親友が英雄の転生者だった件について   作:電脳図書館

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第六話になります!他の作品もいい加減更新しないと!

Q.何か主人公達のレベルこの時期にしては高くね?

A.そりゃ一番レベル上げ易いレベル帯のときに装備無し状態で生まれたばかりとはいえ、異界の大量の悪魔と異界ボスをしばき倒して攻略し、悪魔との契約や人間100人程度の人数を救出するとかいう神話体験マシマシな経験を短期間(約三時間)ですればそうなるよ。


現地霊能組織との接触

星霊神社での数日を過ごし地元である新潟県に帰った俺は、山梨土産である信玄餅を食べながら神社で得た情報を俺の自室で共有していた。

 

「私が居ながら信玄餅をお土産に持って帰ってくるとはいい度胸ですね。まぁ美味しいので頂きますが」

「そう言いつつもこの菓子に合う緑茶を用意してくれたではないか親友殿」

「うちでは景虎が緑茶担当、俺がコーヒー担当だからな。お前が来てくれたおかげ紅茶担当も決まったしな。まずは消耗品から渡すか」

 

『あの女料理は出来ない癖に何故か緑茶を淹れるのは上手いからな』

回復アイテム、状態異常回復アイテム、各種ストーンを景虎と分け合う。特にHPMPを回復出来るレトルトのガイアカレーは携帯するだけではなく、家に備蓄して置くのもいいだろう多少値が張るが。

 

「ふむ、最近はカレーで回復が出来るようになったのだな」

「いや、流石にまだガイア連合だけだと思うが・・・特に俺達回復系殆ど出来ないからそれらは多めにしたぞ」

 

「状態異常回復もビフロンスの【ポズムディ】で毒をどうにかですからね。そちらは実槻が頼んだという回復バフ特化のアガシオン待ちですか」

「余としてシキガミというのも気になるが・・・まぁ今詳細を聞くのは無粋だ。送られて来るのを楽しみに待つとしよう」

『性能は兎も角こいつが頼んだデザインは・・・後日怒られそうなのだが』

 

「次は装備だな。あとゴールドカードも渡して置くわ」

 

「おお、これが!」

 

装備は自分用と景虎用で分けられている。防具がそれぞれの性別用というのもあるが、俺達の保有する耐性系スキルに違いがあるからな。カードの方は持っていれば景虎もある程度ガイア連合の恩恵を受けられるので用意して貰ったものだ。

 

「武器は俺用のが霊剣、霊銃と属性弾含めた弾、景虎用が霊槍、霊剣だな。汎用武器ばかりだが、専用武器は金やマッカを貯めたらだな」

 

「最初は初期武器からですか。とはいえただの木刀より遥かにマシですけどね」

『それはただの木刀で悪魔に殴り掛かる方がおかしいのだ』

 

「というよりこれは下手な名家の宝剣なぞ目では・・・いや、何も言うまい」

ビフロンスが言い淀んだのを不思議に思いながら次は防具を渡す。

俺用の防具の耐性はアクセサリーも含めて【火炎耐性】【呪殺無効】【魅了無効】【魔封無効】、景虎のは【氷結耐性】【呪殺無効】【魅了無効】【緊縛無効】となっている。

 

「今回は状態異常を防ぐ方向性の注文をしたから通常の耐性の付加は最低限のものになっている」

 

「いえいえ【呪殺無効】があるだけありがたいですよ!」

「魔封と緊縛のどちらを無効化するかはポジションを意識して選んだと言った所か」

「ああ、前衛は魔封喰らってもまだ戦えるけど緊縛はヤバいし俺の場合は緊縛は前衛がいれば何とかなるが、魔封を受けると動けるが殆ど仕事が出来なくなるからな」

 

『これで汎用装備の範囲なのだからガイア連合の技術力は頭がおかしい』

 

そんな感じで盛り上がっているが実はこの部屋にいつもはいない人間が一人いる。

 

「さて、済まないな。こっちの要件を優先させて」

 

「いえ、ご両親にアポを取ったとはいえ実槻様がご不在のときでしたので実質押しかけたようなものですので。それに先程の内容から実槻様が近頃話題の黒札であることも知れましたし。・・・流石はかの上杉公の転生者である景虎様が自他ともに認めるお方です」

「あ、信玄餅と緑茶も美味しく頂かせていただきました!」

「貴女意外と図太い所ありますね」

「それはなにより。取り敢えず用件くらいは聞こうか聖白蓮さん」

 

彼女は俺が帰って来た時に俺の両親に事前にアポを取っていたのもあって、両親から電話で帰宅を知らせたので、つい先ほど訪ねて来たのだ。勿論【アナライズ】で両親が何もされていないことは確認済みである。

普通なら知らない人のアポなど拒否するのだが、うちの今世の両親は「やることあるから数日学校休むわ」「「了解ー!」」という感じに頭がゆるゆるなので特に何も思わずOKしてしまった様だ・・・人の悪意には敏感なんだけどなぁ、あの二人。両親曰く彼女は『命蓮寺』という寺の住職の尼さんらしい。

 

「聖で構いません、今回伺ったのはお二人が巻き込まれた事件の謝罪と解決のお礼・・・そして恥を忍んでご助力のお願いをしに伺いました」

「まずは謝罪から受け取ろう」

 

「はい、お二人が巻き込まれたショッピングモールの事件ですが、本来ならこの地を守護する私達が解決しなければいけない問題をお二人に背負わせてしまった責は、まとめ役であるこの私にあると考えています。真に申し訳ありませんでした」

「(まともだ)」

 

「(まともですね)」

「(実にまともだ)」

『地方霊能組織が・・・まともな謝罪、だと!?』

 

掲示板で他の地方霊能組織の良くも悪くも必死な対応を見て来た俺達からすれば、真摯に頭を下げて謝罪する彼女の姿は少し眩しく映った。

 

「・・・あの事件の概要を知っているのか?」

 

「ある程度なら把握しています」

 

彼女曰くビフロンスことコカベルを召喚しようとしたサマナーと思われる人間は、嘗てメシア教の霊能者狩りによって没落した名家の生き残りであり、メシア教への復讐を果たす為その方法を模索し、結果的に天使達と敵対している堕天使の力を得ようと召喚を試みたとのことだ。

 

とはいえ元々その者の家の術式とはまるっきり違う一神教の術式による召喚が上手く行くはずも無く、ああなってしまったらしい。分かってしまったらなんてことの無い真相である。

ただ単に原作のキャロルJよりサマナーの素養に劣るものが、メシア教への復讐心に目が曇り、彼よりも派手に失敗したというだけのことなのだ。

 

「特に黒幕がいるとかは無いと」

 

「はい。ただ目の前の、いえ、あるかどうかも分からない力に目を曇らせた者がいたというだけなのです」

「すっごい迷惑な話ですね!」

「・・・ふむ、少し良いかな比丘尼殿。余は今はビフロンスにまで零落しているが、その者に召喚されたコカベルなのだが、この余を召喚することまで掴んで置きながら出し抜かれたのはなぜだ?それに救援が無かったのも謎だ」

「なるほど、貴女が・・・勿論それらもお答えします」

 

出し抜かれた理由もこれまた単純で。没落したとはいえ名家の人間が、白昼堂々人が多くいるショッピングモールでことを成すなんてことは想定の範囲外だったらしい。狂人の思考は常人には理解出来ないから仕方ない気もする。救援に関してだが俺の予想通り、事件解決後に突入した警察や救急隊は聖さんが手を回したものだった。では異界が健在だったときに彼女とその仲間が突入して来なかったのはなぜかと言うと・・・。

 

「単純に力が無かったとか?」

「いえ、異界の主が相手なら兎も角巻き込まれた一般人の救助程度ならこなせるかと」

「ほう?」

 

つまり所によってガキ一匹でヒイヒイ言ってる霊能組織がある中で、それらが複数襲ってきても対処出来て且つ護衛もこなせるということだ・・・現地民の霊能組織の兵力としては高い方だ。なのに来なかったことを考えると

 

「人前に出られない理由があるんだな?本物のオカルトの漏洩とかの問題とは別に」

 

「っ!?・・・はい」

観念したような様子で頷く聖さん。彼女自身の様子と今までの会話、ショタオジに封魔管の指導のついでに教えられたオカルト知識を合わせて考えると・・・うん、幾つか見えて来たな。

 

「何か分かりましたか?」

 

「ああ、大体読めた。そうなるとここから先は実際に見た方が早いだろう・・・聖さん連れてってくれ『命蓮寺』に。ここに住んで長い俺達が知らないってことは完全に裏側にある寺なんだろう?」

 

「よろしいのですか?」

 

「男に二言はないさ」

 

「ハハ!相変わらず思い切りがいいですね実槻は!当然私も同行しますよ!」

「盟友や親友殿が向かうのなら余としても否はない」

『こいつの予想が当たっているかも気になるしな』

「・・・分かりました。残りの話は私達の寺に着いた後に致します」

覚悟を決めた顔つきになった聖さん先導の元、家を出て彼女達の寺に向かう。

 

「鬼が出るか蛇が出るか・・・出来ればこんな予想は外れてくれるといいんだが」

 

出来れば外れて欲しい、と。例えそれが『前世で一度も予想を外さなかった』事柄だったとしても、つい願ってしまった。全く観察眼があり過ぎるのも困るな。

 

 

 

 

「そう言えば景虎が上杉謙信の転生体というか転生者であることはどこで知ったんだ?」

 

「え、普通に救助された被害者の皆さんからお話を聞いただけですよ?堂々と名乗られてましたよね?」

「「「『あー、なるほど』」」」

 

凄く納得した。




読了ありがとうございます!次回は聖の組織のことについてです。
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