親友が英雄の転生者だった件について   作:電脳図書館

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第四十話になります!四十話になっても半終末のはの文字すら見えてないってマジかよ。


無法には無法を

会場である朱鷺メッセに全国から膨大な数の生体MAGが天使を通して地下の魔法陣に注ぎ込まれ続けて数分が経とうとしていた。幾ら大半を魔法陣に注ぎ込んでいるとはいえ、パワー程度の霊基では通常これほど大量の生体MAGを受け止められず破裂するのが落ちだが、この個体はキツそうにしつつも受け止められているので流石は大天使を本霊に持つだけはあるだろう。

 

「負担にも大分慣れて来ましたね。さて、あの黒札のことです恐らくこの数分で何らかの策を立てているでしょうが、いずれにせよ問題ありません。会場内の同志や信者達は倒されるか、捕らわれたでしょうがここは既に異界ですからすでに悪魔が沸いています。まぁ私が異界化させるときに調整しているので天界の同志達限定ですがね・・・ふむ、いっそ儀式の後はここを天使の拠点にするのもいいかもしれません」

黒札である実槻を警戒しつつも儀式後のことも考え始める天使。油断に思えるかも知れないが、人間の会社で言う所のプロジェクトリーダーがプロジェクトを立ち上げるだけ立ち上げて実行後の展望なんて知らねなんてやったら碌でもないことにしかならないので仕方がないことなのだ。

 

それに天使だって守りを怠っているという訳では無い。このアリーナに入るのに先程言っていた沸いた天使達の他にも今日までに準備して来た複数の結界が侵入を阻み、その中には転移系の魔法・スキル用のものも存在する。それに最悪侵入されても儀式が完了までこの会場から出られないが、普通に戦闘は可能なのだ。寧ろある程度天使に還元されるMAGで強化されていたり、戦闘した方が吸収したMAGも使えるし、楽にもなるなどいっそ来てくれても良いとすら思っている。

 

「ふふ、結界があるので例え破壊されて侵入されても結界に干渉した時点で察知出来ますので先程の様な不意打ちは通用しませんし、魔法陣にはどうしても出てしまう余剰MAGを異界の防壁に転用する機能もありますので異界外からの増援は少なくとも儀式中は望めません。それどころか異界で降臨した同志達が異界外に進出するでしょうね・・・くく、さぁどうしますか黒札!この事態にどう対処なさるのか!!」

 

 

 

「そりゃ勿論この拳で対処するが?」

「え?」

「取り合えず食らって置け!!!」

「があああああーーー!?!?二度同じ無様を晒すか!!」

いつの前にかすぐ近くにいた実槻に再び拳を喰らう天使。だが強化されたのは伊達ではなく壁に激突する前に体勢を整え着地する。

 

「い、一度ならず二度も顔面を殴るとは・・・ですが、なぜです!?結界が壊されていないどころか干渉すらされていない、転移系の能力も対策していた以上他に私に察知されずにここに来ることなど出来ないはず!!」

「抜け道というのは何処にもあるものだ。もっともお前に教える義理は無いがな」

 

そう言いつつ横目で中継カメラを確認する実槻。そして事前の打ち合わせの通り芝居掛った口調で口上を述べる。

 

「我が名は暗黒騎士キバ!愚かな天使に引導を渡す!!」

【数分前】

 

「とまぁ相手はそれなりに準備して来たみたいだな」

 

「というか町中に天使が出て行くとかやばいじゃん!」

「本丸を叩くにしても時間が掛かりそうね」

【霊視】で天使・・・パワーの元にたどり着くまでに障害になるものは看破したものの時間が掛かることに違いはない。まぁそれでも手段を選ばなくていいならやりようはある。

 

「安心しろ天使達も馬鹿じゃない、こちらにも戦力があることを知っている以上ある程度数が揃ってから外に出るはずだ。各拠点を抑えている部隊から何人かは出せるだろうがそう多くはないのを考えると・・・猶予は20分程か。ならあいつらに処理させるか、アリーナに行ったら中継でバレるだろうし、それくらいまでが抑えて置ける限界だろう」

 

「あいつら?」

「ん、こっちの話だから気にすんな。外に出る天使達には別途対処する当てがあるってだけだ。会場内に残る奴等は対人・諜報部隊だけだと厳しいだろうから護衛のジャヒー以外の仲魔を援軍に向かわせよう」

 

懐から二本の封魔管を取り出す。本来封魔管は超一流が使っても二体制御が精いっぱいな代物なので、原作に出て来る悪魔召喚プログラムよりその点では劣っている・・・しかしアナログ故の強味もまた持ち合わせていたりするのだ。

 

「来いナーガラジャ、ペレ!」

 

「ほう、三体召喚・・・ということは特殊召喚かな盟友?」

「教えてくれたショタオジさんから『念の為教えて置くけどあんまり使わないでね?』と釘を刺されたのに習得して一週間も経たずに早速躊躇いなく使うなんて流石はセンパイです!」

「使えるものは使わないと。というか毎度思うが何で俺の事センパイって呼ぶの?」

 

「仲魔内では可愛い妹分ポジを狙ってますので!」

「なるほど」

 

特殊召喚とはショタオジから教えられた召喚方法でサマナーと仲魔双方の同意があって可能となる召喚方法だ。概要自体は簡単で召喚の際に何らかの条件付けの契約をするのだが、俺の場合は仲魔に対価を払って制御が甘くなっても言うことを聞いてもらう感じだ。因みにすでに召喚済みの仲魔にもこの契約は適応される。

 

「という訳でお前ら俺に何をして欲しいか言え、時間ないから早くね?」

 

「ではすでに召喚済みの私から。近所で激辛カレーの大食いチャレンジが近く行われるらしいので一緒に行きましょう」

「辛いもの好きだし、カレーは好物だから全然いいぞ」

 

「余の一番の望みは元の姿に戻ることだが他にあるかと言われると・・・ああ、いやそう言えば余の本霊の同僚から盟友を紹介してくれとせっつかれているのだが構わないだろうか?今のGPだと向こうから派遣した分霊越しの対面になるであろうが」

「悪魔であろうとコネはある方がいいし、お前が紹介するなら危害加えそうな奴でも無さそうだからええで。事件後にスケジュール調整するか」

 

「私は終末前に一度で良いのでハワイに来ていただければ!本霊に挨拶して欲しいです!こっちも霊石越しですけど!」

「お、いいじゃん!終末前で良いんだろ?なら行きやすいうちに行きたいから来年の夏休みに観光ついでに皆で行くか!!」

 

ショタオジに提示してくる対価はよく吟味してね!とか言われたりもしたが、特にデメリットあるように思えなかったので即決してしまった・・・時間が無いので仕方ない、本当に仕方ない。

 

「良く分からないけど「あれだよ特別手当てみたいなもんだよ」な、なるほど。それでアリーナにはどう侵入するの?」

「馬を使う」

 

「馬ですか?」

「ああ、魔界すら駆ける馬をな」

 

結界が邪魔ならそれを迂回する抜け道を行けば良いだけの話である。

 

 

 

「あ、あとお前も協力して貰うからな美九」

 

「え、私も?」

何か無茶ぶりされそうな予感がした美九なのであった。




読了ありがとうございます!最後のは次回詳しく書きますが牙狼原作知ってる人なら思いつく設定かと。
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