ゲゲゲの鬼太郎 異端の半妖   作:Haganed

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性懲りも無く新作を書きました
ゲ謎面白かったので、久方ぶりに6期を見て執筆欲を抑えられませんでした。
良ければどうぞ、見ていってください

*12月17日 一部修正


邂逅の篇

 

 

 

 目に見える世界が全てじゃない。この世には見えない存在、幽霊や妖怪だってなんだって存在している。

 

 それが当たり前なのだと気付いたのは、つい最近──いや、これは人間基準だと結構昔になるな。そう、10年前の事だ。まだ歳若い自分はある事をキッカケに見えない世界がある事を知り、そしてようやく今になって境目の向こう側を見られるようになった。

 

 それからというもの興味関心は見えないものに移り、やがて自分のあれやこれやに移って……今は雇用先の自分の席で、近々行われるスイーツフェアのことについて考えている。

 

 今月は春のスイーツフェアが開催されるというので、予定を入れて何を食べようかとスマホの画面に映っている案内表を見て思案中なのだ。スイーツフェアとは言ったけど別にスイーツ以外が無いわけじゃないし、昼もここで食べるか。ちょっと出費は痛いが、楽しみには変えられない。

 

 大体の目星はつけて、当日の移動ルートを検索しようとマップアプリを起動しようとしたが、ニュースの通知が来たので少し確認してみた。自分の眉間が狭まったのが分かった。

 

 

「何だ……?」

 

 

 自分の感情の整理と、現状把握の心構えを取ってニュースを見る。渋谷のスクランブル交差点で、突如人が木へと変貌する怪事件が発生している内容であった。自分から漏れ出る息吐く音を聞くのと同時に、この怪事件を映した視聴者提供の動画を見る。

 

 確かに、人が木へと変わっている。しかも見れば撮影者にも被害が及んでおり、特定の人間に作用する訳では無さそうだ。加えてこの映像に映っている人では無い存在は恐らく━━。

 

 

「妖怪、しかもコイツが何か埋め込んで」

 

「うわ、何だこれ」

 

 

 不意に隣に座る同僚からの声に意識が逸れた。もしかしてと思い、声をかけてみる。

 

 

「どした?」

 

「これ見ろよ、何か渋谷がヤベー事になってら」

 

 

 そう言って同僚が見せてきたスマホの画面には、動画サイトで急上昇1位に躍り出ていた人が木になるあの映像。しかも物珍しがって動画を撮っていた他の人間も、同じように木になっていく所まで映し出されている。

 

 

「確かにヤバいな」

 

「だろー? でもこういうの、大体フェイクニュースとかなんだよなぁ。実際こんなの起きたら、仕事どころじゃねーし」

 

「だなぁ」

 

「まぁ、俺たちには関係無いか」

 

「かもなぁ」

 

 

 同僚の発言に合わせて相槌を打っているが、この事実を知っている以上自分たちとは無関係な問題で終わる筈が無い。面倒だが、夜に現場に向かって対処するしか方法は無いか……はぁクソっ、面倒だがやるしかないかぁ。

 

 

「はぁ」

 

「どーしたよ、溜め息ついちゃってまぁ。あ、もしかして去年入った新人に手を焼いてるとか?」

 

「んなわけ無いでしょーが。大体、あの子は良い子だし、アタシの下手くそな説明を自分なりに理解してくれるし、手を焼く所か助かってもらってらぁよ」

 

「お前に教えてもらってるから、よーく知ってるよ。それよかお前、やっぱ男でその一人称は考え直した方が良いって。()()()だと思われっぞ」

 

 

 そう言って同僚は自身の頬に自らの手の甲を当てる。自分にそんな気は更々無いが、この一人称が人を勘違いさせる事などよく知ってる。

 

 

「だからオメー、使い分けてんだろーが。流石にこの一人称は仲良い奴にしか使わないっての」

 

「かっー! あの有能クールなビジネスマンのお前に、仲良い奴認定されてたとは! これは俺も昇進が近いかぁ?」

 

「馬鹿も休み休み言いやがれっての。ほれ、そろそろ時間だし準備準備」

 

「おっとっと。やべーやべー、いっそっげー」

 

 

 そろそろ昼休み終了の時間も迫っているので、仕事の準備に取り掛かり始める。妖怪のことは気がかりではあるが、この人間社会で生きるには仕事をしなければいけない。妖怪退治や除霊なんかで生計を立てても良いかもしれないけれど、それを生業にするのはもう少し歳取ってからでも良いだろう。

 

 あー、その前に帰ったらいつもの調査しておかなきゃならんな。あの妖怪がなんなのか調べとかないと、対策すら立てられん。

 

 

 




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