは、死ね!』が出来たのは行幸だった。その代わり美九達が凄く困惑しているが説明は後!今は目の前の相手に集中させて貰おう。

 

「あ、待って下さい美九ちゃんのお兄さん!こいつの部下が会場周りに潜伏しているはずです。だから今あいつに危害を加えたら!」

「あんたはこのユニットのリーダーのカナメさんか」

 

カナメさん含めた『ワルキューレ』のメンバーを初めて生で見たが、なるほど全員別嬪さんだな。おまけに歌も上手くて、ダンスも出来るとか本人達の努力も大きいが天から与えられた才能って恐ろしいな。

 

「そ、そうです!彼らとて私が倒されればそれを感知し、玉砕覚悟でこの町に被害を齎すでしょう…当然この会場にも部下を紛れ込ませています。さぁこの状況で私を倒せ「その潜伏場所って万代島フェリーターミナル、柳都大橋、万国橋か?」…は?」

「その様子予想通り当たりか」

 

「当たりって、潜伏場所分かってたの?というか何で部下がいるって」

「そんなのどう考えても規模的に単独犯じゃないからな。少なくとも人間の部下、目の前の奴の格的に天使の部下もいると考えた」

 

俺が挙げた場所がドンピシャらしく唖然とする天使。その様子を見て緑髪のワルキューレメンバー…確かレイナと言ったか、彼女が驚いたようにこちらを見る。

 

「挙げた場所は、この三か所を抑えれば会場である朱鷺メッセの監視や逃亡の妨害には都合がいいからだ。柳都大橋は大橋というだけあって監視を置けば陸路に相手の逃走経路の大部分をカバーできる。ただここは信濃川と隣接しているからこの会場奥のフェリーターミナルにも監視の配置の必要がある。ついでにそこからなら駐車場の監視も出来るしな。そして万国橋は建物を利用して回り道をすれば柳都大橋の監視に気づかれず陸路で逃走可能な数少ないルート、そして飛行可能な天使なら位置的に他の潜伏地点に素早く援軍に行くことも可能、レベルを考慮しない場合一番多く天使が配置されてるのはここだろうな」

 

まぁ本当はもっと都合のいい位置取りや逃走ルートもあるが、天使側もワルキューレ達もここの土地勘が無い以上こんなところか、ずっと前から潜伏している可能性もあるがそうすると俺達の監視網に掛かる可能性が高いし。

 

「えーともしかして地図とか全部覚えてるの?」

「お兄ちゃん記憶力が化け物染みてて基本一度見たものは忘れないもんね」

「えぇ…」

「記憶するって言ってもPCのフォルダにデータを保管している感覚だからものによっては、データを取り出す前に少し掛かったりするがな…という訳だ。言うまでもないだろうが既に各地点には命蓮寺の部隊を派遣済み、正確には一つは部隊じゃなくて二人だがまぁ問題ないだろう」

 

「あ、バス降りたあとメール送ってたけどあれ指示だったんだ!?」

「それって会場に着くまでのバスの中でここまでの推理と作戦を立案したってことじゃ…それはそうと二人って流石にそれは無茶だと思うのだけど」

美雲さんが心配しているが問題なし、なんせ二人は本部からこっちに来ている黒札だしな。

 

「実力なら問題ない。それに"借金出向組”としたらその方が稼げるしな」

 

「「「「「「「借金出向組?」」」」」」」

 

【同時刻:万国橋】

 

「うわ、本当に天使共がいるわね。稼げそうで何よりだわ!」

【達人 星噛絶奈 Lv27】

 

「今回の依頼出来高制で報酬が上がるものね。特に天使はレベル×100マッカのレートだから美味しいわ」

【達人 野曽木蓮 Lv26】

 

「現金にも変えられるしね、1マッカ100円として考えるとレベル20の奴を倒せば2000マッカもしくは20万…景気が良くて何よりよ。その代わり一体でも逃したら依頼失敗な上罰金だけど」

天使達が会場を監視する地点を見下ろす場所で、今回の依頼について話しているのは本部からの借金出向組の修羅勢である星噛絶奈と野曽木蓮。借金出向組とは全員黒札であり以前実槻が請け負った星祭神社倉庫悪魔発生事件の成功報酬を直ぐに払えないだけではなく長期的に払うまで時間が掛かるメンツを一時的に新潟支部に出向させ、報酬は高いが面倒な手合いの依頼を回し、今回の様な緊急事態では傭兵の様に動かすことの出来る者達のことだ。

 

メンツは時々変わるが、皆一様に命蓮寺の敷地内にある新潟支部に部屋を借りて寝泊まりしている。

 

「今回は町に被害を出さないことが主目的、金に目がくらんだらお仕置きも仕方ないわ」

「それはそうね。実槻の旦那がキレた所は見たことないけどああ言う人ってキレたときが怖いし!他のポイントには命蓮寺の部隊が行っているんでしょう?」

「ええ、特殊事件・事案調査部隊は万代島フェリーターミナル、対悪魔・異界部隊は柳都大橋、対人・諜報部隊は会場の守りに付く予定ね」

こんな割り振りになったのは

 

・万代島フェリーターミナルは会場の奥にある為結標の【トラポート】を用いないと会場の敵にバレる。

・対悪魔・異界部隊は色々派手で、狭い場所での戦いは苦手なので一番場所の広さがある柳都大橋が最適。

・対人・諜報部隊は恐らく会場で監視しているのは人間の割合が高そうなのと非番を良いことにライブに来ていた千束がいたので丁度いいから。

 

という理由である。なお非番でも仕事を振られた千束は泣いた。

 

「ここが一番天使が多いっぽいからここで良かったけど多分意図的よね?」

「でしょうね、普段の依頼も確かに面倒だけどこっちの適正に合わせて回してくれているように見えるし。本当実槻様はそういう所は甘いんだから」

「旦那が最初『あくまで金策の為の依頼』って念押ししてたし、練度の向上とかは各自がそれぞれでやっとかないと変な癖が付いちゃうから注意する必要はあるけど…いや、本当毎度毎度美味しいし」

「一応支部的には黒字になっているそうだけど、辛うじてでしょうし殆ど慈善事業ね。その代わり出向許可出してるメンツはかなり厳選しているらしいわ」

実際彼女達を含めても現在出向しているのは10人にも満たない。甘い甘い言われているが、実槻の査定は意外と厳しいのだ。

 

「ってこうしておしゃべりしている間に天使達の動きが変わったわね」

「見た所会場の異変に気付いたようね。実槻様の予想通りに」

天使の動きが変わるのを合図に絶奈は両手の黒色の皮手袋、木蓮は二丁拳銃の具合を確かめる。これらは彼女達の武器であり武器型シキガミでもある。

 

「本当恐ろしいわ。確か前世で親族や鑑定業界に知れ渡ってた二つ名もあるんだっけ?」

「黒雪さんから聞いた話だけど"見鬼の翁"って呼ばれていたそうよ。老いた身でも鑑定士としての技量は欠片も落ちなかったどころか死ぬまで研鑽を続けていたみたい」

「それが若い身体と地の利、派手にドンパチ出来る戦闘能力、部隊単位の戦力まで持ったらここまでやれるってことね。本当敵さんには同情するけど」

「こっちにも戦う理由(借金)があるから」

戦闘準備を終えると二人は合図も無しに同時に天使達の場所に飛び降る形で突撃する。

 

「「大人しく私達の糧になりなさい鳥畜生共!!!!」」

 

奇襲もあってか10分と立たずにこの地点の天使達は全滅することになるのだった。

 

 

 

 

「あ、そうそう黒雪と言えばなんであの子今回動いてないの?景虎ちゃんもそうみたいだけど」

「えっと指示が書かれたメールの最後の方に『ただし、黒雪、景虎の両名は不参加。大規模な戦闘なら兎も角今回は部隊即応速度が命の本作戦に置いてその手の訓練をしていない二人では足を引っ張りかねないというか"邪魔"なので聖と共に命蓮寺と支部の防衛の為に待機。暴走の可能性も考え情報の共有も作戦終了後とする』ってあるわね」

「ま、曲がりなりにも自分の専用シキガミと恋人をここまでバッサリ言うのね。というか他の所は兎も角ここは私達二人だけで部隊も何もないしここに回せばよかったのに」

「…つまり貴女は今回の稼ぎは要らないってこと?」

「と思ったけど流石旦那名采配ね!!そこに痺れる憧れる!」

 

事情はあるにせよ借金出向組と言われるだけあり現金な奴等であった。




読了ありがとうございます!以前の借金組の件で「他人のキャラに勝手に借金させるのが怖いのならオリジナルの修羅勢を出せばええやんけ!」と思ったので出しました。

本編で書かれなかった設定

星噛絶奈
自称17歳の女性でコテハンは星噛ネキ。戦闘スタイルは超近距離での格闘戦闘。
自分が紅のキャラと同じ容姿、名前に転生したと知ると原作同様アウトローな商売を夢見て企業するが、所詮は中身が『俺ら』なだけあって妙な善性を抑えられるず、商売のノウハウも無かったので経営破綻し会社を潰してしまったがネットで星霊神社のことを知り、一発逆転を狙い覚醒修行を行い無事覚醒、倒産による借金返済と再び企業する為の開業資金を貯めていたところで件の事件が起こり、危機的状況に陥るが、実槻に今回の出向話を聞かされ飛びついたと共に彼から商売についても教わることとなる。授業料は将来商売方面で稼いだら返せと現状払ってはいないが敬意を込めて旦那と呼ぶようになる・・・最初は師匠と呼ぼうとしたが「俺の場合師匠と弟子ってのは鑑定士と商売のノウハウを伝授した者と伝授された関係の者だけだ」という割と重い理由で断られた。

野曽木蓮
19歳の女性でコテハンは掃除人ネキ(読みはスイーパーネキ)。戦闘スタイルは近距離での二丁拳銃による射撃。
絶奈と違い自分の容姿と名前がとあるゲームの主人公と同じであることは知らずにガイア連合に所属していたが、それを知っていた悪質な黒札にあの手この手で多額の借金を背負わされ、原作同様AV撮影を強制されたが撮影開始日より前に件の事件が起こり、借金の返済を待ってもらうよう実槻に頼み込んだときに発覚し、内心ブチ切れた実槻の本気の捜査で一日立たずに違反行為の証拠付きで陥れた黒札は拘束され本部に突き出された。以上のことでその件の借金は無効になったが、すでに払った分は使われており、シキガミ以外ほぼ無一文に近い状態になった彼女に同情した実槻に出向の話を持ち出され即座に乗った。自分のモデルを知らなかった故か原作の彼女より性格は丸くなっており、恩人の実槻に様付けをしたり身内に甘い部分がある(それ故に騙されてしまったのだが)。

因みに二人の専用シキガミが武器型シキガミなのは金は借金もあり、あまり掛けられないが中途半端な性能だと命を預けるのに不安だったので、人型に比べて安価でそれでもまともに戦える性能を出せる武器型シキガミにしたからだそうな。実力は並みの修羅勢よりは強いがグラ爺レベルには負け越すレベル。

借金出向組は基本は本部と新潟支部を行ったり来たりしていますが、将来的に半終末までに何人か正式に新潟支部に転属するものが出て来る予定で二人はその中に入ります。
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