王権の光   作:ウェストフォード

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初めてのアルバイト

西帝大学附属女子校 

 

純白のブレザー、水色のシャツに紺色のネクタイ姿を制服とするこの学校は、東京都内にある、偏差値は世界基準で最高のミッション系(英国国教会)の名門校である。

 

大正時代前期に高見沢財閥によって創設されたこの学校は、元男子校で今は共学の神戸校と完全女子校の東京校、そして東京と神戸にある西帝大学によって構成されている学校であり、校風は自由と生徒の自主性を重んじながらも、生徒一人一人に品格と誇りを持たせる事を方針としている為、頭がよく優秀、そして何より個性豊かな生徒が多く在籍、そして実践的な英語の授業に力を入れ、海外との大学進学も手厚く、特にイギリスのオックスフォード大学とケンブリッジ大学と提携している。

 

またその縁、そして何より12年前に、日本において起こった四宮グループと四条財閥という、日本の2大財閥のゴタゴタに漬け込んで、ウェストフォード家と高見沢財閥が手を組んで、日本経済の大部分の掌握に成功した縁により、現在東京校は、元オックスフォード大学心理学部教授出会ったルーナの母、ライラを理事長として迎え、ウェストフォード家が実質管理と運営を行なっていた。

 

そして、娘であるルーナも美空と共にこの学校に属しており、ルーナは中学入学から今に至るまで成績は満点の学年一位

 

美空もそんなルーナの隣に立ちたいと言う思いから、学年2位の成績を今までキープしていた。

 

「はぁ…なんか面白い事ないかな…」

 

そして、そんな世界に冠たる名門校のトップに君臨するルーナは、そう呟きながら、徐に教室の窓からの景色を見ていた。

 

「暇だね…」

 

「そうだね…でも、まぁ、ルーナと一緒なら、私は良いけど」

 

そしてルーナのその呟きに、美空はバイトの求人サイトを見ながらそう言った。

 

「美空、何見てるの?」

 

「バイトの求人。ほら、穂花と凛音、それと有栖の高校進級が決まったし、何よりあの3人もそろそろ中学バスケ部引退するでしょ?それに有栖はルーナの後任のキャプテンとして、今年の全中も勝利に導いたでから、お祝いも兼ねて何かプレゼントしようかと思って」

 

「なるほど」

 

ルーナの問いに、美空はそう答え、それを聞いたルーナは納得した様子でそう言った。

 

「因みに、ルーナは何あげるのか決まってるの?」

 

「うーん、そうだね〜実は少し迷ってるんだよね」

 

美空のその問いにルーナは少し迷った様子でそう言った。

 

「私としては、大好きな後輩の3人のお祝いだから、2泊3日で遊園地…と言うのも考えたんだけど、穂花ちゃんがなんと言うかな〜て思って」

 

「あぁ、なるほど」

 

ルーナの話を聞いた美空は納得した様子でそう言った。

 

ルーナの後輩である蜂須賀穂花は、両親共に真剣に医療と向き合っている医者の娘である影響か、素朴で贅沢が苦手な性格である。ルーナと美空が中学二年生の頃、穂花の誕生日の日に、可愛い後輩の為と、ルーナが高級ホテルの最上階を貸し切った誕生日パーティーを敢行しようとした際。

 

「私の為にこんなお金を使うなら、必要としている人に使ってあげてください!」

 

と怒られた事がある。

 

結局その年の穂花の誕生日は、庶民的な美空の提案で、ルーナの家の庭でバーベキューを5人でやると言う、当初ルーナが考えていた計画と比べて素朴なパーティーを開いた。

 

だがその事がきっかけでルーナは、穂花の事を、自分とは違う感性を持つ人物だと認識し、正式に心から仲間として認めたきっかけにもなった。

 

だがその為、こう言う祝い事の際に、穂花には何を買ってあげれば良いか、ルーナにとって悩みの種であり、頭の中には本格的な仮面ライダーの変身セットか、あるいは高級店のお菓子かなど、さまざまなアイディアが頭の中を駆け巡っていた。

 

「あーあ、セレブは良いわね選択肢が多くて。私なんか、最近少しピンチだからこうしてバイト探しよ」

 

そう言い美空は、サイトをスクロールして、短期のバイトを探していた。

 

すると

 

「えっ…」

 

一つの求人に目が止まった。

 

「どうしたの美空?」

 

興味深そうにルーナが美空のスマホを覗き込むと、そこにはとある求人広告が載っていた。

 

"アルバイト募集、1週間裏方で働いてみませんか?苺プロ"

 

「えっ、たしか苺プロってアイの…」

 

それを見たルーナは、まるで、誰かに求められているかの様に、その求人に惹かれ、ここに呼ばれている様な、不思議なん感覚に陥った。

 

そして

 

「ここにしない?」

 

「えっ、ここ?」

 

「うん、短期バイトだし良いと思うよ。それに、私もここでバイトしてみたいし」

 

「はっ!?ルーナが、バイト?なんで!?」

 

話を聞いた美空は驚いた。アルバイトが必要でないほど裕福な、おそらく世界一の金持ちの娘のルーナが、バイトをすると言い出したからだ。

 

思わず、その理由を聞くと

 

「うーん、何となく」

 

「何となくって…アンタ」

 

そうルーナは答えた。

 

そして続けて。

 

「それに、自分の力で稼いだお金のでプレゼントを買ってあげた方が穂花ちゃんも、凛音ちゃんも、アリスちゃんも、絶対喜ぶと思うし。それに、美空とバイト、なんか楽しそうじゃん」

 

「そう…まぁ、確かにルーナの言う通りかもね。それじゃあ、ここに応募してみる?」

 

そう言うと美空とルーナは、苺プロの求人に応募した。

 

その夜

 

「と言う事で、私と美空と一緒にバイトしてみる事にしたんだー」

 

ルーナは家に帰って来た父と母を前にそう言った。

 

「ほぅ、人生初のアルバイトだな、良いじゃないか、社会勉強にもなるし、何か新しい事をやるきっかけも見つかるかもしれないしな。それに、美空くんと一緒なら俺も安心できる」

 

「そうね、それじゃあ、今日はルーナの初アルバイト記念に、シチューでも作りましょうか」

 

父の天月零も、母ライラもルーナのアルバイトをすると言う話に対して、肯定的な様子であった。

 

その一方で、ライラは料理を作る為に厨房へと向かった途中で

 

「リリー」

 

「はい、ライラ様」

 

ルーナの昔からの従者であるリリーを呼び出し、彼女にある事を伝えた。

 

「ルーナを守ってあげてね」

 

「かしこまりました、この命に変えても、お守り致します」

 

ルーナを守って欲しい、そう伝えると、リリーは頭を下げそう言った。

 

数日後、ルーナと美空の元に採用通知が届き、正式に1週間、ルーナと美空は、苺プロのアルバイトスタッフとして勤務する事が決まった。

 

そしてこのアルバイトが、時を超えた再開

 

そしてルーナにとって、人生を左右するほどの決断を促すその始まりとなる事は、この時は誰もまだ知る由もなかった。

 

 





小ネタ

因みにルーナと美空達が通う西帝大学附属と言う学校名は、アクアやルビー達が通う陽東高校に対する思いで、東の反対側の方角の西を学校名につけて見ました。

(因みにボツ案では、明西大学附属にしようかと思いましたが、個人的な理由でむず痒くなってボツにしました)

天才で金持ちの家出身の恵まれた環境と才能を持ったアイドルって、皆様は推せますか? (今後の作品制作の参考にしたいので理由があればぜひコメント欄で教えてください)

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