今日も元気です(ヒフミちゃんが)
「おはようございます、ミソラちゃん!」
「うん、おはようヒフミちゃん」
あれからヒフミちゃんとは一緒に行動することが増えた。ヒフミちゃんからよく声をかけてくれるし、わからないことがあったら教えてくれる。凄く優しくていい子だと思う。色々お話もしてくれて、これが友達って感情なんだと日々感じさせてくれる。雑談の半分以上はモモフレンズの話題だけど。
「ヒフミちゃんは……今日はモモフレンズのイベントがある日だったかな」
「そうです!今から行くのでミソラちゃんも一緒にどうですか?」
「あ、ごめん、今日は用事があって」
「そうですか……それは残念です……。それでは、今日はミソラちゃんの分まで楽しんで、たくさんお土産を買ってきますね!」
ヒフミちゃんはこういうイベントとかもよく誘ってくれる。ほんとは今日も行きたかったけど、予定があるから断った。ちょっと悪いことしちゃったのかなって思ったけどヒフミちゃんはやっぱり優しかった。
予定というのは、音楽のCDを買いに行くこと。ネットで調べたら悲しい音楽とか、楽しい音楽とか、落ち着く音楽とか、熱くなれる音楽とか、色んな音楽があるみたいで、こういうのをたくさん聴いたら少しは感情を理解出来るようになるのかなって。
言い忘れてたけど、私には感情があまりないみたい。あまりってつけてるのは完全にないわけではない、と思うから。羨ましいとか、すごいとか、優しいとか感じることはあるから、心はあるんだと思う。悲しいとか、嬉しいとかはわからないけど。あ、でもヒフミちゃんといると最近は楽しいって感情がほんのちょっぴり理解出来るようになったかも。
「それじゃあ、行ってきますね、ミソラちゃん!」
「いってらっしゃい、ヒフミちゃん」
それからヒフミちゃんとは別れてCDを買いにCDショップに向かって歩いていく。モモフレンズのイベントと場所が近いならヒフミちゃんと行けたんだけど、今回はちょっと遠いから。
目的の場所はトリニティからほんの少し離れたところ。トリニティ内のお店で買ってもいいけど、ここのほうが安いし。お金は大事って誰かが言ってた。
「……うん、裏道使っちゃお」
トリニティの生徒はお金を持ってるイメージがあるから不良から狙われやすいって話を聞いたことがある。とはいえそこまで離れてるってわけでもないし大丈夫だろう。早く終わらせたほうがたくさん音楽を聴けるからね。
そんなことを思いながら裏道を進んでいると
「ちょっと待ちな!」
「あたいらの縄張りにトリニティ生がなんの用だい?」
不良に囲まれた。数としては7,8人くらい?
これがフラグ回収ってやつなのかな。
「ここを通りたいなら金を置いていきな!」
一人の不良がそう言って近づいてきた。こういうときにどうするかは決まっている。
「がっ……!!」
「なっ……お前!」
拳銃を引き抜いて近づいてきた不良の頭を撃ち抜いた。そう、こういうときにどうするかといえば悪者退治。不良は急な反撃に反応できずにそのまま撃ち抜かれて倒れてしまう。キヴォトスの住人は銃で撃たれても痛いで済ませられるくらいに強いとはいえ、頭とか人として弱い部分を撃たれればそこら辺の不良レベルなら一発で気絶させられる。
残った不良達が一斉に銃をこちらに向けて発砲してくる。私はそれに当たらないように近くの隠れられそうなところに身を潜める。暫く隠れてると銃声が止む。流石に障害物に隠れてる敵に無駄な弾を消費する馬鹿はいないようだ、というより不良だから無駄遣いできるほどの弾薬がないのだろう(名推理)
「さて、ささっと終わらせよう」
ちらっと障害物からほんの僅かに顔を出して敵の位置を確認する。敵は5人ほど丁度いい感じに横並びで構えている。1人後ろにいるっぽいけど1人以外は一掃しちゃおう
「『フラットショット』」
私は障害物を飛び越えるように飛び出し銃に神秘を込める。そして神秘を込められた銃からほぼ同時に5発の銃弾が放たれ、前の5人の頭に吸い込まれていく。不良達はそれらを避けられずに受けて倒れてしまう。やったね、ワンショットファイブキルだ(?)
「くっ……!!!」
最後の1人が銃を向けて来たので私は手に持った弾切れの拳銃を投げつけた
「なっ!?」
拳銃を投擲武器として投げつけられるのは予想してなかったのか不良に一瞬の隙ができたので、そこで距離を詰め顎に一撃を叩き込む。顎への衝撃で激しく脳を揺らされた不良はそのまま地面に沈んでいった。
「正義が必ず勝つ」
私は無表情のまま言い放った。とはいえ聞いてる人もいないのでささっと正義実現委員会に「トリニティの生徒から金を奪ってる不良がいる」と通報して不良達は逃げられないように縛ってCDショップに向かった。
買い物を無事に済ませられた私は帰りはちゃんとした道で帰る。不良に襲われたら危ないからね(体験談)
それにしてもこの拳銃も買い替えるべきだろうか。弾数少ないしそこまで使い勝手がいいわけでもないし。
「そのお怪我、大丈夫ですか?」
誰かの声と共に優しく左腕を掴まれる。おかしいな、私の近くには人の気配はなかったはずなんだけど
振り向いて声の主を確認するとピンク色の髪にいかにもナースっぽい帽子を被った少女がいた。
「えっと……」
そもそも怪我なんてしてないはずだけど……
「ここ、血が出てますよ?」
そう言われて指された場所を見てみる。あ、ほんとだ、気づかなかった。さっきの戦いで被弾しちゃったのかな。まぁ、このくらいなら
「駄目です!小さな怪我でも雑菌が入ったりして悪化してしまったらいけませんから、私が治療してあげますね♪」
そして半ば強引(?)に優しく手慣れた手つきで治療された。というかナチュラルに心を読まれた気がする。
「うん、ありがとう」
「いくらキヴォトスの人間が頑丈だからといって、怪我を放置していてはいけませんよ?」
放置してたっていうより、気づいてなかっただけだけど。それに
「すごい優しいんだね」
「いえいえ、怪我をした患者さんを治療するのが救護騎士団の仕事ですから♪あ、私、救護騎士団の鷲見セリナといいます!まだ1年生ですけど、怪我とか具合が悪くなったりしたら呼んでくださいね!すぐに治療に駆けつけますから!」
セリナちゃん、同じ1年生だったんだ。それでこんなに早く治療できるなんてすごいな。それに初対面でここまで言ってくれるの、やっぱり優しいと思う。
「私は黒崎ミソラ、よろしくね」
「はい、よろしくお願いします!では私は救護騎士団のお仕事がまだあるのでここで失礼しますね!」
そう言ってセリナちゃんは優しい微笑みを見せた後、その場を去っていった。
今度ゆっくり出来るときにもっとお話できるといいな
あと今度新しい銃を買いに行こう
今回はセリナ登場回です
ところでセリナちゃん忙しそうにしてましたね、近くで銃撃戦でもあったのでしょうか?(すっとぼけ)
そんな中でもちょっとの怪我も見逃さず優しく治療してくれるセリナちゃんは優しさの化身ですね。
どうでもいい話なんですけど「正義が必ず勝つ」ってセリフを無表情のまま言ってるのを振り返って想像してるとどこぞの砂漠に住む狼が頭に浮かんで来たんですよね。誰とは言いませんけど
ん、私とも友達になるべき