親友が英雄の転生者だった件について   作:電脳図書館

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第七十五話になます!最近女神転生trpgにハマっています。


現代の軍神

キングフロストと黒雪&雪泉の戦いが行われているエリアからグバンダ&ハリティーと実槻が戦っているエリアを挟んだ逆方向のエリアでもトート&オルトロスと景虎&ボティスの戦いも始まっていた。

 

「ガフ!」

「獣なだけあってちょこまかと動きますね!」

「まぁ私がいるので対応は出来ますが」

オルトロスは周囲に浮かぶキューブ群に飛び移りながら攪乱と攻撃を仕掛けているが、未来視が可能なボティスに対応されてしまう。

 

「グゥ、アノ悪魔ノ女ニ邪魔サレル!」

「堕天使ボティスか。見た所通常よりも弱体化された個体のようだが未来視は厄介だ。未来視相手で一番簡単なのは未来を見られても逃げられないような範囲攻撃だが、オルトロスの【ファイアブレス】はカゲトラと呼ばれている女性には効かないからな」

「開幕ニ炎ヲ吐イタラ気ニセズ攻撃シテ来タカラナ。イタカッタ」

「ならばオルトロスの機動力とこの戦場の特性を活かし、三次元的に戦いつつ相手を釘付けにし私の【メギド】を叩き込むのが最善・・・なのだがボティスに対応されると。問題が一周した上私のメギドだけでは火力が今一つ足りんな」

当然オルトロスも二人の迎撃を受けているので、【メギド】で削り切る前に倒されてしまいかねない。それに継戦能力も景虎のアガシオンが【メディア】を使える以上景虎達に軍配が上がる。

 

「今の所はこちらが優勢ですね。新調した槍も良い調子です!新調と言っても年代物なんですけどねこれ」

「毘沙門天の試練を突破した報酬で貰った物でしたね。貴女の前世の上杉謙信が使っていたとか?」

実槻とはレベル差が大きくなって来た景虎。それでも現地民でありながら如何にか黒札の実槻について行けているのは本人の才覚、上杉謙信の転生者、日々の鍛錬ということの他にも加護を貰っている毘沙門天から定期的に出される試練に打ち勝ち、己を磨きつつ毘沙門天から更なる力やアイテムを与えられているお陰なのだ。

 

「ええ!とは言っても後世に銘が伝わっていない無銘の槍なので便宜上『毘天の宝槍』と呼んでいますが、業物というだけで特殊効果はない・・・はずなんですけど転生者の私が持つと私自身のステータスがなんでか上るんですよね」

「前世で使い手だった貴女だから起こる一種の共鳴現象でしょうね。生前に扱った槍という部分から外れ過ぎると共鳴しなくなるのでガイア連合でもあまり改造が出来ないとか」

ガイア連合もこの槍の強化は槍自体を弄らない程度のものしか出来ていない。しかし武器との共鳴の力は【アナライズ】などで見られるデータに反映されないが、彼女の新たな強みになって居る。

 

「前世の私に頼るようで少し複雑ですが、少しでも足踏みをしたら実槻に置いて行かれそうですから。実際転生者の力を除いた私の霊能の才は実槻には明らかに及びませんしね。贅沢は言ってられません!」

「無銘の槍でこれなら他の名高い武具を手に入れた貴女はどうなるのか・・・今の私はそれほど先の未来は見えませんが、それはそれで楽しみですね。私の本霊はそういった娯楽は出来ませんから」

本霊とは違い分霊、それもわざと力を落として現界しているので実槻のボティスが見れる未来の範囲も狭まっているのだがそれゆえの楽しみも見つけているようだ。

 

「さて、そうこうしている間にまた仕掛けて来ますよ」

「みたいですね。次はそうきますか!猿が犬に跨るとは!!」

トートの次なる一手が繰り出される。それは確実に二人にアトバンテージが取れるオルトロスの機動力を使った起動戦だった。

 

「トリアエズ周リヲ走レバイインダナ?ダガ奴ラハ本当ニ乗ッテ来ルノカ?」

「ああ、十中八九乗って来る。そもそもあの二人が我らを相手しているのは単純に撃破する為だけではなく我らを非戦闘員の元に行かせない為だ。ならば不利だと分かっていても追いかけて来るはず。そうしなければいつでも我らが非戦闘員の元へ行けてしまうからな」

オルトロスの背に乗るトートの言う通り周囲のキューブ群を駆ける彼らの背後に放生月毛に騎乗した景虎とボティスが追い縋って来た。

 

「単純なスピードなら放生月毛が勝りますが、こういった不安定な地形の場合小回りが利くオルトロスの方が機動戦は有利ですね。という訳で頼みますよ?」

「彼らが行くルートは見えていますので私のナビに従って動けば見失うことはないでしょう。問題は追い付けるかですが・・・【電撃アクセラ】【電撃バッデス】【悍ましき雷光】!」

「我だけで相殺は無理だ。合わせろよ!【メギド】!」

「ウオオオオオン!【ファイアブレス】!」

ボティスの雷光がトートとオルトロスの同時攻撃に相殺される。しかしボティスの【黒蝕帯電】の効果が発動される。

「やはり相殺されますか。追撃の雷光も・・・躱されたようですね」

「グウウ、コレウザイ!」

「能力低下と確率とはいえ魔封が厄介だな。追撃の一撃はオルトロスなら避けられるが能力を低下させて来る以上いずれは被弾することになる。雷光を撃つ暇を与えさせないのが重要だな」

 

「ナラバ攻メルダケダ!【アクセルクロー】!」

反転して来たオルトロスが【アクセルクロー】をボティスに向けて繰り出すが、景虎が対応する。

 

「おっとさせませんよ?【物理プロレマ】【デスバウンド】!」

【アクセルクロー】を相殺するが景虎はそれだけでは終らない。

 

「よっは!攻撃一辺倒で防御が甘いですよ?」

「キャン!?」

相殺していく中で巧みな槍捌きでオルトロスの攻撃を捌き隙を作り【猛反撃】の効果もあって槍の刃を届かせていく。実槻も同じことを出来ない訳では無いが、彼と違い攻撃を見切るのではなく天性の直感と槍術だけで捌き切っているのは近接戦闘技能に置いて天才と称せる彼女だから出来ることだ。

 

「・・・サマナーと引き剥せばと思ったがこの女とボティスのコンビも厄介だな。オルトロス、攻撃は深く切り込むな、すれ違い様に一撃でいい。戦場全体を引きずり回して時間を稼げ。我らだけでこの者達の攻略が無理なら他の者達の決着が着くまで引き付けつつ粘るしかない」

「グルウウウウウウ!!!」

悔しそうに呻くオルトロス。しかし先程の攻防で手痛い反撃を喰らった以上トートの作戦に反論が出来ず言われた通りに動くしかない。

 

「どうやら敵は追い駆けっこを御所望の様ですがどうしますか?」

「それも一興ですね。どの道追い駆けなかったらメアリ達の所に行かれるでしょうし、追い駆けっこに乗って上げましょう」

戦場全体を二つ首の犬と名馬が駆ける。3つの戦いは劣勢、拮抗、優勢と状況が異なる。しかし自身の仲間達の状況を把握しているそれぞれの陣営の指揮官である実槻とキングフロストの差配次第で幾らでも状況は変わる。

 

天秤は未だどちらにも傾いてはいない。




読了ありがとうございます!黒雪達は劣勢でしたが反対に景虎達は優勢です。同レベル帯の仲間の有無が差として表れていますね。劣勢を跳ね返すのは指揮官の仕事ですが、はてさてどういった判断を二人は下すのやら。
景虎は鑑定ニキよりも霊能の才能は劣る代わりに近接戦闘技能の才能は見切りの技能以外は明確に景虎の方が才能は上という設定です。
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