親友が英雄の転生者だった件について   作:電脳図書館

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第八十八話になります!今更ハマったエルデンと普段からやってるTRPGのせいで執筆時間ががが!!


対面

「眩し!!実槻兄の所でなんかあったの!?」

「なんか色違いメカキングギドラの上半身を実槻が呼び出して雷のブレスでボスの攻撃を押し切った」

「なんて!?」

「ぼくも詳しくは分からないよ!」

「メカ、え?」

「困惑するのは分かりますが、事実なんですよね・・・」

このエリアを包む閃光が収まった後困惑する雅達に燃費と負担が重い、シンプルに直接戦闘力が雑魚とそれぞれの理由で積極的に戦いには加わらず援護に徹していた藤乃と露伴が困惑しながらも状況を伝えていた。

 

「兎も角あの地獄の宰相に勝てたってことだね?それじゃもう悪魔達にはご退場願おう。藤乃」

「こ、この為に一か所に敵を追い込みましたからね!」

「はい!凶れ、凶れ!凶れぇえええええっ!!」

その叫びと共に藤乃の両目に宿る【歪曲の魔眼】が発動する。悪魔達の軍勢の中心部分が歪み、空間ごとねじ切られていく。雅達の魔眼に比べ能力の強さは絶大なのだが、細かなコントロールが効かず使用する際脳に負担が掛るデメリットが存在する。

 

「はぁはぁ・・・やはり今の私では連発出来ませんね」

「それでもほぼ予備動作無しで、ここまで広範囲に攻撃出来るのは立派な強みさ。それに弱点があるなら周りがフォローすればいいだけだよ」

「ええ、今回みたいに発動が一度で済むように敵を事前に一か所に追い詰めたりね。そう言えば何故集めてすぐ魔眼を使わせなかったの?相手の様子からして再召喚する余裕はなさそうに見えたけど」

「召喚って出して終わりじゃないんだ。その維持にもコストが掛る。だから倒すよりも一か所に固めて動けなくして、仕事をさせずに維持コストを浪費させる作戦を取っただけだよ。送還されたとしてもこっちとしては得だしね」

「あ、送還されたら普通に実槻お兄ちゃん達の援護に行けばいいんだ!」

「なるほど、どちらに転んでもこちらに損はなかった訳ね」

そうして話していると実槻達が彼らの元に戻って来る。

 

「実槻お兄ちゃんお疲れ様!」

「景虎姉と黒雪ちゃんもお疲れ~!」

「おう、そっちも無事だな」

 

「皆も初の実戦が異界攻略だったというのに良く動けていたぞ」

「まぁ私と実槻も初実戦は異界攻略でしたけどね!」

「なんとかね。そっちは大丈夫?」

「ルキフグスなら俺のさっきの一撃ですでに消滅している。まぁHPを削り切ったというよりもMAG枯渇で身体の維持がギリギリだった霊基に大ダメージが与えられ、維持が出来なくなって消滅って感じだったが」

 

「万全だったら一撃じゃ無理だったろうね・・・さて、露伴出番だよ」

「ああ、菅野史の精神世界を通ってとっとと退散するとしよう。外の異界は元の建物をベースにしているから異界化が解除されても大丈夫かもしれないが、流石にこの電脳異界はそうじゃないだろうしね」

という感じで露伴のソウルダイブにより、無事崩壊する電脳異界から脱出した実槻達。その後も保護した菅野史や研究者達、受付嬢達を介抱したりガイア連合、命蓮寺、根願寺にも連絡を入れたりなどと後始末をすることとなるのだった・・・おや?

 

「あらら、もう来たんだね。一晩くらい休めばいいのに」

「【宙の視座】もまだ封じていないようね」

「俺だって休みたいが、自分の中に無断で居座っている奴らがいると分かったらそりゃ気になるだろ」

 

他人の精神世界に入るより、自分の精神世界に入る方が断然楽だ。それに今の俺なら知らないことも門の向こう側を覗くことで知ることが出来るしな。

 

「さて、姿形は違っているが影のあんたには久しぶりという言葉の方が合っているか。全くここまで追い掛けて来やがって」

 

「実際に対面したことがある訳じゃないけど確かにその表現の方が正しいね。ふふ、この世界への転生は僕達が意図したことじゃないから半分くらい偶然だよ?」

「分かっている。全くやられっぱなしが悔しいのは分かるが、他世界にまで迷惑を掛けるなよなぁ日本神話の神々め」

 

門の向こう側にある知識により、黒札と呼ばれる俺達が転生した理由を俺はすでに知っている。黒札の魂に悪魔の魂が融合していることもだ。

 

「まぁこの事はショタオジが公表するまで話す気はないがな。混乱招くし、【宙の視座】のことも話さないといけなくなる」

 

「賢明だね」

俺と影が話しているとこの場にもう一人、玉座に座る少女がわざと咳をしてから口を開く。

 

「んん!・・・良く来たわね実槻、普通なら招待状無しの不法侵入なんて消し炭にする所だけど貴方なら許すわ」

「そりゃ勝手にここに住んで、美的センスが欠片もない城を立てたんだから当たり前だな。不法侵入って言いたいのはこっちだ」

 

「とはいっても私達と貴方は知っての通り一心同体。ここから追い出すとなると」

「お前をここで殺すしかないだろうな。テュフォン・エフェメロス・・・まぁ余りにも不毛過ぎるからやらないが」

 

「あら、物分かりがいいじゃない「ただし、条件がある」・・・何かしら?」

「俺を、俺の【宙の視座】を使って何をしようとしていたか。それの内容次第だ」

 

「それをわざわざ聞くの?そんなの今の貴方なら見通せるでしょ?」

確かにその通りだ。門の向こう側から情報を引っ張って来るなり、目の前のエフェメロスを深く視れば分かることだ。だが

 

「それでもお前の口から直接聞くことに意義がある。唯の情報でも知識でもない、お前自身の思いを俺に聞かせろ。話はそれからだ」

 

「思いね・・・意外と貴方ってロマンチストよね。まぁ私が嘘を言った所で貴方なら見抜けるから手間が一つ増える程度ならそうするのもありか」

「別に合理主義者って訳じゃないしな。俺と一心同体なら知っているだろ?」

 

「ええ、良く知っているわ。それにそこまで言うのなら私自身の口から話すのが筋よね」

そう言って微笑むエフェメロスは玉座から立ち上がり、実槻に歩み寄る。そして彼に告げる己とテュフォンが果たさんとする望みを。

 

「・・・こいつ本当に俺の人生を実況しているんだな」

 

「そうね。こいつ、普段の主人からの命令は適度にサボるのにこの実況の仕事は気に入っているのかサボらないし」

「普段のどうでもいい命令に比べれば何倍もマシだしね!あ、私にお構いなく続けてくれ給え!」

「「はぁ・・・」」

俺とエフェメロスは揃って呆れ、溜息を吐くのだった。




読了ありがとうございます!なんとか東京編も終わりそうだぜ!
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