王権の光   作:ウェストフォード

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ここからいよいよ、推しの子の本編が始まります。


芸能界編
燻る日々


アイが死んでから十数年後

 

渋谷スクランブル交差点

 

『私とアイドル、やりませんか?』

 

とある大型アイドルチームの追加オーディションの知らせが、渋谷のビルの大画面に映し出され、そのチームのセンターがそう言った。

 

それを見た何人かの女の子は、希望に胸を膨らませた様子でその映像を見ており、おそらくその何人かは、勇気を振り絞り、このオーディションに参加するのだろう。

 

「アイドルか…」

 

そんな中、青いシャツ、紺色のネクタイ、白いブレザー姿の1人の少女…現在16歳の高校一年生の朝日奈美空は、その映像を見て、かつて幼少期、自分の2人の幼馴染と、いつか3人でアイドルになると約束した、あの頃の事をふと思い出し、徐にそう呟いた。

 

すると

 

「あの、すみません」

 

1人のスーツ姿の男性が、その少女に声をかけた。

 

「はい、何のようですか?」

 

「突然すみません、実は私こう言う物ですが」

 

その男は、そう言うと一枚の名刺を差し出した。

 

「283プロ…え、アイドル事務所のプロデューサー…?」

 

「いや、急にすみませんでした。実は、君の雰囲気を見て、アイドルにぴったりの才能を感じたんです。ぜひ、うちの事務所でアイドルとしてデビューしてみませんか?」

 

名刺を見つめそう言った美空に、そのプロデューサーは微笑みながらそう言った。

 

「アイドル…ですか? いやーでも、私バスケ部でダンスとかやった事ないので…」

 

「バスケ部! 運動神経いいんですね。アイドルって、ステージで輝くだけじゃなくて、君の努力や情熱をファンに届ける仕事なんです、少し考えてみてくれませんか?」

 

「う、うーん…でも、友達と待ち合わせで…」

 

美空が、プロデューサーの話を聞き、悩む様子でそう言ったその時。

 

「「美空先輩!!」」

 

突然そんな声が聞こえると、2人の女子生徒が、美空に飛びついた。

 

「先輩!誰ですかこの人!」

 

「お願い先輩!行かないで〜!!」

 

「ちょ、ちょっと有栖!穂花!一体どうしたの!」

 

抱きついてきたのは、美空にとっての幼馴染の1人である有栖、そして自身の後輩、蜂須賀穂花であった。

 

突然現れ、突然抱きつき、そして意味不明なことを言う2人に美空は戸惑い、一方のスカウトをしていたプロデューサーは困惑。

 

「ちょっと凛音!お願いだから見てないで止めて!」

 

こんな公衆の面前で脇のわからない三文芝居に巻き込まれ、恥ずかしさのあまり、顔を真っ赤にする美空は、二人に遅れるようにふと現れたもう1人の後輩である、西園寺凛音に助けを求めた。

 

だが

 

「ひどいです…美空先輩…私との…凛音との、あの儚くとも情熱的な日々は…偽りだったのですか…」

 

「あんたも、何言ってんの!!」

 

だが助けを求めた凛音も、まるで時代劇で密かに悲しみに暮れる姫君の様な様子で、泣く演技を始め、美空は思わずそうツッコんでしまった。

 

その時

 

「気安く触らないでくれるかしら、この泥棒猫ちゃん達!」

 

「「「先輩!」」」

 

「ルーナ!」

 

美空にとっての親友であるルーナが現れ、その姿…制服を着崩し、サングラスをかける姿

 

そして

 

「これから美空ちゃんは私と、ヴァイ・オ・リーンのお稽古なのよッ!帰るわよ…美空ちゃん、今日こそチャイコフスキーをマスターしてもらうわ」

 

明らかに臭い三文芝居をするルーナを見て美空は全てを悟った

 

(アンタの仕業か!!)

 

その為、美空はすぐさまルーナの襟首を掴むと。

 

「ごめんなさい、見ての通り急用が入ったんで、さようなら!」

 

ルーナを引きずり、後輩3人組を引き連れ、美空はその場を去っていった。

 

「す、すごいもの見たな…」

 

1人取り残された、そのプロデューサーは、先程彼が声をかけた美空と、その彼女に引きずられてゆくルーナと、その後に続く3人を見てそう呟いた。

 

「それにしてもあの5人…顔も良いし、結構良いキャラしていて。大魚を逃したかもな〜!」

 

そしてもう姿が見えなくなった、あの5人を見てプロデューサーは思わずそう言った。

 

先ほどの5人は、それほどまでに輝いて見えた。

 

有栖は長身でスタイルが良く知的で大人の様な雰囲気

 

穂花は明るく元気で誰にでも好かれそう

 

凛音は落ち着きと気品がある人物

 

それぞれ、皆違う個性があったと有栖は感じ、その中でも特に、先程声をかけた美空、そしてそんな美空に首根っこを掴まれてこの場から離れて行ったルーナ、この2人は彼にとっては、磨けばすごい輝きを放つアイドルになっていたのではと思わせる、何か輝きを持っていたと、プロデューサーとしての感が、そう告げるほどの女の子であったと感じていた。

 

「特にあの金髪の女の子…なんか分からないけど、惹かれる…」

 

特にそのプロデューサーは、ルーナの放つ魅力…アイドルの様な、可愛いさや包容力のある聖母の様なカリスマとは違う、何か別のカリスマ性を感じており、もし彼女がアイドルになったらどうなるのかと、少し興味をそそられていた。

 

 

一方その頃

 

「何なのあの茶番!!ほんと恥ずかしかったんだから!!」

 

そのカリスマのルーナは、恥ずかしさのあまり顔を赤くする美空に、まるでイタズラをした妹を叱る姉の様に、美空に叱られていた。

 

「だって、アリスちゃんと、穂花ちゃんと、凛音ちゃんと一緒に、美空との待ち合わせ場所に行ったらなんか知らない男の人に絡まれてたんだもん。だからつい」

 

「だとしても、もうちょっとやりようはあったでしょ!? ヴァイ・オ・リーンって何!? チャイコフスキーって何!?あの茶番は何なのよ!」

 

ルーナは笑いながらそう言ったが、それに対して美空はさらに顔を赤くし、そう言った。

 

「で、アンタ達は何でルーナの悪巧みに付き合ったのよ」

 

すると次は呆れた様子で、ルーナに協力した3人の後輩である、有栖、穂花、凛音の方を向きそう聞いた。

 

「だって、美空先輩が怪しい人に話しかけられてて」

 

「敬愛する美空先輩の危機…私達で何とかしなくてはと…」

 

「それで、ルーナの作戦に乗ったのよ。まぁ、確かに茶番劇だったのは確かだけど、効果的ではあったもの」

 

「それで、ルーナの作戦に乗ったと」

 

すると美空の問いに、穂花、凛音、有栖はそう言った。

 

「全く…もう」

 

美空は呆れたが、その横で少しシュンとしていたルーナを優しく撫でてあげ。

 

「でも、ありがとう心配してくれて」

 

呆れながらも優しくそう言った。

 

すると

 

「当然だよ!だって美空は、私の相棒なんだもん!」

 

ルーナは明るい笑顔でそう言った。

 

「協力してくれてありがとね、穂花ちゃん、凛音ちゃん、アリスちゃん」

 

「いいえ、ルーナ先輩のお願いなら、なんでもお手伝いします!」

 

「私も…同じでございます」

 

「まぁ、正直言うと少し恥ずかしかったけどね…」

 

「その割には、楽しそうだったね有栖ちゃん」

 

「それは言わないで穂花」

 

そして満足そうな様子で、今度は後輩である3人に、ルーナは礼を言い、それに対して、穂花、凛音、有栖はそう言った。

 

 

 

 

あの日…アイのライブを見た日、美空と有栖、そしてルーナ、かつてアイを超えるアイドルになると、アイの前で言った3人の繋がりは、アイの死という悲劇によってルーナが心を閉ざしてしまった事により、一度途切れてしまった。

 

だが、ルーナの父、天月零がSMART-Xの本社を日本に移転させる事、そしてそれに伴いウェストフォード家がアジア・太平洋地域に持つ全ての資産の管理を任された事により、ルーナはイギリスの小学校を卒業したと同時に、両親と共に日本へと移住、母ライラが新しく理事長を務める事となった、名門校である西帝大学附属女子校に入学し、そしてそこで美空と再開した事により、再びつながり始めた。

 

やがて、美空とルーナが中学二年の頃に、一年生として入学してきた有栖と再開、そして穂花と凛音と言う新しい仲間との出会いにより、中学時代のバスケ部として、全国大会を3連覇と言う偉業を成し遂げた。

 

大好きな相棒の美空、そして頼りになる親友の有栖と、可愛い後輩である穂花と凛音の4人と力を合わせ、全国大会を制覇し、西帝大学附属女子の名前を中学女子バスケ界に広め、ルーナは西帝大附属バスケ部の最年少のキャプテンとして、美空は歴代最強のエースとして、それぞれ"コート上の帝王"・"雷撃の騎士"の異名とともに恐れられる選手になっていた。

 

そしてそんなコートの上での戦いの日々は、ルーナにとって、アイを失ったあの悲しみの過去を薄めさせるほどの充実した日々であった。

 

だが、そんな偉業を成し遂げた張本人であるルーナは高校に進学と同時にバスケを辞めた。

 

理由はただ一つ…ルーナと美空が強すぎたからである。

 

美空とルーナにとっての最後の大会の時、対戦して来た相手選手の誰もが美空とルーナと戦う事を諦め、戦意を喪失しており、その様子がルーナの心にショックを与えて、バスケから手を引くきっかけとなった。

 

高校一年の現在

 

戦う目的を失ったルーナ

 

「ルーナがやらないなら、私もやらないと」

 

そう言い、ルーナ同様高校ではバスケ部に入らなかった美空

 

ルーナと美空、共に高校一年の現在は帰宅部として日々を過ごし、二人は授業後の放課後をカフェでダラダラ過ごしたり、ルーナの豪華な自宅でゲームをしたり、フリーのコートでバスケで遊んだりしつつ、のんびりした高校生活を送っていた。  

 

(美空と一緒にこうして過ごす日々幸せだな…だけど、どこかに無いかな…もっとドキドキして、キラキラできる、面白い事…)

 

だが一方でルーナは、もっと面白いこと見つけたいとの思いから、また再び、あのバスケ部として活躍していた日々、あるいはあの日アイと出会った時の様な、ドキドキと、心をときめかせ熱くさせる何かを探し求めていた。

 

(もしそんな事を見つけられたまた美空と…それか…)

 

そう心のでルーナは呟くと、ふと美空、そしてその横で並んで歩く、有栖、穂花、凛音を見た。

 

(その時は、今度はバスケ部の様に、また5人で何かやれたら良いな…)

 

そう心の中で呟いた。






設定集

蜂須賀穂花

渾名:太陽の騎士

座右の銘:人を生かすは、最大の誇り

特技:バク転、パルクール、ダンス、生物学、医学

好きな食べ物:焼肉、たい焼き

嫌いな食べ物:高級料理(料理そのものよりお店の雰囲気が苦手)

好きな事:外科医である母の仕事を見る事、海外の医療論文や医療雑誌を読む事、特撮を見る事、凛音とお出かけ

嫌いな事:病気で人が死ぬ事や人が傷つく事、スプラッター映画(血や臓物は見慣れているからつまんない)、贅沢(嫌いと言うより苦手であり、高い物を買うよりそのお金で困っている人を救いたいと思うから)

誕生日:11月2日

身長:163㎝

容姿
【挿絵表示】


イメージCV:河野ひより

中学時代ルーナと美空がバスケ部に所属していた頃の後輩であり、天才であるルーナの事を先輩と呼んで尊敬する、明るく活発で、無邪気で愛らしい子犬みたいな女の子であり、正義感や他人を思いやる心を持つ少女であり、ルーナや美空からは妹の様に可愛がられている。

両親共に医者であり、母親は絶対に失敗しない外科医、父親は内科と最新医療の世界的な権威であり、幼少期から人を救う姿を見て来た事、そして何より幼少期から今に至るまで特撮(仮面ライダー)が好きな影響で、人を助ける事が純粋に大好きであり、美空は「清々しいまでに良い子」、ルーナは「世界中の人間が全員穂花ちゃんみたいな人なら世界は平和だったろうな」と表すほどの人格者。

因みに、現在は母が西帝大学附属病院の外科部長、父が同大学病の医院長の為、日本に住んでいるが、ボストンで生まれた帰国子女であり、また日本に帰国するまで、両親と共に世界中を回っていた影響から、スラングが多いが、多くの国の言語に精通しており、また幼少期から医療雑誌や論文を読書感覚で読んでいた為知識だけなら医者に匹敵する知識を持っており、成績も学年8位と優秀。

因みに、彼女の母は有栖の妹である事から、有栖とは血のつながった従姉妹である。



西園寺凛音

渾名:桜花の剣士

座右の銘:尊敬する人には敬意を示す

特技:日舞、花道などの日本の伝統芸能、剣道と居合い、謎掛け

好きな食べ物:お雑煮

嫌いな食べ物:韓国料理(唐辛子が苦手だから)

好きな事:将棋、落語、ペットの蛇の世話、穂花と出かけたりボランティアに参加する事

嫌いな事:数学、英語、お下劣な芸、穂花に下心で近寄る奴

誕生日:12月1日

身長:156㎝

容姿
【挿絵表示】


イメージCV:雨宮天

西帝大学附属女子高校1年

中学時代ルーナと美空がバスケ部に所属していた頃の後輩であり、天才であるルーナの事を尊敬し慕っている。 

父は日本将棋倶楽部最年少の会長を務めるプロの棋士、母は日本舞踊の名門の家元の次女と、日本の伝統芸の名人を両親に持つ女の子であり、彼女自身、日舞と茶道、花道、書道、剣道など、日本の伝統芸能に関しては、高い教養する大和撫子。だが、物静かで感情をあまり表に出さない為、何を考えているか分から無いと言われる事も多々あるが、穂花は彼女が考えている事が分かるとの事。

今は元気だが、幼い頃に退形成性星細胞腫の診断を受け、余命宣告をされたが、穂花の父親が進める最新のメディカルサージェリーと、スーパードクターであった穂花の母親の技術、当時の最高峰の医療技術により命を救われた経緯があり、治療後のリハビリの際、穂花からバスケを教えてもらった事から仲良くなり、中学は一緒の学校に行こうと互いに約束を交わし、それ以来穂花とは親友同士である。

因みに成績は、学年9〜10位に収まっている秀才。

天才で金持ちの家出身の恵まれた環境と才能を持ったアイドルって、皆様は推せますか? (今後の作品制作の参考にしたいので理由があればぜひコメント欄で教えてください)

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