親友が英雄の転生者だった件について   作:電脳図書館

5 / 77
第五話になります!キャラを他作品に出して頂いてモチベが上がったので年内にもう一本書き上げたぜ!!


星霊神社にて

ネットの掲示板でガイア連合のことを知ってから数日と経たず俺は、彼らの本部がある星霊神社に向かった。学校は転生者であっても黒札、即ち『俺ら』ではない為神社について行けない景虎に数日病欠にして置いてくれと頼んである。

 

そんな訳で前世以来の一人旅・・・ということにはならずビフロンスも連れて来ている。護衛も兼ねているが、悪魔と契約したという話にガイア連合の盟主であるショタオジが食いつき、俺の安全の為に一度連れてきて欲しいと頼まれたからだったりする。

まぁ幸いなことに悪魔は一般人には見えないので、新幹線代は一人分で済んだ。

 

「おお、ここが!」

 

「ほう、この神社の境内はもはや一種の異界に等しいほどMAGが溢れている。更にここまで霊地が整っているとは・・・神主殿の力量が推し量れるというものだ」

「なんかここにいるだけで活力が湧いて来るな!」

 

『周囲のMAGが現代と思えないほど活性化している。それこそ神代レベルに・・・』

 

掲示板で教えられた案内の通りに向かうと、前世でも見たことが無いレベルの立派な神社が現れる。ビフロンスも感心するほどだ。掲示板でも言われていたように「俺たち」の中でも別格の存在なのだろう。

そんな糞忙しそうな人に時間を作って貰って会うとかちょっと申し訳なくなるが、どんな様なのだろうか?

 

【本殿】

 

「うわ、やっぱりめっちゃ雑な契約してる!!」

「あ、やっぱり?」

 

「ふふ」

挨拶もそこそこに早速ショタオジから早速ビフロンスとの口約束契約についてツッコミを入れられた。

契約自体は言霊的なあれで結べているらしいが条件がゆるゆるらしい。

 

「掲示板で予想はしてたけど相当ガバい契約だよこれ」

「そんなに?」

 

「分かりやすいのだと契約者である君を傷つけることは出来ないけど、他の人なら君の親しい人だろうと許可なく虐殺出来ちゃうことかな。あと契約している君よりレベル高いし!」

「まぁそれは、うん」

 

俺のレベルはレギオンを倒したことで18にまで上がっているのだがビフロンスのレベルは20と2レベルほど上回れている。因みに景虎はレベル16にまで上がっている。

 

「MAG結晶取り込む前は一番下だったんだけどな。まぁ手綱を握れるかどうか以前に契約的にはあくまで俺だけは害さないだけ、と・・・特にそう言った様子は無かったけどやろうと思えばやれたのか?」

 

「無論やれたかどうかと言われたらやれたとも。しかし我が盟友の不評を買うのは余としても避けたい事柄だ」

「お前的にはそうだろうな」

 

ショタオジが危惧していたことを本人に聞いて見るとすました顔で認めたが、俺の不評を買うのは避けたいようだ。それで契約を切られたらコカベルに戻る道が大きく遠のくので分からない話ではない。

 

「確か元の姿はコカベルだっけ?原作じゃ名前だけだったアレ」

「うん、キャロルJのアレね」

 

「それに戻れるように手伝うって一応悪魔側に利益ある契約だから悪さしていないみたいだけど、ガイア連合に属する以上、あと同じ転生者仲間として心配だから更に契約で縛って貰うよ。やり方は教えるからさ」

「数日間で修得出来るといいんだがな。あ、あと装備やシキガミの相談があるんだけど」

 

「シキガミは兎も角装備なら直ぐ用意出来るけど、それ君の相方の分もだろ?」

 

「勿論」

 

俺達のように霊能装備一切なしで異界攻略をするなど、各地にある現地民の霊能組織は勿論、圧倒的な才能を持つという転生者の霊能組織であるガイア連合ですら正気の沙汰では無いらしい。

実際俺達が攻略できたのはまだ異界が出来たてでボス以外の悪魔のレベルが低かったことと、異界内の悪魔が状態異常系スキル、呪殺系の魔法を持っていなかったことが大きい。

 

ボスのレギオンこそ【ムド】を扱えたが、景虎にも言った通り俺が幸運にも【マカジャマ】を修得することができ、封殺出来たから問題なく倒せたようなものだ。だがこれからもこの業界に関わる以上、悪魔にも通用する武器・防具は必須だ。特に防具は耐性にも関わるので早めに揃えて置きたい。

 

「やっぱあいつが『俺ら』の転生者ではない・・・悪魔の転生体ってのが気になります?」

 

「まぁねぇ。彼女に宿る上杉謙信が軍神、英傑どちら側の存在でも一応元人間だからまだマシではあるんだけど紐付きなのは変わらないから・・・でも彼女の分の装備も無いと相対的に君の生存率も下がるだろうし・・・認めるしかないかー!」

「悪いなショタオジ」

 

という訳で取り敢えず俺と景虎の装備も作って貰えることになった。

 

「次はシキガミだっけ。イメージは決まってる?」

 

「俺達のPTに足りない要素を考えるとタンクかヒーラーなんだけど」

 

俺達それぞれが持てるという専用シキガミ、自由度が高く同レベル帯の悪魔よりも強いらしい。

悪魔召喚プログラムなどが無い以上戦力を大きく増強出来る専用シキガミは是非とも確保したい所なのだが・・・。

 

「その二つならPT編成的にヒーラー?」

 

「そうなんだけど自由度が高い専用シキガミをヒーラーにするのは勿体ない気がしてさ」

 

「前衛は余と親友殿だが生憎どちらも耐久が高いとは言えないからな」

「いやでもヒーラーは必要でしょ」

 

「うん、だからそれはアガシオンにやって貰おうかなと。多少のバフやデバフ解除などもあればいいなと」

 

ヒーラー問題は最近販売が始まったアガシオンに任せようと考えていた。シキガミほど強くはなく、自由度は低いがヒーラーに特化させれば多少ポテンシャルが低くても問題無く運用できるはずだ。

 

「なるほど、確かに特化させればヒーラーにするのは問題無いけど資金的に大丈夫?シキガミは最初の一体は無料(課金あり)だけどアガシオンはちゃんとお金取るよ?」

 

「一応以前の異界で得たマッカと素材はあるが、それほど余裕は無いぞ?かと言って貰った装備でここの修行異界に潜れば親友殿から文句を言われると思うのだが?」

「抜け駆けするとは酷いです!」とか言う光景が目に浮かぶ。

 

「分かってるよ。だからここの事務の一部署でバイトさせて貰うんだよ、専用シキガミを回してもらうのも仕事した方が早まるだろうしな」

 

「事務かー、まだ未覚醒の『俺たち』で定員がいっぱいなんだよね」

何でも修業したくないけどガイア連合の保護を受けたい者達の応募が殺到しているとのことだ。中には勿論ちゃんとやってくれている人達もいるのだろうけど。

 

「因みに希望部署は?」

 

「修行異界から持ち帰った悪魔素材の鑑定、買い取りをする鑑定班」

 

「む、あそこは専門技能みたいな所があるから定員はまだあるけど素人は流石に・・・」

「前世の前職は俺の代で五代続く骨董屋の店主兼プロの鑑定士です。修業時代も含めれば、七十年のキャリアと先祖伝来の鑑定、経営のノウハウを持っていて鑑定班の皆さんにそれらの知識や技術と言ったノウハウを伝授することも可能だがどうする?」

 

「採用!」

「よっし!」

 

「一瞬で手の平を返したな」

俺の前世の職歴を語ると即座に手の平を返すショタオジ。やはりここに来るまで鑑定、買い取りの様子をチラ見したが鑑定班の中にはプロの鑑定士はいないようだ。

 

「とはいえ流石に悪魔の素材は扱ったことは無いからな。其処ら辺の知識は教えて貰うけどな」

 

「全然いいよ!さっき専門技能とか言ってたけどその道のプロは一人もいなかったからね!何なら君のノウハウを伝授してくれるなら授業料も払うからさ!」

「え、マジ?悪いな!」

 

その日は悪魔素材の説明を受けて宿所の一室を借りて休み、次の日から午前中は契約関係の修行、午後は鑑定班での仕事を行った。え、契約の修行は何だって?なんか封魔管使えるようになれって言われたので、はい(白目)。

 

 

 

「はいはいこれらは◯◯◯◯円か◯◯◯マッカだなどっちにする?」

 

「お、状態良いじゃないこれ。割増しで買い取ってやるよ」

 

「ふむ、確かに高額の素材だがかなり無理して狩ったな?状態が悪いから規定額以下での買い取りになっちゃうから安定して勝てる相手の素材を高品質で狩れるようになる方が数も熟せて稼げるぞ」

 

「ん、金額が相場よりちょっと少ない?これとこれが素材としての品質が低いのが理由だな。次からは気を付けて・・・ほう?それは喧嘩を売ってると解釈してよろしいか?」

 

「あーすまんすまん!クレーマーの対処で待たせちゃったな!え、あいつ?死んではないから大丈夫だろ。買取はこれだな・・・ふむふむ。より高品質に倒すにはどうすればいいか?それくらいなら教えてやるよ。例えば今回のこいつはな」

 

「ふぅ、初日の業務は終了だな。色々喋り過ぎちゃったかな?あれ皆どうしたんだそんな化け物見るような目をして」

 

『他の者がヒィヒィ言いながら鑑定している横で涼しい顔をしながら鑑定とアドバイス、クレーム処理(物理)を同時並行でこなしているのに担当列を他より五倍の効率で回すとかいうアホみたいなことを初日でやったからじゃないか?』

ショタオジに正体を看破されることを恐れ、神社内では口を噤んでいた声の主が思わずツッコミを入れる程の匠の技(狂気)を披露した実槻。この数日の間に彼のスレが立ち『雑談している間に自分のと後ろに並んでいた三人分の鑑定が終わっていた』『買取の素材を出したら傷の具合で自分が風邪気味であることを見抜かれた』『鑑定中に「武器の手入れはこまめにな」と言われた。確認してみたら刃こぼれしていた・・・あのこれ懐に仕舞ってたんですけど?』などと言った内容が書き込まれ実槻は『鑑定ニキ』と呼ばれるようになったそうな。

 

「あ、鑑定系のスキル修得したわ!」

 

「「「「「『今!?』」」」」」

 

最終日の業務終了後に鑑定系のスキルを修得し、更に効率が良くなったそうな。




読了ありがとうございます!ノウハウの教授は描写しませんでしたがちゃんとやっているので鑑定班の力量も上がっています。仕事の忙しさもこれから増えるんですけどね!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。