目が覚める。
「知らない天井だ」
「それはそう。ここで君が寝起きするのは初めてなんだから」
人生で一度は言ってみたいセリフを言ったら返答が来た。
他者の声に反応して起き上がり、声が聞こえた方向に体を向けて土下座で座る。
「先生、おはようございます」
「誰が先生か」
ボケにツッコミを入れられながら今日までの出来事を思い出す。
陽キャグループの足立に気絶させられた俺は学校の門限が過ぎた夜に目が覚めて、巡回警備員から顔に出来た怪我を消毒してもらい。家に帰ると怪我に驚いている家族を喧嘩をしたと言って誤魔化し食事と風呂をすませ、創設初期から入り浸っている転生者板で日課のスレ巡りをしていた時の事だ。
大体の転生者板を巡り終わり最後に★転生者雑談スレ その24を巡ろうとスレを開くと、ここが東京が妊娠したり東京に核が堕ちて終末が起きるメガテン世界であり。
悪魔召喚プログラムが無いことをぼやいていた。
メガテン改め女神転生を知らない転生者達が質問し、知っている転生者が回答していくスレを巡っていると。この世界の一神教最大宗派であるメシア教の海外サイトからスレの雰囲気が変わりだし、海外でメシア教に拷問もどきを受けて霊視能力に目覚めた者やペルソナ能力に目覚めている者に現役のデビルサマナーを名乗る今も俺の目の前でニコニコと楽しそうに笑っている少年の見た目をした男が現れ。
東京大破壊らしき何が遅くとも十年以内に起き、生き残りたい人は遅くとも5年以内には終末に向けて備えるよう注意喚起していた。
呪術廻戦の無量空処を受けたかのように情報が何時までも完結せず、部屋に無断で入ってきた義妹で気を紛らわしてから新スレの★転生者のデビルサマナーだけど何か質問ある?巡った所。件のデビルサマナーは山梨方面の富士山の辺境にある星霊神社で結界を張りながらサマナー兼陰陽師兼神主兼管理人として活動しているらしい。
情報過多で目眩がするが、義妹で遊びながらスレを見ると。
転生者である俺たちは修行で覚醒しやすいらしいが、ここ最近日本全土の龍脈が異常活性化していて、それに従い、霊地で自然発生する悪魔や妖怪が異常増殖し、このまま放置すると数年で大災害になるらしく、霊地内にいる悪魔の強さがインフレしすぎて霊地の管理人が殺されまくっていたり、悪魔は目に見えない空飛ぶトラが無音でそこかしこに潜んでる等煽るれるだけ恐怖を煽った末、折を見てオフ会と銘打った霊力修業体験に誘われたので応募し、此処星霊神社へオフ会のついでにやって来た。
そう、ついでなのだ。
決して、そう決してもしかしたら本物のネコマタを見れるかもとかあわよくば式神が手に入るのでは何て不純な気持ちで参加しているわけではないのだ。
「それって不純な考えをしてる人の言い訳じゃない?」
「せやかて工藤。不純な動機でもオフ会に来てくれたの嬉しかったんやろ?」
「誰だよ工藤」
寝具を片付けて寝間着から私服に着替えながら回想シーンに入っていると目の前の神主に心を読まれて現実に引き戻された。
「それで、オフ会は終わったらけど何か聞きたい事があるんだって?」
「早く覚醒したいから危険のある修行をつけてほしい」
「・・・・・・何の事だい?」
「惚けないでくれ、安全に覚醒するには霊地でやる必要があると掲示板に書き込んだのはあんただろ。なら逆に、安全でない覚醒の仕方も知ってるって事だろ」
「・・・・・・」
「頼む、やらせてくれないか」
「しょうがないなぁ。いいよ」
「じゃあ!」
「ただし!この契約書にサインをしたらね」
そう言って神主は何処からともなく契約書と取り出し渡してくるので受け取り表と裏を確認する。
「OK」
「おい、契約内容はちゃんと確認しろ」
ほぼノータイムで書類選考にサインした俺に神主が睨んでくる。
とはいえ──。
「俺、速読したんだけなんだけど」
「そこは速読する場面じゃないでしょ」
だけどもう、名前書いてるんだよなぁ。
「君って奴は」
「すまんなw」
「怒るよ」
「サーモン」
神主がでかいため息を吐く。
「取り敢えず、今日は準備をするから皆と同じ修行を受ける様に」
「は~い」
俺が返事を返すと同時に心臓に激痛を感じ、驚く神主の顔を視認し意識が闇に飲まれた。
彼はヒーホー族です。