アニマ   作:リメイクです

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前回の区切りちょっと悪いな・・・悪くない?やっぱり5000ずつぐらいがいいかも


予想外か奇想天外

「へへ・・・これはメンタルダメージってやつですよ。まじで隊長ありがとう」

 

黒田は滂沱の涙をながして感謝する。今後彼は隊長に足を向けて眠ることなどできないだろう。起こっていることの波乱万丈さに比例するように、黒田の感情は情緒不安定の如く揺れ動かされている。人生最初の恋と人生最大レベルの絶望を交互に叩き込まれていると考えれば妥当かもしれないが。

黒田は、口元の血を袖で拭い取り、手足をぶらぶらと揺らしながら準備を整える。

 

「とりあえず、戦闘訓練は出来そうか?」

「ええ、体調はばっちりですよ!」

 

力こぶを作るように万端であることをアピールするが、それがあまりにも不毛なことを瞬間で察知した。お世辞にも体格は恵まれてはいないが、逃亡生活で培った枯れ枝のような黒田の四肢は、肉体の改造と血管から投与されていた十全な栄養で、多少なりと見れるレベルで整ってはいた。しかし目の前には、金剛と言うにはあまりにも毛むくじゃらな、仕上がりきっている肉体があるせいで比較すると貧相に見えたのである。黒田は新しい日課として筋トレをすることを心に誓った。

 

「そうか、じゃあカズ。後は頼むぞ」

「了解!黒田君・・・黒田でいいか!加減はある程度してやるから全力で気張れよ!」

 

思い出してしまった。黒田は他の誰でもなくその剛体が相手であることと、その絶望感を。だが、やけくそ気味且つ直近の最悪を回避した高揚感も相まって、気分としては良かった。それと同時に、辺りにマットぐらいしかまともな事故防止用の装備がないことに気が付いた。当然あると思っていた黒田は、まさかと思いながら疑問を口にした。

 

「ちなみにヘッドギアとかは?」

「そんなもの、あると思ってるのか?」

「ゴリゴリに安全性を考えてねぇじゃねぇか!」

 

絶望感はないが、確実にやけくそ気味であったことは誰から見てもわかりやすかった。

 


 

「なんか・・・その・・・すまん」

「いへ、かふぁいふぁせん。ありふぁとうふぉふぁいまふぃた」

 

顔が潰れてしまいロクにしゃべれない黒田は、何があったのかを思い返していた。

戦闘自体は一瞬で終わった。痛みも一瞬だった。黒田が走ろうとした瞬間、体が爆発的加速を生んで、ロケット発射された。そう、まっすぐすっ飛んだのだ。智一がゴリラ化を強めてパンチしたのに重なって、思いっきり回転しながら吹っ飛ぶ。つまりは黒田自身のスピード分も破壊力に加算されたわけだ。ゴリラの握力や筋力は語るまでもないが、それを人間レベルにスケールダウンしても十全な破壊力になるのは語るまでもあるまい。

それがスピードを人間台のゴキブリ分。ざっくり時速200km加算した場合?そう生きているのが奇跡のレベルの破壊力を生み出した。

それを本能的に上手く回転に使った黒田は奇跡的に生きていた、が、メンタルダメージは十分であった。

 

「ひぐっ、ぐすっ」

「あ・・・」

「智一・・・泣かせたな」

「いや、これ隊長の指示が悪いでしょ!アニマ使いこなしてる思ったし、戦闘も多少やってるって思うでしょ!」

「ふみまふぇん・・・」

 

なんも練習する前に来ちゃってすみません・・・という自己嫌悪に陥りつつも、隊長の責を咎めるべく目線を向ける。なんせ、本気で走ったら瞬間移動並みに移動することなど、想像する余裕がなかった。それにあったとしても『そこに合わせて向けられる拳』をどうやって避けろという疑問が浮かんできた。『どうにかできる方法があるなら教えてくれ!』と黒田はそう思わずにはいられなかった。

視線に流石に咎を感じたのか、隊長は黒田の肩をポンポンしながら申し訳なさそうに口を開いた。

 

「とりあえず・・・そのスピードに慣れるところからだな」

「ふぁい・・・」

「その・・・すまん」

「まったふでふ。はんへいひへふははい」(全くです、反省してください)

「なんと言ってるんだ?」

 

当面の目標が決まったのであった。戦闘(と言うか自爆しただけだが)の反省会が終わると天使とお姉さんが黒田に近づいてくる。片や目をキラキラさせながら。片やかわいそうなものを見る目で。どっちがどっちとは言うまい。

 

「いや~すごいスピードだったね~!吹っ飛んでくのも!」

「慣れないうちはそんなもんよ。慣れれば受け身も取れるようになるわよ」

 

手をパタパタさせて、新しいおもちゃに飛びつく子供のような視線を向けてくる天使のような少女。対して気遣いがてら氷嚢を当ててくれる女性。その二人の姿に思わず止まりかけていた涙が再びあふれ出てくる黒田。『結婚してくれないかな。二人とも。養ってください・・・温かいご飯が1食毎日出るだけでいいので・・・』という最低の思考をしつつ、やる気を滾らせるのだった。

 

「ふぁんふぁりまふ!!!」(頑張ります!!)

 

 

そんなことをしている陰で、智一と隊長が何かしら話をしていた。

 

 

 

「あいつ現金なやつですね」

「まぁいいんじゃないか?やる気がある方がいいし、恋も努力も生きてるうちしかできないからな」

「そうですなぁ・・・ところで隊長、アイツは何のアニマなんです?」

「カズ、人には聞かない方がいい真実がブフゥ」

「隊長!?なんでそこで笑うんです!?教えてくださいよ!めっちゃ気になるじゃないですか!隊長!何処にいくんですか!隊長~!!!」

 

 




おう!今回は短くて悪いな!担当は俺、恵原智一ことカズだ!
戦闘訓練が一瞬にして飛んじまったのは、別段細かく書いても一発で終わったからとのことだ!
まぁ、作者は後2話ぐらいは戦闘ないと思って書いてるからその辺はよろしく頼む!
え?バトルものなのにって?俺に聞くな!
次回「確認した未確認」黒田が色々試行錯誤するみたいだが・・・
え?俺の出番ない?嘘だろ?
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