親友が英雄の転生者だった件について   作:電脳図書館

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第五十話になります!・・・これいつになったら半終末行くんだ?


覚醒後のこれから

「気にするなお前も今じゃ忙しい身だ」

 

メアリはこの事務所の所長と絵本作家の二足の草鞋を履いている。メディアへの露出があまりないとはいえ、忙しい日々を起こっているが時間を見つけて毎回親族会に出てくれていて、今回の会場は彼女の家なのだ。

 

「ところで、俺がここでバイトしていたときからいた子やスタッフ達や紹介した奴らが頭下げて来るのはまだ分かるけど明らかに新人って子達まで頭下げて来るのはなんで?」

 

「はは、お兄ちゃんの逸話は事務所内じゃ有名だからね。私の売り出しを成功させたのもそうだし、新しい人財を発掘して来たり、傾いた経営状況を戻したりもしてたから」

「ここの事務所は美九を売り出すときに使えるコネを捜してたら血縁が丁度経営していると知って売り込みに行くという打算100%の接触だったけどな。もう畳む準備していたのは驚いたけど」

 

彼女の両親が七年前交通事故で他界すると経験や知識が殆どないのに所長になってしまった。当初は自分には荷が重すぎると当時残ってくれていた数少ないタレントやスタッフ達の移籍先を探してたっけ。

 

「そんなときに貴方が美九ちゃんを連れて来て『初めまして、遠い親戚の大宙実槻だ。これまた親戚の美九をアイドルとして売り出す為に力を借りに来た。報酬は事務所の立て直しでいいか?』だものね…てっきり建て直したあとも残ると思っていたけど」

「美九を売り出すことが目的だったからな。マネージャーの引継ぎも出来たからここに残る理由は無かったし、景虎や他の親戚の面倒も見る必要があったし」

 

「実槻は中学生までは親戚のトラブルを解決するために全国を飛び回っていたからな。地元では景虎に付きっ切りで見ていて心配していたんだぞ?」

「まぁまぁ、その時の私は色々人を知らなさ過ぎたのでしょうがないですよ」

「その割には嬉しそうっと来たみたいね。入って来て大丈夫よ」

そんな昔話に花を咲かせているとワルキューレの面々が来たようだ。そして挨拶もそこそこに俺達は本題に入った。

 

「それでこの事務所の居心地はどうだ?」

 

「最初は不安だったけど皆快く受け入れてくれてありがたいよ。外から人が来るのが割と多いからかな?」

「そうね、元々今頑張ってくれている子達の7割は事務所を立て直した後にスカウトや移籍して来た子だし」

「あと実槻のお世話になったって言ったら一気に受け入れられたような気もするのだけど?」

「お兄ちゃん、ここを離れてからも気にかけてたし才能があっても機会に恵まれなかったりした子にうちを紹介して、デビューや移籍したら売れた子達も多いからね」

才能の発掘やその才能を発揮できない環境の者を助けたりなどは、前世でもやっていたことだ。俺には伴侶や子や孫はいなかったので、家族と過ごす時間をそういったことや親戚達との交流に使っていた。例えば腕は確かだが絶望的に営業能力がなかったり、環境が色々アレで芽が出なくなっている職人などを見つけると色々アドバイスや新しいパトロンを紹介してやったりした。有名になれたかは個々人の努力によるが、最低限全員それだけで食っていける程度には余裕が生まれたらしい。

 

「なるほど…ここ女性専門の事務所だから実質ナンパじゃ「誰がナンパなんかするか」おっと思ったことが口から出てた」

誤解無きよう言って置くが女性専門という方針はご両親よりも前の代からの方針なので、俺が変えたわけではないと言って置こう。

 

「はい次々、覚醒して体調に変化はあるか?」

 

「体力や身体能力が上がったかな?実槻達曰くレベル1の状態だからそこまで劇的じゃないけど」

「でも明らかに幽霊っぽいのを見る機会は増えました!温厚そうな幽霊さんばかりだったから良かったけど」

「えーと、帝都結界っていうのがあるから東京は他よりも安全なんでしたっけ?」

首都を、天皇を守る為に張られている強力な結界だ。それこそ俺達ガイア連合の結界よりも強固らしい。

 

「ああ、その結界にガタがき始めたらいよいよ終末秒読みだな・・・メアリ」

 

「実槻の紹介でガイアグループには入ったけど…正直東京から撤退となると直ぐには厳しいわね」

「分かってる。でも準備だけはして置け、もし結界内で悪魔が普通に出る様になってから準備してたんじゃ間に合わないからな。新潟なら俺の顔も効く」

 

「・・・ええ、もしもの時はお願い」

ここまで業界で有名な事務所が地方に移転するのは確かに難しい。だが、いざという時に準備が何も出来ていませんというのは困るので、釘は刺して置く・・・まぁ俺もここは思い出がある事務所だから離れるのが忍びないというのも分かるんだがな。

 

「今は準備とワルキューレの鍛錬を考えるか、ずっとレベル1とかカモネギ状態だし」

 

「あ、そうだお兄ちゃん!ワルキューレの皆は何かカッコイイ異能に目覚めているのに私何も出来ないんだけどこれどういうこと!?」

「ああ、うん。お前はちょっと友人の黒札の手を借りようと思っている。俺専門外だし」

 

「え、私そんな厄介な異能なの?」

「厄介というか畑が違うと言うか」

 

美九は確かに覚醒している・・・しかし自分の異能を完全には目覚めさせていない。なぜなら

 

「お前ペルソナ使いなのにまだシャドウと対話してないからなぁ」

 

ペルソナ使いがペルソナを使えなかったら霊感が強いだけのただの一般人である。とはいえ、それは少し俺のせいでもあるんだがな。




読了ありがとうございます!何分スローペースな作品ですが、根気よくお付き合い頂けると幸いです。
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