王権の光   作:ウェストフォード

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始まりの日の回顧:8

アイへ、運命の宣戦布告をしたあの日から、私は日々が輝く様になった。

 

アイのライブがあると聞けば、来日して、美空、あるいはアリスちゃんを含めた3人でライブを見て、将来のライバルとなるアイの勇姿を、私のこの青い目に焼きつけていた。

 

もちろん、日本に行くのはアイだけが目的じゃない。

 

あの日ホテルで出会った私の運命のパートナー

 

私の相棒、美空に会う為というのも大きかった。

 

もちろんアリスちゃんとも仲は良いし、私もアリスちゃんの事は大切な仲間だと思っている。

 

だけど美空はなんというか…特別に私と波長が合うと言うか、美空といると心がドキドキして、そして温かなった。

 

もし前世と言う物があるなら、私達は前世でも友達か、あるいはお互いに背中を合わせて戦っていた騎士だったんじゃないのか、今でも私は、そう思っている。

 

私は誰かに自分の人生を決められるのは嫌いだけど、私と美空の出会いは、きっと神様が導いた運命だったんじゃないかなと

 

だから私は最初に美空と出会ったあの日、イギリスに帰る時には、大泣きし、しまいには美空に、一緒にイギリスに住もうと、かなり無茶な事をお願いしたりもした。

 

もちろん、さすがにそんな事は出来なかったけど、代わりに私の髪を結んでいた水色のリボンと、美空の髪留めをお互いに交換し、離れていても心は一緒と、そう誓いを立てた。

 

だから、アイのライブを見に行くたびに、美空と再開する事は、私にとっては何よりも変え難いほど嬉しい瞬間だったし、その日は、私にとって家族と同じくらい1番大事な美空と、未来のライバルのアイのライブを見る、私にとって1番幸せを感じる瞬間だった。

 

あの日も…そうだった…

 

「明日は、いよいよアイさんのドーム公演だね美空」

 

「うん、いよいよアイさんがドームで歌うんだね」

 

私と美空は、都内のとある高層ビルの最上階の一室で、パジャマ姿で楽しそうに話していた。

 

このビルは、ウェストフォード家の日本資本を統括する多くの企業が入居し、最上階のフロアには、ウェストフォード家の人間が日本に滞在する際に宿泊やサロンとして使用する、いわば東京都内にある、ウェストフォード家の別荘であった。

 

明日は、いよいよアイと、彼女が所属するアイドルグループ、B小町のメンバー達によるドーム公演

 

当時の私には、その凄さが分からなかったけど、今ならそのコンサートにたどり着くまで、どれほど大変だったか…

 

そしてこの公演が開催されていたらどれだけの偉業になったのか…

 

本当だったら、その偉業を見たかった

 

アイのめいいっぱいのキラメキを、ドームで見たかった…

 

 

 

だからこそ…

 

あの日は私の人生の中で1番…

 

辛い日だった…

 

その日は、少し嫌な予感がした

 

さっきまで、アイのドーム公演の日を祝福するかの様に明るく晴れていたのに、急に似つかわしくないほど、灰色の雲が空と地上を隔た

 

「どうしたのルーナ?」

 

「えっ…あぁ、うんうん、何でもないよ美空」

 

だけど、その不吉な予感よりも、アイの輝きを観れるという期待の方が大きく、私の心は、曇り空には似つかわしくないほど、晴々としていた。

 

「急ごう、アリスもきっと待ってるよ」

 

「うん、よし行こう!」

 

そう言って私が美空と一緒に、ライブ会場に向かおうとした時、突然私のスマホに着信が入った。

 

「アリスちゃんから?もしも、どうしたの?」

 

電話をしてきたのはアリスちゃんからだった。

 

「もしもし、もうついちゃった?」

 

最初私は、先に着いちゃったアリスちゃんが痺れを切らしたと思って、電話に出ると明るくそう聞いた。

 

すると

 

「ルーナ!アイさんが…アイさんが!」

 

「アイさんがどうしたの…」

 

私がそう聞くと、アリスちゃんは悲痛な声でこう叫んだ。

 

「アイさんが…死んじゃった!!」

 

「えっ…」

 

それを聞いた時、私は思わず携帯を落とて、呆然とした…

 

だって、必ずそこに行くから待っててって言ったのに

 

いつかアイさんのライバルになるって言ったのに

 

全てが崩れ去って、目の前にはただ闇が広がる

 

何で…何で何で何で何で何で何で何で、あんなに輝いていた人が何でトートに死神に連れてゆかれたの?殺した人がすべて悪い?いや違う、愛という言葉が全ての元凶、愛は貴族特権や爵位と同じ、相応しい人にのみ与えられるべき物なんだ。それを相応しくない人々にも与えたから。そうじゃない…それよりも最大の問題は、あんなに人って簡単に死ぬ物なんだ、だから…強くないとダメなんだ。強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと、強くならないと

 

 

 

 

 

 

「…ナ…ル…ナ…ルーナ!!」

 

「えっ、あっ、美空どうしたの?」

 

「さっきから呼んでたのに、気づいていないじゃない」

 

狂った様に、文章を殴り書きしていたルーナに、美空がそう声をかけると、ルーナは我に返った様子でそう言った。

 

「大丈夫、ルーナ?」

 

「ごめんごめん、ちょっと本を殴り書きしてて、自分の世界に入っちゃったんだ」

 

「本?」

 

「うん、私たちの出会いと、私たちの伝説が始まるその記録を…そしてアイとの出会いを…」

 

心配する美空にルーナは笑いながら、そしてアイの名前を口に出した時は、少し思い出す様に黄昏る様子でそう言うと、今さっき、思いのままに書き殴っていた部分をペンで消した。

 

「そっか…それで昔の…アイが死んだ時の事を思い出しちゃったんだね」

 

「うん…私の唯一のライバルだった人だったから…あのアイが死んだ時の事を思い出すとつい…ね…あの後の、私の心が凍りついていた時の事を思い出すんだ」

 

察した様にそう美空が言うと、ルーナは少し遠くを見てそう言った。

 

ルーナはあの後、アイが死んだショックで、一時期心が凍りつき、ただひたすら、強さのみを追い続けるそんな人間になってしまった。

 

「だけど心配しないで、すべて過去のことだし、それに、あの時の凍った私の心は、中学一年の時に、美空が溶かしてくれたから」

 

「ルーナ…」

 

そう言うとルーナは、美空の手を静かに握り、美空は静かにルーナの名前を呼んだ。

 

「それにしても、ルーナとアリスとホテルを抜け出した時、ルーナがバイオリンを持って行ったことが、今でも意味わかんないよね。何であの時、わざわざバイオリンなんか持って行ったの?」

 

しかししんみりした様子になってしまった事に気づいた美空は、すぐに話題を変えた。

 

すると

 

「うーん、何となく…かな、気分!」

 

「気分て…全く」

 

明るくそう答えるルーナに、美空は呆れつつも、微笑ましそうにそう言った。

 

すると

 

「そう言えば、そろそろ時間じゃない?」

 

「あっ、そうだった!それで呼びにきたんだ、行こうルーナ!」

 

「うん、行こう美空、私達の戦いに」

 

そうルーナは美空に言うと、さっきまで書きたい事を殴り書きしていた手帳を閉じ立ち上がった。

 

ルーナと美空…今2人の年齢は、17歳

 

2人は今現在、白い騎士の様な服を着ており、その姿は皇帝とその1番の腹心の右腕、そんな印象であった。

 

2人はこれから、戦いに赴く

 

光り輝くステージという戦場で行われる戦いにだ。

 

だがその前に

 

「あっ、ちょっと待って美空」

 

ルーナは美空を制止し、もう一度手帳に向かい合った。

 

「行く前に、この本のタイトルを変えたいんだ。天賦の子…最初は何となくそんなタイトルが浮かんだけど、ここから先の話は、私1人じゃないからね。タイトルを変えたいんだ」

 

「タイトルて…どんな?」 

 

そう美空が聞くと、ルーナは天賦の子と書かれたタイトルに二重線を引き、代わりにこう書いた。

 

王権の光

 

「これでよし」

 

ルーナは満足そうにそう言うと。

 

「さっ、気も済んだでしょ?行こう、ルーナ」

 

そう美空は言うと、ルーナの手を引いて、部屋を出た。

 

12年前のあの日、ルーナはアイと言うライバルを失い、一時期心が凍りつき、ただひたすら強さのみを求める氷の女王様時代と呼ぶ時代があった。だが、その代償に氷の女王様時代には天才的な知識を得た。

 

そして心が溶けた今は、美空との絆を再び確認し、そしてそれだけではなく、新しく手に入れた物もあった。

 

「ルーナ先輩!」

 

「穂花ちゃん、凛音ちゃん!どう調子は?」

 

「今からドキドキして、楽しみです!

 

「緊張はしていますが、それよりも…とても楽しみです」

 

ルーナに声をかけられた2人の後輩、蜂須賀穂花と西園寺凛音、ルーナを心の底から尊敬する、2人の可愛い妹分である後輩を、ルーナは手に入れた。

 

そして

 

「ルーナ」

 

「アリスちゃん、それにやしろちゃん、準備はどう?」

 

「問題ないわ。あとはただ、ベストを尽くすのみよ!」

 

「私を再びこのステージに連れてきてくれた有栖と、そしてルーナちゃん達の為に、全力を尽くすわ」

 

最初出会った時は大人しかった有栖は、すっかり財閥の令嬢らしく、誇り高くそして知性と自信にあふれる人物になっていた。

 

そしてそんな彼女と共にいる、ルーナと同じ歳の女の子…和修やしろと言う、優雅さと包容力がある女の子も、微笑みそう言った。

 

彼女達、そしてルーナにとって永遠の相棒である美空は、皆ルーナの理想と決意について来てくれた、同志であり、戦友であり、そして騎士達であった。

 

「みんな、準備万端だね。それじゃ行こう!」

 

そう言うとルーナは、衣装の白い片マンを翻し、そしてその右横にいる美空の手を握りながら、こう言った。

 

「私達、REGALIASの力と輝きで、B小町を倒そう!そして…アイが残した一等星の残光を、私達レガリアの、王権の光でかき消そう!」

 

REGALIAS…

 

伝説のアイドル、星野アイの伝説を継ぐ新たなB小町を倒す為、天月ルーナが結成した"強く、気高く、カッコよく"をコンセプトとしたチームである。

 

B小町が一等星の生まれ変わりである、完璧で究極のアイドル、星野アイのみが輝くチームだとするなら、ルーナが率いるレガリアは、全員が1人の皇帝、天月ルーナの元に結集した、全員が輝き、全員が主役になれる、硬い絆で結ばれた、常勝無敗のアイドル騎士団…

 

そしてその騎士団は、ルーナの理想の元、今B小町と日本の芸能界に対して戦いを開始していた。

 

その先にあるのが、勝利か敗北か…あるいは完全な勝利か分からない。

 

しかしただ一つだけ確かなのは

 

(行こう美空…)

 

(ついて行くよルーナ…どこまでも)

 

ルーナと美空、お互い指を絡めて手を繋なぎ、あの輝くステージへと向かう2人は、どんな結末が待っていようとも、その未来に、共に進み歩いて行く

 

ただそれだけであった…

 

 

一等星の光の追憶は終わり、今気高き王権の光の戦いが始まる…

 




と言う事で過去編がようやく終わり、いよいよ推しの子本編の芸能界編が始まります。


登場人物説明1

天月ルーナ

異名:レガリアの帝王

誕生日:8月15日

座右の銘:信念と誇りを貫く事こそ勝利への道

特技:ヴァイオリン、バスケ、フェンシング、心理分析とマインドコントロール、その他基本何でもできる。

苦手な事:他の人に勉強を教える事(擬音ばかりで美空以外わからない)

好きな食べ物:紅茶に合う手作り菓子、美空の手料理

嫌いな食べ物:お寿司(特に大トロが大嫌いで、他のネタも卵とわさび醤油をたっぷり付けた白身魚や赤身以外は食べれず、本人曰く大トロよりハギスの方がまだマシ)

好きな事:挑戦する事、勝利、美空とイルカを見に行く事、美空に髪をとかしてもらう事、美空の膝枕、知識を得る事、紅茶を集める事

嫌いな事:友達(特に美空)が傷つく事、支配される事、嘘をつく言葉(諸刃の剣だと思ってる)

身長:162㎝

容姿
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西帝大学附属女子校2年

イメージCV:赤﨑千夏

本作の主人公

天才的な頭脳、そして世界最大のイギリスの貴族系財閥であるウェストフォード家の長女と世界最大のITグループ総帥の父を持つ、生まれながらの超エリート家系という背景と、それらが合わさり壮大な構想と広い視野、そしてナポレオンやカエサルの様な、英雄型のカリスマ性を持つ少女。

4歳の頃にB小町のアイと出会った事で、人生に大きな影響を受けた。

性格は、明るく活発で少し能天気、頭は凄まじく良く育ちも良いが、それを気取らず誰にでもフランクで接し、少し子供っぽい性格である。また、金持ち故に少し感覚が、常人とズレているような所もあるが、責任感も強く仲間思いで、強い信念と誇りを持つ人物。

因みに護身術を兼ねてフェンシングをやっていた関係から、武器を持たせた上での戦いなら、めちゃくちゃ強い。


朝日奈美空

異名:赤色の副将

座右の銘:人間の力に不可能は無い

好きな食べ物:ラーメン

嫌いな食べ物:パクチー

特技:服のデザイン、歌、空手

好きな事:料理を作ったり食べたりする事、ルーナ、バスケ

嫌いな事:親友であるルーナが傷つけられる事、ホラー映画やお化け屋敷

誕生日:8月20日

身長:164㎝

容姿
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イメージCV:竹達彩奈

西帝大学附属女子校2年

天月ルーナの幼馴染であり右腕、そして幼少期に騎士の誓いを交わした1人。

父親が建築家、母は主婦と普通の家庭出身だが、なぜかルーナと気が合い、ルーナが両親以外だと1番心を許している人物であり、ルーナにとっては、初めてできた1番の親友。ルーナにとっては、「たとえ世界が敵になっても美空だけは私の味方でいてくれる」と評する、1番特別な最重要人物である。

性格は真面目で常識人だが、ルーナに頼まれると断れず甘やかしてしまうが、軽率すぎる行動に関してはちゃんと叱るなど、ルーナにとっては姉妹みたいな関係である。だが、なんだかんだ彼女の破天荒な行動につきあう内に、タフな精神と疲れ知らずの体力を持つ様になっている。

また、世界一のお嬢様であるルーナに、電車の乗り方や美味しいラーメンや食堂など、庶民の世界を教えたりしている。

因みに、空手を習っていた事もあり超強い


高見沢有栖

渾名:黄色の大軍師

座右の銘:慢心は最大の敵

特技:運動、プログラミング、数学、合気道、演出、作曲

好きな食べ物:砂糖が大量に入ったお菓子、キャンディー

嫌いな食べ物:中華料理(八角とか中華料理に使われる香辛料の風味が嫌い、ただしラーメンと餃子、炒飯は好き)

好きな事:ポーカー(だけどルーナには勝った事が無く、今までの戦績は0勝である)、アニメ鑑賞、ゲーム、プログラミング、コスプレ、やしろと出かける事、ミュージカル

嫌いな事:年上でも無能で粗野な野蛮人の言う事を聞く事、オズの魔法使い

誕生日:9月17日

身長:168㎝

容姿
【挿絵表示】



イメージCV:涼本あきほ

西帝大学附属女子高校1年

ルーナと美空の共通の友達であり、かつて幼少期に騎士の盟約を交わした1人。

神戸に拠点を持つ、日本4大財閥の一つである高見沢財閥の令嬢であり、ルーナに次ぐ天才的な頭脳を持つ人物であり、特に数学とコンピューターに精通している。

一方で、音楽や演劇に興味を持っており、趣味で作曲と演出の勉強をしており、よく学校の演劇部で使われる曲を作曲したりしている。

性格は昔は大人しかったが、今現在は自身の誇りに溢れ、妥協を許さず、常に向上心を持つ性格に変わっており、一方でプライドも高い為、自分が正しいと思う事は、たとえ大人相手でも意見を強く述べ、拒否するなど、例え相手が大人だろうが何だろうが、敬意を払うべき人物を選択している。

因みに彼女も護身術で合気道を習っていた為、とてつもなく強い。また趣味はポーカーやゲームで、その腕もかなりのものだが、ルーナ相手だと勝った試しが無い。

天才で金持ちの家出身の恵まれた環境と才能を持ったアイドルって、皆様は推せますか? (今後の作品制作の参考にしたいので理由があればぜひコメント欄で教えてください)

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