親友が英雄の転生者だった件について   作:電脳図書館

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第六十三話になります!東京編ここから折り返しです。ええ、漸く半分ですよ!


好奇心は猫を殺す。そのついでに人も殺す

メアリの自宅でお茶会をした次の日。雪泉が調べてくれた情報の資料を朝食中に頭に全て入れ菅野史がいる東京郊外の研究所に向かう。

 

「雪泉、お前車運転出来たんだな。免許はどうした?」

 

「勿論持っているのでご安心下さい。この車はレンタカーですが自分の車もありますよ」

「そういえば18歳だからギリギリ免許持てるんですね」

「俺も18歳になったら今世でも取るか。地方だと便利だし」

 

「それならドライブデートというのもしてみたいな」

菅野の元に向かうメンバーは俺と景虎、黒雪、雪泉だ。天音は依頼する理由もあるので同行できず、事情を知るメアリと美九は半分部外者なので巻き込む訳には行かない。

 

「だが天音の事情を聞く前に勧誘に行って良かったのか?事情を知ってからも遅くはないだろう?」

「最初はそのつもりだったが、雪泉が調べて来た情報からちょっと早めに動いた方が良い気がしてな」

 

「私もその方がよろしいかと思います」

「なるほど。一体何を研究しているんでしょうね・・・あ、駐車場が見えてきましたね。ここに車止めてから歩きでしたね?」

「ああ、降りる準備しとけ」

 

そして俺達は研究所近くの駐車場に車を止め、徒歩で研究場に向かおうとした俺達の前に複数人の人影が現れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんでお前らがいるんだ??」

 

「おやおや、これは御揃いで」

「待っていたよ君達を!」

いや、マジで何で露伴達がここにいるんだよ!天音がこいつらを巻き込むとは考えにくい。とすると

 

 

凄い申し訳なさそうな顔をしているメアリと美九と目が合った。

 

「美九、お前漏らしやがったな!?」

 

「ひっ!?ごめんなさい実槻お兄ちゃーん!!」

「ごめんなさい、フォローし切れなかったわ」

どんな風に漏れたのかは分からないが、問い詰められたとして芸能事務所の所長であるメアリと小さいとはいえ宗教法人のトップである天音なら対人経験の多さからあしらうことも可能だろうが美九にそんな対人スキルはない!しかし、口裏合わせや仲間外れによる禍根なども考えると話さない訳にも行かなかった。そこはメアリにフォローして貰うつもりだったのだが、あいつらの方が一枚上手だったか!

 

「事情は大体聞いたよ。バイト先のガイアグループにスカウトする為にこの駐車場近くの研究所に行くんだって?」

「メアリさん??」

 

「だ、大部分バレちゃってるわ。あはは…」

そう言って目を逸らすメアリ。大部分ということは霊能関係はバレていないが、このスカウトの情報はモロバレしていると見ていいだろう。

 

「天音さんと何かあったのは察していました。私の方が実槻お兄様より付き合いは長いので」

「でもってそれをお茶会のあと私達を集めて教えてくれてさ、私は景虎姉も呼ぼうとしたんだけど」

「まぁ普通に考えて彼女に隠れて何かするのは難しいから事情を話して協力者になってそうってことで、結局親戚メンバーだけで集まったのよ。そうしたら」

「露骨に美九お姉様が動揺していたので、隠し事をしているのが一発で分かりました!」

「そしてそんな美九をメアリがフォローしていたからね。二人がグルだというのも容易に分かった。あとはメアリを離し、美九をガン攻めすれば実にあっけないものだったよ!」

「こ、こいつら無駄に観察眼と行動力がありやがる!!暇か!」

 

「政府の研究者をスカウトするなんて実に興味深い!それに実槻を出し抜く機会は滅多にない機会だろ?ならやるっきゃない!というノリの軽い気持ちだったのだよ」

嘘つけ!絶対日頃の恨みとかあるだろ!い、いや今はスカウト云々よりもこの状況を見られるのが不味い!

 

「そう軽い気持ちだったのだが・・・いやー実槻もやるようになったじゃないか。両手に花どころか口にも花を持つとは」

「…むぅ」

「・・・っ!?」

やはり黒雪と雪泉の存在にツッコみは来るか!

 

「そ、それはあの二人は実槻お兄ちゃんのバイトの同僚と先輩なんだよ!ほらガイアグループの応援なの!」

「なるほど。確かにガイアグループは全国展開しているし、スカウトという大仕事に追加人員を送って来ても不思議ではないなぁ?」

「で、でしょう?」

いや、多分嘘だってるバレてるぞあの顔的に。

 

「えぇ、私は実槻さんより一歳年上ですので監督役を「嘘だね」…どういう意味でしょう?」

「それ本気で言ってる?だって僕達が姿を現したとき一瞬実槻達を庇おうと前に出ようとしたよね?言っとくけどただの後輩想いの先輩ってのは通らないよ。あれはSPとかのプロの警護人の動きだ」

「それに私達を見てその動きを途中で止めたでしょ?つまり私達がどういう人間か知っていたということよね。東京に出て来た理由として親族会のことを話すくらいのことはするでしょうけど、そのメンバーを実槻兄さんが今日初めてあった程度の人間に話すとも思えない。そして景虎さんもそれに倣うはず」

「つまりその先輩が私達のことを知っていた時点で、もっと信頼できる繫がりであると分かります。そしてそちらの長髪で黒髪の女性ですが…どう見ても実槻お兄様の好みの女性ドストライクですよね?」

景虎が知っていたように付き合いの長い親戚の皆も当然俺の女性の好みは把握している。俺の場合女性の好み=前世の彼女だったので、好みの女性かどうかは一目瞭然という奴だ。

 

「それにその子がしてる左胸にある黒い蝶々のブローチ。良い物ってのはすぐ分かるけど他の服やアクセと値段の差が凄そうなのに全然違和感無くて似合ってる!・・・それ実槻兄からのプレゼントでしょ?そういう目利き実槻兄得意だし、私達もプレゼントされたりするからよーく知ってんの。そういうのをプレゼントするのは身内クラスに親しい人だけってこともね?」

「・・・女性にアクセサリーを送ること自体特別な意味合いを持つことが多いからね」

雅からの追求に反論出来ない、いや、したくないのか受け入れる黒雪。

 

「全く、皆人を見る目が成長してて嬉しいぜ」

 

「毎度毎度人のことを見抜いて来る親戚がいるのでね。さて、今まで問い詰めるような問答をしててアレだがぼく達は別に実槻を断罪しようとか思ってる訳じゃーない」

「景虎さんが特に拒絶していない、そしてメアリお姉様や美九さんが隠蔽に関わっていた以上単純な浮気とかではないのは分かります。ですが」

「「「「「「それはそれで関係性は気になる!!」」」」」」

 

「こいつらただの野次馬根性でここまでのことしやがって!」

 

やべぇどう言い訳しよう。正直に全部話したら霊能関係のことにもつっこ込んで行くぞこいつら!幾ら親族でも裏社会のことをペラペラ喋る訳には…!っとその時の俺は内心焦っていたが、思っても居ない方向から助け船が出た。

 

「ん?MAGの流れが」

 

俺の【霊眼】が周囲のMAGが急速に何処かに集まっていくのを感じ取った。あの方角は確か研究所がある方角だったはずとここからでも僅かに見える研究所に目を向ける。その瞬間その研究所からまるでMAGがはじけ飛んだようなオーラを感じ取れた。

 

「っ!?こいつは!!」

 

状況を理解した俺は言葉よりも先に露伴達の元に駆けだした。突然走って来た俺に驚く彼らを尻目にそのオーラが研究所を中心に展開される。

 

 

 

その後駐車場には人影の1つも残っていなかった。




読了ありがとうございます!修羅場かと思った?別の意味の修羅場に突入です。
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