フルダイブVRMMOを遊んだら女の子にTSしてました! 女の子には染まりたくない、助けて。   作:えこだま

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26 友人とお出かけ!

「あー……疲れた。ヤマトなんか飲み物入れてくんない?」

「いくら元の距離に戻ったからって人を雑用係に使うのはやめてくれないか?」

 

 あれから数日。和希は少しギクシャクしていた物の、俺の荒療治が効いたのか段々元の距離に戻ってきている。決して楽をするために手伝わせている訳じゃないんだ。うん。

 

「悪かったって。今度奢るから簡便な。PPOで」

「PPOで奢ったって大して懐痛まないだろお前」

 

 和希の言う通り、PPOでの俺の財布はかなり潤っている。それもこれもクラフト業のお陰だ。とはいえ……

 

「良いだろ、ちゃんと働いてるんだから。クラフト業って結構な重労働なんだぞ」

「まあな。最近クラフト以外出来てないし」

「おっしゃ、じゃあどっか行くか! 今日の業務は終わったし」

「お、良いなそれ。準備するわ」

 

 俄然楽しくなってきた。さーて、どこに行こうかな。麻雀でもやろうかな? あ、でも競馬とか見に行くのも良いな。

 

「……あのさ、ちょっと見てて恥ずかしいんだけど」

 

 横から急にカリンが話しかけてきた。ちなみに今日インしてるのは3人だけである。

 

「何だよカリン。文句あるのか?」

「いや、仲直りしたのは良いんだけどさ。ちょっと行き過ぎてて傍から見てるといちゃいちゃしすぎに見えるというか……」

「だったら脳内で男同士に変換しとけ。別に同性で遊びに出かけるならそんな変な事でも無いだろ」

「ま、カリンのお陰で変に意識する必要も無くなったって事で。ありがとな、それじゃ行ってくる」

「それじゃカップルにしか見えないって……」

 

 最後まで納得していなさそうな星奈を尻目に俺達はギルドハウスを出た。

 

 ◇

 

「で、どこ行く?」

 

 2人で出かける時無計画なのは良くある事だ。こっちの方が気楽だし。

 

「そういや最近、射的屋が追加されたらしいぞ。限定アイテムが手に入るとか」

「マジか。遠距離攻撃使ってるプレイヤーが有利すぎないかそれ」

「一応専用の武器は使うんだが、まあそれでも有利だな。後から近接向けの競技も用意するらしいぞ」

「なるほどなあ」

 

 射的か。なんか祭りみたいで楽しいそうだなあ、苦手だけど。まあ最悪和希に取ってもらえば良いか。

 

「お前、今『最悪取ってもらえば良いか』とか思ってただろ」

「人の心を読むなよ……」

「だってお祭りとかでもいっつもそうじゃんお前」

 

 ぐっ。分かっててもわざわざ指摘しなくても良いのに。奇跡的に取れる可能性だってあるだろ。絶対取ってやる。

 

 ……と、意気込みながら射的屋へ来たは良い物の。

 

「全っ然当たんねえ!」

「ほらな」

「仕方ないだろ、この身長だとまず台に乗せるのが大変なんだから」

「じゃあ持ち上げてやろうか?」

「おうやってくれ」

 

 おっちゃんのNPCに金を渡し10発のコルク弾を受け取り、和希に台の位置まで抱き上げてもらってもう一度チャレンジする。

 

「当たれ!」

「……やっぱ全弾打ち尽くしても当たらないじゃねーか」

「持ち上げ方に問題がある」

「人のせいにするな」

 

 言い訳をバッサリ切り捨てられる。優しさという物が無いのか和希には。

 

「そんなに言うなら自分が取ってみろよ! ばーかばーか!」

「子供かお前は。子供だったわ」

「うっせ」

 

 和希が銃を手に取り構える。

 

「3個以上取れなかったらヤマトの負けな」

「何だその勝負。俺が不利すぎるだろ」

 

 そう言った和希はジト目をしつつ次々に撃ち落としていく。いや、上手すぎだろ。

 

「ほら、5個取ったから俺の勝ちな」

「くっそ悔しい……」

 

 思いっきり拗ねる。なんで俺は落とせないのに和希は落とせるんだ……納得が行かない。

 

「まあそう拗ねるなって。好きな奴1個やるよ」

「いくら?」

「金なんて取らないわ。ほら、機嫌直せ」

「それじゃ遠慮なく」

 

 速攻で機嫌を直した俺は和希の提示したラインナップを眺める。

 

「おっ、これなんか良いんじゃないか?」

 

 俺は2つある内のドッグタグを1つ取る。

 

「ほら、ヤマトも色違いの方を付ければお揃いだろ?」

「あ、それ良いな。俺も付けよう」

 

 お互いバッグに色違いの同じドッグタグを付ける。うむ、良い感じ。こんな感じで一通り楽しんだのでギルドへ帰る事にした。

 

「あー、こんな感じでギルドのバッジ作っても良いかもなあ」

「なるほど、良いアイデアだな。帰ったらカリンにも聞いてみるか」

 

 ◇

 

「という訳でギルドバッジみたいなの作ろうかと思うんだけど、カリンはどう思う?」

「その前に色々と突っ込ませて欲しいんだけど? 砂糖吐きそうなんだけど?」

 

 なんかカリンがひどく疲労した顔をしている。

 

「どうした? 体調でも悪いのか」

「その原因は君等にあるんだけどなあ!? なんで2人でデートしてきてるの? いや確かにこないだデートとか揶揄したけど、本当にデートしてくるとは思わないじゃん?」

「だからデートじゃないって。普通に男同士の友情だって」

「いや、その基準超えてるから。普通じゃないからそれ。誰がどう見てもデートだから。これ私だから良いけど、他のプレイヤーとかギルメンとかが居る前でやったら絶対駄目だからね?」

 

 どうやらカリン的にはデートに聞こえたらしい。そうでもないと思うんだけどなあ。まあ、距離に関してはちょっと考えよう、反動もあるし。

 

「分かったよ。で、ギルドバッジの件はどう思う?」

「まあ、それは普通に良いんじゃない? みんなに意見聞く必要はあるけど、腕の良いクラフターが居るから個性にもなるしね」

「まあ、デザインオーダーメイドで作ってもらうとなると結構な金掛かるからな。ムーンにやって貰えるならかなりありがたい」

「よっしゃ、任せろ。完璧なのを仕上げてやる」

 

 こうして、ギルドバッジ制作の作戦が開始した!




(本人達はそう思ってないけど)どう見てもデートです。本当にありがとうございました。
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