親友が英雄の転生者だった件について   作:電脳図書館

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第四十二話になります!モンハン楽しい


作戦開始

そんなこんなで無事にアリーナに突入することが出来た実槻だったが、作戦はここからが本番である。

 

「我が名は暗黒騎士キバ!愚かな天使に引導を渡す!!」

「・・・妙に芝居がかっているのが気になりますがまぁいいでしょう。ここで私を倒して儀式をご破算にするつもりですか?」

「まさか。ただ貴様を倒すだけでは膨大なエネルギーがコントロールを失い暴走し、ここら一帯を吹き飛ばすのが落ちだ。だから・・・歌には歌で対抗させて貰おう。歌姫よ!出番だ!」

 

「歌姫?」

アリーナのステージの一角にライトが集中する。その場所にはいつの間にかステージ衣装に身を包んだ美九が立っていた。作戦の第二段階である。

 

2.ファン達の誘導

 

「はーい☆皆、今日はワルキューレのライブに来てくれてありがとう!知っている人はこんにちは!知らない人は初めまして!ワルキューレのファン兼アイドルの誘宵美九です!なぜ私がここにいるか気になりますよね?実は今ワルキューレの皆さんはあの天使さんのせいで体調を崩しちゃっています!」

「な!?何故彼女がここに!」

笑顔だけでは無く、プンプンと怒ったような表情と仕草を愛らしく出来るのは一種の才能と言える。

 

「このままじゃライブが中止になってしまうかも!?・・・しかし!私の推しでもあるワルキューレのライブを台無しにされるとかそんなナンセンスなことはさせません!なので知り合いの騎士様に協力して貰ってお助けに来ましたよ!」

「え、貴方達は知り合いでは無く親「安心するがいい皆の者!悪しき天使をうち滅ぼせば、必ず戦乙女達の歌声は戻る!それまでは歌姫がこの場を繋ごう!」ちょ!?」

天使の発言に被せる様に実槻いや、暗黒騎士の言葉と美九の持ち歌の伴奏が流れ出す。

 

「~~~♪」

アリーナ中に澄んだ声が響き渡っていく。マイクがあるとはいえたった一人で会場中のファンが歌う聖歌に負けていない、寧ろ塗り潰すような歌声だ。

 

「ライトの操作や伴奏が流れたことから設備関係を押さえているものがいる・・・まだ仲間がいますね?」

「答える道理はない」

 

「そうですか。しかし、覚醒もしていない人間一人の歌声で約1万人の歌声と伍するとは…ですがこれに何の意味が?」

確かにこのアリーナにいるファン達の歌声と一人で張り合える美九は凄い。だがそれだけでは儀式を止めるに至らない…しかし天使は一つ失念していた。

 

「ならば耳を澄ませてみるといい。聞こえるはずだ貴様にも」

 

「耳を?変わらずファン達の聖歌と誘宵美九の持ち歌の歌声しか…いや、誘宵美九の歌に明らかに彼女ではない者の歌声が混じっている!?」

「そう、あくまでファン達が施されたのは洗脳では無く高揚からの酩酊状態。ならば正気に戻せずとも別の方向に誘導することは可能!」

 

「生体MAGの流れが…!」

アリーナ内にいるファン達の三割程が美九の歌に感化され、彼女の歌を歌い始めている。それは当然天使に送られる生体MAGの流れにも影響を与える。そして作戦の第三段階

 

3.敵のコントロールから外れた生体MAGの処理

 

「流石に(スタンプ)がある以上このアリーナに送られる生体MAG自体は止められない。だが聖歌を歌うことを前提としている術式では歌姫に感化された者達の生体MAGは貴様には届かん!もっともそれだけでは行き場を失った三割の生体MAGのエネルギーは暴走するだろう。なので俺が喰らおう!【ソウルドレイン】」

 

「【ソウルドレイン】でこちらのコントロールを外れた生体MAGを吸収しているのですか!?今代の暗黒騎士は無茶をしますね」

「流石に元が大天使なだけはあって暗黒騎士は知っていたか」

 

「・・・これも因果ですかね。それはそうと鎧の許容上限はどうするおつもりで?」

天使がどこか懐かしむように苦笑をしつつ鎧が吸収できるMAGにも上限があることを指摘する。

 

「分かっているアドミニストレータ、吸収のバイパスの半分を俺に繋げ!」

 

『いいけどそれでもあまり時間は掛けられないわよ?』

 

「中々負担が来るな…ああ、使わなければなそうだろうさ!」

「そう来ますか!」

吸収のバイパスを自分にも繋ぎ生体MAGの流れを二分割にするとキバの剣である黒炎剣にそれらを乗せて一閃。天使は盾を使い防ぐが大きく後退する。暗黒騎士は攻撃や仲魔へのMAG配給にこの生体MAGを使い常に消費して補填することで上限の問題を解決するつもりなのだ。

 

「これでは計画の遅延は免れないか、だが所詮は三割!このアリーナのファン達は言わば全国のファン達の縮図!つまり全国のファン達も貴方達に靡いたのも三割程度言うこと。予定よりも多少儀式完了まで時間は掛かりますがそれまでにファン達全員を誘宵美九の歌に取り込むことが出来ますか?ましてや貴方のその無茶な生体MAG運用は吸収する量が多いほど身体の負担が増すはず。果たしていつまで持つか見ものですね!もっともただ黙って見ているつもりもありませんが!」

「問題ない。歌姫がファン達を魅了しきるまで持たせればいいだけの話だ。貴様の妨害からな!」

天使の剣が美九の身に迫るが暗黒騎士の剣がそれを打ち払う。両名は理解していたこの戦いの互いの勝利条件を。

 

天使側は儀式を完了させる為にファンを取り込まれる恐れのある美九の排除。

暗黒騎士側は美九の守護と自身の身体を最後まで持たせること。

 

ただし、暗黒騎士は残り六割の生体MAGが暴走する為天使を先に撃破することは出来ず、天使側もファン達が必要な以上彼らに危害を加えたり人質には出来ない。酩酊状態にしただけなのだから同じファンが血を流せばあっという間に酩酊状態など吹き飛んでしまう。ステージ上ならライブの演出扱いに誘導も出来たが客席は流石にそうもいかない。双方縛りがある中での戦いになるだろう。

 

「(本来なら美九よりもワルキューレが歌った方が効果はあったが、仕方がない)」

 

元々ライゴウには最大で二人乗りしか出来ないことに加えて他にも問題があった。

 

『その作戦なら私達の方が影響力が高いと思うわ。確かに5人とソロじゃ立ち回りとかは変わるけど皆ソロの練習もしてきている。だから美九ちゃんじゃなくて私達に『その足でか?』え?』

実際作戦説明の時にカナメからそう提案があったのだが、そういう彼女と他のメンバーの足は震えていた。

 

『な、なんで…』

『異界化の影響が出始めたか。もっとも一般人ならアリーナ見たいな結界が無いととっくに倒れているからやっぱ霊能方面での才能もあるよお前ら。覚醒していなくても生体MAGの量が愚者の中でも多いしな』

 

『実槻さんは良いとして同じ一般人の美九は平気そうだけど』

『簡単だ。こいつはお前らよりも才能があるからだ』

 

黒札の親族は総じて霊能の才能が高い傾向にある。それは黒札程の高い霊能の持ち主が生まれたことの逆説的な強化と言われているが、それは美九も例外では無かったのだ。

 

「(まぁこれが最善手である以上やるしかない…今はな?)」

 

内心ほくそ笑みながら天使に対峙する暗黒騎士なのであった。

 

 

 

 

【おまけ】

 

「なるほど、それで私の中から出て来たんですねお二人さん」

「そうそう、すまんな勝手に心の中通って来て」

 

「心の中ってどんな感じだったんです?」

「今回の場合俺を受け入れている度合だからな。お前の場合は何回か分かれ道があっただけだけど」

 

「へー、あれ私でそのレベルなら美九ちゃんは?」

「一本道」

 

「ア、ハイ」

 

 

「あ、あとこれあいつのCD。歌い出すときに音響設備から流しといてくれ。あ、ライトとかも動かすのよろしくね、マニュアルなら設備の所にそれぞれあるはずだから」

 

「・・・へ?」

裏で必死こいてマニュアル見ながら頑張っている千束がいたりするのでした。




読了ありがとうございます!艦これイベント、fgoイベント、モンハンで時間が足りないっぴ!!
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